JPS59136053A - 回転電機用ロ−タの製造方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、異方性円筒状磁石の成形と同時に回転軸を
該円筒状磁石の中心に一体的に取付けることのできる回
転電機用ロータの製造方法およびその装置に関するもの
である。

回転電機用のロータ、例えは自転車の発電機に使用され
る円筒状磁石に回転軸を挿通固定したロータは、従来以
下に説明する工程を経て製造されている。すなわち、Ｂ
ａフェライト磁石粉末またはＳｒフェライト磁石粉末の
如き等方性フェライトの強磁性粉末に少量のバインダー
を添加し、約１〜２ｔ／ｃＭの圧力でプレス成形して中
心に貫通孔を有する円筒状の成形体を得、この成形体を
１１５゜°Ｃ〜］２５０℃の高温で焼結し、外周をセン
ターレス加工により研摩してロータ本体１ｏを製造する
（第１図）。次いで回転軸１２をロータ本体１０の中心
貫通孔１４に挿通し、第２図に示す如く熱硬化性接着剤
１６を充填塗布し加熱固化させた後、着磁ヨークを使用
してＮ極、Ｓ極が交互になるよう多極着磁することによ
り磁石ロータを完成するというものである。この一連の
製造工程の概略を第３図に示す。

前述した従来技術に係る回転電機用ロータの製造方法は
、多くの工程数を要すると共に、該方法により得られた
ロータの回転軸はその芯出し精度が低（、芯振れが生じ
易い難点がある。これは、プレス成形後の焼結時におけ
る熱影響により貫通孔１４の内径か変動することに起因
するが、コス１へ上の関係から内径研摩までは出来ない
のか現状である。また、等方性フェライ１〜磁石粉末で
は、前記のように焼結後に着磁するが、粉末粒子の配列
は既に固定しているため、該粒子の磁化容易軸を磁化方
向に揃えて配向度を高めることはできず、従って磁気特
性の向上にも限界があった。

本発明は、従来技術に係る回転電機用ロータの製造工程
およびロータ本体に内在する前記欠点を解決するべく案
出されたものであって、複雑な製造工程を簡略化すると
共に回転軸の芯出し精度を向上させて芯振れをなくし、
併せて磁気特性を大幅に向上させることを目的とする。

この目的を達成するため本発明に係る回転電機用ロータ
の製造方法は、金型の円筒状キャビティ中に軸心を一致
させてロータ回転軸を臨ませ、前記円筒状キャピティの
半径方向外側から等分割されたＩＩ数極の磁界を印加し
つつ強磁性粉末と合成樹脂との溶融混合物を該キャビテ
ィ中に射出し、次いで前記混合物を冷却固化させること
により回転軸か挿通固着された円筒状異方性磁石を成形
することを特徴とする。

また、この回転電機用ロータを製造するに際して、回転
軸の頂部が、金型の円筒状キャビティ中に作用する磁界
の磁力が相互に平衡し合う中心部から偏倚するようにセ
ントすれは、磁界印加時の磁力平衡復元力により回転軸
はキャビティ中の所定高さに位置規制されるので、常に
規格寸法の揃ったロータが製造されることか判った。従
って本願の別の発明に係る回転電機用ロータの製造方法
は、ロータ回転軸を金型の円筒状キャビティ中に軸心を
一致させて臨ませるに際し、該回転軸の頂部が前記円筒
状キャビティの半径方向外側から印加される複数極の磁
界の磁力か相互に平衡し合う中心部から偏倚するように
セットし、磁界印加時の磁力平衡復元力により前記回転
軸を軸心方向に移動させてキャビティ中の所定高さに位
置規制し、併せて強磁性粉末と合成樹脂との溶融混合物
を該キャビティ中に射出し、次いで前記混合物を冷却固
化させることにより回転軸が挿通固着された円筒状異方
性磁石を成形することを特徴とする。

