JPS586168Y2 - 温風暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、熱源及びファンを備え、該ファンから送風
される空気を熱源で加熱して、温風を吹出すようにした
温風暖房機に関する。

従来この種温風暖房機に加湿器或は湯沸器を組込んで、
温風暖房機の熱源を利用して加湿或は湯沸しを行なうよ
うにしたものがあるが、本考案は温風暖房機を利用して
温水式の暖房をも行なうべくしたことに特徴が有る。

即ち本考案は、１台の温風暖房機で温風暖房と温水暖房
の両暖房を同時に或は温風暖房のみを適宜に切換えて行
なえるようにしたものである。

更らに詳記すると、温風暖房機内において、その熱源を
通る空気通路の、前記熱源に対する風上側に放熱コイル
を、風下側または前記熱源の内部に受熱コイルをそれぞ
れ設け、これらコイルを第１連絡管及び第２連絡管で互
に連結する一方、放熱器を形成し、この放熱器を流通す
る熱移動媒体の入口及び出口を、前記第１及び第２連絡
管の少なくとも一方に挿設した切換弁を介して、これら
連絡管にそれぞれ連結するとともに、前記切換弁を、放
熱コイルと放熱器とを受熱コイルに連通切換可能な切換
弁と或して、前記放熱コイル及び放熱器と受熱コイルと
の間で熱移動媒体を循環可能とした如く威すことによっ
て温風暖房のみ行うこと、温風暖房と温水暖房を同時に
行うことのいずれも可能にし、また放熱器を床暖房可能
に形成することによって温風暖房と床暖房を同時に行う
ことを可能としたのである。

以下本考案の詳細を図面の実施例に基いて説明する。

図中１は温風暖房機の本体であり、該本体１の背面には
開口部１ａを設けて送風ファン２を取付け、前面には温
風吹出口１ｂを設けると共に、この本体１の内部には、
燃焼室３と、−側を該燃焼室３と連通し、他側を前記本
体１の外方に延びる排気通路４に連結した複数の熱交換
器５とから成る熱源６を備え、前記ファン２から送風さ
れる空気を熱源６で加熱して、本体１の前面に設けた前
記吹出口１ｂから温風として吹出すべくしている。

しかして前記本体１内における熱源６を通る空気通路の
風上側の下方、つまりファン２と熱源６の中間部の下方
に放熱コイル７を設け、かつ本体１内における熱源６の
風下側の上方に受熱コイル８を設けるのである。

この場合、受熱コイル８は、前記熱源６に近接させるだ
けでもよいが接触させて取付ければ、熱源６から、前記
コイル８内を通る温水などの熱移動媒体への受熱量を一
層高めることができる。

また更に受熱コイル８は、熱源６の内部即ち前記燃焼室
３或いは熱交換器５の内部に配設してもよい。

この場合の前記受熱量は、さらに高め得るのである。

又前記放熱コイル７と受熱コイル８は、その夫々両開放
端を途中に三方切換弁９を介装した第１連絡管１０、及
び途中に給水兼用膨張タンク１１とポンプ１２を介装し
た第２連絡管１３により連結して、温水などの熱移動媒
体を放熱コイル７と受熱コイル８間でポンプ１２の駆動
により循環させるべくなす。

又温水式の床暖房を行なうべく管体１４を屈曲蛇行させ
た放熱器１５を前記本体１とは別個に形威し、この放熱
器１５における管体１４の一開放端を前記第１連絡管１
０の三方切換弁９に、他方開放端を前記第２連絡管１３
の膨張タンク１１と放熱コイル７の途中にそれぞれ連絡
管１６．１７を介して接続し、前記切換弁９の切換操作
により前記受熱コイル８と放熱器１５との間で熱移動媒
体を循環させるように構成する。

以上の温風暖房機は次のごとく作動する。

即ち、先ず燃焼室３内の燃焼器（図示せず）を燃焼させ
、ファン２の回転により空気を前記燃焼室３及び熱交換
器５の周面に接触させて加熱し、本体１の前面に設けた
前記吹出口１ｂから温風として吹出すのである。

このとき前記燃焼室３及び熱交換器５から戊る熱源６か
ら受熱コイル８に熱が伝導されて、該コイル８内の熱移
動媒体を加熱する。

しかして前記温風暖房と同時に床暖房を行なうときには
、切換弁９を図面に示した実線のごとく切換えて受熱コ
イル８の第１連絡管１０と放熱器１５の連絡管１６とを
連通させる。

