JPS596290B2 - 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法 - Google Patents

塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法

Info

Publication number
JPS596290B2
JPS596290B2 JP2125776A JP2125776A JPS596290B2 JP S596290 B2 JPS596290 B2 JP S596290B2 JP 2125776 A JP2125776 A JP 2125776A JP 2125776 A JP2125776 A JP 2125776A JP S596290 B2 JPS596290 B2 JP S596290B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
monomer
chloride monomer
temperature
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP2125776A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS52105107A (en
Inventor
淳 松村
四郎 有賀
和朗 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP2125776A priority Critical patent/JPS596290B2/ja
Publication of JPS52105107A publication Critical patent/JPS52105107A/ja
Publication of JPS596290B2 publication Critical patent/JPS596290B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離
回収する方法に関し、更に詳しくは、本発明は、塩化ビ
ニル樹脂粉末ことに懸濁重合法によつて得られたなお少
量又は微量の塩化ビニル単量体を含有する塩化ビニル樹
脂粉末と水性媒体(塩化ビニル単量体を溶解している場
合を含む)からなる混合物(以下、pVCスラリーと略
称する)を効果的に処理して、該塩化ビニル樹脂の物性
を損うことなく該重合体と該単量体とを分離収得し、併
せて有効に該単量体を回収することの可能な塩化ビニル
樹脂の製造ならびに塩化ビニル単量体の回収方法に係る
従来、塩化ビニルの重合法殊に懸濁重合法に付随する未
反応塩化ビニル単量体の回収方法は、1使用する塩化ビ
ニル単量体を所定の重合率まで重合させた後未反応の塩
化ビニル単量体を該単量体を含む重合反応終了物から直
接に分離回収するか、2重合終了後の該重合反応混合物
を重合器から直ちにブローダウンタンク等の容器に移し
た後回収する方法などが実施されている。
そして該重合反応混合物中の塩化ビニル重合体は、前記
1、2のように未反応塩化ビニル単量体が分離回収され
た後脱水工程、乾燥工程を経て塩化ビニル樹脂が製造さ
れることは公知である。
公知の重合法殊に懸濁重合法において重合反応終了後の
未反応塩化ビニル単量体の回収を充分に行うには、先づ
該単量体自身の圧力により、重合器内圧力の常圧まで分
離した後、さらに真空(減圧)、加熱処理する方法が知
られており、その詳細については、当業者間において種
々の態様で実施されている如くであるが、未だなお脱水
工程の被処理対象となるPVCスラリー中に含まれる未
反応単量体(大部分は塩化ビニル重合体粒子に吸着され
ている)は、該スラリーに対して0.01%ないし数%
の濃度で含有され、該脱水工程において分離された水性
性媒体(多くは、水と分散剤其他少量の添加剤からなる
)ならびにその後の乾燥工程において使用された乾燥用
空気中に相当な量の塩化ビニル単量体が含まれ、あるい
はまた、前記乾燥工程を経て得られた製品塩化ビニル樹
脂中にも、0.005%ないし数%の塩化ビニル単量体
が残存し、損失すると共に、環境汚染の原因となつてい
る。しかし、一方、前記被分離水性媒体、使用済みの乾
燥用空気、製品塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル単量体を
分離除去し、さらには回収することは、技術的、経済的
に困難であることも、当業者に於てよく知られた事実で
ある。
ところで、近年塩化ビニル単量体の毒性が公害防止上問
題とされるに至り、塩化ビニルの懸濁重合工程に於て未
反応塩化ビニル単量体は、微量であつてもこれを充分に
回収して、排水、排気により放出せず、又は製品に吸着
された状態で製造しないことが、環境汚染防止上必要で
あつて塩化ビニル樹脂製造業者の社会的義務とされ、現
在国の指導による塩化ビニル樹脂中の残存単量体の濃度
は昭和51年基準値で10PPm(0.001%)とさ
れている。
