JPS5890950A - 耐食性の良好な積層板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、耐食性、とくに端面部σ）耐食性にすぐれ
た積層板に関する。

樹脂板を金属板で挾んだ積層板は、経世でかつ強度的（
でもすぐれるという利点をもつことから、近時自動車重
体などへの適用が検討されるようになってきている。自
動車重体の使用環境は一種の腐食環境ということができ
、とりわけ寒冷地においては道路に凍結防止剤として散
布される食塩の存在によって一段と苛酷な腐食環境へと
変化する。

積層板の自動車重体への適用に当っては、このような使
用環境面から積層板にはすぐれた耐食性が必要とされる
。積層鋼板としては、金属層に通常の冷延板を用いたも
のが最も一般的であるが、このようなものは、上記の如
き塩分を含む環境下では、早期に端面から腐食が進行し
接着強度の低下が起こり実質的に使用に耐えない。

積層板のかかる劣性を改善する策としては、従来におい
ても提案がないわけではない。例えば、特開昭ｊブーツ
６４ｔ３フ号では、Ｚｎメッキ鋼材の表面［Ｎｊメッキ
層を形成し、その上に更にクロメート皮膜を付与してプ
ラスチックシートを被覆する技術が提案され、また特開
昭６．２−１３２０１６号により、リン酸、亜鉛化合物
およびカルシウム化合物を含有する表面処１」液で鋼板
表面を処理して樹脂被覆する方法が提供されているが、
これらは何れも自動車重体の使用環境の厳しさに照らし
てみると決して満足すべき手法とは云えない。

本発明は、自動車車体用として必要とされる高耐食性を
備える積、＠鋼板の提供を目的とするものである。

すなわち本発明の要旨とするところは、樹脂層とこれを
両側から挾む金属ｎとからなる積層板において、前記金
属層として、少なくとも樹脂層と接触する而にＦｅ含有
率ｓ−ｇｏ％のＮｊ、−Ｚｎ合金メッキ層を有する鋼板
を用いたことを特徴とする積層板、にある。

冷延甲板を用いた積層板を塩水などの腐食環境に晒しだ
場合、とくに端面に腐食を生じ易くそこからやがて発展
する。端面に腐食が起こると、その腐食自体もさること
ながら、腐食によって樹脂層との接着性が低下すること
が大きな問題となる。

そもそも積層板は、各層毎の接着状態が維持されていて
はじめて剛性が保たれるものであり、したがって上記の
如き接着性の低下は積、＠板金体の強度低下に直結する
からである。冷延べ板に亜鉛メッキを施こして樹脂を積
層したものも、従来より考えられているが、亜鉛はもと
もと鉄よりも活性な金属であるから、前記のような塩水
環境中では端面における亜鉛メッキ層の溶出が容易に起
り、むしろ冷延板を用いた場合より早期に接着性の低下
を来たすので、冷延板を用いたものから改良されたとは
云い難い。

しかるに本発明に基いて、金属層として、樹脂層と接触
する而に適正量のＦｅを含むＦｅ−Ｚｎ合金メッキ層を
有する鋼板を用いれば、上記のような端面からの腐食を
効果的に防止でき、塩水環境などきわめて苛酷な腐食環
境下において接着性の低下も回避できるものである。Ｆ
ｅ　−Ｚｎ合金メッキ層は、前記亜鉛メッキ層のように
塩水環境中で容易に侵される懸念がなく、長期に亘って
その防食機能を維持でき、したがってとぐに上記のよう
に＠層板に適用した場合には、端面における腐食防止に
きわめて有効に働くものである。

本発明においてＦｅ　−Ｚｎ合金メッキ層のＦｅ含有率
をｊ−ｔＯ％に限定したのは、これ以外のところでは、
合金の相構造の影響で確実な防食効果が期待できないか
らである１、またメッキ層の厚みは、メッキ付着量でｊ
や讐〜７２０ｇ／ｎ１１１が好ましい。

６ｆｍ’未満では、十分な防食にならず、他方１２θ撃
鵠２をこえると、加工によって端面での剥離が起こり易
くなるので、加工後の高耐食性が保証できない。

一般に冷延鋼板や、亜鉛系のメッキ鋼板は、リン酸処理
および／またはクロメート処理を施して製品化されるの
が通例であるが、本発明においてもＦｅ　−Ｚｎメッキ
層上に更にこのよう洗処理を施して使用してもよく、耐
食性の点からはむしろこの方がより好ましい結果が期待
できる。

