JPS5914041B2 - 懸濁重合法による塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去する方法 - Google Patents

懸濁重合法による塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去する方法

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JPS5914041B2
JPS5914041B2 JP1196976A JP1196976A JPS5914041B2 JP S5914041 B2 JPS5914041 B2 JP S5914041B2 JP 1196976 A JP1196976 A JP 1196976A JP 1196976 A JP1196976 A JP 1196976A JP S5914041 B2 JPS5914041 B2 JP S5914041B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、懸濁重合法による塩化ビニル樹脂から塩化ビ
ニル単量体を除去する方法ならびに塩化o ビニル単量
体の回収方法に関し、さらに詳しくは、本発明は塩化ビ
ニルの懸濁重合反応の終了後、該重合反応によつて得ら
れた単量体を含有する塩化ビニル重合体ならびに、なお
塩化ビニル単量体を溶解している水性媒体混合物(以下
、PVCスラ5 りーと略称する)を効果的に処理して
、該重合体の物性を損うことなく該重合体と該単量体と
を分離収得し、併せて有効に該単量体を回収することの
可能な塩化ビニル樹脂の製造ならびに塩化ビニル単量体
の回収方法に係る。
”o 従来、塩化ビニルの懸濁重合法に付随する未反応
塩化ビニル単量体の回収方法は、1使用する塩化ビニル
単量体を所定の重合率まで重合させた後未反応の塩化ビ
ニル単量体を該単量体を含む重合反応混合物から直接に
分離回収するか、又は、2’5 重合終了後の該重合反
応混合物を重合器から直ちにブローダウンタンク等の容
器に移動した後回収する方法などが実施されている。
そして該重合反応混合物中の塩化ビニル重合体は、前記
1、2のように未反応塩化ビニル単量体が分離回収され
た■0 後脱水工程、乾燥工程を経て塩化ビニル樹脂が
製造されることは公知である。前記、公知方法に先立つ
重合工程において重合器内でフィードされたすべての塩
化ビニル単量体を100%塩化ビニル重合体に重合させ
ることは、15技術的にも経済的にも不可能であり、か
りに可能であつたとしてもそのようにして得られた塩化
ビニル樹脂は、加工上また被成形物の物性上欠点の、多
いものとなるであろうことは、当業者には容易に予測さ
れ得る。
前記の理由から、常用の塩化ビニルの懸濁重合において
は、塩化ビニル単量体の重合体への変化率は、70%な
いし95%で重合反応を停止させ、未反応の塩化ビニル
単量体は、前記1,2等の方法で回収されている。
公知の懸濁重合法に於て終了後の未反応塩化ビニル単量
体の回収を充分に行うには、先づ該単量体自身の圧力に
より、常圧まで分離した後、さらに真空(減圧)、加熱
処理する方法が知られており、その詳細については、当
業者間に於て種々の態様で実施されている如くであるが
、未だなお脱水工程の被処理対象となるPVCスラリー
中に含まれる未反応単量体(大部分は塩化ビニル重合体
粒子に吸着されている)は、該スラリーに対して0.0
1(F6ないし数%の濃度で含有され、該脱水工程にお
いて分離された水性媒体(多くは、水と分散剤其他少量
の添加剤からなる)ならびにその後の乾燥工程において
使用された乾燥用空気中に相当な量の塩化ビニル単量体
が含まれ、あるいはまた、前記乾燥工程を経て得られた
製品塩化ビニル樹脂中にも、0.005%ないし数%の
塩化ビニル単量体が残存し、損失すると共に、環境汚染
の原因となつている。