この目的のためにPVCスラリーの温度又は塩化ビニル
重合体の乾燥温度を上昇させ、含有単量体の蒸気圧を高
めて分離させ系外に出す方法とか、PVCスラリーにつ
いて不活性ガスによるエヤレーシヨンを行う方法が有効
であることは容易に考えられるが、現実にはこのような
温度上昇による処理は、塩化ビニル樹脂の物性例えば熱
安定性を損うため限界があり、他方不活性ガスの使用は
、該ガスによつて希釈された放出単量体の有効な回収を
極めて困難にするため採用し難いと考えられる。本発明
の第1の目的は、懸濁重合における塩化ビニル重合体の
製造ならびに未反応塩化ビニル単量体の回収にかかる公
知の工程を大巾に変更することなく簡単な工程を付加す
ることにより、従来除去困難であつた懸濁用水性媒体排
水中ならびに塩化ビニル重合体乾燥用空気中の塩化ビニ
ル単量体の濃度を無公害の程度まで低下させ、併せて製
品塩化ビニル樹脂に吸着含有されている塩化ビニル単量
体を充分に除去することであり、本発明の第2の目的は
、従来回収困難であつたPVCスラリー(一旦常圧ない
し減圧まで未反応塩化ビニル単量体を回収したもの)中
の塩化ビニル単量体を前記付加工程により、同時に回収
することである。
該回収単量体は、前工程で公知方法で回収された分の塩
化ビニル単量体と併せて精製再使用できる。其他の目的
は、本発明の以下の記述から明らかにされる。
本発明者等は前記目的で研究を行い、塩化ビニル重合体
中に含有する塩化ビニル単量体(以下、含有単量体)の
分離換言すれば脱着には処理温度の上昇と同時の脱着媒
体若しくは抽出分離用ガスによる処理が最も有効である
が、PVCスラリーの温度上昇は、50℃ないし70℃
未満までであれば上昇時間、処理時間、処理後の冷却時
間の如何を問わず、被処理塩化ビニル樹脂の物性を損わ
ないことを確認し、PVCスラリーを昇温させて一定時
間50認〜70℃に保持し水蒸気蒸発処理する方法につ
き研究し、さらにこのように処理されたPVCスラリー
を好ましくは真空(減圧)に保持されたフラツシユタン
クに噴出してなお残存する含有単量体の分離とPVCス
ラリーの降温を同時に行うか、又は前記被処理スラリー
を公知方法でp過脱水し、気流乾燥、流動乾燥等の公知
方法による乾燥を行う場合であつても、前記処理のされ
ない場合に比較して著しく含有単量体の少い該樹脂を得
られる方法に想到して本発明を完成した。
即ち、本発明は、(1)微量又は少量の塩化ビニル単量
体、塩化ビニル樹脂粉末と水性媒体からなる混合物に水
蒸気を吹込み若しくは該混合物を加熱して水蒸気を発生
させ、該混合物の温度を50〜70℃未満、系内の圧力
を90m1Hgないし230U1Hgに保つて排出水蒸
気と共に残留する塩化ビニル単量体を除去することを特
徴とする塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回
収する方法。
(2)前記(1)に記載の方法において水蒸気吹込若し
くは加熱による水蒸気発生処理をバツチ式又は連続式で
行う方法。(3)微量又は少量の塩化ビニル単量体、塩
化ビニル単量体、塩化ビニル樹脂粉末と水性媒体からな
る混合物に水蒸気を吹込み若しくは該混合物を加熱して
水蒸気を発生させ、該混合物の温度を50〜70蒸未満
、系内の圧力を90UHgないし230m1LHgに保
つて排出水蒸気と共に残留する塩化ビニル単量体を除去
し該除去後の該混合物を減圧に保持されたタンクにノズ
ルより噴出させて該混合物の温度を噴出前の供給温度よ
り5℃以上冷却する方法。
である。以下図面によつて本発明の構成につき詳細に説
明する。
図において、重合器1において所定の重合率まで塩化ビ
ニルの重合反応を行つた後未反応塩化ビニル単量体をバ
ルブ2を含む回収配管から該単量体自身の圧力により常
圧まで回収し、ついで該バルブ2を閉じ、バルブ3を含
む回収配管を真空ポンプ(図示していない)等で吸引し
減圧下に一定限度(例えば500m1Hg、器内温度4
0℃、30分)の塩化ビニル単量体の回収を行い終れば
バルブ3を閉じる。あるいは、前記バルブ2、バルブ3
を含む配管の使用のいずれか若しくは双方を省略して次
の(バルブ3を含む配管を使用する)工程を実施するこ
とができる。前記のように公知方法に準じて未反応塩化
ビニル単量体の大部分を回収したPVCスラリーは、重
合器1内で攪拌下にバルブ6を開いて水蒸気を吹込み5
0℃以上70℃未満に昇温させる。その際バルブ3を開
いて前記吹込みに伴う水蒸気を排出させる。その際系内
の圧力は90ないし230m7!LHgに保つ。減圧度
をより強めると短時間に極めて多量の水蒸気を必要とす
ることとなる。器内温度70未満では例えば数時間以内
であれば、熱履歴による最終製品(塩化ビニル樹脂)の
品質(特に熱安定性)は悪化しないので必ずしも数時間
以内に処理を終了させる必要はないが一方数時間を超え
て長時間水蒸気吹込処理を行つても残存単量体除去効果
はより著しくならない。しかし、前記常圧又は減圧処理
後のスラリー中の残存単量体濃度(対樹脂分)が200
0PPm以上20000PPmのように比較的高い場合