すると受熱コイル８から第１連絡管１０．１６を介して
熱移動媒体が放熱器１５に至る。

このとき前記媒体は、放熱器１５の他方から連絡管１７
を経て放熱コイル７側に移流しようとするが、該放熱コ
イル７の他端は前記切換弁９により閉鎖されているため
、該放熱コイル７には移流することなく、前記熱移動媒
体は第２連絡管１３を通り前記タンク１１及びポンプ１
２を経て受熱コイル８に流れ込み、つまり熱移動媒体は
受熱コイル８と放熱器１５との間で循環し、放熱器１５
により床暖房を行なうのである。

なお、三方切換弁９を放熱器１５と放熱コイル７との両
方に熱移動媒体が循環するように切換えできるようにし
てもよく、このようにすれば放熱器１５の加熱容量を制
御することができる。

又、温風暖房のみを行なうときは、前記切換弁９を、図
面に示した点線のごとく切換えることにより、前記放熱
器１５側の連絡管１６との連通を遮断し、かつ受熱コイ
ル８と放熱コイル７間に設けた第１連絡管１０の全体を
開放する。

従って熱移動媒体は受熱コイル８から放熱コイル７側に
移流して循環する。

このとき放熱コイル７に至った媒体は、第２連絡管１３
の一部及び連絡管１７を経て放熱器１５側に移流しよう
とするが、該放熱器１５の他端は切換弁９により閉鎖さ
れているので、前記媒体の放熱器１５側への移流が阻止
されて床暖房を停止し、前記媒体は放熱コイル７から第
２連絡管１３を通り前記タンク１１からポンプ１２を経
て受熱コイル８に還流する。

つまり熱移動媒体は受熱コイル８と放熱コイル７との間
で循環するのであり、受熱コイル８で加熱された前記媒
体の熱量は、放熱コイル７においてファン２から送風さ
れる空気に放熱されて、前記空気を加熱し、前記吹出口
１ｂから高温の温風として吹出すのである。

このとき受熱コイル８は、前記放熱コイル７からの放熱
により、オーバーヒートを防止できる。

以上説明したごとく本考案によれば、１台の温風暖房機
で温風暖房と温水式の暖房を同時に、或は温風暖房のみ
を適宜に切換えて行なうことができるのである。

また前記温風暖房機と放熱器とを１つの室内に設置する
ことにより、室内の温度分布を均一にして快適な暖房を
行なうことができ、一方前記両者を夫々別室に設置すれ
ば２室暖房が行なえるのである。

更に本考案では、温風暖房のみを行なうときに、受熱コ
イルと放熱コイル間で熱移動媒体を循環させることがで
きるので、前記放熱コイルからの放熱により受熱コイル
がオーバーヒートするのを防止できるのである。

また温風暖房と温水式の暖房とを行なうときには、受熱
コイルと放熱器との間で熱移動媒体を循環させるべくし
たから、放熱コイルで放熱させることなく、良好な熱効
率で床暖房を行ない得るのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の温風暖房機を簡略的に示す説明図である
。 ２・・・・・・ファン、６・・・・・・熱源、７・・・
・・・放熱コイル、８・・・・・・受熱コイル、９・・
・・・・切換弁、１０・・・・・・第一連絡管、１３・
・・・・・第二連絡管、１６．１７・・・・・・連絡管
、１５・・・・・・放熱器。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）熱源及びファンを備え、該ファンから送風される
   空気を熱源で加熱して温風を吹出すようにした温風暖房
   機において、前記熱源を通る空気通路の、前記熱源に対
   する風上側に放熱コイルを、風下側または前記熱源の内
   部に受熱コイルをそれぞれ設け、これらコイルを第１連
   絡管及び第２連絡管で互に連結する一方、放熱器を形威
   し、この放熱器を流通する熱移動媒体の入口及び出口を
   、前記第１及び第２連絡管の少なくとも一方に挿設した
   切換弁を介して、これら連絡管にそれぞれ連結するとと
   もに、前記切換弁を、放熱コイルと放熱器とを受熱コイ
   ルに連通切換可能な切換弁と威して、前記放熱コイル及
   び放熱器と受熱コイルとの間で熱移動媒体を循環可能と
   したことを特徴とする温風暖房機。
2. （２）放熱器を床暖房可能に形成したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の温風暖房機。