JPS5855731Y2 - 動電型スピ−カ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２つの平行な磁気間隙内に、フィルム状の振
動膜にプリントされたボイスコイルを配置した動電型ス
ピーカに関する。

従来、この種の動電型スピーカは、振動膜が直接駆動力
を受け、また振動膜の質量が小さいため高域特性は良い
が、駆動部が磁気回路を構成するトップヨーク等に接着
されており、取りはすしが不可能であったため、使用時
に駆動部のみが故障した際、磁気回路を含めたスピーカ
全部を取り換えなければならず、保守及び修理に難点が
あった。

本考案は、従来の動電型スピーカの持つ保守、修理性の
悪さ、及び製造上の困難性を改良したものである。

以下、本考案の構成を図面に添って詳述する。

第１図は、本考案に用いられる磁気回路本体を示したも
のである。

同図に於いて、１，１′は、共に直方体をなしたマグネ
ットであり、このマグネットは、ボトムヨーク２とトッ
プヨーク３，３′とによって挾まれた構成となっている
。

トップヨーク３，３′は、端面が空間を隔てて対向し、
この空間の中央やや下部に、ボトムヨークから突出した
センターポール４の先端が位置しており、このセンター
ポールの先端部と前記トップヨークの端部とによって、
２つの平行な磁気間隙が形成される。

前記トップヨークの下部には、切欠部５，５′が設けら
れており、センターポールの先端部は、この切欠部より
も低位置にある。

この切欠部５，５′に第２図に示される駆動部本体の制
動部分６，６′が嵌挿され、当接される。

第２図は、本考案に用いられる駆動部本体を示すもので
ある。

同図に於いて、７，７′は支持体で、６，６′は振動膜
をクランクする制動材、８はこの制動材に取り付けられ
たフィルム状の振動膜である。

この振動膜にボイスコイル９が螺旋状にプリントされて
いる。

本考案は、第２図に示された駆動部本体を、第１図に示
された磁気回路本体の片側から嵌挿することによって動
電型スピーカを構成するものである。

この際、第１図の切欠部５，５′と第２図の制動材６．
６′が当接、固定され、ボイスコイルの長千部は、磁気
間隙に位置する。

以上のようにして構成された本考案による動電型スピー
カの完成品を第３図に示す。

さらに、本考案は、駆動部本体を片側を密閉とし、他側
にセンターポールが通過できる切枝を設けるようにして
も良い。

また、駆動部本体に、第４同断面図に示すようなバック
キャビティプレート１０を付加することも容易にできる
。

同図に於いて、１１．１１’は吸音材である。

このような構成とすることによって、最低共振周波数の
調整が可能となり、さらに、バックキャビティプレー）
１０は、支持体７，７′の補強を兼ねることもできる
。

以上のように、本考案による動電型スピーカは磁気回路
本体と駆動部が別体となっているため、ボイスコイルや
振動膜が焼損あるいは破損したとき、駆動部本体のみを
取り換えれば良いので、保守、修理性が良く、さらに駆
動部のみを別体として製作できるので、製造も簡単であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に用いられる磁気回路本体を示す斜視
図である。 第２図は、本考案に用いられる駆動部本体を示す斜視図
である。 第３図は、第１図に示された磁気回路本体と第２図に示
された駆動部本体とを用いて完成された本考案の動電型
スピーカを示す斜視図である。 第４図は、本考案に用いられる駆動部本体の他の実施例
を示す断面図である。 １．１′・・・・・・マグネット、２・・・・・・ボト
ムヨーク、３゜３′・・・・・・トップヨーク、４・・
・・・・センターポール、５゜５′・・・・・・切欠部
、６．６’・・・・・制動材、７．７’・・・・・・支
持体、８・・・・・・振動膜、９・・・・・・ボイスコ
イル、１０・・・・・・バックキャビティプレート、１
１，１１′・・・・・・吸音材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する２つのヨークとこれらのヨークの中央に位置
   するセンターポールとによって２つの平行な磁気間隙を
   形成する磁気回路本体と、この磁気回路本体の片側から
   嵌挿され、着脱可能な駆動部本体とから成り、この駆動
   部本体の制動部に取り付けられたフィルム状の振動膜と
   、この振動膜にプリントされた螺旋状のボイスコイルと
   を有し、このボイスコイルの長千部が、前記磁気回路本
   体の磁気間隙に位置する動電型スピーカ。