は、例えば69℃180分処理することによつて200
〜1000PPm程度若しくは200PPm未満まで低
下させることができる。一方70℃を超える温度例えば
80℃で3時間若しくは3時間以上のように長時間処理
すると被処理塩化ビニル樹脂の品質殊に熱安定性が害さ
れる場合があり好ましくない。本発明の水蒸気処理は、
50〜70℃、好ましくは10分ないし180分の処理
を必須工程とする。この際の器内圧力は、前記と同様9
0〜23011Hgである。本発明者等の発明になる先
願(特願昭49−138196号)においてはかかる温
度一時間での処理は、塩化ビニル単量体の除去効果が不
充分なものと考え70〜100℃の温度に急速に昇温後
後述の本発明の第2の発明の第2段の工程と同様にフラ
シユ冷却工程に於て残存単量体を分離させる方法を採つ
ていたが、意外にも残存単量体は遂次追出し、又該処理
後急速に70℃以上に昇温し、減圧に保持されたタンク
にノズルより噴出させて該混合物の温度を70℃未満で
あつて、該噴出前の供給温度より5℃以上冷却する本発
明方法にあつては、かかる最終製品の品質悪化は、本発
明方法の条件を維持する限り認められないことが判明し
た。
前記500〜70℃未満の水蒸気処理に於て必要とする
水蒸気量は比較的少量であり、PVCスラリー1TII
に対し、5kg/Hrないし501<f!/Hrで充分
である。
被分離単量体と排出水蒸気の混合物は、バルブ3″を経
て熱交換器9′で充分に冷却され水(水性媒体)分が凝
縮されてバルブ10′を含む配管から抜き出され、非凝
縮の塩化ビニル単量体は真空ポンプ11、出口配管12
を経て回収塩化ビニル単量体ホルダー(図示してない)
に収得される。前記バルブ10から抜き出された凝縮水
中には溶解度相当分の塩化ビニル単量体を含むので、精
溜して塩化ビニル単量体を回収することにより、残部は
無害な排水として放出可能である。
ついで該処理後のPVCスラリーはバルブ4とポンプ5
を含む配管を経てフラツシユタンクモ送るため■該被処
理スラリーは、ノズル8を経て前記フラッシユタンク7
にはいる。該タンク内においては、以下に述べる減圧蒸
発処理を行わないこともでき、その場合は通適用のパイ
プ又は、PVCスラリーの流量調整槽としてのみの機能
を有する。以上の記述から明らかなように重合器1を未
処理PVCスラリー受入れ兼水蒸気処理タンクに、おき
かえれば、本発明の方法をバツチ式としても連続式とし
ても自由に利用でき、連続式の場合の処理時間は滞溜時
間と同意義と考え得ることは明白である。
本発明の方法(第2の発明)として実施すべきフラツシ
ユタンクにおける減圧蒸発処理は器内圧17n/Hgな
いし18711/Hgl温度20ないし65℃好ましく
は器内圧3211/Hgないし9511!l/Hgl温
度30ないし50℃に保たれ、該ノズル8より噴出され
たPVCスラリーはなお残存する含有単量体(塩化ビニ
ル単量体)の大部分を一部の水(水性媒体)と共に気化
(蒸発)させられて急速に温度低下(低下の程度はPV
Cスラリ一の温度及び前記蒸発量によつて異るが5℃以
上好ましくは10〜30℃)し、底部より熱交換器13
、ポンプ14を含む配管に送られる。
後述の実施例3、4に明らかなように前記フラツシユタ
ンク7における処理により、PVCスラリー中の残存単
量体は大部分気化分離され、被処理PVCスラリーは、
以後公知方法で脱水乾燥しても、該脱水にかかる排水な
らびに該乾燥にかかる排ガス(排空気)中には環境汚染
の原因となる塩化ビニル単量体は殆んど含まれない。一
方前記のようにフラツシユタンク7における減圧蒸発処
理を行わない場合は、次にのべる開放タンク15に抜き
出された以降の公知の脱水方法にかかる排水に微量の、
そして公知の乾燥方法にかかる排ガス(排空気)中に数
十ないし数百Ppnl程度の塩化ビニル単量体が含まれ
ることがあるが、最終製品たる塩化ビニル樹脂粉末中の
残存単量体は充分に(10PPm以下1PPm程度まで
)除去できる。
以上の記述より、本発明の第2の発明におけるフラツシ
ユタンク処理の意義が明白である。
即ち、この処理により、PVCスラリーに由来する排水
、排気中の微量の塩化ビニル単量体は充分に(無公害の
程度まで)除去できるから、別途かかる排水又は排気中
の該単量体の除去を行う必要がない。前記のように被処
理PVCスラリーは熱交換器13、ポンプ14を経て開
放タンク15に抜き出される。該タンクは、公知方法に
用いられるものと同一でよい。該タンクに一旦収得され
た被処理PVCスラリーは、必要に応じ、公知の脱水な
らびに乾燥(図示してない)工程に送られる。一方前記
フラツシユタンク7に於て気化された含有単量体と水蒸
気(水性媒体蒸気)の混合物は、熱交換器9で充分に冷
却されて水(水性媒体)が凝縮されてバルブ10を含む
配管から抜き出され、非凝縮の塩化ビニル単量体は真空
ポンプ11、出口配管12を経て回収塩化ビニル単量体
ホルダー(図示してない)に収得される。前記バルブ1
0から抜き出された凝縮水中には、溶解度相当部分の塩