更に、前記回転電機用ロータの製造方法を実施するのに
好適に使用される本願の別の発明に係る製造装置は、円
筒状キャピティを画成する非磁性体からなる金型と、着
磁コイルに接続しかつ前記円筒状キャビティの半径方向
外周に等中心角で臨む強磁性体からなる複数極の着磁ヨ
ークと、円筒状キャピティの底部中央に穿設したロータ
回転軸挿通用の貫通孔と、前記貫通孔に隣接して穿設し
た貫通孔から昇降自在に突出可能なノックアウトピンと
、円筒状キャビティの開口部を開閉自在に閉塞する非磁
性体からなる金型と、前記開閉自在な非磁性体金型にｇ
設したピンポイントゲ−１〜とからなることを特徴とす
る。

次に、本願発明に係る回転電機用ロータの製造方法およ
びその装置につき、好適な実施例を挙げて添付図面を参
照しながら以下詳細し；説明する。

先ず、第４図に示す回転電機用ロータ製造装置の一実施
例において、参照符号１８は金型中に形成される円筒状
キャビティを示し、このキャビティ１８は非磁性体から
なる固定側金型２０により、底部２２および円筒状内周
壁面が画成されている。

また、第４図のＡ−Ａ線断面である第５図に示すように
、キャビティ１８の半径方向外周には等中心角で複数極
の強磁性体からなる着磁ヨーク２４か配設され、各着磁
ヨーク２４の先端が直接ギヤビティ］８内に臨んで、該
キャビティ１８の内周壁面の一部を形成するようになっ
ている。前記着磁ヨーク２４は、４極以上の偶数個で構
成され、Ｓ極およびＮ極か交互になるよう所定の中心角
で配設されるものであって、本実施例では４極構造とな
っている。また、着磁ヨーク２４は図示しない着磁コイ
ルに接続され、この着磁コイルを励起することにより前
記円筒状キャビティ１８中に強磁界か印加されることに
なる。

円筒状キャビティ１８の開口部上方には、該開口部を開
閉自在に閉塞する非磁性体からなる可動金型２６が昇降
自在に配設されている。この可動金型２６かキャビティ
１８の開口部に臨む部分には、キャビティ内方に向けて
君子突出する円錐台形の隆起部２８か一体的に形成さＪ
し、この隆起部２８に後述する溶融混合物射出用のピン
ポイントケート３０か垂直に穿設されている。また、可
動金型２６の上方には非磁性体からなる更に別の可動金
型３２か昇降自在に配設され、可動金型２６の頂部およ
び可動金、型３２の合わせ境界面には、図示の如くラン
ナ３４か形成されると共に、このランナ３４は可動金型
３２に穿設したスプルー３６およびノスルロ３８に連通
接続している。なお、各金型２０，２６および３２を構
成する非磁性体としては、例えばオーステナイト系ステ
ンレスが好適に使用される。

また円筒状キャビティ１８の底部２２を形成する固定金
型２０には、その底部中央において、後述する如くロー
タ回転軸４０を挿通するための貫通孔４２が垂直に穿設
されている。この場合、貫通孔４２の内径は回転軸４０
の外径に対し２／１００乃至３／１００程度の環状細隙
が形成されるよう予め寸法設定してあり、更に貫通孔４
２の略中間から下方には大径の段付孔部４４が一体的に
形成しである。これは射出成形後にロータを脱型するに
際し、回転軸４０が貫通孔４２内壁に接触する摩擦抵抗
を軽減させるためである。また、前記中心貫通孔４２の
周囲に隣接して複数の貫通孔４６が穿設され（第５図）
、この貫通孔４６にノックアラ１−ピン４８が昇降自在
に挿通され、キャビティ１８中に突出可能となっている
。

なお、中心貫通孔４２の外部開放端には、当板５０を着
脱自在に位置させ、この当板５０により回転軸４０のキ
ャビティ中での位置規制をさせるのが好ましい。

このように構成した本発明に係る製造装置を使用して、
回転電機用ロータを製造する方法につき、次に説明する
。先ず、第４図に示す如く円筒状キャビティ１８の底部
に穿設した貫通孔４２中に回転軸４０を挿通して、該回
転軸４０の軸心をキャビティ１８の軸心と一致させる。

この場合、中心貫通孔４２の下部開口を当板５０により
閉塞することにより、回転軸４０の端部はこの当板５０
に当接して所定の位置規制がなされ、従って回転軸４０
は常に所定寸法長たけ該キャビティ１８中に臨むようセ
ットされることになる。

