JPS589700B2 - 吸着性セルロ−ス系濾過助剤 - Google Patents

吸着性セルロ−ス系濾過助剤

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JPS589700B2
JPS589700B2 JP54019469A JP1946979A JPS589700B2 JP S589700 B2 JPS589700 B2 JP S589700B2 JP 54019469 A JP54019469 A JP 54019469A JP 1946979 A JP1946979 A JP 1946979A JP S589700 B2 JPS589700 B2 JP S589700B2
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JP
Japan
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fibers
polymer electrolyte
cellulose
charge
filter aid
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JP54019469A
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JPS55111842A (en
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栗坂修
田中辰雄
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Toyo Roshi Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Roshi Kaisha Ltd
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Publication date
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルロース系繊維表面に、高分子電解質処理を
行うことにより吸着能を付与した濾過助剤に関するもの
である。
更に詳しくは、本発明は繊維を陽イオン系高分子電解質
及び両性イオン系高分子電解質で処理し繊維表面に高分
子電解質複合体を形成することにより、表面電荷を改質
させ繊維に微粒子吸着能を持たせた濾過助剤に関するも
のである。
従来より鉱物系の繊維状濾過助剤として、アスベスト繊
維が又セルロース系の繊維状濾過助剤として、木材パル
プ繊維やリンターパルプ繊維などが使用されて来た。
これらセルロース繊維系の濾過助剤はアスベスト繊維か
らなる濾過助剤に比較して、労働衛生面、食品衛生面、
廃棄処理面及びその組成から溶出金属分が少ないなどの
利点も多いが、他方、濾過効率の面で数段劣っている。
これはアスベスト繊維の有する繊維径の細かさ(0.5
〜0.02μm)及びその表面電荷(ゼーター電位プラ
ス)によると考えられている。
一般的に液体中に存在する懸濁物質やコロイド粒子など
の被濾過物は、表面電荷が負に電荷(ゼーター電位マイ
ナス)シている。
アスベスト繊維など表面に正電荷を有する濾材の繊維間
の物理的孔径による粒子の保留の他に電気的吸着による
保留をも合わせ持つため、効率の良い濾過を行ない得る
一方、セルロース系繊維は、その径がアスベスト繊維に
比較して、10〜40μm程度と太く、繊維間の物理的
孔径もアスベストのそれにおよばない。
又、セルロース系繊維の表面は負に荷電(ゼーター電位
マイナス)しており、電気的吸着による粒子の保留も得
られない。
これらの理由により、アスベスト繊維に匹敵するセルロ
ース系繊維の濾材は現在まで報告されていない。
近来、アスベスト繊維の人体に対する医学的影響が問題
化し、労働安全衛生法による規制がなされ、食品衛生面
からも規制の動きがとりだたされている折柄、これに代
わる濾材の開発が各方面から要望されてきている。
本発明者らはセルロース系繊維表面に高分子電解質複合
体を形成させ、表面電荷の改質をはかることにより、従
来のセルロース系助剤では得られない効率の良い濾過助
剤を開発することに成功した。
濾過助剤は分散操作、プレコート操作及び濾過中など常
に液体に洗われる状態にあるため、繊維表面の電荷付与
措置は、これらの操作により流出してしまうような一過
性的なものでは不都合で、繊維表面に強固に結合してい
る必要がある。
又、この荷電処理を濾過中有効に働らかせるために、繊
維相互間の距離(孔径)を近ずける必要がある。
これは孔径を細かくすればするほど、微粒子などの濾過
対象物と繊維との距離が縮まり、電気的吸着力も増大す
るという理由のためで、本発明による濾過助剤も繊維を
叩解操作によりフイブリル化し、1〜3μm程度の支枝
