JPS5855210Y2 - ガラス板折割分離装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、移送方向に切筋を付与したガラス板を移送路
上で該切筋に沿って折割ると同時に、折割られたガラス
板を側方に分離するガラス板折割分離装置に関する。

ガラス板製造における従来の保時工程においては、徐冷
窯で徐冷された連続ガラス帯を移送しながら移送方向及
び巾方向に切筋を付与したのち、折割装置により先ず巾
方向の折割を行い、これによって得られた移送方向の切
筋を有する個々のガラス板をそのまま直進させて移送方
向に折割するか、或は９０°方向変換をしたのち巾方向
に折割して所望のガラス板を採板するのが通常である。

この場合、折割後のガラス板が移送中の相互接触をして
損傷することがないように、折割と同時にガラス板を分
離する手段が必要である。

巾方向に切筋を有するガラス板の分離は折割地点以後の
移送速度を増大することにより容易に行い得るが、方向
変換手段を必要とするので装置が複雑となる欠点がある
。

一方移送方向に切筋を有するガラス板の分離手段として
は従来から種々のものが提案されているが、いずれも十
分に満足できるものではなかった。

例えば、ガラス板を移送中に折割し、折割したガラス板
をその前方に低く設けた斜め外側方に向くローラに支持
して傾斜下降させる分離手段では、折割したガラス板が
折割線に対して必ずしも平行に移動しないためガラス板
後端が相互接触することがあり、また前記ロールによっ
てガラス板が搬送ロール上を側方に滑りながら分離され
るので、ガラスの切り屑等によって傷つくことか゛ある
。

本案は上記実状を改善するためになされたもので、簡易
な構造でしかも折割と同時にガラス板を損傷することな
く相互分離し、併せて巾方向の位置ぎめを行いうるガラ
ス板折割分離装置を提案することを目的とする。

以下本案の図示実施例について説明する。

第１図は本案装置の斜視図を示し、力゛ラス板Ｇの移送
装置１は支柱２により支持した左右両側のフレーム３，
３に所定間隔をもって両端を軸承した多数のコンベヤロ
ーラ４を有し、その軸端に固定したスプロケット５を共
通の駆動チェーン６により回転してガラス板Ｇを矢印方
向に移送する。

ローラ４の中央下部に前後の液圧シリンダ７．７によっ
て昇降する縦方向の架台８を設け、ローラ４の間におい
て架台８上に縦方向に整列する多数の押上、板としてロ
ーラ９を取付け、架台８の昇降により押上板９をローラ
４の載荷面上に出没させる。

支柱２に近接してその内側に設けた支柱１０に、下降位
置における架台８とほぼ゛同高に縦方向の側部架台１１
．１１を固定し、各ローラ４の間において側部架台１１
に立設した軸１２にストッパローラ１３を軸支する。

ストッパローラ１３はローラ４の載荷面上に突出してそ
の両側縁を限定する。

各ローラ４の間において架台８の両側に固定した金具１
４に横部材１５の内端をピン１８にて軸支し、側部架台
１１に固定した金具１６に長溝１７を設け、横部材１５
の外端に固定したピン１８ ａを長溝１７内に嵌入させ
て前記外端を横動自由に案内支持させる。

かくして横部材１５は架台８の昇降により水平位置（第
２図）と傾斜位置（第３図）との間に傾動することがで
きる。

各横部材１５に固定した複数の支柱１９に移送方向の回
転軸をもつローラ２０を軸支し、架台８が下降位置にあ
るときはローラ２０か゛ローラ４の間に没し、架台８が
上昇位置にあるときはローラ２０がローラ４上に出て、
ローラ２０により構成されるローラコンベア２１の載荷
面２２が押上板９の上端から両側方に山形をなして下傾
し、且つ載荷面２２とストッパローラ１３の外周面との
交点がローラ４の載荷面より僅か上方にあるように構成
する。

次に本案の作用を説明する。

移送方向に切筋Ｃを付与されたガラス板Ｇは前工程で位
置ぎめされて移送装置１により移送され、架台８上に達
するとローラ４が停止する。

ついでシリンダ７により架台８が上昇し、押上板９がガ
ラス板Ｇの切筋個所を押上げてこれを折割ると同時に、
折割られた２枚のガラス板Ｇｌ、Ｇ２は左右のローラコ
ンベア２１によりそれぞれ外側方へ平行移動されストッ
パローラ１３に当って停止する。

該平行移動の間ガラス板Ｇｌ、Ｇ２がローラ４に接触す
ることはない。

ついで架台８が下降してガラス板Ｇｌ、Ｇ２をローラ４
上に移載し採択工程へ移送する。

第４図は２本の平行切筋を有するガラス板を３枚に折割
る実施例を示す。

本実施例においては、両側方に延長した巾広の架台８ａ
を用い、これに切筋Ｃ１Ｃと間隔が等しい１対の押上板
９ａ、９ａを取付け、その間に押上板９ａと同高で且つ
移送方向の回転軸をもつローラ２３を支持する。

その他の構造は第１図の実施例と同様であり、押上板９
ａの上昇によりガラス板Ｇは両切筋Ｃにおいて３枚に折
割られ、両側のガラス板は前方に下降して中央のガラス
板と分離される。

上記両実施例においては、ローラ２０の回転軸を移送方
向としたが、該方向に対し側方へ角度をもたせてもよい
。

また板厚大なるガラス板を折割る場合には、押上板上昇
時にガラス板上面に押圧力を与える固定ローラ２４を設
けて折割を確実ならしめるようにしてもよい。

本案は上記構成を有し、移送装置上のガラス板を停止状
態において折割ると共に、折割られたガラス板を移送装
置の載荷面から浮き上らせて確実に分離し得るので、折
割後のガラス板の相互接触による破損や、前記載荷面上
の切り屑によって傷つくことを確実に防止し得る効果が
あり、更に折割られたガラス板の側方位置を規正して次
工程における作業を容易ならしめ得る効果かある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例の斜視図、第２図は架台か゛下
降位置にあるときの側面図、第３図は架台が上昇位置に
あるときの側面図、第４図は他の実施例における第３図
と同様の側面図である。 １・・・・・・移送装置、７・・・・・・駆動源、９，
９ ａ・・・・・・押上板、１３・・・・・・ストッパ
ローラ、２１・・・・・・ローラコンベヤ、２２・・・
・・・載荷面、Ｃ・・・・・・切筋、Ｇ・・・・・・ガ
ラス板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移送装置上にて移送方向の切筋を有するガラス板を切筋
   下部を押上げて折割る装置において、前記移送装置停止
   中において駆動源により該移送装置の載荷面上に出没昇
   降してガラス板の切筋下部を押上げる押上板と、押上板
   の上昇と共に押上板の上端から側方に向って載荷面が下
   傾し押上板の下降により該載荷面が前記移送装置の載荷
   面下に没するローラコンベアと、前記下傾したローラコ
   ンベアの載荷面が前記移送装置の載荷面と交わる位置よ
   り内側帯りにおいて朴周面か゛前記移送方向に整列する
   複数のストッパ口〜うとを有することを特徴とするガラ
   ス板折割分離装置。