JPS59103212A - 絶縁電線の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、銅線などの導体上にエナメルなどの絶縁塗料
を塗布焼付する絶縁電線の製造方法に関する。

〈従来技術の問題点〉 従来よシ、エナメル線などの絶縁電線の焼付炉として、
電熱炉、温風循環炉、ガス炉などが利用されている。こ
れらを用いた絶縁電線の焼付加熱において、炉の熱源か
ら絶縁電線への熱の伝達は、王として、対流又は輻射に
よりなされている。対流によシ熱を伝達する対流伝熱の
場合は、炉内の空気などの媒体を介して塗料を加熱する
ものであるため、エネルギーの損失が大きい。これに対
して、輻射により熱を伝達する輻射伝熱の場合は、媒体
を介ざず直接熱を伝遠し得るため、エネルギーの損失が
比較的少なく有利である。

ところで、エナメルなどの絶縁塗料は、一般に、赤外線
全体よシも遠赤外線の部分においてより高い吸収率を示
すことが知られているが、従来の電熱炉等では、赤外線
の全波長に亘って輻射するものが多く、特に遠赤外線が
効果的に輻射されるようになっていなりため、絶縁塗料
の焼付けは長時間を用していた。このため、従来の絶縁
電線の製造方法においては、電線の製造速度をあまシ上
げることができなかった。そこで、高速化のため忙電熱
炉等と遠赤外線炉を組み合せる方法も提案されているが
、遠赤外線ヒーターを多量に使用するため多くの電−気
エネルギーを必要とする欠点があシ、またガス炉におい
て発生した熱風や溶剤燃焼によって得られた熱風を有効
に利用できないため、エネルギーロスの多い構造と麿っ
てし′まう。

〈発明の目的〉 本発明は、セラミックスが一般に、加熱されると遠赤外
線の輻射が効果的に行われるという性質を有することに
着目してなされたものであって、（イ）焼付炉内におけ
る遠赤外線の輻射を効果的に行なわせ、絶縁塗料の焼付
が迅速に進行するようにすることにより、絶縁電線の製
造線速を増大でき、かつ焼付炉も大型化されないもので
あり、また （口）前記焼付けの迅速化を、別個の炉を設けることな
く構成することにより、製造設備の大型化を招くことな
く、エネルギー効率が向上するようにすることにある。

〈発明の概要〉 本発明による絶縁電線の製造方法は、焼付炉内にセラミ
ックスを付した輻射板を設け、該焼付炉の加熱用熱源に
よる当該輻射板からの遠赤外線の輻射加熱によシ、絶縁
塗料の焼付速度を増大でせることな特徴とするものであ
る。

即ち、本発明は、焼付炉内に設けたセラミックスを付し
た輻射板が、該焼付炉内の加熱用熱源により加熱されて
、遠赤外線を多く輻射するようになシ、該焼付炉内にお
ける遠赤外線の輻射を増大させ、この状態において、絶
縁塗料を導体上に塗布した絶縁電線を該焼付炉内全走行
させることにより、絶縁塗料が前記輻射板からの輻射を
受けて遠赤外線を多量に吸収して、短時間で高温に加熱
されるようにしたものである。

本発明で使用ちれるセラミックスは、例えば、Ｚｒ５Ａ
ｌ、Ｔｉ、Ｃｒ等の酸化物が挙げられるが、これらの中
でも加熱によシ遠赤外線の輻射率の特に高いもの、耐熱
性の良いものがより好ましもよい。

また、本発明で使用されるセラミックス全村した輻射板
は、ステンレスなどの基板の上にセラミックスを付した
構成をなすものでもよく、よシ具体的には一、ＺｒＯ２
，Ｃ！ｒ２０３、Ｔｉ０２ｓＡｆｆ２０５などのセラミ
ックスをステンレス板上に溶射させたものなどが挙けら
れる。

〈実施例〉 第１図は本発明による方法を実施するにおいて有用な電
熱炉の一例の概略を示すものである。仁の炉１において
、２は蒸発ゾーン、３は硬化ゾーン、４は冷却ゾーンで
あ多、絶縁電線として焼付けられる線材５は下方から上
方に向って走行され、この走行中に線材５に塗布された
絶縁塗料の溶剤、絶縁塗料のキュア、冷却が連続して行
なわれるようになっている。そして、この炉１の場合、
上記蒸発ゾーン２には加熱用のヒーター６の他に、セラ
ミックを表面に被覆した輻射板Ｔｏ・が適宜数、配設し
てあシ、また、硬化ゾーン３には輻射板７　ｓｅｔの今
が配設しである。この輻射板１＠・・はよシ具体的には
、例えば第２図および第３図に示すように、固定具８・
・・によ）炉壁１ａに固定されている。この輻射板７・
・・はまた、第４図に示すように例えばステンレス板な
どの基板９にセラミック１０を被覆させてなり、炉内で
加熱されると、遠赤外線を多量に輻射するものである。