化ビニル単量体を含むので、、精溜して塩化ビ[ャ拠P量
体を回収することにより、残部は無害な排水として放出
可能である。以上の説明のように実施するとPVCスラ
リー中の含有単量体の濃度(乾燥樹脂に対する濃度)、
は処理前(常圧又は一定の減圧度まで回収後)の例えば
2%から0.01%〜0.3%まで低下し、かかる低濃
度においては、フラツシユタンク処理後のPVCスラリ
ーを脱水した排水中に含まれる塩化ビニル単量体は、0
.001%以下非検出(以下NDと略す)の程度であり
、前記脱水後の気流乾燥(フラツシユ乾燥、流動乾燥を
含む)に於ける排ガス中の塩化ビニル単量体濃度は、0
.005%以下0.0001%程度であるから現在の配
出基準においては全く再処理の必要がなく、さらに該濃
度は、被処理スラリーについて乾燥前に50〜70℃未
満の加温と前記(減圧)水蒸気吹込処理叉は前記フラツ
シユタンク処理をくり返すことにより、乾燥排ガス中の
塩化ビニル単量体濃度を0.001%以下に低下させる
ことができる。
また前記処理後公知方法で気流乾燥された塩化ビニル樹
脂中の残存塩化ビニル単量体は0.003%以下0.0
001%程度であり、前記のように減圧水蒸気吹込処理
又はフラツシユタンク処理をくり返すことにより0.0
001%未満にすることができる。以上のように、本発
明の方法は、塩化ビニルの懸濁重合反応自体及び、未反
応塩化ビニル単量体の常圧又は一定の減圧度までの回収
自体には何等困難な操作条件を加えることなく、簡単な
装置(熱交換器、必要なフラツシユタンク等)及び工程
(水蒸気処理と必要なフラツシユ冷却処理)を付加する
ことにより、従来懸濁重合による塩化ビニルの製造工程
に於て発生していた塩化ビニル単量体を数百PPm含む
排水、排ガス中の含有単量体濃度を50PPm以下に激
減させ無害化したに止らず、製品塩化ビニル樹脂中の該
単量体量も従来の数百PPmから30PPm以下のよう
に激減させ得、さらに必要に応じ、排出物若しくは製品
中の該単量体濃度を例えば、1PPm以下のように低下
させ得る途を開いたもので、本発明の実用的効果は極め
て大きい。
本発明の方法は、塩化ビニル単独重合法に止まらず、塩
化ビニル単量体を50重量%以上使用する塩化ビニル単
量体と他のビニル系単量体との懸濁共重合法に於いても
同様に実施できる。
以下実施例により、到発明を説明する。
実施例1〜3、比較例1〜2 添付図面の装置を使用して塩化ビニル樹脂の製造を行つ
た。
即ち、内容積18001のステンレス製重合槽1に純水
1000kg、部分鹸化ポリ酢酸ビニル500y,過酸
化ラウロイル250y1塩化ビニル単量体500kgを
仕込み、撹拌しながら加温し、重合系内の温度を67℃
に保つて10時間重合を続けた後未反応塩化ビニル単量
体をバルブ2を開いて常圧まで回収した(この際のPV
Cスラリーを採取し処理したものを試料Aとする)。次
にバルブ2を閉じバルブ3゛をあけて(バルブ3は閉切
つた状態)、真空ポンプ12を運転しながら加温し、重
合系内の温度を後述等第1表の各所定の温度まで昇温し
、バルブ6より、第1表に記載の各所定量の水蒸気を吹
込みながら重合系内の各所定温度における系内の水性媒
体に対する飽和蒸気圧下に所定時間保持して、未反応×
第1表に明らかなように本発明の方法(第1の発明)に
なる実施例1〜3は、最終製品中に微量の残留モノマー
が残るが、無公害の程度(50PPm未満)で条件を選
べば10PPm以下にすることも可能であり、乾燥樹脂
の色、熱安定性共に良好である。之に対し、本発明の方
法の条件(温度、処理時間)外で処理した同一試料の塩
化ビ[■■そNDとなつたが、着色、熱安定性共に不良
で、※塩化ビニル単量体を回収した。ついで被処理PV
Cスラリーは重合槽1の下部バルブ4を開きポンプ5、
熱交換器13、ポンプ14を運転してフラツシユタンク
7を単に通過させて混合槽15に冷却移送した。このP
VCスラリーを公知の方法により遠心脱水し、フラツシ
ユ乾燥して本発明方法による塩化ビニル樹脂製品(第1
表の試料C)を得た(この際のPVCスラリーを前記脱
水、乾燥前に採取し、処理したものを試料Bとする)。
他方、重合槽1の上部に付いているバルブ3′より一部
水蒸気と共に気化した塩化ビニル単量体は熱交換器9″
によつて冷却されて大部分の水蒸気が凝縮分離され、非
凝縮分として30℃の飽和水蒸気を含む塩化ビニル単量
体(ガス状)が回収された。適当な方法でないことを示
している。
品質試験法 (イ)乾燥樹脂の色:肉眼判定で室内光線(昼光色)下
で塩化ビニル樹脂粉末として白度の最もすぐれているも
のを純白、次のランクで純白よりやや黄色昧の認められ
るものを微黄色とした。
(ロ)乾燥樹脂の熱安定性:塩化ビニル重合体100g
rにジオクチルフタレート50gr,ステアリン酸バリ
ウム0.3gr、ステアリン酸カドミウム0.5grを
加えて混合後、150℃のロールで20分間混練して1
Uのシートとしてとり出し、得られた膜の透明性と着色
度合を次の基準で比較する。実施例 4 添付図面の装置を使用して、実施例1と同様にして共重
