JPS5857851B2 - マグネトロンヨウキヨクノセイゾウホウホウ

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【発明の詳細な説明】本発明は、マグネトロン陽極の製造方法に関するもので
ある。

従来の市販されている多くの電子レンジ用マグネトロン
の陽極は第１図ａおよびｂに示すように厚内円筒１の内
面に複数枚、本例では１２枚のベイン２をろう付けする
ことによって作っている。

したがってこのような製造方法では、次に示すような欠
点がある。

（１）拡散ろう付性を使用するために高価なろうを多量
に必要とする。

（２）ろう付は個所が多くかつ複雑なために不良品の発
生率が高い。

（３）治具の組み込みが煩雑で多量生産に適しない。

（４）空胴寸法精度が悪く、ばらつきが大きい。

また空胴内面にろう材が付着しているので、表面の微妙
な凹凸が生じ発振周波数のばらつきの起因となる。

また他のマグネトロン陽極の従来品の製造方法としては
、米国で試作研究されたコールドホビング加工方法かあ
る。

この方法によれば電気的特性の優れたマグネトロン陽極
を得ることができる利点があるが、材料の歩留まりが悪
く、その上加工時間も長く、かつ工具寿命が短かいので
、電子レンジ用マグネトロンを製造する場合には前記し
たろう付性と同様あるいはそれ以上に高価になるという
欠点がある。

また、一方新しく開発されたそ性愛形を利用して陽極外
壁とベインとを一体に形成する方法がある。

この方法によれば寸広精度的には高いものが得られるが
第２図に示すようなプレス成形・冷間。

熱間刀ロエ・機械加工と多工程を要する。

しかも素材から成形した一次加工品の断面形状がほぼＨ
状となるため、これを二次加工する際バックポンチの形
状が規制され、かつこのバックポンチノ製造にある種の
困難性が伴なうという多種多様の問題があった。

本発明の目的はこれらの問題点を解決しさらに簡便に形
威し得る鋳造加工法を利用して、その表面を被覆したマ
グネトロン陽極を製造し得ることにある。

以下本発明の詳細について説明する。

まず本発明の特徴とする鋳造方法は、精密さを要求でき
るダイカスト法など金型を利用して溶融金属を圧入する
精密鋳造であることが必要条件である。

鋳造金属としてはアルミニウムまたはアルミニウムを主
体とする合金が適している。

例えばアルミニウム合金の一例としてはアルミニウム９
２宏銅８係の合金が良い。

また溶融された鋳造金属の流動性の高い点では、アルミ
ニウム８７％、シリコン１３多の合金が良い。

いづれにしてもアルミニウム主体の合金であれば従来の
銅製のマグネトロン陽極にくらべ材料的にも格段に軽量
で廉価なものとなり、加工方法自体も鋳造は従来のプレ
ス成形プラス切削に較べて工数的にすぐれている。

しかるに本発明のアルミニウムまたはアルミニウム主体
の合金で製作したベイン２の表面にはマグネトロンの動
作時に熱電子が衝突する。

これにヨリアルミニウムのスパッターが発生するので第
３図に示したようにマグネトロン陽極を精密鋳造して成
形した後にその表面に被覆金属３として銅またはニッケ
ルをメッキあるいは溶射してアルミニウムのスパッター
防止に役立った。

一方これらの金属を被覆することによりマグネトロン陽
極と他の封止部分（図示せず）との気密固有にも良い効
果を呈する。

かくのごとき本発明によれば従来のマグネトロン陽極に
比して、格段に軽量で、低価格の品質の良いマグネトロ
ン陽極を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマグネトロン陽極の構造を示す上面図お
よび断面図、第２図は従来の主流となっているマグネト
ロン陽極の加工工程図、第３図は本発明によるマグネト
ロン陽極の横断面図を示す。１・・・厚肉円筒、２・・・ベイン、３・・・被覆金属
。

【特許請求の範囲】