しかし、一方、前記被分離水性媒体、使用済みの乾燥用
空気、製品塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル単量体を分離
除去し、さらには回収することは、技術的、経済的に困
難であることも、当業者に於てよく知られた事実である
ところで、近年塩化ビニル単量体の毒性が公害防止上問
題とされるに至り、塩化ビニルの懸濁重合工程に於て未
反応塩化ビニル単量体は、微量であつてもこれを充分に
回収して、排水、排気により放出せず、又は製品に吸着
された状態で製造し .Iないことが、環境汚染防止上
必要であつて塩化ビニル樹脂製造業者の社会的義務とさ
れ、現在国の指導による塩化ビニル樹脂中の残存単量体
の濃度は昭和51年基準値で10ppIn(0.001
%)とされている。
この目的のためにPVCスラリーの温 ク度又は塩化ビ
ニル重合体の乾燥温度を上昇させ、含有単量体の蒸気圧
を高めて分離させ系外に出す方法とか、PVCスラリー
について不活性ガスによるエヤレーシヨンを行う方法が
有効であることは容易に考えられるが、現実にはこのよ
うな温度上昇による処理は、塩化ビニル樹脂の物性例え
ば熱安定性を損うため限界があり、他方不活性ガスの使
用は、該ガスによつて希釈された放出単量体の有効な回
収を極めて困難にするため採用し難いと考えられる。本
発明の第1の目的は、懸濁重合における塩化ビニル重合
体の製造ならびに未反応塩化ビニル単量体の回収にかか
る公知の工程を大巾に変更することなく簡単な工程を付
加することにより、従来除去困難であつた懸濁用水性媒
体排水中ならびに塩化ビニル重合体乾燥用空気中の塩化
ビニル単量体の濃度を無公害の程度まで低下させ、併せ
て製品塩化ビニル樹脂に吸着含有されている塩化ビニル
単量体を充分に除去することであり、本発明の第2の目
的は、従来回収困難であつたPVCスラリー(一旦常圧
ないし減圧まで未反応塩化ビニル単量体を回収したもの
)中の塩化ビニル単量体を前記付加工程により、同時に
回収することである。
該回収単量体は、前工程で公知方法で回収された分の塩
化ビニル単量体と併せて精製再使用でき゜る。其他の目
的は、本発明の以下の記述から明らかにされる。
本発明者等は前記目的で研究を行い、塩化ビニル重合体
中に含有する塩化ビニル単量体(以下、含有単量体)の
分離換言すれば脱着には、処理温度の上昇と同時の脱着
媒体若しくは抽出分離用ガスによる処理が最も有効であ
るが、PVCスラリーの温度上昇は比較的又は極めて短
時間でかつその後急速に冷却すれば、予想に反して製品
塩化ビニル樹脂の物性を損わないことを確認し、Pvc
スラリーを短時間昇温後短時間に降温(温度低下)させ
その間に急速に含有単量体を該スラリーから分離する方
法につき研究し、以下に詳述する如く急速加熱し短時間
加熱水蒸気処理したPVCスラリーを急速に冷却するこ
と特に真空(減圧)に保持されたフラツシユタンクに噴
出してなお残存する含有単量体の分離とPVCスラリー
の降温を極めて短時間に行う方法に想到して本発明を完
成した。
即ち、本発明は、(1)水性媒体中で懸濁重合して得た
塩化ビニル重合体、未反応塩化ビニル単量体ならびに水
性媒体からなる混合物から、未反応塩化ビニル単量体を
常圧まで回収し、なお未反応塩化ビニル単量体を含有す
る塩化ビニル重合体ならびに水性媒体からなる混合物に
塩化ビニル重合体Kg当り0.0003〜0.003k
9の水蒸気を吹込み、該混合物の温度を70〜100℃
系内の圧力を400m1LHyないし1000mmHt
に1分ないし120分保つて排出水蒸気と共に残留する
塩化ビニル単量体を分離除去後該混合物を急速に7『C
未満まで冷却することを特徴とする懸濁重合法による塩
化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去する方法。
(2)前言α1)に記載の方法において塩化ビニル単量