を基鞘周囲に形成し、プレコート層を形成した時の孔径
が細かくなるよう配慮がなされている。
又、このフィブリル化操作により繊維の吸着比表面積も
犬となり、吸着能力もフイブリル化程度に比例して増加
する。
繊維への電荷付与処理は、水などで分散させたセルロー
ス系繊維に陽イオン系高分子電解質を加え、加熱し、次
に両性イオン系高分子電解質を一定量添加し、再度加熱
処理をするという操作をとる。
陽イオン系又は両性イオン系高分子電解質単体又は陽イ
オン系高分子電解質と両性イオン系高分子電解質の添加
順序を逆転して加えたものは上記処理を行なっても殆ん
ど効果は認められない。
常温において所定の処理を行なった場合は、一過的には
荷電するが、濾過操作中に処理物質が流れ出て、その効
果を濾過初期に失う。
所定の電荷付与処理を行なった繊維は分散性を良好に保
つため、湿紙状のまま、濾過助剤の用に供してもその荷
電を失うことは無い。
又、必要に応じて乾燥し、粉砕して粉状として供するこ
とも可能である。
陽イオン系の高分子電解質としては、ポリエチレンイミ
ン系、メラミンホルムアルデヒド系、尿素ホルムアルデ
ヒド系及びポリアミド系などいずれも使用出来るが、特
にポリアミドエピクロルヒドリン縮合体(市販名、カイ
メン557H(デイツクハーキュレスK−K)ユーラミ
ンP−5200、P−5600(三井東圧化学K−K)
、ポリフィックス301(昭和高分子K−K))が良い
両性イオン系高分子電解質としては、アルキルイミダゾ
リン系、アルキルアミノカルボン酸系及びポリアクリル
アマイド系などいずれも使用出来るが、特にポリアクリ
ルアマイド(市販名、ポリフィックスHA−101(昭
和高分子K−K))が効果的である。
水分散のセルロース系繊維中に陽イオン系高分子電解質
を加えると、セルロース分子の負電荷部分に吸着され定
着する。
次に両性イオン系高分子電解質を所定量添加することに
より、セルロース繊維表面に高分子電解質複合体を形成
する。
この際、セルロース繊維に被覆された高分子電解質複合
体の膨潤、溶解性を少なくする意味において、加熱処理
を行うことも有効である。
又、同目的で被覆された高分子電解質複合体に化学架橋
を導入することも有効である。
これらの例として、被覆材料として陽イオン系高分子電
解質にポリアミドエピクロルヒドリン縮合体を両性イオ
ン系高分子電解質にポリアクリルアマイドを使用した場
合、次のような機構によりセルロース表面に添着架橋さ
れると考えられる。
水分散のセルロース系繊維中にポリアミドエピクロルヒ
ドリン縮合体を加えると、セルロース分子内の負電荷部
分にポリアミドエピクロルヒドリン分子中のアミド由来
の正電荷が吸着され定着する。
次にポリアクリルアマイドを添加することにより、ポリ
アクリルアマイド分子中のカルボン酸由来の負電荷によ
り、ポリアミドエピクロルヒドリン分子に近すき、更に
アクリルアマイド分子中のアミン基とポリアミドエピク
ロルヒドリン分子中のエポキシ近似基間で架橋が行なわ
れる。
この架橋不溶化は常温でも序々に進行するが、加熱によ
り水中においても急速に反応が進行する。
高分子電解質物質の添加量としては、セルロース重量に
対して陽イオン系高分子電解質は、その固型分として1
%以上必要であり、両性イオン系高分子電解質は、陽イ
オン系高分子電解質の1/3〜1/20量(固型分)で
効果が認められる。
特に前者は3%程度、後者はその1/10量程度が良好
である。
陽イオン系高分子電解質は1%以下では効果が殆んど見
られず、両性イオン系高分子電解質は、前者の1/3量
以上添加すると繊維に吸着された陽イオン系高分子電解
質を負電荷部分でとりあげ繊維から遊離した部分で両者
でゲル状の高分子電解質複合体を形成し、繊維表面に添
着されないばかりでなく、著るしく濾過抵抗を増す為不
都合である。
又、その1/20量以下の添加量であると効果が少ない
処理温度は50〜180℃において有効である。
50℃未満であると処理時間が長くかかるばかりでなく
、架橋が完全に行なわれないため、繊維表面に高分子電
解質複合体のゲル状物質が残り、濾過抵抗を高めるとと
もに、濾過中などに流出し、吸着効果が失なわれる。
180℃を超えるとセルロースに劣化が起こる。
処理時間は80℃で40分、100℃で20分、120
℃で10分程度必要である。
次に製造実施例及び実験例を挙げ説明する。
製造実施例 1 叩解度を調整したエスバルトパルプ(繊維長0.5〜1
.2mm、繊維径8〜10μm、叩解度S.R.60)
1kgをタンクに入れ、水30l及びポリアミドエピク
ロルヒドリン(カイメン557H)をバルプに対して3
%(固型分)加え、よく分散混和した後90〜100℃
に加熱し、10分間保つ。
次に水で200倍希釈したポリアクリルアマイド(ポリ
フィックスHA−101)をポリアミドエピクロルヒド
リンに対して1/10量(固型分)加え、よく攪拌混和
しながら同温度で10分間保持する。