合塩化ビニル樹脂の製造を行つた。
使用原料、副原料は、純水10001、部分鹸化ポリ酢
酸ビニル5007、過酸化ラウロイル250V、酢酸ビ
ニル単量体50kg、塩化ビニル単量体450kgを仕
込み、攪拌しながら加温し、63℃で11時間重合後、
バルブ2から未反応単量体を常圧まで回収した(この際
採取し、処理したもの試料D)。次に、PVCスラリー
温度58℃、136m1!LHgで3時間処理し、ごの
間バルブ6から10Nw1/Hrの水蒸気を吹込んだ後
該処理を中止しf−(この際採取し、処理したもの試料
E)。
このPVCスラリーを70℃に昇温後バルブ4、ポンプ
5、ノズル8を含む配管から、減圧171mmHgに保
持されたフラツシユタンク7に1w1/Fhrの速度で
噴出させ、通過したスラリーの温度を63℃に冷却させ
た。被処理スラリーは、熱交換器13でなお冷却し、ポ
ンプ14を経て開放タンク15に受入れた(この際採取
し、処理したもの試料E−2)。開放タンク中のPVC
スラリーは次に公知方法により遠心脱水し、フラツシユ
乾燥して本発明方法による塩化ビニル樹脂製品(第2表
の試料F)を得た。また、熱交換器9′又は9によつて
大部分の水蒸気が凝縮分離された約30℃の飽和水蒸気
を含む塩化ビニル単量体(ガス状)が真空ポンプ12を
経て回収された。比較例 3 実施例4において、重合終了後の未反応単量体を常圧ま
で回収した後、PVCスラリーに対して水蒸気吹込処理
をすることなく、70℃まで昇温後実施例4と同様にフ
ラツシユタンクタンク処理、開放タンクへの受入、公知
方法による乾燥を行い実施例4と同様に、試料D,.E
−2、Fを採取した結果を第2表に示す。
第2表に明らかなように本発明の方法になる実施例4は
、最終製品中に残留モノマーは検出されず、充分に除去
されたことを示しており、また乾燥樹脂製品の色、熱安
定性共に良好である。
之に対し、本発明の方法の要件である50〜70℃未満
10分ないし180分の処理を行わなかつた比較例3に
おいては、乾燥製品の色、熱安定性共に不良で適当な方
法でないことを示している。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明に使用する塩化ビニル樹脂の製造装置の主
要部(フローシート)で、1は重合器、4,6は塩化ビ
ニル樹脂スラリー抜出弁ならびに水蒸気吹込弁、7はフ
ラツシユタンク、9,9′は塩化ビニル単量体用熱交換
器、13はスラリー用コ開放タンクである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 微量又は少量の塩化ビニル単量体、塩化ビニル樹脂
    粉末と水性媒体からなる混合物に水蒸気を吹込み若しく
    は該混合物を加熱して水蒸気を発生させ、該混合物の温
    度を50〜70°未満、系内の圧力を90mmHgない
    し230mmHgに保つて排出水蒸気と共に残留する塩
    化ビニル単量体を除去し該除去後の該混合物を急速に7
    0℃以上に昇温し減圧に保持されたタンクにノズルより
    噴出させて該混合物の温度を70℃未満であつて該噴出
    前の供給温度より5℃以上冷却することを特徴とする塩
    化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法
JP2125776A 1976-02-28 1976-02-28 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法 Expired JPS596290B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2125776A JPS596290B2 (ja) 1976-02-28 1976-02-28 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2125776A JPS596290B2 (ja) 1976-02-28 1976-02-28 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS52105107A JPS52105107A (en) 1977-09-03
JPS596290B2 true JPS596290B2 (ja) 1984-02-10

Family

ID=12050024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2125776A Expired JPS596290B2 (ja) 1976-02-28 1976-02-28 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS596290B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61147490U (ja) * 1985-03-01 1986-09-11