次いで、磁気異方性定数の大きい強磁性粉末と合成樹脂
とからなる混合物を加熱溶融し、この溶融混合物を前記
可動金型３２のノスルロ３８から注入し、スプルー３４
およびピンポイントゲ−１−３０を介して円筒状キャビ
ティ１８中に射出する。

また、これと同期して図示しない着磁コイルを励磁し、
前記着磁ヨーク２４を介してキャビティ１８に半径方向
外方から強磁界を印加する。このように磁石粉末と合成
樹脂との混合物か溶融状態にあり、粒子配列が固まって
いない間に複数極の磁界を印加することによって、磁石
粉末粒子の磁化容易軸を半径方向に配向させることがで
き、磁気特性の優れた円筒状異方性磁石がキャビティ１
８中に成形される。この円筒状異方性磁石の粒子の磁化
容易軸か、磁化方向に配向された状態の概略を第７図に
示す。

本発明に使用される磁気異方性定数の大きい強磁性粉末
としては、例えばＢａフェライト磁石粉末またはＳｒフ
ェライト磁石粉末、または希土類磁石粉末（ＲＣｏｓ型
またはＲ２ＣｏＩ７型。ここにＲは希土類元素の一種以
上を示す）その地異方性マンガンアルミ（Ｋ、−Ａｌ−
Ｃ）磁石粉末等が好適に使用される。なお、これらの強
磁性粉末の粒子径は、単磁区粒子径付近にあるものとす
るのが望ましい。

合成樹脂は有機バインダーとして使用され、例えば熱可
塑性樹脂としてポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレ
ン、ポリフェニールサイファイドが、また熱硬化性樹脂
としてフェノール、エポキシなどが使用可能である。ま
た、強磁性粉末と合成樹脂との望ましい配合割合は、磁
石粉末体積率で約５０〜６５％である。更に、射出成形
時の溶融混合物の成形温度は１５０〜３５０℃の範囲が
望ましく、また印加される磁界は３００００ｅ以上とす
る必要がある。

このようにして溶融混合物かキャビティ１８中に射出さ
れ、磁化した後冷却固化する結果として、キャビティ１
８中に臨むよう予めセノ１へされていた回転軸４０はキ
ャビティ中で成形された円筒状樹脂磁石５２の中ｏＪら
１部に挿通された状態で一体的に固定され、第６図に示
す如き回転電機用ロータか得られる。本発明に係る製造
方法およびその装置により製造される前記回転電機用ロ
ータは、予め円筒状キャビティ中で正確に芯出した状態
で回転軸がセットされた後、このキャビティ中に磁界を
印加しながら溶融混合物の射出成形がなされるものであ
るから、回転軸４０の芯振れが殆んどなく、製造上の歩
留りを大幅に向上させることができる。また従来の製造
方法によ九ば、円筒状磁石の成形焼結、研摩、回転軸の
挿通および着磁の各工程を必要としていたが、本発明に
よれば射出成形、回転軸の取付および着磁を一挙に１工
程で終了するので、製造時間や繁雑な手間を省略するこ
とができる。更に、磁界を印加しつつ射出成形すること
により磁石粉末粒子の磁化容易軸を磁化方向に配向させ
ることができるため、磁気特性かＸ５〜２０％向上し、
優れた異方性磁石が得られるものである。

なお、先に説明したように可動金型２６の隆起部２８に
は、ピンポイントゲート３０が開口するよう設計されて
いるので、キャビティ１８からのロータ脱型時に樹脂磁
石の固化したパリが該ロータから突出しても、そのハリ
は頂部陥凹面内に位置するため、パリ取り作業が不要で
あり、かつ品質基準を低下させる懸念もない。

また、第４図に示す金型は、金型分割面が水平になる」
二下開放タイプのものであるが、実際には金型分割面が
垂直になる左右開放タイプの金型か多用される。この場
合は、回転軸４０をキャビティ１８中にセットし、その
端部を当板５０により規制するようにしても、該回転軸
４０の頂部方向にすれてしまうことか予想される。そこ
で、回転軸４０がキャビティ】８中の所定位置に常に規
制されるようにするため、次の方法が採用される。

