JPS589894B2 - 加熱装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は加熱室内の温度を上昇させて調理物加熱する加
熱装置の食品載置台を改善し、鶏１羽、鳥のもも肉等の
油が出る調理を行なった場合においても加熱室壁面への
油の飛び散りが少なく、掃除をしやすくするとともに調
理性能を向上させた加熱装置を提供する事を目的とする
ものである。

従来この種の改善は我国ではあまり実施されておらず、
米国において実施されてきた。

その従来例を第１図により説明する。

本体１内に加熱室２が形成され、加熱室２の上下にはヒ
ーク装置３，４が装着されている。

加熱室下壁には高周波加熱も可能なように、マグネトロ
ン５が装着され、その近傍にスクラーハネ６がモーク７
で回路できるようになっている。

上記のようなヒータ付高周波加熱装置において鶏１羽８
を調理する場合には鶏１羽を金網９上にのせてヒーク加
熱をするが、その時落下する油を油受け１０で受けてお
り、落下した油が飛び散らないように油切り１１を油受
け１０の上に載置している。

上記の構成では油切り１１を設けているので油の飛散は
著しく減少されているものの鶏１羽８と下ヒーク４の間
には油受け１０、油切り１１がある為、鶏１羽の下側が
加熱されず白い状態で出来上がる欠点があった。

そこで本発明は上記欠点を改前するものであり、以下図
面により高周波加熱装置に適用したｌ実施例を説明する
。

第２〜第４図において、本体１内に食品を加熱調理する
加熱室２がある。

加熱室２の前面開口部にはドア１２が開閉自在に装着さ
れ、加熱室２の土壁には給電口１３が形成されている。

そして高周波発生装置であるマグネトロン５と導波管１
４により結合され、加熱室２内に高周波が放射される。

なお給電口１３には導波管１４内ζこ食品カス、水蒸気
等が入らないように誘電体で形成されたカバー１５で覆
われている。

加熱室２の底壁には磁石駆動方式の回転載置台１６が装
着され、この上に回転受皿１７が載置されている。

すなわち回転載置台１６の下部には磁石Ａ１８が装着さ
れ、加熱室外底壁に装着されたプーリＡ１９が回転する
と、プーリＡ１９に装着された磁石Ｂ２０が回転し、磁
石Ｂ２０に磁石Ａ１８が吸引されて、ローラ２１に支持
された回転載置台１６が回転する。

なお加熱室底壁の回転載置台１６の収納する部分には凹
部２２を設け、この凹部２２の部分にはＳＵＳ３０４，
ＳＵＳ３２１等の非磁性ステンレス板で形成し、磁気が
通るように形成されている。

次に加熱室外後壁には、絞り板２３で隔室２４を設け、
この隔室２４には加熱室２内の温度を上昇させるヒータ
２５と加熱室２内と隔室２４内の空気を循環させるファ
ン２６が装着されている。

加熱室後壁２７には、ファン２６の中心部に対応する吸
込口２８を設け、左右に吹出口２９を設けているので、
ファン２６が回転すると第４図の矢印の如く空気が循環
する。

すなわち加熱室２の空気は吸込口２８を通じて隔室２４
内に入り、隔室２４内に入った空気はヒーク２５により
加熱されて熱風となって吹出口２９を通じて加熱室２内
に吹出され、加熱室２内で回転している食品載置台３０
に載置された被加熱物である鶏１羽８を加熱調理する。

ここで食品載置台３０は、その週辺部が回転受皿１７の
周囲の十面３１に接して載置されており、その中央部分
には第５図に示す如く凹凸を形成し、その凹部に穴３２
を設けているので、鶏１羽８が加熱中に鶏から出る油が
穴３２を通って回転受皿１７にたまる。

したがって油が落ちても飛散ることがなく加熱室壁をよ
ごすことはない。

また鶏１羽８の側面にも吹出口２９から出た熱風が当る
ため、側面も十分焦げ目がつき良好な調理が得られる。

さらに食品載置台には同心円状の複数の凹凸を設けてお
り、かつ凹部に複数の穴を設けているので、熱風が凹部
の溝を伝わって通り又穴から熱風が出入りするので、十
分に鶏１羽８の底面も焦げる。

さらに食品載置台を黒色にする事により、熱の吸収もよ
くなり食品載置台の温度が高くなる事から良く焦げる。

さらに食品載置台が黒色である事により油等により生じ
た汚れもほとんど目立たないので美感上も好ましい。

次に前記回転載置台１６および循環ファン２６の回転駆
動法につき説明する。

マグネトロン５を冷却するモータ３４のマグネトロン側
にはマグネトロン冷却用のファン３５が設けられ、本体
裏板側にはファン駆動用のプーリＢ３６、回転載置台駆
動用のプーリＣ３７が装着されている。

したがって高周波加熱として作動する場合には、本体裏
板のパンチング部３８から吸込まれた空気でマグネトロ
ン５を冷却し、シャック３９が点線の位置にあるので、
加熱室壁パンチング部４０から加熱室に入り、パンチン
グ部４１、排気ガイド４２、本体裏板パンチング部４３
を通って加熱室２内の水蒸気等を排出する。

