JPS5854798B2 - 3↓−O↓−α↓−D↓−グルコピラノシルマルト−スの製法 - Google Patents

3↓−O↓−α↓−D↓−グルコピラノシルマルト−スの製法

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JPS5854798B2
JPS5854798B2 JP1920078A JP1920078A JPS5854798B2 JP S5854798 B2 JPS5854798 B2 JP S5854798B2 JP 1920078 A JP1920078 A JP 1920078A JP 1920078 A JP1920078 A JP 1920078A JP S5854798 B2 JPS5854798 B2 JP S5854798B2
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glucose
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ercinane
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康之 横林
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主な繰り返し単位が(3) −Glc −(
1−”4 ) −Glc−(1→4 ) −Glc−(
1−”)(但し、Glcはα−D−グルコビラノース残
基を示す。
以後同様にGlcと略称する。)の構造を有している新
規なα−グルカン(エルシナン)にα−アミラーゼを作
用させて3−0−α−D−グルコピラノシルマルトース
を生威し、採取することを特徴とした3−0−α−D−
グルコピラノシルマルトースの製法に関するものである
従来、オリゴ糖はその結合様式Iこ応じて甘味剤、医薬
品、酵素の検定用基質、あるいは種々の薬品中間体など
の用途に大量に使用されてきた。
しかし、現在純度よく、か°つ効率的に製造する方法が
知られているオリゴ糖は限られており、例えば砂糖、乳
糖、マルトース、マルトトリオースなどにすぎなかった
特殊な結合様式を持つ3−0−α−D−グルコピラノシ
ルマルトースは、S、A、Barker らによってJ
ournal of the Chemical 5o
ciety(1957年)の第2448〜2454頁な
どに報告されているように、従来はアスペルギルスニガ
ー(Aspergillus niger )から調製
されるニゲランに酸を加えて部分加水分解し、得られる
糖混合物から精製分離されていた。
この製造法では、原料のニゲランを大量に供給すること
が困難であるばかりでなく、ニゲランからの製品収率も
低いので、この3−0−α−D−グルコピラノシルマル
トースを大量に安価に供給することは極めて困難なこと
であった。
本発明者は、この3−0−α−D−グルコピラノシルマ
ルトースを大量に、効率よく製造する方法について鋭意
研究した。
その結果、主としてマルトトリオース残基が繰り返しα
−1,3結合することによって構成される直鎖状のα−
グルカン(エルシナン)に、酵素特にα−アミラーゼを
作用させることにより3−0−α−D−グルコピラノシ
ルマルトースが得られ、これを精製分離し採取すること
によって、容易に高収率に3−0−α−D−グルコピラ
ノシルマルトースを製造し得ることを見いだし本発明を
完成した。
なお、本明細書に記載する係は、特記したもの以外は重
量饅を示す。
本発明に用いられるα−グルカン(エルシナン)は、砂
糖、グルコース、マルトース、果糖、水飴等の糖類の1
種又は2種以上を含有する栄養培地に、エルシノエ(E
lsinoe)属に属する微生物を植菌し、約20〜3
0℃で3〜7日間培養して得られる粘性の高い培養液か
ら分離、回収されるα−グルカンで、発明者はこれをエ
ルシナンと命名した。
このエルシナンは、次のような性質から全く新しいα−
グルカンであることが認められる。
O均一性:超遠心法および電気泳動で均一O元素分析:
実測値 C= 43.7%、H=6.16%、N<0.
1係、灰分<0.01係 計算値 C=44.4係、H二6.17%0比旋光度:
〔α)1)+175〜280°(1=1.c二1.6.
