JPS5914089B2 - 工具鋼の熱処理方法 - Google Patents

工具鋼の熱処理方法

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Publication number
JPS5914089B2
JPS5914089B2 JP15467379A JP15467379A JPS5914089B2 JP S5914089 B2 JPS5914089 B2 JP S5914089B2 JP 15467379 A JP15467379 A JP 15467379A JP 15467379 A JP15467379 A JP 15467379A JP S5914089 B2 JPS5914089 B2 JP S5914089B2
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JP
Japan
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heat treatment
tool steel
temperature
furnace
treatment method
Prior art date
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Expired
Application number
JP15467379A
Other languages
English (en)
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JPS5677323A (en
Inventor
政義 清水
拓也 越後谷
義人 曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
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Publication of JPS5914089B2 publication Critical patent/JPS5914089B2/ja
Expired legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/74Methods of treatment in inert gas, controlled atmosphere, vacuum or pulverulent material

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は工具鋼の効果的熱処理方法に関し、詳細には無
酸化雰囲気炉内での熱処理条件を確立したものである。
工具鋼、殊に高速度鋼の焼入れについては、高温での厳
格な温度管理が必要とされている為、古くから塩浴炉(
ソルトバス)処理が行なわれている。
しかしこの方法には、■ ソルト(通常BaC12)が
高温で熱分解されると共に酸化等の劣化を起こし易い。
■ 上記の為、完全な無脱炭処理は不可能であり、表面
脱炭が避けられない。
■ ソルトの付着、スケールやサビの発生の為、湯洗、
研掃等の後処理が必要である。
■ 塩化水素ガスの発生を伴ない、高温、多湿と相まっ
て作業環境が悪い。
等の欠点がある。
その為、これらの欠点を伴なわない無酸化雰囲気炉の開
発が進められているが、高速度鋼に限らず一般工具鋼の
熱処理条件については未確立の状況にある。
本発明は上記の事情に着目してなされたものであって、
上記処理炉内での熱処理条件の確立を目的とする。
即ち本発明の要旨は、まず真空雰囲気下で800℃以上
熱処理温度未満の所定温度まで工具鋼の予熱を行ない、
続いて該処理炉中に窒素ガス又は不活性ガスを導入して
炉内圧力を300torr以上とし、所定の熱処理温度
にまで加熱する点に存在する。
上記の熱処理条件を更に詳述すれば下記の通りである。
但し以下の説明で述べる条件、並びに特許請求の範囲で
述べた実施態様は、いずれも代表的なものの記述に過ぎ
ず、これらの記載の趣旨に徴して変更実施することは、
いずれも本発明の条件中に含まれることである。
第1図は本発明の実施に適用される真空熱処理炉の概念
を示す説明図であり、炉内は中間扉3を境にして右側を
加熱側1、左側を冷却側2とし、夫々に加熱室4及び冷
却室5が形成される。
加熱側1の構成は断熱材製箱体6及び断熱材製扉7によ
って区画された高温室中にヒータ5を配設して熱源とす
ると共に、冷却側2には駆動モーフ8を取付け、冷却フ
ァン9は炉内に臨ませている。
尚10は炉蓋、11と12は覗窓である。
第2図は代表的なヒートパターイを示すもので、Aは第
1予熱帯、Bは第2予熱帯、Cは本加熱帯を示す。
尚本パターンは予熱をA、Bの2段階に分けて夫々均熱
保持させる方式であるが、1段階の均熱保持で予熱する
方式、3段階以上の温度に分けて均熱的に予熱する方式
、或は極めて緩やかな温度勾配の下で徐々に昇温させつ
つ予熱する方式等を採用することも勿論可能であり、要
は800℃以上熱処理温度未満の所定温度において予熱
するパターンである限り、あらゆる方式は本発明の要件
を満足する。
尚第2図において、’f a * T b +Tcは夫
々の予熱又は加熱温度、ta、tb、tcは夫々の予熱
又は加熱時間、tl、t2.t3は各昇温の為の所要時
間、t4は冷却の為の所要時間である。
尚予熱段階における真空度は本発明の限定要件な無酸化
雰囲気にしようとすれば炉内ガスを若干パージする必要
があって、不活性ガス等の吹込量を多くすることになり
不経済である。
さて第2図において好ましい温度条件を例示すると、 Ta=800〜900℃ Tb=1000〜1100℃ Tc=1200〜1300℃ である。
但しTcにおける最高加熱温度は銅種によって相違し、
一律に定めることはできないが、一般的には初期溶融現
出温度より約10℃前後低いめの温度を上限とするのが
よい。
又A、B、Cの各予熱乃至本加熱帯の好ましい所要時間
を例示すると、 ta=20〜30分 tb=20〜30分 tc=10〜30分 である。
即ち予熱を2段階に分けて行なえば本加熱段階で炉内に
温度分布が生じるのを防止することができ、均一加熱を
達成する上で有利である。
又このときの予熱温iTa、Tbが上記範囲から外れる
と、予熱による温度の均一上昇効果に悪影響があられれ