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2744462C2 (de) * 1977-10-03 1982-09-16 Wacker-Chemie GmbH, 8000 München Verfahren zur Verhinderung der Schaumbildung bei der Restmonomerentfernung aus wäßrigen Polymerdispersionen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61147490U (ja) * 1985-03-01 1986-09-11

Also Published As

Publication number Publication date
JPS52105107A (en) 1977-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4197399A (en) Process for removing residual vinyl chloride from vinyl chloride polymers in aqueous dispersion
US7351342B2 (en) Method for recovering fluorine-containing emulsifier
SU841591A3 (ru) Способ очистки (со)полимеровВиНилХлОРидА OT (CO)MOHOMEPOB
US4009048A (en) Solvent cleaning and recovery process
SU622412A3 (ru) Способ очистки (со) полимеров винилхлорида от(со)мономеров
JPS5813563B2 (ja) 塩化ビニルの水性分散液から未反応モノマ−を除去する方法およびその装置
US3954910A (en) Process for removal and recovery of unreacted monomers from resinous polymers
GB1577381A (en) Monomer removal from vinyl chloride resin
US4197400A (en) Process for removing monomer residues from acrylonitrile polymers
US2336493A (en) Distillation of organic liquids polymerizable by heat
JPS596290B2 (ja) 塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を分離回収する方法
JPH0145483B2 (ja)
JPS5914041B2 (ja) 懸濁重合法による塩化ビニル樹脂から塩化ビニル単量体を除去する方法
CN110665246B (zh) 一种去除及回收uv光固化单体溶液中甲苯溶剂的装置和方法
NO146639B (no) Fremgangsmaate for fjerning av vinylklorid fra polyvinylkloridholdige latekser
HU176532B (en) Process for the continuous elimination of monomers from aqueous polyvinyl-chloride dispersions
CN106414517A (zh) 汽提设备
US4315843A (en) Thin film monomer removal from polyvinyl chloride latexes
US4048417A (en) Process for preventing build-up in polymerization reactors
US4347098A (en) Solvent vapor recovery from a polymer solution
JP4363940B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂スラリーから塩化ビニルモノマーを除去する方法
US3642736A (en) Method for recovering vented monomers
US2556851A (en) Use of recycle aqueous acrylonitrile condensate in butadiene-1,3 emulsion polymerization
US4247686A (en) Process for removing VCM from polyvinyl chloride
US3412779A (en) Solvent and polymer recovery in a solution polymerization process