JPS5912352Y2

JPS5912352Y2 - 建築用足場器具

Info

Publication number: JPS5912352Y2
Application number: JP1981022786U
Authority: JP
Inventors: 「たかし」中田
Original assignee: 株式会社中田組
Priority date: 1981-02-19
Filing date: 1981-02-19
Publication date: 1984-04-14
Also published as: JPS57135649U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は建築用足場器具に関するものである。

一般住宅建築の構築時において、傾斜する屋根上の特に
軒先施工においては甚しい危険が伴う作業となる。

社寺建築等比較的構築物が大きく、その施工が複雑で、
かつ年月を要する作業場にはそれなりに危険予防のため
の仮設工事が実施されているが、一般住宅建築等の施工
は現場作業者の習熟した作業経験によって施工するのが
殆んどで、転落事故に対しては何等の施設がないのが実
態である。

故に、従来軒先作業中の転落事故は数多く発生しており
、労働基準法にはその予防のために屋根上作業時には命
綱を使用すべきことが義務づけられている。

しかしながら、現状はそれを用いるため著しく作業能率
が低下するため殆んど使用されることがない。

本考案は上記の点に鑑みて考案したもので、特に屋根上
作業時の軒先よりの不測の転落事故に対し、その軒先に
接してこれを受止め、最下層までの落下を防止して大な
る人身事故を最小限に止め、軒先作業の足場としても使
用し得る着脱容易にして、強固な危険防止用足場器具を
得ようとしたものである。

また、手作業を主とする建築現場において、作業者１こ
とって万一の転落等を予想しても、それを受止める足場
が設けられていることは非常に安心感があって、その作
業能率も著しく向上する心理的効果をも期待されるもの
である。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図１ま実施状態を示すものであり、屋根１を保持す
る四角形の柱２に固定部材３を固定し、この固定部材３
には屋根１の軒先に延設する如く禄４を保持し、さらに
、この梁４先端に支柱５を屋朴１の最下端より幾分間隙
を有して同屋根１の軒貧より上方になる如く保持する。

このような梁４及び支柱５を屋根１上の作業嘘に対して
複数の柱２・・・・・・に前記固定部材３を介して取付
け、梁４・・・・・・上には足場木材６・・・・・・を
架設して足場を形或すると共に、支柱５・・・・・・に
設ける橿部材７・・・・・・に木材８・・・・・・に架
設して作業者が屋朴１上から転落した際の受止めを行う
ように威している。

前記固定部材３は第２図乃至第５図に示す虹く、前記四
角形の柱２の両側面に接する断面Ｌ字形の抱鈑９，９か
らなり、この抱鈑９，９は柱２前面に接する当鈑１０，
１０を設けると共に、中間位置に前記梁４を挿通する梁
受１１，１１を形或し、さらに一方の抱鈑９（第２図に
おいては左側の抱鈑）の上下位置に管部１２，１２を、
他方の抱鈑９（第２図においては右側の抱鈑）の上下位
置にネジ部１３．１３をそれぞれ形威している。

そして、ハンドル１４．１４を有しかつ前記抱鈑９，９
の管部１２，１２及びネジ剖１３，１３に挿通及び螺合
するボル｝１５．１５を設け、このボル｝１５．１
５を介して前記両抱鈑９，９を柱２の両側面から抱合せ
る様に締付固定する一方、前記梁４を梁受１１，１１に
挿通して固定ネジ１６．１６を介して梁受１１に形成す
るネジ孔１７より固定する。

また、第３図乃至第５図に示す如く、前記Ｌ字形の抱鈑
９の裏面にはボル｝１８．１８を固着したボルト取付
材１９．１９を溶着しており、このボルト１８，１８に
嵌合する長孔２０，２１を形威していて柱２の裏面に接
する抜止鈑２２を設けている。

該抜止鈑２２をこの長孔２０，２１よりボル｝１８．
１８に嵌め込み、該ボルト１８，１８の締付ネジ２３．
２３をワッシャ２４．２４を介して梁受１１を各々直線
上に対向する様に平均して締め、抜止鈑２２を柱２裏面
に圧接すると共に、Ｌ字形の抱鈑９，９と抜止鈑２２を
引付けることにより、柱２に抱合せ状に固定する抱鈑９
，９の抜け落ちを防止し且つ梁４の嵌挿を容易にする。

すなわち、前記足場及び支柱５に外力が加わり、梁４に
下方へ荷重がかかると、抱鈑９，９に柱２から抜ける方
向に力が働く。

つまり、抱鈑９の柱２に圧接している部分の中心に力の
支持の重心があり、この点と梁４との間の距離によって
抱鈑９，９には第４図に示す矢印イ，イ方向への回転モ
ーメントが作用して、該抱鈑９，９は同矢印方向へ回転
及び折れ曲ろうとする。