この処理紙料を減圧抄紙し、水分率75%の湿紙状繊維
を得た。
製造実施例 2 製造実施例1と同一のエスバルトバルプを使用し、実施
例1の如き電解質処理、加熱処理をせずに減圧抄紙し、
水分率75%の湿紙状繊維を得た製造実施例 3 叩解度を調整したリンターパルブ(繊維長0.8〜1.
5mm、繊維径15〜25μm、叩解度SR−60)を
製造実施例1と同様操作により、繊維表面の電荷改質を
行ない、水分率75%の湿紙状繊維を得た。
製造実施例 4 製造実施例3で使用したと同様のリンダーパルプを用い
、製造実施例3の如き電解質処理、加熱処理をせずに、
水分率75%の湿紙状繊維を得た。
製造実施例 5 叩解度を調整した木材バルプ(NBKP.繊維長0.
8 w 1. 5 mu1径30〜40μm,叩解度S
a.60)を製造実施例1と同様操作により、繊維表面
の電荷改質を行ない、水分率75%の湿紙状繊維を得た
製造実施例 6 製造実施例5で使用したと同様の木材パルプを用い、製
造実施例5の如き電解質処理、加熱処理をせずに、水分
率75%の湿紙状繊維を得た。
これらエスパルト繊維、リンターパルプ繊維、木材パル
プ繊維の表面電荷の改質を行なった試料(実施例1,3
,5)と改質を行なわない試料(実施例2,4,6)及
び従来から使用されているアスベスト繊維(繊維長1〜
3 am,径0.5〜0.02μm)を用い助剤として
の性能を次の実験例にて比較した。
実験例 1 実験例1よりセルロース繊維の種類間により効率の差は
あるが、電荷を与えた試料と与えない試料では活性炭粒
子保留能に明らかに差異が認められた。
又、このことはセルロース繊維の種類にかかわらず認め
られた。
次に実験例1よりセルロース系繊維の中で特に効率のす
ぐれていたエスパルト繊維を使用して実験例2で助剤濾
過において、特に難濾過液とされているオリ下げ清酒の
濾過を実際規模で電荷改質助剤と改質していない助剤の
比較実験を行なった。
実験例 2 清酒の濾過 実験例1及び2により、本発明の濾過助剤は従来からあ
る他のセルロース系濾過助剤に比較して効率面において
かなりすぐれていることがわかる。
流量面についても良好で、効率面とともにアスベスト系
濾過助剤に最も近い助剤といえる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 陽イオン系高分子電解質及び両性イオン系高分子電
    解質で処理してなることを特徴とする吸着性を有するセ
    ルロース系濾過助剤。
JP54019469A 1979-02-21 1979-02-21 吸着性セルロ−ス系濾過助剤 Expired JPS589700B2 (ja)

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JP54019469A JPS589700B2 (ja) 1979-02-21 1979-02-21 吸着性セルロ−ス系濾過助剤

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JP54019469A JPS589700B2 (ja) 1979-02-21 1979-02-21 吸着性セルロ−ス系濾過助剤

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JPS55111842A JPS55111842A (en) 1980-08-28
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DE4119288B4 (de) * 1991-06-12 2004-08-26 Schenk-Filterbau Gmbh Verfahren zur Schichtenfiltration von pharmazeutischen, biologischen, chemischen oder dergleichen Flüssigkeiten
KR20140127159A (ko) * 2013-04-24 2014-11-03 후지필름 가부시키가이샤 여과 필터, 여과 방법, 셀룰로오스 아실레이트 필름 및 그 제조 방법
DE102015121383B4 (de) 2015-12-08 2017-10-12 Technische Universität Berlin Modifizierte Cellulosefasern, Verfahren zu deren Herstellung, deren Verwendung, Filterhilfsmittel oder Filterplatten und Verfahren zur künstlichen Klärung von trüben Flüssigkeiten

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