しかして、この炉１において、炉１内に供給された線材
５は、先ず、蒸発ゾーン２において、ヒーター６により
直接加熱されると同時に、輻射板７■−から輻射された
遠赤外線によっても加熱され、ざらに硬化ゾーン３にお
いては、送風ファン１１．１１などによシ例えば蒸発ゾ
ーン２からの熱風によって熱かされると同時に、この熱
風によシ加熱された輻射板Ｔ・・−からの遠赤外線によ
っても加熱される。Ｃの場合、上述したように遠赤外線
は絶縁塗料に対し高吸収率で吸収でれるため、この遠赤
外線による加熱とヒーター６の直接加熱、または熱風加
熱の相乗効果により、第４図に示すように線材５上に塗
布でれた絶縁塗料１２は短時間に高温に加熱される。し
たがって、蒸発ゾーン　　　　“２での塗料溶剤の蒸発
、硬化ゾーン３での塗料のキュアは極めて迅速に行なわ
れる。

尚、本発明においては、上記実施例の構造からなる炉に
限定されるものではなく、他の構造の炉にも適用するこ
とができ、また、輻射板７・・・の取付は方法および配
置関係なども上記実施例に限定されるものではない。ま
た焼付炉としては上記電熱炉の他、熱風循環炉、ガス炉
などにも同様にして適用することができる。

次に、本発明の具体的な効果を示す実験例を述べる。

先ず、第５図（ａ）、（ｂ）に示すように二つの実験装
置を組み立てた。すなわち、いずれも加熱用ヒーター２
０．２０の前方に輻射板２１．２１を介して絶縁塗料と
してのエナメルワニス２２．２２を塗布した銅板２３．
２３（試料）を置き、またヒーター２０．２０の後方に
はヒーター２０，２０の熱を集めて輻射板２１．２１’
に供給するための凹面鏡２４．２４が配置してあシ、た
だ、第５図（ａ）の場合は輻射板２１ｆ、ステンレス板
２５０表面にセラミックス２６０層を設けて構成し、第
５図（’ｂ）の場合は輻射板２１ｔ−ステンレス板２５
だけとしである。

そして、各試料の銅板２３．２３’ｅ、低温の雰囲気下
で、輻射板２１．２１’の表面温度が３５０℃になるま
で加熱し、各試料２３．２３の温度を加熱時間の経過と
＼もに測定した。この結果を第６図に示す。この図にお
いて、曲線ａは上記第５図（ａ）のセラミックス層を有
する輻射板２１を配置した場合の曲線金示し、曲線すは
上記Ｍ５図（ｂ）のステンレス板のみからなる輻射板２
１を配置した場合の曲線を示すものであり、曲線ａ、ｂ
から明らかなごとく、セラミックスの被ｄ式れた輻射板
２１の方が、ステンレス板のみの輻射板２１に対して、
短時間で高温に加熱すれることがわかる。

〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明による絶縁電線の製造方法
は、 （イ）セラミックスを付し１ヒ輻射板を焼付炉内に設け
、通常の熱源による加熱と同時に、輻射板からの遠赤外
線の輻射加熱によシ絶縁塗料′ｔ−焼付けるようＫした
ことによシ、該絶縁塗料を短時間で高温に加熱でき、絶
縁電線の製造線速を速めて、該電線の製造コストの低減
化を図り得、ま罠該焼付炉設備の小型化が促進でき、さ
らに （ロ）該輻射板の加熱は、従来の焼付炉の加熱用熱源を
利用するだけで足）、遠赤外線炉などのように遠赤外線
ヒーターなどのような特別の手段全要しないＣとから、
焼付炉の設備が大型化することもなく、かつエネルギー
効率が向上するという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による絶縁電線の製造方法を実施するの
において有用な電熱炉の一例を示す概略縦断面図、第２
図および第３図は前記炉において輻射板の取付は状態の
各側を示す部分縦断面図、第４図は第２図および第３図
における輻射板の端部付近を示す拡大図、第５図（ａ）
、（ｂ）は前記方法の効果を試験するための各実験製置
を示す概略構成図、第６図は前記試験の結果を示すグラ
フ図である。 １＠・・焼付炉、　Ｔ・・・輻射板、　１０・・・セラ
ミックス、　　１２・・・絶縁塗料。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 導体上に絶縁塗料を塗布し焼付炉中で焼付して絶縁電線
   を製造する方法において、前記焼付炉内にセラミックス
   を付した輻射板を設け、当該輻射板からの遠赤外線の輻
   射加熱により、前記絶縁塗料の焼付は速度を増大させる
   ことを％徴とする絶縁電線の製造方法。