この時、前記抜止鈑２２と抱鈑９，９とは互いに引付け
合っているので、この回転及び折れ曲りを阻止して、柱
２から抜落るのを防止すると共に梁４の嵌人を容易にす
ることができる。

第６図は固定部材３の組立工程を示すものである。

通常、柱２の高い位置にこの固定部材３を取付けるには
迅速かつ簡単に取付け得ることが要請される。

従って、前記抜止鈑２２は、第７図にも示す如く、袋状
の長孔２１と片方を開放した長孔２０とからなり、組立
前は第６図の仮想線で示す様に一方（図面では左側）の
ボルト１８に前記袋状長孔２１を嵌込して締付ネジ２３
を若干螺合させ、抜止鈑２２は下方へ垂した状態にある
。

組立時はこの抜止鈑２２を袋状の長孔２１に沿って回転
させ、第６図の実線に示す状態から他方の長孔２０を他
方（図面では右側）のボルト１８に嵌入し、その後、両
締付ネジ２３．２３を締める。

従って抜止鈑２２は組立時には一体化される様になって
いるので組立作業を迅速かつ簡単に行なうことができる
。

また、一対の抱鈑９，９をボルト１５．１５を介して柱
２に締付固定する際、柱２に強固に固定させるためのボ
ル｝１５．１５をさらに締付けると、前記と同様に抱
鈑９，９は柱２から抜ける方向に力が作用し、第４図に
示す矢印イ，イ方向に回転及び折れ曲ろうとする。

この時、梁４を挿入する梁受１１，１１は梁４の挿入直
線方向に対してハ字型に歪んでしまい、作業時の梁４の
挿入が困難となる。

従って、抱鈑９，９をボル｝１５．１５で完全に締付
ける前に抜止鈑２２と抱鈑９，９とをボル｝１８．１
８及び２３．２３を介して抜止鈑２２と抱鈑９，９の前
面とを略平行となる様にして梁受１１，１１を各々一直
線状に保ち、ボル｝１５．１５の締付時に生ずる抱鈑
９，９の回転及び折れ曲りによる梁受１１，１１の歪み
を防止し、梁４の挿入を容易にする様にする。

第８図乃至第１０図は前記抜止鈑２２の他の実施例であ
り、この抜止鈑１２２は前記抱鈑９，９と引付け合うた
めに前記実施例よりも強固に、また工作上においても容
易な構戊となっている。

すなわち、２本の管材１００，１００をつなぎ管１０１
を介して溶着して、長孔１２０，１２１を形或する。

該実施例は全体に管製作で一体的に溶着するので前記実
施例よりも強固に作或でき、かつ加工も容易である。

更に、第１１図は前記梁４先端に取付ける支柱５，５間
に転落防止部材である木材８・・・・・・を受部材７・
・・・・・に架設した状態を示すものである。

受部材７・・・・・・は下端７ａ・・・・・・において
支柱５・・・・・・に溶着し、この立上り部７ｂ・・・
・・・において本材８・・・・・・の抜け落ちを阻止す
る。

木材８・・・・・・は第１２図に示す如く組み合わせる
。

該実施例では木材８・・・・・・を使用しているが、そ
の他ネット、シート、ロープ、又は布等を支柱５，５間
に張架してもよい。

また、支柱５と梁４との連結は第１１図及び第１３図乃
至第１５図に示す如く、管状の梁４の先端に複数個の調
整ネジ孔２６・・・・・・を形或した鈑２７を張合せて
あり、一方、この先端に対応する管部２８を支柱５下端
に溶着してある。

管部２８下面には前記複数個の調整ネジ孔２６・・・・
・・の何れかに選択的に対応する孔２９が形威されてお
り、該孔２９から固定ネジ３０を前記調整ネジ孔２６・
・・・・・の何れかに螺合し、支柱５を適当な位置に立
設させる様にしている。

また上面に嵌合位置を示す印Ｘ・・・・・・をつけ、支
柱５の立設位置固定の調整を容易にしている。

本考案は以上詳述したように、柱２に固定する固定部材
３を設け、この固定部材３に屋根１の軒先に延設する梁
４を保持すると共に、該梁４の先端に屋根１の軒先より
上方に突設する支柱５を固定する一方、複数以上の柱２
・・・・・・に前記固定部材３・・・・・・及び梁４・
・・・・・を介して支柱５・・・・・・を複数個立設せ
しめ、これら支柱５の軒先より上方に対応する高さに転
落防止部材８を架設する様にしたので、屋根１上の作業
時、軒先よりの不測の転落事故に対し、その軒先に接す
る転落防止部材８により受止め、最下層までの落下を防
止することにより大なる人身事故を最小限に止め、また
軒先作業の足場としても使用でき、さらに着脱容易にし
て強固であり、かつ前記転落防止部材８の設置に伴い作
業者の心理的安心感を得ることにより、作業能率を向上
せしめる効果がある。

