JPS587948B2 - 相対位置測定方法

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【発明の詳細な説明】この発明は、例えば水中において一定周期の超音波パル
スを発信する発信体からの超音波パルスを受信して上記
発信体の相対位置を測定することを目的とする。

従来に２いては、上記のような相対位置を測定する場合
、次のような方式が考えられている。

まず、任意の地点から発信体に向けて呼出パルスを送信
してこの呼出パルスに応答する応答パルスを発信体から
送信させる。

上記地点においては呼出パルスを送信してからその応答
パルスが受信されるまでの時間に基すいて上記発信体ま
での距離を測定する。

そしてこのような距離測定を異なる地点毎に行って発信
体の相対位置を算出する。

ところがこのような従来方式は、超音波パルスの送受信
装置が測定器側及び発信体側にそれぞれ一対ずつ必要と
されるから装置が非常に複雑かつ大型になりがちである
。

又、超音波パルスの受信器は、到来する信号波はそのレ
ベルが非常に広範囲に変化するから、このようなレベル
変化に対応して利得の制御範囲も広範囲になるように設
計しなげればならない。

特に、水中に固定される発信体側においては受信器の利
得制御を人為的に行うことができない。

従って、上記のような広範囲の１利得制御を自動的に行
なわなければならないから装置が非常に複雑になる欠点
がある。

又、一般的に言って、超音波信号を往復させて送受信す
ると、伝播特性等による誤差が大きくなりがちである。

この発明は、発信体側からは単に一定周期の超音波パル
スを送信させ、受信側においてはこの超音波パルスを受
信して発信体の相対位置を測定しようとするものである
。

以下本発明について具体的に説明する。

第１図において、例えば水中の任意点Ｐには相対位置を
測定すべき発信体が固定され、発信体Ｐぱ既知の一定周
期Ｔの超音波パルスを無指向性に送信している。

他方、観測船は発信体Ｐからの超音波パルスを受信しな
がら航跡■１上を速度Ｖ１で進行するとする。

今、航跡Ｉ１上の任意の点Ｑ１において、発信体Ｐ１方
向の観測船の速度をＶ１ｐとすると、Ｑ１点において受
信される超音波パルスの周期Ｔ′は、ドプラ効果の原埋
によって、但しＣ一音波の伝播速度として表わされる。

又、点Ｑ１における航跡ｌ１に対する発信体Ｐの方位を
θとすると、（１式におけるＶ１ｐはＶＩＰ＝
Ｖ１ｃｏｓθ・・・・・・・・・・・・・・・（２
）であるから、（１）式は、ＶＩＴ ’ 一Ｔ（１ −− ｃｏｓθ）・・・・・・
・・・・・・・・・（３）Ｃと表わされる。

（３）式において、θ一一のとき、ｃｏｓθ−０であ
るから、この場合は、Ｔ’＝Ｔとなり受信される周期Ｔ
′が送信周期Ｔに一致する。

従って、受信される超音波パルスの周期Ｔ′が既知の周
期Ｔに一致する位置Ｑｏを知ると、発信体Ｐの位置は、
点Ｑｏを通る航跡ｌ１の直交線１１’上の位置として知
ることができる。

なお、航跡ｌ１が直線でなく曲線の場合は、点Ｑｏにお
ける航跡の接線に対する直交線を求めればよい。

上記のようにして直交線１１’を求めた後、観測船を航
跡ｌ１と平行しない航跡ｌ２上を航行させて発信パルス
を受信する。

そして、上記と同様にして、受信周期Ｔ′が既知の発信
周期Ｔに一致する位置Ｒｏを知り、その点Ｒｏを通る直
交線１２′上の点として発信体Ｐの位置を求める。

以上の結果、発信体Ｐの位置は直交線１１’と１２′の
交点として平面的に求めることができる。

このように本発明においては、発信体Ｐには単に一定周
期のパルス波を送信させ、測定側は受信したパルス波の
周期を測定するだけで発信体Ｐの相対位置を測定するこ
とができる。

従って、発信体Ｐは発信装置を、測定側は受信装置を設
置するだけでよいから装置全体を非常に簡略化すること
ができる。

特に、発信体Ｐにおいては、従来の応答方式に比して受
信器の省略により装置の小型化、電池の長寿化等の大き
な効果を得ることができる。

又、従来の応答方式のように発信体と測定側との間をパ
ルス波を往復させる必要がないから、誤差成分を半減さ
せることができる。

さらに、従来の応答方式の場合は、発信体は１つの観測
体に対して応答している間は他の観測体に対しては応答
動作を行うことはできない。

ところが、本発明においては、発信体からのパルス波を
受信するだけであるから、複数の観測体によって同時測
定を行うことができる利点がある。

なお、上記説明においては、発信体Ｐはパルス波を送信
するごとく説明したが、連続波を送信しても同様にして
相対位置を測定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す。

【特許請求の範囲】