て炉内に温度分布を生じる可能性がでてくる。
尚taが20分未満では炉内温度を均一に制御すること
が困難であり、30分を越えることは単に時間的な損失
を招くだけである。
尚Tc及びtcは一般的な熱処理条件を勘案したもので
ある。
次に昇温及び冷却の為の所要時間t1〜t4である力\
これらのうちt2.t3は、上記説明に徴して明らかな
様に特段の限定は無い。
しかし昇温時の温度差は通常200〜300℃程度であ
るから、いずれにせよ短時間例えば(5〜10分)以内
に所定温度迄到達することができる。
これらに対し、tl。t2の場合は温度差が大きいので
、ある程度の制御を行なわないと長時間になって品質上
或は経済上の不利益を破る。
従ってこれらはいずれも30分以内であることを目標と
するが、特にt4については、加熱の完了した工具鋼を
速やかに冷却室5内に移して冷却を開始することが必要
であり、600℃程度に迄低下させる所要時間を2分以
内とすることが推奨される。
尚約10℃前後迄冷却されれば、以後は工具鋼を外部へ
取出して空冷してもよい。
ところで本発明では、前述した様に、予熱段階は真空中
で行ない、本加熱段階は窒素ガス又は不活性ガス雰囲気
中で行なうが、予熱から本加熱にかけての作業を1つの
炉内で行なうから、適当な段階で炉内へ窒素ガス又は不
活性ガスを導入する必要がある。
しかして導入時期は、本加熱開始の直前でもよいが、予
熱の途中、例えば第2図のB段階でも差支えない。
そしてこれら導入後の雰囲気圧力としては、300 t
orr以上程度に維持する必要があり、更に好ましいの
は1気圧以上である。
尚予熱温度が800°C未満では、本加熱までの温度上
昇中に不均一を生じるので好ましくない。
しかるにこの様な本加熱を、窒素ガス雰囲気中又は不活
性ガス雰囲気中で行なわずに、真空中のままで継続して
行なったり、或は300 torr未満の軽度真空中で
行なったりすると、工具鋼同士又は工具鋼と焼入治具と
の間に、第3図(顕微鏡写真、400倍)に示す様なひ
つつき現象を生じ、場合によっては第4図(同前)に示
す様な溶着現象を起こすこともある。
これに対し本発明で示す如き雰囲気中での本加熱を行な
った場合は、上記ひつつきや溶着を起こさないだけでな
く、参考写真1,2に示す様に脱脂や脱スケール等の表
面清浄効果を享受することもでき、工具鋼の表面肌は極
めて良好である。
又真空中での本加熱では、対流が期待できず輻射エネル
ギーによる加熱に頼らざるを得ない。
従って熱源(第1図のヒータ5)に面する部分と影とな
る部分では昇温速度に差が生じ、炉内に温度分布を形成
する結果、第5図1〜4(顕微鏡写真:400倍)に示
す様に、工具鋼の各部位における炭化物のばらつき(形
状、大きさ及び溶融状態)を生じる。
これに対し本発明法では雰囲気ガスによる対流及び伝導
加熱が期待されるので、炉内の温度はほぼ均一になり、
熱処理済み工具鋼の各部位における炭化物の間には、上
記の様なばらつきを生じない〔第6図1〜4(同前)参
照〕。
但しこの様な差が生じるのは本加熱工程の場合だけであ
り、予熱段階における雰囲気ガスの存否は工具鋼の性状
そのものに大きな変化を与えない。
上記の如くして予熱及び本加熱が終了すると、一般的な
熱処理方式に従って冷却を行なうが、本発明では油冷却
の代りに、冷窒素ガス又は冷不活性ガスによるガス冷却
が推奨される。
第1図の冷却側2は本冷却工程を行なう為に設計された
ものであるが、冷却用の炉は別体で形成したものであっ
てもよく、冷却の為の具体的手段は本発明を制限するも
のではない。
ところで油冷却を行なうと、周知の如く、又参考写真3
にも示す如く、油の焼付きによるものと思われる黒い縞
模様が現われるが、外観上の欠陥だけでなく、第7図(
顕微鏡写真:400倍)に見られる様な浸炭に基づく表
面異常層が形成され、形状の複雑な工具や重量の大きい
工具の場合には、歪や割れの原因になることもある。
これに対しガス冷却を行なった工具鋼の外観は上記参考
写真1,2の如く極めて良好であり、又第8図(同前)
に示す様に、表面異常層の形成は認められず、更に歪や
割れの発生も認められない。
本発明の工具鋼熱処理法は上記の如く構成されているの
で、塩浴炉の使用を回避することができ、真空雰囲気炉
内における完全無脱炭処理が可能になった。
従って熱処理後の研削をしない或はできない様な工具、
例えばシエービッグカッター、ラフイングカッター、マ
シン゛ノー等の品質を大幅に向上させることが可能にな
ると共に、製品歪が少なくなっているので、研削量の標
準化を達成することもできる様になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に用いる真空熱処理炉の概念を示
す説明図、第2図はヒートパターンの一例を示す線図、
第3.4,5.7図は従来法で得た製品を示す顕微鏡写
真、第6,8図は本発明で得た製品を示す顕微鏡写真で
ある。 38− 39− 40−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 真空熱処理炉を用いて工具鋼を熱処理する方法にお
    いて、まず真空雰囲気下で800℃以上熱処理温度未満
    の所定温度まで工具鋼の予熱を行ない、続いて該処理炉
    中に窒素ガス又は不活性ガスを導入して炉内圧力を30
    0 torr以上とし、所定の熱処理温度にまで加熱す
    ることを特徴とする工具鋼の熱処理方法。 2、特許請求の範囲第1項において、最初の真空雰囲気
    における真空度を、1 torr以下とする熱処理方法
    。 3 特許請求の範囲第1又は2項において、真空雰囲気
    下での予熱を2段陥に分けて行なう熱処理方法。 4 特許請求の範囲第3項において、第1段の予熱を、
    800〜900°Cで20〜30分行なう熱処理方法。 5 特許請求の範囲第3又は4項において、第2段の予
    熱を、1000〜1100℃で20〜30分行なう熱処
    理方法。 6 特許請求の範囲第4項において、第1段の予熱温度
    への到達時間を30分以内とする熱処理方法。 7 特許請求の範囲第1〜6項のいずれかにおいて、工
    具鋼の加熱後の冷却については、冷窒素ガス又は冷不活
    性ガスを工具鋼に噴射して行なう熱処理方法。
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