JPS587847Y2 - 建築物における支柱と横木との交接部の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建築物における支柱と横木との交接部の構造
に関する。

各種建築物において立設された支柱の上端に横木、例え
ば梁の端部を交接状に配し、該交接部の両側に、鉄部を
はさみ込むように１対の当板、例えば目板を当てボルト
にて締付は支柱と梁とを固定せしめるような折、目板に
よる最終的固着作業に先立ち、すでに立設された支柱の
上端に、所望の傾斜および方向性を保って梁を定置せし
めることは非常な困難な作業で、しかも目板の取付は作
業者の外に梁を保持するために少なくとも他に一人の作
業者が必要で、特に第１図に例示するように屋根を支承
する梁が立設された支柱に対して所定の傾斜角を有し、
かつ片持式のカーポートの組立の折など、特に支柱と梁
との交接部の固定作業には大きな困難と手数を伴ってい
た。

この考案は中空状の鋼板製支柱と中空状の梁の組立て交
接部において、梁の端部に下向きの１対のひれ（梁支え
）を形成し、この１対のひれを、立設された中空支柱の
上端に係止せしめることにより、一応の梁の定置化を図
り、上述せる梁の定置作業に伴う幾多の困難と手数を一
挙に改善せしめんとするもので、つぎにこの考案にかか
る実施例を建築物の一例としてカーポートにその例をと
り乍ら図面を用いてより具体的に説明する。

図中、１は立設された中空状の鋼板製支柱で、２は中空
状の鋼板製主横木、例えば梁で、その内端側に、前記支
柱を形成する鋼板の肉厚にほぼ一致するスリット幅の下
方より上方に伸びる切込み３，３を梁２を形成する両立
壁部４，４に削設し、これにより梁２の内端に下向きの
１対のひれ（梁支え）５゜５が形成される。

なお支柱１と梁２の中長が一致している折には第３図に
て明確に示されているように、ひれ５，５の上方部、即
ち切込み３の最深部にて内側に向は段部６を設け、１対
のひれ５，５の間隔の縮少化を図り、支柱１の中空部内
にこのひれ５，５が納まるよう調整される。

この考案は以上の構成からなり、あらかじめ垂直に立設
された支柱の上端にて梁２の端部に形成された下向きひ
れ５，５を係合せしめ、切込み３の一面は支柱１の１壁
面に圧接した状態を保って支柱上に梁が支持され、一応
装置され、しかるのち、該交接部の両面に適宜な固定当
板、例えば目板７゜７を配し、ボルト８をもって最終的
に、支柱上端に梁は強固に固着される。

なお第１図にその一例を見るように支柱上端に梁をやや
傾斜せる状態にて固着せしめる折には前記切込み３，３
の切込み角度を変化せしめることにより、支柱に対し所
望の傾斜角を保って梁は固着される。

またひれ５，５を支柱１の上端に係止せしめる作業によ
り、梁は一応定置されるため、梁を支えるための特別の
装置あるいは、別個の作業者の必要もなく、最少の人員
にて後続する支柱と梁との強固な最終的固定作業を極め
て容易に遂行することか゛できる。

また目板７などによる交接部の固着後においても支柱上
に依然として係合した状態を保つひれの存在は、該交接
部を長期に互って狂いのない安定化保持に大きく貢献す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施して組立てられたカーポートの
一部切欠き斜視図、第２図は支柱と梁との交接部におけ
る一部切欠き斜視図、第３図は梁の端面図である。 図中、１は立設された中空状支柱、２は横木、３，３は
切込み、４，４は横木の立壁、５，５は下向きひれを示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．立設された中空の支柱１の上端に、中空の横木２の
   端部にて横木を構成する立壁部４，４に下方より上方に
   のびる切込み３，３を刻設することにより形成されたｌ
   対の下向きひれ５，５を係合せしめてなる建築物におけ
   る支柱と横木との交接部の構造。 ２、前記切込み３，３は横木の立壁部４，４にて所定の
   傾斜角をもって刻設されている実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の建築物における支柱と横木との交接部の構
   造。