樹脂層には、変性ポリオレフィン或いは変性ポリオレフ
ィンと未変性ポリオレフィンの組成物、捷たは更に他の
樹脂、無機フィラーなどを添加したものなどの使用が好
ましい。未変性ポリオレフイントシては、エチレン、プ
ロピレン、／−ブテンなどの単独重合体イ、相異なるオ
レフィンの共重合体、更にこれらの混合物などが挙げら
れる。変性ポリオレフィンとは、云う迄もなく前記σ）
未変性ポリオレフィンを変性して接着性を付与したもの
であるが、この変性には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレモノ竣などの不飽和カルボン酸、あるいはその無水
物、エヌテルなど力使用が可能である。また樹脂層とし
て、変性ポリオレフィン層−未変性ポリオレフイン層−
変性ポリオレフィン層型の積層物を用いても差支えない
。

Ｆｅ　−Ｚｎメッキ鋼板上に上記のような樹脂層を形成
するには、プレス成形機などにより加熱下で圧着する、
或いは樹脂を溶融押出し機がら供給してロー／ｌ／によ
り圧着するなどの方法が適用できる。

次に、本発明の実施効果について説明する。

厚さ０．２　ｍの冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板または種々
なＦｅ含有率のＦｅ　−Ｚｎメッキ鋼板を脱脂、水洗し
、クロメート処理を行なった。クロメート処理は、日本
パー力うイジング物製パーコレン６２の水溶液（濃度”
、２０Ｅ！ｙｔ）にｓＯ’ｏで浸漬後、ロール絞り、熱
風乾燥する方法によった。クロメート処理後、各甲板を
２枚用意し、これと無水マレイン酸ポリプロピレンシー
トを、２枚の鋼板で前記シートを挾む形に積層した。積
層は、熱プレスによりｌざ０℃にて行なった。樹脂層の
厚みは、Ｏ１ｔ＃１１とした。

得られた積層鋼板について、引張速度！０１２分で剥１
離試験を行ない接着強度を測定した。一方、前記鋼板か
ら、巾／　Ｑ　ｍｙ　、長さ、２００１ｍの試験片を採
取し、平板状のまま、曲げ内径Ｉｎの曲げ加工を施した
ものを、３！’Ｃ，ｊｆ％の食塩水で２０日間スプレー
をし続けた。試験後、各試験片の端面腐食状況を調査し
た。また平板状のま壕試験に供したものについて、前記
同様の剥離試験によって接着強度を求めた。結果を第１
表にまとめる。

第１表において、本発明に基＜（１）〜（５）は、初期
の接着性が良好であるのみならず、塩水噴霧試験後にお
いても良好な接着性が殆んどそのまま維持されている。

また、端面の耐食性についても、（Ｓ）を除いては平板
状のままの場合だけでなく、曲げ加工品でさえ、塩水噴
霧試験後の腐食は殆んどなく、良好な耐食性を示した。

（５）については、曲げ加工品において耐食性が劣って
いるが、平板では良好な耐食性を示しており、用途によ
っては十分使用できるものと云える。これに対し、冷延
鋼板、亜鉛メッキ鋼板を用いた（、？Ｉ　、ｆ９）は初
期の接着強度に不足はないが、塩水噴霧試験後は著しく
劣化しており、端面銅食性についても、塩水噴霧によっ
て激しい腐食を生じた。また、ＦＢ　−Ｚｎメッキ鋼板
を用いたも力でも、メッキのＦｅ含有量が本発明範囲か
ら外れる（６）、（２）については、上記同様塩水噴霧
による接着性低下が大きく、耐食性の点でも満足のゆく
結果が出なかった。

以上の説明から明かなように本発明の積層板は、きわめ
てすぐれた耐食性が得られかつ腐食埴境下での接着性の
低下が可及的に防止でき、したがって本発明は積層板の
自動車車体など腐食用途への適用を可能ならしめる上で
顕著な効を奏するものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （／ｌ　　樹脂層と該樹脂層を両面から挾む金属層と力
   ）らなる積層板において、前記金属層として、少なくと
   も樹脂層と接触する而にＦｅ含有率Ｓ−ｔ、Ｏ％のｐ６
   −　ｚｎ合金メッキ層を有する鋼板を用いたことを特徴
   とする耐食性の良好な積層板。