0.5N−NaOH) O溶解性:水、0. I N−NaOH,90%蟻酸、
ホルムアミド、およびメチルスルホキシドには易溶。
メタノール、エタノール、アセトン、クロロホルムおよ
び酢酸エチル等の有機溶媒には不溶。
O物 性:白色、無味、無臭 O呈色反応:アントロン−硫酸反応で緑色システィン−
硫酸反応で黄色 エルソンーモルガン反応で無色 ヨード反応は陰性 O赤外線吸収スペクトル:KBr錠剤法で測定した赤外
線吸収スペクトルは第1図の通りである。
この図で840crrL−1附近の吸収はα−結合に特
有な吸収である。
0構戒糖:IN−硫酸、IN−塩酸、IN−トリクロル
酢酸で加水分解して得た糖は、ペーパークロマトグラフ
ィー、ガスクロマトグラフィー液体クロマトグラフィー
およびグルコースオキシダーゼ・パーオキシダーゼ法に
よる分析結果からD−グルコースであることが伴明した
さらに、メチル化、過沃素酸酸化、完全スミス分解、お
よび緩和スミス分解などの化学的手段でエルシナンを試
験した結果、本発明のエルシナンは今までに知られてい
なかった全く新しい構造を有する新規なグルカンである
ことを認めた。
即ち、(1)比旋光度が[α]D+175〜280°と
高い値を示すこと、および赤外線吸収スペクトルが84
0CrfL−1附近に吸収を示すことから、エルシナン
を構成するすべてのグルコース残基、もしくはほとんど
のグルコース残基は、α−結合をしている。
(2) a −メチル化したエルシナンの加水分解物を
ガスクロマトグラフィーおよびマススペクトルの手段で
同定し、定量した結果は、主成分として2.4.6−ト
リー〇−メチルーD−グルコース(約30%)、2.3
.6−トリー〇−メチルーD−グルコース(約68%)
が得られたほか、ごくわずかの2,4−ジーO−メチル
ーD−グルコース(約1係)と2.3.4.6−チトラ
ーO−メチルーD−グルコース(約l係)を確認した。
b、エルシナンを過沃素酸で完全に酸化すると、構成す
るグルコース残基1個当り過沃素酸の0.8モルを消費
し、同時に蟻酸が0.07モル生生成ることを確認した
C,エルシナンの完全スミス分解したものをペーパーク
ロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィー等によって同定し、定量した結果は
、68〜70条のD−エリトリトール、29〜30%の
D−グルコース、および微量のグリセロールを確認した
以上の事実から、エルシナン中のグルコース残基は、α
−1,4結合とα−1,3結合を主とした直鎖状の構造
で連なっており、α−1,4結合の数とα−1,3結合
の数との比は2.0〜2.3:1.0であることが認め
られる。
また、場合によっては、両隣のグルコース残基と1位と
3位とで結合しているグルコース残基のうち、わずかで
はあるが、その6位からさらにα−1,6結合で分岐す
るものがある。
しかし、その量はグルコース残基70個にせいぜい1個
の割合にすぎなかった。
(3)緩和スミス分解生成物をペーパークロマトグラフ
ィーおよびガスクロマトグラフィーにより分析した結果
、D−エリトリトールと、2−0−α−D−グルコピラ
ノシルーD−エリトリトール(この存在は一方に隣接す
るグルコース残基と3位で結合しているグルコース残基
が、他方に隣接するグルコース残基とα−1,4グルコ
シド結合していることを示す。
)とが得られ、そのモル比は1.0−1.3 : 1.
