JPS5857442B2 - 新規なるカチオン交換膜の製造方法 - Google Patents

新規なるカチオン交換膜の製造方法

Info

Publication number
JPS5857442B2
JPS5857442B2 JP862476A JP862476A JPS5857442B2 JP S5857442 B2 JPS5857442 B2 JP S5857442B2 JP 862476 A JP862476 A JP 862476A JP 862476 A JP862476 A JP 862476A JP S5857442 B2 JPS5857442 B2 JP S5857442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cation exchange
fibers
exchange membrane
resistance
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP862476A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5291789A (en
Inventor
隆敏 下村
武蔵 左納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP862476A priority Critical patent/JPS5857442B2/ja
Publication of JPS5291789A publication Critical patent/JPS5291789A/ja
Publication of JPS5857442B2 publication Critical patent/JPS5857442B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なるカチオン交換膜、さらに詳しくはスル
ホン化ポリエチレン繊維よりなる良好な比電気伝導度と
優れた耐熱性、耐薬品性、寸法安定性とを兼ね備えた電
気透析膜、電解用隔膜として使用可能な新規なるカチオ
ン交換膜の製造方法に関するものである。
従来より、種々の高分子物質から製造されるカチオン交
換膜が知られているが、近年の食塩電解等の目的に使用
するには塩素等に対する抵抗性に乏しいために難点が多
く、専ら海水の淡水化あるいは海水濃縮による食塩製造
等比較的温和な条件において用いられているのが実情で
ある。
一方、塩素等に対する高度の抵抗性を有する重合体とし
ては、ポリ四弗化エチレン、ポリ(三弗化−塩化エチレ
ン)等の含弗素重合体が知られているが、これらの重合
体をベースとした中性隔膜では電気抵抗が極めて高く、
これをそのまま電解隔膜等に使用することはできない。
したがって最近では側鎖にスルホン基を導入した含弗素
重合体をベースとしたカチオン交換膜も知られてはいる
が、スルホン基の導入が極めて困難なために膜自体が非
常に高価なものとなっており、経済的にも引きあわない
というのが現状である。
これに対し、本発明者等はポリエチレン繊維をベースと
して、これから耐熱性、耐薬品性、寸法安定性の優れた
しかも食塩電解に使用しうるに足りるだけの十分に大き
い比電気伝導度を有する安価なカチオン交換膜の製造法
について鋭意研究を重ねた結果、本発明をなすに至った
すなわち、本発明の目的はスルホン化ポリエチレン繊維
をベースとした安価で相当量のイオン交換能を有し、食
塩電解による苛性ソーダ製造の如き苛酷な条件下におい
ても優れた耐熱性、耐塩素性、耐アルカリ性及び寸法安
定性を示すカチオン交換膜を提供することにある。
本発明のカチオン交換膜はポリエチレン繊維をスルホン
化し、抄紙した後圧密化して製造されるが、ポリエチレ
ンを繊維状でスルホン化するが故に繊維表面近傍に高い
カチオン交換能を付与することができるので、従来のイ
オン交換体にみられる様に細孔を利用する架橋型のイオ
ン交換樹脂とは異なり、イオンの拡散や交換が迅速にお
こなわれるという画期的な特徴を有している。
本発明においてスルホン化の原料とするポリエチレン繊
維の形状の好ましいものとしては、溶融紡糸による長繊
維も勿論用いることができるが、繊維表面に多くのスル
ホン酸基を導入する目的には、ポリエチレン溶液を加圧
下にノズルより噴出させるいわゆるフラッシュ紡糸によ
るものが特に良い。
この方法で得られる繊維は製造コストが安価であり、か
つ1〜5μの微細繊維構造を有する三次元的網状組織で
あるので表面積が殊の外大きく、本発明のカチオン交換
膜の製造原料として特に適している。
スルホン酸基の導入は四塩化炭素、クロロホルム等の希
釈剤中に懸濁状態の、あるいはバルク状態の繊維状ホl
)エチレンへクロルスルホン酸等のハロスルホン酸、濃
硫酸、発煙硫酸、無水硫酸等を作用させることによって
おこなうのが適当である。
この様にして製造されるスルホン化ポリエチレンのスル
ホン酸基の導入の程度は元素分析による硫黄含有量で知
ることができるが、本目的には2〜20重量係、好まし
くは5〜18重量係が良い。
一方、スルホン化の程度はイオン交換容量を測定するこ
とによっても知ることができるが、本目的には乾燥H型
カチオン交換繊維1g当り0.2〜10ミリ当量のイオ
