JPS5913675Y2 - 繰返し式連続音響発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば、鐘の音、虫の声、波の音、警笛等の
ような一つの音響を繰返し発生させる種々の効果音の発
生装置に関する。

従来、同一音響を繰返し連続して発生させる手段として
は、合成音による発生手段、エンドレステープによる手
段、あるいは、総体的に有限であるが、所定音響を繰返
し録音した録音テープまたはレコードを再生する手段が
ある。

しかしながら、合成音による場合においては、合成音自
体が自然音と異なったものであり、聴者に不自然感を与
えることなく自然音を模倣するためには極めて高度な技
術および設備が要求されがつ必然的に不経済なものであ
った。

一方、エンドレステープによる場合においても、テープ
の継ぎ目の時間合せに難点があり、実質的に、不連続な
繰返しでしかなく、また、有限でありかつ該テープの作
成自体が困難な、繰返し録音された録音テープによる場
合と同じく、長時間の再生によるテープの劣化招き、終
局的に、所望の音響よりノイズの方が大きいというよう
な結果を有するものであった。

従って、本考案の目的は上述の如き欠点を除去し、半永
久的に連続発生させても所定音響の劣化を生ずることの
ない音響発生装置を提供することにある。

本考案の別の目的は、所定音響の繰返し間隔を簡便に設
定できかつテープによるような継ぎ目における不自然を
除去し得る連続音響発生装置を提供することにある。

更に本発明の別の目的は、合成音によるような不自然感
を伴なわず、がつ相対的に安価に作成し得る繰返し式連
続音響発生装置を提供することである。

以下、本考案による実施例について図面と共に説明する
。

第１図は本考案の実施例による繰返し式連続音響発生装
置を示すブロック図で、記憶部１は、繰返し連続して発
生される音響の一周期の音響の、後に詳述されるように
、デジタルコード化された音響コード信号の列で記録さ
れる。

この音響のデジタルコード化は、第２図に例示されるよ
うに、音響信号を適当な時間間隔でサンプリングし、そ
の時々の音響信号のレベルを予め設定した段階に弁別し
て行われる。

これにより、音響信号はサンプリング時毎の２進符号で
表わされることとなり、実質的に、音響コード信号の列
に変換される。

このサンプリング、弁別および２連符号化はゲート回路
、コンパレータ、レベルエンコーダの組合せにより遂行
し得るものであるが、Ａ／Ｄ変換器を適用するのがより
実際的である。

また、サンプリングの時間間隔となるサンプリング周波
数およびレベル段階の数に相応する２進符号のビット数
は要求される音響の周波数帯域およびダイナミックレン
ジによりそれぞれ選定されるべきである。

上述の如く所望の音響がデジタルコード化された音響コ
ード信号に変換されるため、記憶部１はＲＯＭ、ＲＡＭ
磁気バブル、磁気コアまたはその他の適当なデジタル記
憶素子の適用が可能となり、例えば、ｎ番地からｍ番地
の各番地に一周・期の音響が０１０．００１．０００．
１００．１０１・・・・・・００１のように記憶される
。

記憶部１にはコントロール部２が接続されており、コン
トロール部２は、記憶部１のｎ番地から（ｎ＋１）番地
、（ｎ＋２）番地、（ｎ＋３）番地・・・・・・そして
最終のｍ番地と各番地に記憶された音響コード信号を順
次に読み出すよう設定するための手段であり、実際的に
は、アドレスカウンタ部とクロックパルス発生部とによ
り構成される。

コントロール部２にはまたプリセット部３が接続されて
おり、これにより、コントロール部２からの読み出し指
令信号がｍ番地を指定したとき、すなわち、コントロー
ル部２のアドレスカウンタ部がｍとなったとき、該アド
レスカウンタ部をｎにリセットし再びｎ番地からｍ番地
までの読み出しを行わせ、総体的に半永久的に読み出し
を繰返させることとなる。

一方、記憶部１の各番地から順次に読み出される音響コ
ード信号は次段のＤ／Ａ変換部４によりアナログ信号に
変換され、増幅器５により増幅されてスピーカ６を励磁
しかつ音響を発生させる。

このＤ／Ａ変換部４により変換されたアナログ信号は、
上述から明らかなように、サンプリング周波数と同等な
時間間隔で各音響コード信号が読み出されるため、該時
間間隔となるクロック周波数成分を包含しており、それ
故、増幅部５またはその他の適当な位置にローパスフィ
ルタ等の適当な濾波手段を備えるのが好ましい。

かくして、コントロール部２およびプリセット部３によ
り記憶部１から順次にかつ繰返し読み出される音響コー
ド信号Ｄ／Ａ変換部４により実質的に連続したアナログ
信号に変換され、増幅器５を介してスピーカ６により繰
返し連続した音響として発生される。

上述の如く繰返し連続して発生される音響を停止する手
段としては、外部のスイッチ等によりコントロール部へ
ストップ信号を与えても良いが、例えば、−周期の音響
が１００回繰返されたのちに停止させたい場合や、音響
を１時間発生させたのちに停止させたい場合には、プリ
セット部３からコントロール部２へのリセット指令信号
の回数を計数するカウンタ（図示なし）を設け、所定数
に到達したときストップ信号を発生して記憶部からの読
み出しを停止したり、あるいはタイマ（図示なし）を設
けて所定時間経過時にストップ信号を発生させることに
より確実かつ正確に遂行できる。

以上述べた如く、本考案によれば、記憶部にテ゛ジタル
コード化されて電子的に記録された音響コード信号をコ
ントロール部により所定順序で読み出しかつ再生するた
め、自然音そのものの記録・再生が可能となり、また、
プリセット部により一周期の読み出しが行われたときに
最初の読み出しにリセットされるため、音響を継ぎ目の
不自然感なしに、繰返し連続して発声できることとなり
、更に、従来のテープにおけるような長期的使用による
音質の劣化は全くないものでありそして保守の必要性が
ゼロに近いものである。

加えて、カウンタまたはタイマからのストラフ。

信号により確実に音響の発生を停止し得るため、所望回
数または時間だけの音響の発生を確実かつ正確に行える
等、実質的に安価かつ至便なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による実施例を示すブロック図、第２図
は本考案における音響のテ゛ジタルコード化を説明する
図である。 １・・・・・・記憶部、２・・・・・・コントロール部
、３・・・・・・プリセット部、４・・・・・・Ｄ／Ａ
変換部、５・・・・・・増幅部、６・・・・・・スピー
カ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の音響テ゛ジタルコード化した音響コード信号の列
   を電子的に記録する記憶部と、前記記憶部に記録された
   音響コード信号を所定順序で読み出すためのコントロー
   ル部と、前記記憶部がらの読み出しの一周期が終了する
   とリセットして再読み出しを行わせるためのプリセット
   部と、前記記憶部から読み出された音響コード信号をア
   ナログ信号に変換して音響を発生させる手段とがらなり
   、これにより前記所定の音響は繰返し連続して発生され
   、かつ前記コントロール部は必要に応じて所定回数の読
   み出しが遂行されたときまたは一定時間が経過したとき
   に該読み出しを終了させる手段を包含することを特徴と
   する繰返し式連続音響発生装置。