0であった。
このほかに非還元性末端のグルコース残基に由来する極
わずかのグリセロールも検出した。
(4)希酸で部分分解すると、生成物中にマルトトリオ
ース、微量のマルトラオース、α−1,4のおよびα−
1,3結合を含む三糖類、四糖類などが確認された。
上述の(1) 、 f2) 、 (3) 、 (4)の
結果を総合的に判断すると、本発明のエルシナンは、は
とんど分枝を有しないα−1,3結合およびα−1,4
結合から構成される多糖類であって、その主要構造はα
−1,4結合した約3個のグルコース残基がα−1,3
結合で繰り返し結合して連なっている。
換言すれば、エルシナンは主としてマルトトリオース残
基がα−1,3結合で連なった直鎖状の構造を有してい
る。
なお、前述の(2) 、 (3) 、 (4)の結果か
ら主な繰り返し単位は、マルトトリオース残基であるが
、その他**にわずかにマルトテトラオース残基も含ま
れている。
即ち、エルシナンは主な繰り返し単位に、〔3)−Gl
c−(1−”4)−Glc−(1→4)−Glc−(1
→〕の構造を有する新規なグルカンである。
エルシナンの主要構造をさらにくわしく示すと次の通り
である。
エルシナンの平均分子量は、エルシナンが化学的方法に
よっても、生化学的方法によっても製造できること、お
よびエルシナンが塩酸や硫酸等で容易に加水分解される
こと等から約5,000〜約10.000,000の範
囲で自由に調節することができる。
このようにして調整したエルシナンの酵素分解性につい
て検討したところ、動植物、微生物起源のα−アミラー
ゼ(B、C,3,2,1,1)がエルシナンに作用して
、そのα−1,4結合を特異的に加水分解し、特殊な結
合様式を持つ3−0−α−D−グルコピラノシルマルト
ースを極めて効率よく生成することを見いだしたのであ
る。
本発明において使用するα−アミラーゼとしては、エル
シナンから3−0−α−D−グルコピラノシルマルトー
スを生成するものであれば何れのものでもよく、例えば
ヒトの唾液、ブタの膵臓などの動物由来のα−アミラー
ゼ、麦芽などの植物由来のα−アミラーゼ、バチルス
ズブチリス(Bacillus 5ubtilis)、
バチルスポリミキサ(Bacil lus polym
yxa)などの微生物由来のα−アミラーゼなどが挙げ
られる。
微生物由来のα−アミラーゼとしては、液化型のα−ア
ミラーゼよりも、糖化型のα−アミラーゼの方がエルシ
ナンによく作用するので好ましい。
なお、グルコアミラーゼ、β−アミラーゼ、プルラナー
ゼ、イ゛ノアミラーゼは、エルシナンにほとんど作用し
ないか全く作用しなかった。
また、α−アミラーゼ標品は、粗酵素であっても本発明
の目的を達することができるが、目的物である3−0−
α−D−グルコピラノシルマルトースを分解するような
酵素、例えばα−グルコシダーゼなどを含まないものが
好ましい。
本発明の3−0−α−D−グルコピラノシルマルトース
は、次のようにして調整すればよい。
エルシナンの水溶液を、例えば濃度的O11〜5係、P
H5〜10.温度20〜70℃とし、これにエルシナン
の固形物1グラム当り約1o〜i、o o 。
単位のα−アミラーゼを加えて作用させる。
〔α−アミラーゼの活性測定〕
1多回溶性澱粉溶液5mlと0.01M塩化カルシウム
を含有するpH5,5の0.1M酢酸緩衝液(但し、動
物からのα−アミラーゼの場合には、0.01M塩化ナ
トリウムを含有するpH6,9の0.1Mリン酸塩緩衝
液)4rrtlとを試験管にとり、40℃に予熱した後
、この混合液に適当に希釈した酵素液1mlを加えて作
用させ、40℃で30分間に生じる還元糖の還元力をグ
ルコースとして定量し、10IIIgのグルコースを生
じる活性を1単位とした。
本発明による時は、α−アミラーゼの作用とともにエル
シナン水溶液は粘度が低下し、還元糖が増加してくる。
約5〜100時間作用させた後、加熱するか、または適
当な薬剤を加えるなどして酵素を失活させて反応を終了
する。
得られた溶液は、そのまま濃縮し、またこれをさらに乾
燥することにより、固形物当り約50〜90%の純度を
有する3−0−α−D−グルコピラノシルマルトースの
シラツブ状、または粉末状粗製品が容易に得られる。
必要ならば、公知の精製方法、例えば活性炭による脱色
法、イオン交換樹脂による脱イオン法、アルコール、ア