体を分離除去後の該混合物を減圧に保持されたタンクに
ノズルより噴出させて該混合物を急速に70℃未満まで
冷却する方法。(3)前直1)に記載の方法において水
蒸気吹込み処理を重合槽内で行う方法。(4)前記(1
)に記載の方法において水蒸気吹込み処理をバツチ式又
は連続式で行う方法。である。以下図面によつて本発明
の構成につき詳細に説明する。
図において、重合器1において所定の重合率まで塩化ビ
ニルの重合反応を行つた後未反応塩化ビニル単量体をバ
ルブ2を含む回収配管から該単量体自身の圧力により常
圧まで回収し、ついで該バルブ2を閉じ、バルブ3を含
む回収配管を真空ポンプ(図示していない)等で吸引し
減圧下に一定限度(例えば500mm/H7、器内温度
40℃、30分)の塩化ビニル単量体の回収を行い終れ
ばバルブ3を閉じる6あるいは、前記バルブ2、バルブ
3を含む配管の使用のいずれか若しくは双方を省略して
次の(バルブ3を含む配管を使用する)工程を実施する
ことができる。前記のように公知方法に準じて未反応塩
化ビニル単量体の大部分を回収したPVCスラリーは、
重合器1内で撹拌下にバルブ6を開いて水蒸気を吹込み
当初70℃以上に昇温させる。その際バルブ3′を開い
て前記吹込みに伴う水蒸気を排出させる。その際系内の
圧力は400ないし1000mmHtに保つ。減圧度を
より強めると短時間に極めて多量の水蒸気を必要とする
こととなり、加圧度をより強めるためにはより高圧の水
蒸気を必要とし若しくは必要な水蒸気排出量を得ること
ができない。器内温度70ないし80℃では例えば数時
間以内であれば、熱履歴による最終製品(塩化ビ勾レ樹
脂)の品質(特に熱安定性)は悪化しないので必ずしも
極めて急速に昇温させる必要はないが一方残存単量体除
去効果も著しくない。しかし、前記常圧又は減圧処理後
のスラリー中の残存単量体濃度(対樹脂分)が2000
ppIn以上20000PF1のように比較的高い場合
は、例えば75℃30分処理することによつて200〜
1000Py@度若しくは200PP[l未満まで低下
させることができる。本発明の水蒸気処理は、70〜1
00℃1分以上120分以内好ましくは80〜90℃6
0分以内の処理を必須工程とする。この際の器内圧力は
、前記と同様400〜1000mmHtである。本発明
者等の発明になる先願(特願昭49−138196号)
においてはかかる温度一時間での処理は、最終製品の品
質を悪化させるものと考え同程度の温度に急速に昇温後
後述のフラシユ冷却工程に於て残存単量体を分離させ“
る方法を採つていたが、意外にも残存単量体を逐次追出
ししかつ該処理後急速に70℃未満まで冷却する本発明
方法にあつては、かかる最終製品の品質悪化は、本発明
方法の条件を維持する限り認められないことが判明した
。前記70〜100℃120分以内の水蒸気処理に於て
必要とする水蒸気量は比較的少量であり、PVCスラリ
ー1dに対し、5k9/Hrないし50k9/Hrで充
分である。
これをPVCk9当りの水蒸気量として考えると0.0
003〜0.003kgとなる。被分離単量体と排出水
蒸気の混合物は、バルブ3′を経て熱交換器95で充分
に冷却され水(水性媒体)分が凝縮されてバルブ10′
を含む配管から抜き出され、非凝縮の塩化ビニル単量体
は真空ポンプ11、出口配管12を経て回収塩化ビニル
単量体ホルダー(図示してない)に収得される。前記バ
ルブ10から抜き出された凝縮水中には溶解度相当分の
塩化ビニル単量体を含むので、精溜して塩化ビニル単量
体を回収することにより、残部は無害な排水として放出
可能である。
ついで該処理後のPVCスラリーはバルブ4とポンプ5
を含む配管を経てフラツシユタンクモ送るため■該被処
理スラリーはノズル8を経て前記フラツシユタンク7に
入る。
該タンク内は真空(減圧)度0ないし60詣/Hyl好
ましくは400ないし260mm/Ht、温度20℃な
いし70℃好ましくは30ないし50℃に保たれ、該ノ