さらに四角形の柱２の両側面にボルト１５を介して抱合
せ状に締付固定する一対の抱鈑９，９を設け、この抱鈑
９，９に夫々挿通して固定する梁４の梁受１１を形或す
ると共に、前記一対の抱鈑９，９に前記抱合せ面の他の
対向する柱面の一方の面に当接する当鈑１０，１０を形
或する一方、前記抱合せ方向と直角方向にボル｝１８
．１８を突設し、前記抱鈑９，９の前記当鈑１０，１０
が当接する面と対向する他側の面に当接する抜止鈑２２
，１２２を設け、該抜止鈑２２，１２２を前記ボルト１
８．１８に嵌合し、ネジ２３・・・・・・を介して前記
一対の抱鈑９，９と抜止鈑２２，１２２とを柱２を挾ん
で互いに引付け合う方向に緊着し、柱２の四方面から締
付固定するようにしたので、前記足場を形戒する梁４上
に過度の荷重がかかつても、一対の抱鈑９，９と抜止鈑
２２，１２２とにより柱２の４側面を圧着保持すると共
に、柱２の２側面に圧着する一対の抱鈑９，９は梁４上
の荷重のためにこれが各々開放する方向に回転及び折曲
がろうとしても抜止鈑２２，１２２と該抱鈑９，９は互
いに引付け合うように緊着しているので柱２への固定を
確実に行うことができ、柱２からの抜け落ちのために生
ずる人身事故を防止することができ、また、抱鈑９，９
をボル｝１５．１５で完全に締付ける前に抜止鈑２２
，１２２と抱鈑９，９とをボルト１８．１８及びネジ２
３．２３を介して予じめ抜止鈑２２，１２２と抱鈑
９，９の前面とを平行となる様にして梁受１１を各々一
直線状に保ち、ボル｝１５．１５の締付時に生ずる抱
鈑９，９の回転及び折れ曲りによる梁受１１の歪みを防
止し、梁４の挿入を容易にすることができる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の使用状態を示す説明図、第２図は固定
部材の一部断面正面図、第３図は第２図の背面図、第４
図は第２図の一部断面及び一部省略した平面図、第５図
は第２図の右側面図、第６図は固定部材の組立状態を示
す背面図、第７図は第１図乃至第６図に使用した抜止鈑
の説明図、第８図は前記抜止鈑の他の実施例を示す説明
図、第９図は第８図のＡ−Ａ線断面図、第１０図は第８
図のＢ−Ｂ線断面図、第１１図は支柱間に転落防止部材
を架設した使用状態図、第１２図は第１１図のＣ一Ｃ線
断面図、第１３図は梁の先端を示す一部断面図、第１４
図は梁と支柱との取付状態を示す断面図、第１５図は梁
の先端下面を示す参考図である。１・・・・・・屋根、２・・・・・・柱、３・・・・・
・固定部材、４・・・・・・梁、５・・・・・・支柱、
８・・・・・・転落防止部材、９・・・・・・抱鈑、１
０・・・・・・当鈑、１１・・・・・・梁受、１５・・
・・・・ボルト、１８・・・・・・ボルト、２０．２１
・・・・・・長孔、２２，１２２・・・・・・抜止鈑、
２３・・・・・・ネジ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】四角形の柱２に固定する固定部材３を設け、この固定部
材３に屋根１の軒先に延設する梁４を保持すると共に、
該梁４の先端に屋根１の軒先より上方に立設する支柱５
を固定する一方、複数以上の柱２・・・・・・に前記固定部材３・・・・
・・及び梁４・・・・・・を介して支柱５・・・・・・
を複数立設せしめて、この支柱５の軒先より上方に対応
する高さに転落防止部材８を架設する様にし、さらに前
記四角形の柱２の両側面に一対の抱鈑９，９をボルト１
５を介して抱合せ状に締付固定し、この抱鈑９，９に夫
々挿通して固定する梁４の梁受１１を形或すると共に、
前記一対の抱鈑９，９に前記抱合せ面の他の対向する柱
面の一方の面に当接する当鈑１０，１｛）を形或する一
方、前記抱合せ方向と直角方向にボル｝１８．１８を
突設し、前記抱鈑９，９の前記当鈑１０，１０が当接す
る面と対向する他側の面に当接する抜止鈑２２，１２２
を設け、該抜止鈑２２，１２２を前記ボル｝１８．１
８に嵌合しネジ２３・・・・・・を介して前記一対の抱
鈑９，９と抜止鈑２２，１２２とを柱２を挾んで互いに
引付け合う方向に緊着し、柱２の四方面から締付固定す
る様にすると共に、前記抜止鈑２２，１２２のボル｝
１８．１８挿入孔は一方が袋状の長子Ｌ２１に、他方が
片方へ開放した長孔２０に夫々形威したことを特徴とす
る建築用足場器具。