JPS589064Y2 - バランスドフル−型燃焼装置の吸排気筒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はバランスドフルー型燃焼装置の吸排気筒に関
する。

バランスドフルー型の吸排機構はその簡便性および室内
の清潔等の特長により広く燃焼器具に応用されている。

しかしながら−燃焼作用に伴って発生する微少な自然通
風力を利用して吸気および排気を行うシステムであるた
め、取付壁面に加わる種々な風向、風力、風圧の風の影
響により燃焼特性が左右されることが多く、そのためこ
れに対応する必要があり、すべての条件を満足させるに
は第６図に示すように排気筒イの口径を大きく採って通
風力を増し、又排気によって得られる負圧効果を最大限
にするため、吸気部口も非常に大きな通過面積を必要と
する。

従って燃焼器具との接合、および建築物の施工性等に大
きな制約を与えてしまい、必ずしも完成度の高い状態に
あるとは云えない。

即ち、吸気と排気をより効果に行ない且つ建物への施工
性をより容易にすることを目的としたものである。

以下この考案に係るバランスドフルー型燃焼装置の吸排
気筒の一実施例を図面について具体的に説明する。

１は排気通路の内筒で、この外側に吸気通路２を得た外
筒３を設けてこの内外筒により吸排気筒本体Ａを構成す
る。

外筒３の先端側には風圧室４を得るため先端からの内側
に、複数個の切欠部５を設けた遮閉板６を当てて固定し
、内筒１を流れる排気を内側で遮ぎるようにしである。

また内筒１の先端部は、外筒２との間を、前記遮閉板６
と同じ形状の複数個の切欠部７′を成形した仕切板７に
よって仕切り、遮閉板６と仕切板７０間に内筒１の排気
通路に連絡した排気室８を設ける。

また、前記遮閉板６と仕切板７０間には、前記切欠部５
及び７′にＬ状の空気誘導板９を外筒３の内壁に当接し
て取付は通路を形成し、この通路で風圧室４と吸気通路
２を連絡させ、外部からの空気を吸気通路２を通すよう
にしである。

また外筒３の周りには、夫々対向した位置に、排気室８
に通じた排気口１０と、前記吸気通路２に通じた吸気口
１１を設けである。

即ち側面からの風が排気口１０から吹込むと排気は対向
位置の排気口１０よりそのまま吹出され、また吸気口１
１から吹込んだ風は内筒１に当り、更に通路２を仕切っ
た案内板１７によって風圧帯を作り吸気される。

前記外筒３の先端側に設けた風圧室４には側面風を得易
くするため、上下左右対称の十字状にして風の方向性を
なくす案内羽根１２．１２を固定しである。

吸排気筒本体Ａは、壁体Ｂに穿った貫通孔１６に挿込ま
れて、内筒１は室内で排気管１３と連絡させ、また外筒
３は、吸気管１４を連結し、かつ壁体Ｂの室内側に取付
匣体１５内の給気室１５′に連絡するようにしである。

この考案は前記の構成で、外筒３に設けた排気口１０を
間にして、先端側と、排気口１０の根元の２ケ所に吸気
口５，１１を設けてあって、燃焼装置からの排気は排気
管１３を流れ、更に吸排気本体Ａ内の内筒１を流れて、
外筒先端側の遮閉板６に当り外筒３の外周に穿った排気
口１０から放出される。

一方吸気は、無風状態および壁面に沿う風の勢が大きい
場合には吸気口１１を利用して燃焼室に供給し一吸排気
部の正面から吹きつげる風や、壁から遠ざかる程風力が
強〜・分布を示す風の場合は一外筒３先端の風圧室４に
設けた案内羽根１２．１２で案内して風速大なる風を風
圧室４に採り入れ吸気口５から誘導板９で設けた通路内
を流れ、更に外筒３の外周に穿った吸気口１１から採り
入れられた吸気に一緒になって通路２を流れて給気室１
５′に集められ吸気管１４を通って燃焼装置に吸気され
るのである。

この場合吸気通路２内の風圧は排気よりも大きな風圧と
なって、排気される排気ガスを燃焼室に吸引逆流するこ
とを防いでいる。

バランスドフルー型の燃焼方式においては一正面風およ
び壁から遠ざがる程風力の大きな分布を示す風に対して
は、風の吹き方によっては排気ガスが吸気中に再び還る
現象が起ることが多く、燃焼用空気中に占める酸素の比
率が減少するため扇火、吹消え等で不完全燃焼がおこり
易い、そのため吸気部の通気面積を大きくして少しでも
酸素比率を低下させないよう空気過剰率を高くしなげれ
ばならない。

そこでこの考案は、正面と側面からの風に対して、外筒
３に排気口１ｏと、この排気口１０を間にした先端側と
排気口１０の根元側に吸気口１１と風圧室４を設け、風
圧室４には風を案内して採り入れる案内羽根１２．１２
を備え、吸気部の風を排気部より高くなるようにして供
給し、排気ガスの排出力を高めるようにしである。

従って排ガスが燃焼室倶ｌに還る現象は防止できる。

また前記の構成として風の影響を極力なくす構成とした
ため、従来と異なり小型にしても、吸排気ドラフトはよ
くなるためスペースも少なくなり、建物への施工性をよ
り容易にできる。

更に、既設の排気筒式燃焼装置から改良する場合その眼
鏡石の部分から吸排気筒を取り出すことができ、また積
雪地帯において従来は雪に埋まり使用不能となることが
多いが、この吸排気筒では雪の積もる上に設置すること
も可能であり、また屋外の通行人の邪魔にならない位置
に設置できる等の特徴がある○

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るバランスドフルー型燃焼装置の吸
排気筒の一実施例を示すもので、第１図は一部を切欠し
た斜視図、第２図は一部の断面図、第３図は端面図、第
４図は第２図Ｘ−Ｘ線の断面図、第５図は第２図Ｘ−Ｘ
線の断面図、第６図は従来のバランスドフルー型燃焼装
置の説明図である０ １・・・・・・内筒、２・・・・・・吸気通路、３・・
・・・・外筒、４・・・・・・風圧室、５・・・・・・
切欠部、６・・・・・・遮閉板、７・・・・・・仕切板
、７′・・・・・・切欠部、８・・・・・・排気室、９
・・・・・・空気誘導板、１０・・・・・・排気口、１
１・・・・・・吸気口１２・・・・・・案内羽根、１３
・・・・・・排気管、１４・・・・・・吸気管、１５・
・・・・・匣体、１５′・・・・・・給気室、１６・・
・・・・貫通孔、１７・・・・・・案内板、Ａ・・・・
・・吸排気本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒内に、排気通路の内筒を設けると共に、内筒と外筒
   の間を吸気通路とした内外筒からなる吸排気筒において
   、外筒は基端を吸気管に連絡させた空気室に連絡し、先
   端側には、内側に遮閉板を固定して風圧室を設け、この
   風圧室には、上下左右を対称にした十字状の案内羽根を
   設け、更に排気管と連結させた外筒内の前記内筒の先端
   部には、前記外筒との間を仕切る仕切板を設けて、この
   仕切板と前記遮閉板の間を排気通路と連絡させた排気室
   となし、更に前記風圧室と吸気通路を誘導板等で設けた
   通路で連絡させ、また外筒には周りの、夫々対向位置に
   、排気室に通じた排気口と、吸気通路に通じた吸気口を
   設けたバランスドフルー型機焼装置の吸排気筒。