ズル8より噴出されたPVCスラリーはなお残存する含
有単量体(塩化ビニル単量体)の大部分を一部の水(水
性媒体)と共に気化(蒸発)させられて急速に温度低下
(低下の程度はPVCスラリーの温度及び前記蒸発量に
よつて異るが10℃以上好ましくは20〜30℃)し、
底部より熱交換器13、ポンプ14を含む配管に送られ
る。後述の実施例1,2に明らかなように前記フラツシ
ユタンク7における処理により、PVCスラリー中の残
存単量体は大部分気化分離され、被処理PVCスラリー
は以後公知方法で脱水乾燥しても、該脱水にかかる排水
ならびに該乾燥にかかる排ガス(排空気)中には、環境
汚染の原因となる塩化ビニル単量体は殆んど含まれない
。前記のように被処理PVCスラリーは熱交換器13、
ポンプ14を経て開放タンク15に抜き出される。該タ
ンクは、公知方法に用いられるものと同一でよい。該タ
ンクに一旦収得された被処理PVCスラリーは、必要に
応じ、公知の脱水ならびに乾燥(図示してない)工程に
送られる。一方前記フラツシユタンク7に於て気化され
た含有単量体と水蒸気(水性媒体蒸気)の混合物は、熱
交換器9で充分に冷却されて水(水性媒体)分が凝縮さ
れてバルブ10を含む配管から抜き出され、非凝縮の塩
化ビニル単量体は真空ポンプ11、出口配管12を経て
回収塩化ビニル単量体ホルダー(図示してない)に収得
される。
前記バルブ10から抜き出された凝縮水中には溶解度相
当部分の塩化ビニル単量体を含むので精溜して塩化ビニ
ル単量体を回収することにより、残部は無害な排水とし
て放出可能である。以上の説明のように実施するとPV
Cスラリー中の含有単量体の濃度(乾燥樹脂に対する濃
度)は、処理前(常圧又は一定の減圧度まで回収後)の
例えば0.2%から0.001%〜0.03%まで低下
し、かかる低濃度においては、フラツシユタンク処理後
のPVCスラリーを脱水した排水中に含まれる塩化ビニ
ル単量体は、0.0001%以下非検出(以下NDと略
す)の程度であり、前記脱水後の気流乾燥(フラツシユ
乾燥、流動乾燥を含む)に於ける排ガス中の塩化ビニル
単量体濃度は0.005(L以下0.0001%程度で
あるから現在の配出基準においては全く再処理の必要が
なく、さらに該濃度は、被処理スラリーについて加温と
前記フラツシユタンク処理をくり返すことにより、乾燥
排ガス中の塩化ビニル単量体濃度を0.001%以下に
低下させることができる。
また前記処理後公知方法で気流乾燥された塩化ビニル樹
脂中の残存塩化ビニル単量体は0.001%以下0.0
001%程度であり、前記のようにフラツシユタンク処
理をくり返すことにより0.0001%以下にすること
ができる。
また、最初のフラツシユタンク処理に代えて水蒸気吹込
処理後のPVCスラリーを予め大量の水を保持させたブ
ローダウンタンク中に送入混合し急速冷却のみを行わせ
、その後再度水蒸気吹込処理又は新にフラツシユタンク
処理を行うこともできる。
以上のように、本発明の方法は、塩化ビニルの懸濁重合
反応自体及び、未反応塩化ビニル単量体の常圧又は一定
の減圧度までの回収自体には何等困難な操作条件を加え
ることなく、簡単な装置(熱交換器、フラツシユタンク
等)及び工程(水蒸気処理とフラツシユ冷却)を付加す
ることにより、従来懸濁重合による塩化ビニルの製造工
程に於て発生していた塩化ビニル単量体を数百p屹む排
水、排ガス中の含有単量体濃度(従つて総量)を50P
F1以下に激減させ無害化したに止らず、製品塩化ビニ
ル樹脂中の該単量体量も従来の数百購から10PIU以
下のように激減させ得、さらに必要に応じ、排出物若し
くは製品中の該単量体濃度を例えば1Pリ臥下のように
低下させ得る途を開いたもので、本発明の実用的効果は
極めて大きい。
本発明の方法は、塩化ビニル単独重合法に止まらず、塩
化ビニル単量体を50重量%以上使用する塩化ビニル単
量体と他のビニル系単量体との懸濁共重合法に於いても