セトンなどの有機沈澱剤による分別沈澱法、カラムクロ
マトグラフィーによる分画法など各種の精製方法を用い
て、さらに高純度の製品にすることもできる。
さらに必要ならば、アセチル誘導体にして結晶化し、こ
れを純化した後、希アルカリ、またはアルカリ性メタノ
ール中で脱アセチル化することにより、高度に純化した
3−0−α−D−グルコピラノシルマルトースを採取す
ることも可能である。
このようにして、3−0−α−D−グルコピラノシルマ
ルトースは、原料のエルシナンに対して、固形物当り約
40〜90%の高収率で採取することができるのである
このようにして精製された3−0−α−D−グルコピラ
ノシルマルトースの理化学的性質は、次の通りである。
O元素分析: 実測値C= 49.37%、H= 5.60係、0=4
5.03多計算値C= 49.69係、H= 5.63
%、0= 44.68条(ウンデカアセチル誘導体、化
学式C40H54oz7)O分子量:504 o融点(ウンデカアセチル誘導体): 95〜98°C(再結晶品) 0比旋光度:〔α)D+164°(c= 1.1. H
2O)文献値は〔α)D+169.5°(Journa
l ofthe Chemical 5ociety(
1957年)P、2448〜2454) Q紫外線吸収スペクトル:特徴的な吸収を示さず。
0赤外線吸収スペクトル:α−結合に特徴的な840(
1771”附近に吸収を示す。
0溶解性:水に易溶、エタノール、ブタノールに徴溶、
エーテル、クロロホルムに不溶 0アントロン反応:陽性 0銀鏡反応:陽性 O物性:水溶液は無色であり、微酸性もしくは中性。
粉末は白色0構戒:ウンデカメチル誘導体を酸で加水分
解して得た混合物をガスクロマトグラフィーで分析した
その結果、混合物は2.3.4.6−チトラー〇−メチ
ルグルコース、2.4.6−トリーO−メチルグルコー
ス、2,3.6−トリー〇−メチルグルコースがモル比
で1:1:1から戒っていることが判明した。
以上の結果から、エルシナンにα−アミラーゼを作用さ
せることによって生ずるグルコ三糖類は、3−0−α−
D−グルコピラノシルマルトース(〇−α−D−グルコ
ピラノシルー(1→3)−〇−α−D−グルコピラノシ
ルー(1→4)−り一グルコース)であり、その構造は
次の通りである。
このようにして得られた3−0−α−D−グルコピラノ
シルマルトースは、例えばα−1,3−クルコシダーゼ
の定量用基質や、酵素誘導剤などとして自由に利用でき
る。
次に本発明の原料であるエルシナンの製造を参考例とし
て例示する。
参考例 1 シュクロース5w/v%、酵母エキス0.5 w/v係
、Na2HPO,O,O−42w/v%、KH2P0,
0.018w/v%、ポテト熱水抽出物の透析外液(培
地11につき新鮮ポテト301の割合で使用した。
)および水とからなる液体培地を1200で20分間滅
菌した後、冷却し、始発−を6.8としてエルシノエ
ロイコスピーラFERM−P/163874を植菌し、
24℃で5日間通気攪拌培養した。
この培養液を85℃に15分間保って殺菌した後、遠心
分離(5,001で20分間)して菌体を除去した。
この時に得た透明な上清に1.5倍容のエタノールを加
えると、白色羽毛状のまたはゴム状の沈澱物として粗製
のエルシナンが得られた。
この粗製のエルシナンを、水に溶解し、前記と同様に遠
心分離して不溶物を除去した後、その上清に再びエタノ
ールを加えて沈澱させた。
この操作を3回繰り返した後の沈澱物を凍結乾燥し、精
製エルシナンの白色粉末を、培地に用いたシュクロース
に対して約30係の収率で得た。
この精製エルシナンの水溶液における粘度は3%、ao
℃で407cpであった。
この精製エルシナンの分子量分布をゲル沢過法で測定し
たところ、第2図に示すように約i o、o o oか
ら約10,000,000以上にわたって分布している
ことがわかった。
参考例 2 澱粉部分加水分解物(D、E、30の御j3) 3 w
/v係、小麦胚芽0.3 w/v%、NH4N030.
1 w/v%、K 2HP040.1 vi/v %、
Mg S 04 ・7H200,05w/v係、Kc
l O,05w/v%、Mn S 04 ’ 4H20
0,0001w/v%および水とからなる液体培地を1
2・0℃で20分間滅菌した後、冷却し、始発−を6.
