JPS586706Y2 - アルバムダイシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アルバムの台紙に関するものである。

従来、糊やコーナーを使用しないで写真を自由に貼付け
、或は剥すことのできるアルバム台紙として、台紙基板
に感圧接着剤を塗布しその表面を透明フィルムにより剥
離自在に被覆したものが知られている。

しかし、このような構造にあっては感圧接着剤が台紙基
板の繊維質組織中に浸透してしまいその接着効果を発揮
することができなくなる欠点を持っている。

また、その欠点を除去するために台紙基板の表面に金属
箔を貼着した後に感圧接着剤を塗付することが行なわれ
ているが、逆に感圧接着剤が金属箔層から剥離し易くな
り、長時間使用する間に感圧接着剤が貼着した写真側に
浸透し、写真を剥す時には写真に付着して感圧接着剤が
剥離してしまうこととなるので、接着補助剤を使用して
感圧接着剤の金属箔層に対する接着を改善しなければな
らない欠点を持っている。

また、金属箔層の表面に凹凸を設けて感圧接着剤をその
凹部にまで充填し感圧接着剤の剥離を防止しているが、
台紙周縁部における凹凸と透明フィルムとの間に僅かな
隙間が生じるため感圧接着剤が空気に触れ易すくその変
質老化が早い欠点を持っている。

本考案は、これらの欠点を除去することを目的とするも
のであって、台紙の基板を感圧接着剤を浸透吸収するこ
とのない合成樹脂材で構成することにより、感圧接着剤
の台紙基板に対する浸透をなくすと共に、全体として軽
量なアルバム台紙を提供するにある。

また、本考案の他の目的とするところは、台紙の基板に
貼着した平滑な金属箔層に多数の透孔を設けてこれらの
透孔に感圧接着剤を充填することにより、感圧接着剤が
合成樹脂製基板と接着して安定よく保たれるので、貼着
した写真を剥離する場合にも感圧接着剤が写真に付着し
たまま取り除かれることがないばかりか、平滑な金属箔
層の表面に被覆した透明フィルムはよく密着し、両者の
間に隙間を生ずることがないので感圧接着剤の外気との
接触をよく遮断しその変質を防止することのできる長期
使用に耐え得るアルバム台紙を提供するものである。

即ち、本考案は感圧接着剤を浸透吸収することのない合
成樹脂製基板の表面に金属箔を貼着して平滑な金属箔層
を形成し、その金属箔層に多数の透孔を設けて、これら
多数の透孔に感圧接着剤を金属箔層の平滑な表面と略々
同一平面になるよう充填し、その平滑な金属箔層の表面
を透明フィルムにより剥離自在に被覆したことを特徴と
するアルバム台紙の構造を要旨とするものである。

次に本考案を図示実施例に従って説明すれば、１はアル
バム台紙の基板であって、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどの感圧接着剤を浸透吸収することのない合成樹脂
材で構成されるものであり、多少の可撓性を有するもの
がよい。

２は金属箔層であって、合成樹脂製基板１の表面に対し
平滑に設けられるものであり、アルミニウム箔なとの金
導箔を接着剤３によって貼着するものである。

接着剤３としては、各種の接着剤を使用することができ
るが、接着用ポリエチレン薄層を利用して熱圧着するこ
ともできる。

４は透孔であって、金属箔層２に対し基板１に貼着前、
或は貼着後に穿設されたものである。

この透孔４は点または線状に多数規則的に或は不規則に
設けられ、時には模様を形成することもある。

５は感圧接着剤であって、多数の透孔４にそれぞれ充填
されるものであり、その表面は平滑な金属箔層２と同一
平面、或は略々突出するように形威しである。

６は透明フィルムで゛あって、金属箔層２の平滑な表面
を被覆するものであり剥離自在となっている。

本考案は斜上のように構成されているので、透明フィル
ム６を剥離して写真ａを基板１の金属箔層２上における
適宜位置に載置すれば、その写真ａは感圧接着剤５によ
って直ちに接着保持されるのでこれを透明フィルム６に
よって被覆する。

このようにした写真ａはアルバム台紙に対して安定よく
貼着することができると共に、その写真ａの表面を透明
フィルム６によって保護することができるのである。

本考案による時は、基板１を感圧接着剤を浸透吸収する
ことのない合成樹脂材で構成しであるので、これに貼着
した金属箔層２に多数の透孔４゜４・・・・・・を設け
て感圧接着剤５を充填しても、その感圧接着剤５が基板
１に対して浸透吸収される恐れがなく効果的に接着する
実益を有するものである。

また基板１を合成樹脂材で構成しであるので、アルバム
台紙全体を軽量に構成することができると共に、成形に
際して適宜の染料或は顔料を添加すれば適宜な色に着色
することも容易であり、金属箔層２と共同して色彩豊か
なアルバム台紙を得ることができる実益を有するもので
ある。

更に本考案による時は、感圧接着剤５が金属箔層２に設
けられた透孔４に充填されているものであるから、感圧
接着剤５が安定よく保持され長時間貼着した写真を剥離
しても感圧接着剤５が写真に付着して除去されることが
ない。

そればかりか、平滑な金属箔層２と透明フィルム６とは
よく密着し、両者の間に隙間を生じないので感圧接着剤
５は常時外気と遮断されており変質、老化を防止し、長
期の使用に耐え得る実益を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであって、第１図は斜視
図、第２図は拡大した縦断側面図である。 図中の符号を説明すれば次の通りである。 １は合成樹脂製基板、２は金属箔層、３は接着剤、４は
透孔、５は感圧接着剤、６は透明フィルム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感圧接着剤を浸透吸収することのない合成樹脂製基板の
   表面に金属箔を貼着して平滑な金属箔層を形成し、その
   金属箔層に多数の透孔を設けて、これら多数の透孔に感
   圧接着剤を金属箔層の平滑な表面と略々同一平面になる
   よう充填し、その平滑な金属箔層の表面を透明フィルム
   により剥離自在に被覆したことを特徴とするアルバム台
   紙。