一方オープン調理の時にはシヤツタ３９が実線の位置に
あるので、本体側板のパンチング部４４がら空気が出す
ため加熱室を冷却させない。

一方モーク３４が回転すると循環ファン１８の軸に装着
されたプーリＤ４５とプーリＢ３６とがベルト４６で連
結されているので、循環ファン２６が回転する。

一方回転載置台１６を駆動するプーリＡ１９とプーリＣ
３７間には、駆動部よりベルトＢ４７、プーリＥ４８、
ギアボックス４９、プーりＦ５０、ベル卜Ｃ５１が装置
され減速して駆動する。

なお５２は断熱板、５３は断熱材である。

以上の説明より明らかなごとく、本発明によれば次のよ
うな効果が期待できる。

（１）加熱室の裏壁から熱風が吹出されるので、熱風１
のある熱源と被加熱物に何の障害物もなく、かつ被加
熱物が回転しているので調理物の側面も加熱され均一に
調理することができるとともに、被加熱物から出た油類
は回転載置台に設けた穴から回転受皿上に落ちてたまる
。

今迄油の飛散リが最も多いのは、被調理物から出た油類
がたまり、その油が加熱されている所に更に油が落ちて
くる場合に最も油が飛びやすい。

なお鶏から出るのは油だけであればそれ程飛散らないが
水が約半分含まれているためきわめて飛散りゃすい。

本発明ではたまった油も加熱されるのが少なくて油の温
度が低いとともに回転受皿上にたまった油の上に油が落
ち油が飛散っても食品載置台で遮断されるため加熱室に
付着する油がきわめて少なくなる。

その結果均一に調理されると吉もに掃除もきわめて楽と
なる。

更に加熱室壁面に触媒式のセルフクリーニングホーロを
つけておけば油の飛散りが少ないためその中の加熱室壁
面についた油は十分に酸化されたクリーニング効果を永
久的に保証できるようになる。

（２）従来の方式では金網と油受け、油切りの３つの部
品が必要であったが、本発明では２つの部品であり経済
的であるとともに調理後の掃除もきわめて楽である。

（３）従来では油受け、金網等は加熱室側壁に設けた凸
部にのせていたが、この場合ホーロ仕上げとかセルフク
リーニング層を設けると、出入れ時に壁面が傷つきやす
い。

又これをさけるには別の支持具を設けなければならなか
ったが、本発明では回転受皿上に載せているため、この
ような心配はない。

（４）（３）と関連して調理をヒータ加熱と高周波加熱
を同時にする場合、油受けあるいは金網と加熱室壁面と
の間で高周波による放電が起らないように種々対策を施
さなければならなかったが、本発明では回転受皿をセラ
ミック製とするだけで放電することがなく安心して使用
することができる。

（５）ヒーク加熱と高周波加熱を同時にする場合従来方
法では油受け、油切りをセラミックで行う場合は良いが
金属板で行う場合にはそれ等により電波が遮断され高周
波が出なくなり高周波加熱ができなくなるとともに、反
射波が多くなりマグネトロンを傷つける。

例えば第１図では油受けで高周波が遮断され加熱されな
い。

マグネトロンの位置を逆に上方に装着した場合でも油受
けがない時に最高の高周波出力が出るように設計すると
油受けを入れるとマグネトロンの動作が移動して高周波
出力が出なくなるとともに反射も多くなる。

（６）食品載置台が、同心円状に凹凸部を設けてある事
により熱風が凹部の溝を伝わって通り、さらに凹部に設
けられた複数の穴より熱風が出入りする事により、従来
食品を、直接載置台の上に置くと、焦げにくかった底面
もかなり良く焦げるようになった。

また食品載置台を黒色にした場合、熱の吸収も白色系に
比してかなりすぐれており焦げ方も良好であった。

父上記食品載置台は、油等による汚れが、かなり付くの
で汚れを目立たなくするのにも黒色の方が良いので美感
上も好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す加熱装置の断面図、第２図は本発
明の１実施例を示す加熱装置の側面断面図、第３図は同
正面断面図、第４図は同上断面図、第５図は同要部の食
品載置台の斜視図である。 １ｍ…本体、２……加熱室、５……フグネトロン、１６
……回転載置台、１７……回転受皿、２２……凹部、２
４……隔室、２６……ファン、２７一…加熱室後壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体内Ｏこ被加熱物を収納して調理する加熱室と、
   前記加熱室の裏壁に隣接した隔室と、この隔室に設けた
   ヒータと、加熱室と隔室の空気を循環させるファン装置
   と、前記加熱室底壁に被加熱物を回転させる回転受皿と
   、前記回転受皿の周囲の上面に接して載置された食品載
   置台とを有し、その食品載置台には同心円状の複数の凹
   凸部を設け、さらに前記凹部に複数の穴を設けるととも
   に前記食品載置台を黒色にする構成とした加熱装置。