JPS5911378Y2

JPS5911378Y2 - 電子腕時計の押釦スイッチの接点構造

Info

Publication number: JPS5911378Y2
Application number: JP14170178U
Authority: JP
Inventors: 金次郎守谷
Original assignee: カシオ計算機株式会社
Priority date: 1978-10-16
Filing date: 1978-10-16
Publication date: 1984-04-07
Also published as: JPS5557912U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は電子腕時計に設けられる押釦スイッチの接点構
造に関する。

一般に電子腕時計においては、時刻／日付表示切換操作
などのために押釦スイッチを設けており、この押釦スイ
ッチは回路基板に接続している固定接点および押釦の押
圧操作により固定接点と接触する可動接点を備えている
。

従来、この種の押釦スイッチにおける接点構造は次の様
であった。

すなわち、第１図および第２図はその一例を示すもので
、図中１は回路基板３の端子２にハンダ付けで取付けら
れた金属片からなる固定接点、４は固定接点１に対応し
て時計モジュールのハウジング５にビス止めされた弾性
金属片からなる可動接点、６は押釦であり、押釦６の押
圧操作により可動接点４を押圧して固定接点１に接触さ
せスイッチングを行なう。

しかるに、この接点構造では固定接点１を回路基板３に
直接ハンダ付けしなければならず組立作業が悪い上にコ
スト高となり、長期使用に伴い固定接点１のハンダ取付
部が破損して接触不良となる虞れがある。

また、第３図および第４図は他の例を示すもので、この
場合には固定接点７の一部をハウジング５に弾性的に係
止するとともに他の部分を回路基板３上の端子に接続し
ている。

だが、この接点構造では固定接点７の形状が複雑となる
とともに取付スペースが大きくなる。

このように従来の押釦スイッチにおける接点構造は構造
上および生産上問題がある。

本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、固定接点と
して圧縮コイルばねを用いて回路基板にその弾性力で接
触させるとともに可動接点をコイルばねの外周部に接触
させるようにして、構造上および生産上の改善を図った
電子腕時計の押釦スイッチの接点構造を提供するもので
ある。

以下本考案を図面で示す一実施例について説明する。

第５図ないし第７図は本考案を電子腕時計の押釦スイッ
チの接点構造に適用した一実施例を示すもので、図中１
１は時計ケース（図示せず）の内部に収納される時計モ
ジュールのノ飄ウジングである。

このハウジング１１の外側部には後述するコイルばね１
６を嵌装する円形孔１２が厚み方向に沿って形威してあ
り、この円形孔１２は一端をノ＼ウジング１１一側面（
第６図右側面）で開口するとともに他端は閉塞された盲
孔で、（円形孔１２の）ハウジング１１外周面（第６図
下側面）側周壁は軸方向に沿って切欠き１２ａが形或さ
れている。

円形孔１２の内部にはその閉塞端から開口端に中心軸線
上に棒状のばね保持部材１３が（ハウジング１１と一体
で）形戒されており、これは円形孔１２に嵌装されるコ
イルばねの内部に挿入してこれを保持するものである。

なお、円形孔１２の直径およびばね保持部材１３の直径
は、コイルばね１６の外径および内径に対応して設定し
、両者の長さはコイルばね１６の自然長さより小さく設
定する。

図中１４は板面に端子１５をプリント形威した回路基板
で、これは端子１５形戊面をハウジング１１側に位置さ
せてハウジング１１の一側面に重合してビス（図示せず
）により固定してある。

この場合、回路基板１４はハウジング１１に形或した円
形孔１２およびばね保持部材１３の一端部を閉塞し、そ
の端子１５を対面させる。

図中１６は固定接点としての機能をなす導電性金属から
なる圧縮形コイルばねで、これはハウジング１１の円形
孔１２内にその開口端側から嵌拝するとともにばね保持
部材１３を内部軸方向に緊密に挿入して保持されている
。

このコイルばね１６はばね保持部材１３より大なる自然
長さ（非圧縮状態長さ）を有し、回路基板１４板面と円
形孔１３閉塞端の間で圧縮状態で保持され、一端部は弾
性力で回路基板１４の端子１５に接触している。

このため、コイルばね１６は軸方向および直径方向に移
動を阻止されて固定し、端子１５と接触することにより
固定接点の役目を果している。

なお、コイルばね１６の外周部の一部は円形孔１２に形
或した切欠き１２ａから外側に露出している。

図中１７は導電性金属からなる可動接点で、これは短冊
形をなす接点片１７ａおよびこの接点片１７ａの基端
部一側縁から直角に立上がる取付片１７ｂを有し、接
点片１７ａはその板面に対して直角に力を加えた場合
に弾性変位するとともに力を除いた場合弾性的に復帰す
るようになっている。

可動接点１７は接点片１７ａをハウジング１１の外側
縁に対して所定間隔を存して側方（第５図および第６図
下側方）に平行に配置し、且つ取付片１７ｂを円形孔
１２から所定距離離間してハウジング１１の他側面（第
６図左側面）に形威した凹部１８に配置するとともにビ
ス１９を用いて締付固定する。