同様に実施できる。以下実施例により、本発明を説明す
る。
実施例1、比較例1,2 添付図面の装置を使用して、塩化ビニル樹脂の製造を行
つた。
即ち、内容積1800tのステンレス製重合槽1に純水
1000kg、部分鹸化ポリ酢酸ビニル500r1過酸
化ラウロイル300t1塩化ビニル500k9を仕込み
、撹拌しつつ加温して、重合系内の温度を63℃に保つ
て10時間重合を続けた後未反応塩化ビニル単量体をバ
ルブ2を開いて常圧まで回収した(この際のPVCスラ
リ一を採取したものを試料Aとする)。次に、バルブ2
を閉じ、バルブ3を開いて該重合槽内を真空度260鼎
/Htに保ち、30分間未反応塩化ビニル単量体を回収
した(この際のPVCスラリーを採取したものを試料B
とする)。
前記減圧回収を停止後重合機内のスラリーを攪拌機によ
り攪拌しつつ、常圧下においてバルブ3″、バルブ6を
開き30k9/Hrの水蒸気(ゲージ圧1kg/CrA
)を導入し、機内温度を70〜80℃で25分、80〜
85℃で15分処理した。また該処理に伴う廃出水蒸気
は、冷却器(熱交換器)9′により水蒸気を凝縮分離し
、非凝縮ガスは真空ポンプ11、出口配管12を経て回
収塩化ビニル単量体ホルダーで収得した。その後該PV
Cスラリーを重合槽1の下部のバルブ4を開きポンプ5
を運転して、フラツシユタンクモ移送し真空度260m
m/Htに保たれたフラツシユタンク7に噴出させ、フ
ラツシユタンク7の抜出配管と接続する熱交換器13、
ポンプ14を通じて60℃に冷却された。このPVCス
ラリーを公知方法により脱水、通気乾燥して本発明方法
による塩化ビニル樹脂製品を得た(この際のPVCスラ
リーを採取し、処理したものを試料Cとする)。他方、
前記フラツシユタンク7に於て、一部の水と共に気化し
た塩化ビニル単量体は、熱交換器9によつて冷却されて
大部分の水蒸気が凝縮分離され、非凝縮分として30℃
の飽和水蒸気を含む塩化ビニル単量体(ガス状)が回収
された。
このものを別途冷却して収得したところ回収量(熱交換
器9′を経由した分を含む)は0.21<gであつた。
結果を第1表に示す。同表に明らかなように本発明方法
によるスラリーは、比較各例の方法によるスラリー中と
比較して含有単量体の濃度が異常!こ低く、本発明方法
の新規性非容易類推性を実証している。品質試験法 (イ)乾燥樹脂の色.肉眼判定で室内光線(昼光色)下
で塩化ビニル樹脂粉末として白度の最もすぐれているも
のを純白、次のランクで純白よりやや黄色味の認められ
るものを微黄色とした。
(ロ)乾燥樹脂の熱安定性:塩化ビニル重合体100g
rにジオクチルフタレート50gr、ステアリン酸バリ
ウム0.3gr1ステアリン酸カドミウム0.5grを
加えて混合後、150℃のロールで20分間混練して1
詣のシートとしてとり出し、得られた膜の透明性と着色
度合を次の基準で比較する。実施例2、比較例3,4 添付図面の装置を使用して、塩化ビニル樹脂の製造を行
つた。
即ち、内容積1800tのステンレス製重合槽1に純水
1000kg、部分鹸化ポリ一酢酸ビニル500y1ア
ゾビス2.4−ジメチルバレロニトリル100y1塩化
ビニル500k9を仕込み、撹拌しつつ加温して、温度
を57℃に保つて10時間続けた後実施例−1と同じ方
法により、A−C各点の試料を採取し、分析し、比較し
た。結果を第2表に示す。また、フラツシユタンク7お
よび熱交換器9を含む塩化ビニル単量体回収装置につい
ても実施例1と同様に実施し、該単量体0.1kgを回
収した。実施例1,2の結果(表1,2の記載)から明
らかなように、本発明の好ましい実施態様であるC点の
結果は、いずれもスラリー中の単量体%)、乾燥樹脂(
塩化ビニル樹脂)中に含まれる塩化ビニル単量体共に公
知方法(B点)の0.045(又は0.037)、に比
較して0.010(又は0.005)と0.0483(
又は0.0158)に比較して0.0027(又は0.