すなわち、前記複数極の着磁ヨーク２４により円筒状キ
ャビティ１８に磁界を印加すると、複数極の磁力はこの
キャビティ１８の略中心付近で相互に平衡し合うことに
なる。そこで磁性体材料をこの磁界中に介在させると磁
力が撹乱されることになり、この磁場には磁力平衡状態
に復元しようとする力が作用し、前記磁性体材料が浮遊
状態にあるときはこれを反発排除するに至る。そこで、
円筒状キャビティ１８中に回転軸４０を臨ませるに際し
て、該回転軸４０の頂部が、キャビティ１８の半径方向
外側から印加される磁界の複数極の磁力か相互に平衡し
合う中心部から偏倚するようにセットすれば、磁界印加
時に前記磁力平衡復元力が作用して回転軸４０は軸方向
に反発させられて移動し、前記当板５０に端部を当接さ
せて位置規制される。従って、回転軸４０ばキャビティ
１８中の所定位置に常に規制されるため、寸法規格が一
定の優れた回転電機用ロータが得られ、しかも前記芯出
し精度、磁気特性等の優秀性はそのまま保持している。

本発明の実施例では、自転車用発電機のロータについて
説明したが、その他面流電動機のロータ等回転電機一般
の磁石ロータの製造に広く好適に使用されるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術しこ係る回転電機用ロータへの回転軸
取付状態を示す斜視図、第２図は従来技術に係るロータ
の縦断面図、第３図は従来技術に係るロータの製造手順
の概略を示す工程図、第４図は本発明に係る製造装置の
縦断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線横断面図、第６図
は本発明により製造した回転電機用ロータの縦断面図、
第７図は第６図に示す円筒状磁石の粒子配向を示す説明
図である。 １８　・・円筒状キャピティ ２０・・・・固定側金型　　２４・・・・着磁ヨーク２
６・・・・可動側金型　　２８・・・隆起部３０・・・
・ピンポイン１−ゲー１− ４０・・・・ロータ回転軸　４２・・・・貫通孔４８・
・・・ノックアウトピン 特許出願人　　大同特殊鋼株式会社 ＦＩＧ、１ ＦＩＧ、３

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型の円筒状キャビティ中に軸心を一致させてロ
   ータ回転軸を臨ませ、前記円筒状キャビティの半径方向
   外側から等分割された複数極の磁界を印加しつつ強磁性
   粉末と合成樹脂との溶融混合物を該キャビティ中に射出
   し、次いで前記混合物を冷却固化させることにより回転
   軸が挿通固着された円筒状異方性磁石を成形することを
   特徴とする回転電機用ロータの製造方法。
2. （２）ロータ回転軸を金型の円筒状キャビティ中に軸心
   を一致させて臨ませるに際し、該回転軸の頂部が前記円
   筒状キャビティの半径方向外側から印加される複数極の
   磁界の磁力が相互に平衡し合う中心部から偏倚するよう
   にセットし、磁界印加時の磁力平衡復元力により前記回
   転軸を軸心方向に移動させてキャビティ中の所定高さに
   位置規制し、併せて強磁性粉末と合成樹脂との溶融混合
   物を該キャビティ中に射出し、次いで前記混合物を冷却
   固化させることにより回転軸が挿通固着された円筒状異
   方性磁石を成形することを特徴とする回転電機用ロータ
   の製造方法。
3. （３）円筒状キャビティを画成する非磁性体からなる金
   型と、着磁コイルに接続しかつ前記円筒状キャビティの
   半径方向外周に等中心角で臨む強磁性体からなる複数極
   °の着磁ヨークと、円筒状キャビティの底部中央に穿設
   したロータ回転軸挿通用の貫通孔と、前記貫通孔に隣接
   して穿設した貫通孔から昇降自在に突出可能なノックア
   ウトピンと、円筒状キャピティの開口部を開閉自在に閉
   塞する非磁性体からなる金型と、前記開閉自在な非磁性
   体金型に穿設したピンポイントゲートとからなる回転電
   機用ロータの製造装置。
4. （４）円筒状キャビティの開口部を開閉自在に閉塞する
   非磁性体金型に円筒状キャビティ内方に向けて突出する
   隆起部を設け、この隆起部にピンポイントゲートを開口
   させてなる特許請求の範囲第３項記載の回転電機用ロー
   タの製造装置。