ン交換能を有することが好ましく、これ以下では水との
なじみが悪く、又これ以上では繊維がもろくなる。
本発明の新規なるカチオン交換膜はこの様にして得られ
たスルホン化ポリエチレンのパルプ状繊維に適当量、例
えば0.1〜50%、好ましくは1〜30%の熱可塑性
樹脂の繊維、例えはポリエチレン繊維、ポリプロピレン
繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリスチレン繊維あるいは
ポリビニルアルコール繊維等のパルプ状のものを水によ
り混抄した紙状またはフェル1へ状のイオン交換体を圧
密化することにより製造するこさができる。
本発明のカチオン交換膜の厚みは用いる原料スルホン化
ポリエチレン繊維、あるいはこれと混抄する熱可塑性樹
脂の繊維との量比、抄紙する面積及び圧密化の条件等に
より定まるが、就中圧密化が重要な因子となっている。
通常は紙状またはフェルト状のイオン交換体を10〜5
00kg/iの加圧下に混抄した熱可塑性樹脂の繊維の
軟化点以上、例えば60°C〜150℃に1〜10分間
加熱することにより圧密化をおこなうが、これには一般
の熱プレスあるいは熱ロール、加圧ロール、コツトン・
ロール管種々の紙加工機械が用いられる。
本発明の新規なるカチオン交換膜は上述の様に乾燥膜単
位重量描り0.1〜lOミリ当量のイオン交換能を有し
、硫黄含有量は1〜20重量係の厚み0.01〜5m7
1Lのスルホン化ポリエチレン繊維をベースとしたイオ
ン交換膜であり、食塩電解による苛性ソーダ製造プロセ
スの隔膜に用いても十分な耐熱性と耐塩素性、耐アルカ
リ性、寸法安定性とを具備している。
また、本発明のカチオン交換膜は電気的性質にも優れて
おり、例えば比電気伝導度が10 ひ/CTL以上で
あり、また電気抵抗は多く力月〜1000Ωdの範囲に
あり、したがって電気透析あるいは電気分解に際しては
電力消費量が少なく経済的であるという利点を有してい
る。
これのみならず本発明の膜は従来の隔膜に比べて安価で
あり、乾燥状態に保っても何らその本来の性能を失なわ
ない。
本発明による新規なるカチオン交換膜は耐熱性、耐薬品
性、寸法安定性に優れ、かつ良好な比電気伝導度すなわ
ち電気抵抗が低いという特徴を有しているので、電気透
析膜としてのみならず、電解隔膜としても用いることが
でき、工業的価値は甚だ太きい。
以下実施例について具体的に本発明を説明するが、決し
て限定的なものではない。
実施例 1 クロルスルホン酸でスルホン化した3次元網目組織を持
つ高密度ポリエチレン短繊維13.5部とスルホン化し
ていない3次元網目組織を持つ高密度ポリエチレン短繊
維1.5部を水中で混抄、抄紙して乾燥した後、120
℃、80kg/iの条件で5分間プレス熱処理した。
更にこれを60℃、線圧120kti/cyytのコツ
トン・ロールで処理し、厚さ0.3 mmの膜を得た。
このカチオン交換膜のイオン交換容量は2.1ミリ当量
/I、抵抗値は5.9Ωd、選択透過性は93%であっ
た。
なお、この膜を5N食塩水中に入れ80℃に加熱し、塩
素ガスを吹き込んでおこなった耐塩素テストでは200
日以内では抵抗の増加は見られなかった。
通常の電気透析用のカチオン交換膜が5日程度で劣化す
るのにくらべて非常に良好な耐塩素性を示した。
実施例 2 無水硫酸でスルホン化した3次元網目組織を持つ高密度
ポリエチレン短繊維9.5部とポリビニルアルコール繊
維0.5部とを水中で混抄、抄紙して乾燥した後、12
0℃、80kg/cIILの条件で5分間プレス熱処理
した。
更にこれに60℃、線圧120 kg/=でコツトン・
ロール処理を施し、厚み0.25mmの膜を得た。
このカチオン交換膜のイオン交換容量はo、rs。
り当量/g、抵抗値10Ωd、選択透過率は83係であ
った。
なお、この膜を10係の苛性ソーダ水溶液中に浸漬し、
80℃に加熱して耐アルカリ性をチェックしたが、少な
くとも150日以内には膜性能の変化はなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 スルホン化ポリエチレン繊維と他の熱可塑性樹脂繊
    維との混合物を10〜500kg/CTt、の加圧下に
    熱可塑性樹脂の繊維の軟化点以上に1〜10分間加熱す
    ることにより圧密化することを特徴とするカチオン交換
    膜の製造方法。
JP862476A 1976-01-28 1976-01-28 新規なるカチオン交換膜の製造方法 Expired JPS5857442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP862476A JPS5857442B2 (ja) 1976-01-28 1976-01-28 新規なるカチオン交換膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP862476A JPS5857442B2 (ja) 1976-01-28 1976-01-28 新規なるカチオン交換膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5291789A JPS5291789A (en) 1977-08-02
JPS5857442B2 true JPS5857442B2 (ja) 1983-12-20