0002)のように激減し、本発明の効果を示している
実施例3〜5、比較例5,6 図面の装置を使用して塩化ビニル樹脂の製造を行つた。
即ち、内容積1800tのステンレス製重合槽1に純水
10001<9、部分鹸化ポリ酢酸ビニル500f1過
酸化ラウロイル100f1アゾビスバレロニトリル10
0y1塩化ビニル単量体500k9を仕込み、攪拌しな
がら加温し、重合系内の温度を67℃に保つて7時間重
合を続けた後未反応塩化ビニル単量体をバルプ2を開い
て常圧まで回収した(この際のPVCスラリーを採取し
たものを試料Aとする)。次にバルブ2を閉じ、バルブ
3/をあけて真空ポンプ11又は吸引用のブロワ一(図
示してない)を運転しつつ、重合槽内の温度を下記第3
表の各所定温度まで昇温し、バルブ6を開いて、各所定
量の水蒸気を吹込みながら、重合槽内容物を所定時間そ
の温度で保持して未反応塩化ビニル単量体を回収した後
、水蒸気吹込みを停止し該処理後のPVCスラリーをバ
ルブ4を開き、ポンプ5、熱交換器13、ポンプ14を
運転(フラツシユタンク7内は通過のみとし減圧運転は
行なわない)して該スラリーを急速に冷却しつつ開放タ
ンク15に送りこんだ。
開放タンクには予め該PVCスラリーと同量の室温の水
を攪拌しつつ保持しておきPVCスラリー受入終了後の
スラリー温度は45〜50℃であつた。(この際のPV
Cスラリーを採取したものを試料Bとする)このPVC
スラリーを公知方法により遠心脱水、フラツシユ乾燥し
て本発明方法による塩化ビニル樹脂製品Cを得た。他方
、前記バルブ3より吸引された水蒸気と塩化ビニル単量
体の混合物は熱交換器9″によつて冷却されて大部分の
水蒸気が凝縮分離され、非凝縮分の塩化ビニル単量体(
飽和圧の水蒸気を含む)が回収された。実施例3〜5の
結果から明らかなように、試料Aの段階で同一であつた
残溜モノマー値は、その後の処理条件の差異により、処
理温度の不充分な比較例5はモノマー除去不充分であり
、処理時間の長すぎる比較例6ではモノマー除去は充分
であるが熱安定性が不充分となつた。
これに対し、本発明の範囲内の実施例3〜5はいづれも
望ましい結果を得ている。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明に使用する塩化ビニル樹脂の製造装置の主
要部(フローシート)で、1は重合器、4,6は塩化ビ
ニル樹脂スラリー抜出弁ならびに水蒸気吹込弁、7はフ
ラツシユタンク、9,9′は塩化ビニル単量体用熱交換
器、13はスラリー用熱交換器、15は開放タンクであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水性媒体中で懸濁重合して得た塩化ビニル重合体、
    未反応塩化ビニル単量体ならびに水性媒体からなる混合
    物から、未反応塩化ビニル単量体を常圧まで回収し、な
    お未反応塩化ビニル単量体を含有する塩化ビニル重合体
    ならびに水性媒体からなる混合物に塩化ビニル重合体k
    g当り0.0003〜0.003kgの水蒸気を吹込み
    、該混合物の温度を70〜100℃、系内の圧力を40
    0mmHgに1分ないし120分保つて排出水蒸気と共
    に残留する塩化ビニル単量体を分離除去後該混合物を急
    速に70℃未満まで冷却することを特徴とする懸濁重合
    法による塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去す
    る方法。 2 特許請求の範囲1に記載の方法において塩化ビニル
    単量体を分離除去後の該混合物を減圧に保持されたタン
    クにノズルより噴出させて該混合物を急速に70℃未満
    まで冷却する方法。 3 特許請求の範囲1に記載の方法において水蒸気吹込
    み処理を重合槽内で行う方法。 4 特許請求の範囲1に記載の方法において水蒸気吹込
    み処理をバッチ式又は連続式で行う方法。
JP1196976A 1976-02-06 1976-02-06 懸濁重合法による塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去する方法 Expired JPS5914041B2 (ja)

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