JPS585568Y2 - 調理器

Info

【考案の詳細な説明】本考案は把手を備えた鍋、焼板等の調理器に関するもの
である。

一般に鍋および焼板類に関しては種々考案されており、
市場に具現化されている。

たとえば鍋の外縁部両端より手持部を突き出したものや
、円環状の持手を両端に設けたり、針金および金属板材
を用いて外縁部の両端に固定して片手持ちを可能にした
ものがあった。

しかしながら前述した把手は、すべて鍋本体に設置され
ているため、次のような欠点があった。

（１）調理中に飛散した油、煮物類が把手部に付着した
り、鍋を洗うとき把手があたるため洗浄特性を低下させ
る。

（２）電熱器具の場合、運搬用把手の温度上昇値を法的
に基準以下にしなければならず、その為の設計的工夫が
必要で、コストアップの要素になる。

（３）鍋本体に把手が設置されているため、包装段階で
の内容積が大きくなり、包装コストが高くつくことにな
る。

本考案は上記従来の鍋の欠点を解消するものである。

以下、本考案の一実施例について添付図面を参照して説
明する。

図において、１はアルミ鋳物または鉄鋳物等で形成され
た鍋本体であり、この鍋本体１の裏面底部にはシーズヒ
ータ２が鋳込まれている。

鍋本体１の外周立上部３の上縁から外側下方に垂下した
フランジ部４が形成されており、このフランジ部４の裏
面頂部には凹凸部５が形成されている。

また、鍋本体１の表面にはホーローまたは樹脂塗料によ
り防錆処理が施されている。

鍋本体１の底部裏面中央には、ネジ穴が形成されボス部
６が二個所配置されており、遮熱板７および基台８を取
付ける取付金具９が固着きれている。

脚１０を備えた基台８はカップ状座金１１を介して遮熱
板７に押圧されており、蝶ネジ１２でもって着脱容易に
取付けられている。

また、シーズヒータ２の端部は配線部品を介して温度調
節器１３に着脱自在に接続されている。

１４は温度調節器１３を保護する保護枠である。

１５は鍋本体１のフランジ部４に着脱自在に係止される
把手であり、鉄鋳物またはアルミ鋳物で形成され、下部
は腎、フ字状に屈曲しており、さらにこの先端部には凹
凸部が形成されている。

上記構成において、調理時には把手１５を鍋本体１から
取外して使用され、運搬時には把手１５を鍋本体１のフ
ランジ部４に係止して運搬される。

この場合、把手１５の凹凸が鍋本体１の凹凸部５に係合
し、鍋本体１を傾けたり、鍋本体１の対称位置に把手１
５が係止されていなかったりしても、把手１５がすべる
ことがない。

また、把手１５を鍋本体１の任意の位置に係止すること
ができ、使用勝手がよい。

さらに、洗浄時には把手１５を取外せるので容易に行え
る。

また、梱包に際しては把手１５を適当な位置に収納でき
るため、全体的な小さな包装箱を用いることができる。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、把手
を本体に対して着脱自在にするとともに本体と把手に係
合部を形成したので、運搬時に本体がすべり落ちること
がなく、また、洗浄、梱包が容易に行え、しかも、本体
の任意の位置に把手を係止できるので使用勝手が良い等
、実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す調理器の一部欠截側面
図、第２図は同調理器の鍋本体の裏面図、第３図は同調
理器の把手の斜視図、第４図は同調理器の鍋本体と把手
の保合状態を示す要部拡大断面図である。１・・・・・・鍋本体、４・・・・・・フランジ部、５
・・・・・・凸部、１５・・・・・・把手。

【実用新案登録請求の範囲】

器状本体の外周立上部上縁カシら外側下方に垂下したフ
ランジ部を設け、このフランジ部裏面頂部に凹凸部を形
成するとともに、このフランジ部に係止される着脱自在
な把手の先轡部に凹凸部を形成してなる調理器。