Family

ID=11698090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP862476A Expired JPS5857442B2 (ja) 1976-01-28 1976-01-28 新規なるカチオン交換膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5857442B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212031Y2 (ja) * 1981-10-03 1987-03-25

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5657836A (en) * 1979-10-16 1981-05-20 Asahi Chem Ind Co Ltd Porous hydrophilic polyolefin resin membrane and its preparation
JPS6263695A (ja) * 1985-09-05 1987-03-20 ピ−ピ−ジ− インダストリ−ズ インコ−ポレ−テツド 電解槽用隔膜、その製造方法および使用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212031Y2 (ja) * 1981-10-03 1987-03-25

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5291789A (en) 1977-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1321450C (en) Bipolar membranes and methods of making same
US2636852A (en) Method of electrodialyzing aqueous solutions and apparatus therefor
US4584246A (en) Bipolar membranes
US3356607A (en) Reinforced ion-exchange membranes
US4549947A (en) Method and apparatus for dehydration of water-containing substance by electro-osmosis
US4673454A (en) Process for preparing bipolar membranes
CN110055807A (zh) 一种对位芳纶与氧化石墨烯/石墨烯复合纸的制备方法
US4125486A (en) Partially polyenized polyvinyl alcohol fibers with ion-exchange capacity and process for the production thereof
JPS5857442B2 (ja) 新規なるカチオン交換膜の製造方法
US3271292A (en) Ion exchange membranes and spacers and process of making them
JPH01215348A (ja) 陽イオン交換体
US2805196A (en) Permselective electrodialysis
US2756202A (en) Cation exchange membranes comprising condensation polymers of sulfonated alkyl aryl ethers
JPH02269745A (ja) 補強されたイオン交換膜
JPS637575B2 (ja)
JP4401334B2 (ja) イオン交換ネットの製造方法
US3276990A (en) Process for the production of cation permselective membranes
KR101170971B1 (ko) 지지체로서 직물을 포함하는 양이온교환 복합막 및 이의 제조방법
JP3165740B2 (ja) 分離膜およびその製造方法
KR100460454B1 (ko) 친수성 고분자를 이용한 수팽윤성 양이온교환막 및 그의제조방법
JPH04190837A (ja) 架橋スルホン化ポリフッ化ビニリデン樹脂多孔質膜およびその製造法
JPH02245035A (ja) 陽イオン交換体
JPH02294338A (ja) 新規な複層イオン交換膜
KR101873388B1 (ko) 4차 폴리술폰과 1,4-디아자바이시클로-[2.2.2]-옥탄 셀룰로스가 가교결합된 음이온 전도성 멤브레인 및 그 제조방법
JPS607654B2 (ja) イオン交換性繊条物及びその製法