JPS591415Y2 - 直線運動電動機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は高い位置ぎめ精度が要求される永久磁石式直線運
動電動機に関する。

永久磁石を使用した直線運動電動機は、小形軽量に構成
でき優れた性能をもっているが、永久磁石の洩れ磁束に
よるコギングトルクが発生する。

それは第１図に示すように構成されている。

すなわち１は界磁で、交互極性に着磁した複数個の永久
磁石２を並置しである。

３は電機子で電機子コア４に多相巻線５Ａ、５Ｂをそな
えており、界磁１とは平面状空隙を介して対向し、多相
巻線を所定の順序で励磁することにより所定方向に移動
するようにしである。

第１図の位置では、巻線５Ａを励磁し、第２図の位置で
は、巻線５Ｂを励磁することにより電機子３を太線矢印
方向に移動させる。

ここで、電機子コア４に働くコギングトルクＦは、 ただし。

Ｐ ： コア端のパーミアンス Ｕ−二永久磁石による起磁力 Ｘ：電機子コアの移動位置 で表わされる。

第１図の状態では、電機子コア４が多少動いても左右両
端のパーミアンスの変動は小さく、コギングトルクＦは
極めて小さい値で安定しているが、第２図の状態では、
電機子コア４の端部が永久磁石の極性の境界附近を通る
ので、電機子コア４の移動により、その端部のエツジ効
果のためパーミアンスが大きく変動し、コギングトルク
は定格推力の±３０〜４０％にも達し、また速度起電力
波形にも歪が生じて推力が変動し、特に位置ぎめ用サー
ボモータとして、位置ぎめ精度を維持できない欠点があ
った。

本案は上記欠点を除くもので、以下実施例を第３図およ
び第４図について説明すると、１は複数個の永久磁石２
よりなる界磁、３は前記界磁１に対向させて設け、電機
子コア４と多相巻線５よりなる電機子、６は前記電機子
コア４の移動方向両端部に、界磁１の上面に沿って突設
した三角形の磁極体で、根元から先端に向っていくに従
い、その断面積が小さくなるようにしである。

こうしておくと部分的なパーミアンスは磁極体６の根元
に向って連続して大きくなり、磁極体６の先端のパーミ
アンスが小さく、シたがってエツジ効果が小さいため永
久磁石の極性の境界附近を通るときの電機子コア４の端
部のパーミアンスの変動が、第２図に示す従来例の値よ
り小さく、コギングトルクは小さくなる。

実施例によると、磁極体の移動方向の長さを極ピッチの
士にして、電機子コアの根元から三角形の形状で突出さ
せた場合は、磁極体を設けない場合に比べてコギングト
ルクが、↓〜）に減少した。

なお、磁極体６は第５図および第６図に示すようにし、
あるいは第７図に示すように、先端部の磁気飽和現象に
よっても、エッギ効果を小さくできるので先端に向って
厚さが小さくなるようにしてもよく、また幅方向と厚さ
方向を共に小さくするようにしてもよい。

上記のように本案は、電機子コアの移動方向両端部に界
磁の上面に平行に磁極体を設けてパーミアンスの変動を
小さくしであるので、コギングトルクを著し−く小さく
することが出来、位置ぎめ精度の高いサーボモータを提
供しうる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はコギングトルク発生の説明図、第
３図は本案実施例を示す側断面図、第４図はその平面図
、第５図および第６図は他の実施例を示す平面図、第７
図は他の実施例を示す側断面図である。 １は界磁、２は永久磁石、３は電機子、４は電機子コア
、５は多相巻線、６は磁極体である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 複数個の永久磁石２からなる界磁１と、多相巻線５
   をそなえた電機子コア４からなる電機子３とを平面状空
   隙を介して対向させ、前記多相巻線５を励磁することに
   より、界磁１と電機子３とを相対的に移動させるものに
   おいて、前記電機子コア４の移動方向両端部に、界磁１
   の上面に平行で、かつ根元から先端に向って断面が小さ
   くなるようにした磁極体６を界磁１と空隙を介して突設
   したことを特長とする直線運動電動機。 ２ 磁極体６の根元から先端に向って幅を小さくした実
   用新案登録第１項記載の直線運動電動機。 ３ 磁極体６の根元から先端に向って厚さを小さくした
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載の直線
   運動電動機。 ４ 磁極体６の突出長さを界磁１の極ピッチの士にした
   実用新案登録請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか
   に記載の直線運動電動機。