0として、エルシノエ フォーセラティ(Elsino
efawcetti) I FO8417を植菌し、2
8℃で4日間通気攪拌培養した。
この培養液を参考例1と同様に処理して、精製したエル
シナン(白色粉末)を、培地に用いた澱粉部分加水分解
物に対して約70係(固形物当り)の収率で得た。
このようにして得られたエルシナンは、以下に述べる実
施例に示すように、3−0−α−D−グルコピラノシル
マルトースを製造するのに自由に用いることができる。
実施例 1 エルシナン1重量部を0.001Mの塩化ナトリウムを
含有するpH6,9の0.05MIJン酸塩緩衝液10
0重量部に溶解し、これに部分精製したヒト唾液のα−
アミラーゼをエルシナン固形物1グラム当り200単位
の割合で加え、37℃で72時間作用させた結果、生成
された還元糖の還元力は、グルコースとして原料エルシ
ナンに対し約30%であった。
得られた反応液をペーパークロマトグラフィーで分析し
たところ、3−0−α−D−グルコピラノシルマルトー
スが75.0%、グルコースz8俤、マルトース1.8
%、グルコ四糖13.0%およびグルコ五糖以上の高分
子物2.4多であった。
この反応液を、90℃に10分間保った後に濾過し、得
られるF液を活性炭カラムクラマドグラフィーにかけた
エタノール10〜12 v / v %を含む水溶液で
溶出される画分を集め、減圧濃縮し次いで凍結乾燥した
さらに精製するために、これを少量の水に溶解させた後
、済過して不溶物を炉別した。
得られたP液を攪拌しつつ、これにエタノールを徐々に
加えて終末濃度85v/v%とした。
生じた白色沈澱を採取し、減圧濃縮して3−0−α−D
−グルコピラノシルマルトースの無色透明なシラツブを
、原料エルシナンに対して固形物当り約42%の収率で
採取することができた。
この製品は、極めて高純度であり、ペーパークロマトグ
ラフィーで単一のスポットを与え、その比旋光度は(α
、II)+164°(C=t、t 、H2O)であった
実施例 2 エルシナン1重量部を0.001M塩化カルシウムを含
有するpH5,5の0.05M酢酸塩緩衝液50重量部
に溶解し;これに市販のバチルス ズブチリスのα−ア
ミラーゼ(糖化型)をエルシナン固型物1グラム当り1
00単位の割合で加え、50℃で40時間作用させた結
果、生成する還元糖の還元力は、グルコースとして原料
エルシナンに対して約35俤であった。
得られた反応液をペーパークロマトグラフィーで定性分
析したところ、はとんどが3−0−α−D−グルコピラ
ノシルマルトースであって、これ以外に微量のグルコー
スとグルコ四糖のスポットを認めた。
この反応液を実施例1と同様に加熱してα−アミラーゼ
を失活させた後、濾過して得られるF液に0.002重
量部の活性炭を加えて脱色し、次いでH型およびOH型
イオン交換樹脂を用いて脱塩した。
得られた溶液を減圧濃縮し、乾燥して固形物当り約95
優の純度を有する3−0−α−D−グルコピラノシルマ
ルトースの白色粉末を、原料エルシナンに対して固形物
当り約90%の収率で採取することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は精製したエルシナンの赤外線スペクトルを示す
グラフ。 第2図は精製したエルシナンのゲル濾過パターンによる
分子量の分布を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主な繰り返し単位がC3) −Glc −(1−=
    4)−Glc−(1−+4 )−Glc−(1−))(
    但し、G l cはα−D−グルコビラノース残基を示
    す。 )の構造を有するα−グルカンにα−アミラーゼを作用
    させて3−0−α−D−グルコピラノシルマルトースを
    生成し、採取することを特徴とした3−O−一α−D−
    グルコピラノシルマルトースの製法。
JP1920078A 1978-02-22 1978-02-22 3↓−O↓−α↓−D↓−グルコピラノシルマルト−スの製法 Expired JPS5854798B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6362686U (ja) * 1986-10-15 1988-04-25

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JPS6362686U (ja) * 1986-10-15 1988-04-25

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