この場合、接点片１７ａの先端は円形孔１２の切欠き
１２ａから外側へ露出するコイルばね１６の外周部に
対向する。

このように可動接点１７はハウジング１１に取付けられ
、接点片１７ａはハウジング１１およびコイルばね１
６から離間しているとともにハウジング１１側に向けて
外力を加えると取付片１７ｂに保持された基端部を中
心として図示仮想線のように弾性変位して先端がコイル
ばね１６の外周部と接触する。

図中２０は押釦で、これは例えば時計ケース（図示せず
）において可動接点１７の接点片１７ａ板面に対して
直角方向すなわち接点片１７ａを押圧してハウジング
１１側へ弾性変位させる方向に沿って前後移動可能に設
けてあり、常時は復帰ばねにより接点片１７ａから離
間する方向に偏倚されている。

なお、押釦２０は時計ケース外部から使用者が押圧操作
する。

そして、押釦２０を押圧操作して可動接点１７の接点片
１７ａをハウジング１１側へ押圧すると、接点片１７
ａは、ハウジング１１側へ弾性変位してその先端が円
形孔１２の切欠き１２ａから露出しているコイルばね
１６の外周部に接触する。

このため、可動接点１７はコイルばね１６と接続し、コ
イルばね１６は回路基板１４の端子１５と接続している
ので、これら三者を結ぶ電路が構或される。

なお、可動接点１７は適宜な配線（図示せず）を介して
電路に接続され、または金属製の押釦２０を介して時計
ケースの接地電位ラインと接続されている。

しかして、この接点構造では固定接点として圧縮コイル
ばね１６を用いているので、固定接点の形状が簡単であ
るとともに固定接点を特別に製作することなく市販され
ているコイルばねを使用して所定長さに切断すれば良い
ので製造上大変合理化してコストを低減でき、しかもコ
イルばね１６は、回路基板１４の端子１５に、弾性力で
圧接しているので、コイルばね１６と回路基板１４の端
子１５との接続が良好に保たれると共に、コイルばね１
６は、ばね保持部材１３を内部に挿入して保持している
ため、コイルばねの位置決めが簡単にでき、抜け及び変
形を防止し、回路基板１４の端子１５との接触不良（チ
ヤタリング）を防止すると共にそのばね力で回路基板１
４の端子１５に接触するので、コイルばね１６をハンダ
付けなどを用いずに簡単な構造で確実に取付けられて耐
久性が大であるとともに取付スペースが小さい。

また、前記の固定接点構造を活かして可動接点１７はコ
イルばね１６の外周部に接触するので、より構造が簡単
である。

さらに、組立を行なう場合には、コイルばね１７をばね
保持部材１３に嵌装して回路基板１４をハウジング１１
に取付け、また可動接点１７をハウジング１１に取付け
れば良いので、ハンダ付けなどを用いることなく容易に
組立てることができる。

なお、コイルばねはばね保持部材を内側に挿入して保持
されるとともに回路基板に圧接するように取付ければ良
く、また可動接点はコイルばねの外周部に接触するもの
であれば良く、前述した実施例の構戒に限定されない。

例えばばね保持部材はハウジングに限らず他の個所に設
けても良く、例えば第８図に示すように回路基板１４を
ハウジングに取り付けるためのビス２１を用いてコイル
ばね１６の内部に挿入してコイルばねを保持するように
してもよい。

また、可動接点は押釦と一体的なものとして押釦の先端
部すなわち可動接点をコイルばねと接触させるようにし
ても良い。

本考案の電子腕時計の押釦スイッチの接点構造は以上説
明したように、回路基板の端子に直角に設けられたハウ
ジングの保持部材で、固定接点用の圧縮ばねを保持して
回路基板に圧接するとともに、可動接点を圧縮ばねの外
周部に接触させるので、固定接点と回路基板の端子との
電気的接続を良好に保つとともに固定接点をハンダ付け
などを用いることなく取付けて構戒の簡素化と取付スペ
ースの減少を図り小型にでき、しかも固定接点の位置決
めを簡単にでき、抜けおよび変形を防止するとともに、
回路基板の端子との接触不良を防止し、且つ加工および
組立てが容易で生産性に優れコストを低減させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の押釦スイッチの接点構造の
一例を示す断面図および平面図、第３図および第４図は
従来の他の例を示す断面図および平面図、第５図ないし
第７図は各々本考案による接点構造の一実施例を示し、
第５図は側面図、第６図は横断面図、第７図は正面図、
第８図は本考案の他の実施例を示す横断面図である。１・・・固定接点、３・・・回路基板、４・・・可動接
点、５・・・ハウジング、６・・・押釦、７・・・固定
接点、１１・・・ハウジング、１２・・・円形孔、１３
・・・ばね保持部材、１４・・・回路基板、１５・・・
端子、１６・・・圧縮形コイルばね、１７・・・可動接
点、２０・・・押釦。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

上面に端子が形或された回路基板と、この回路基板の前
記端子上面に棒状の保持部材が前記回路基板に対して直
角に設けられたハウジングと、このハウジングの前記保
持部材が内部に挿入されて保持されると共に、一端部が
前記回路基板上の前記端子に弾性力で圧接される固定接
点用圧縮ばねと、この固定接点用圧縮ばねの外周側面に
接離するように設けられた可動接点とを具備してなる電
子腕時計の押釦スイッチの接点構造。