JPS5854714Y2 - 時計輪列の軸支構造

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【考案の詳細な説明】本考案は時計輪列の軸支構造の改良に関し、特に時計の
小型化の開発を可能とした時計輪列構成を提供するもの
である。

現在、水晶時計等の発展により小型で高性能な時計が求
められている。

性能に関しては小型モータ等の改良により低消費電流、
高トルクの時計が出現しているが、時計の小型化に関し
ては根本的な改良はなされていないのが実状である。

本考案は従来からの時計小型化に対する問題を根本的に
解決したものであり、小型化された時計輪列の軸支構造
を提供することを目的としている。

上記目的達成のため、本考案の特徴とするところは、時
計輪列を構成する少なくともｌの歯車の突出軸の一方端
が、当該歯車と異軸上にある他の歯車面上に摺接される
と共に回転自在に支承された時計輪列の軸支構造にある
。

以下、本考案の実施例を図に基づき詳細に説明する。

第１図及び第２図において、各輪列は上板２及び下板６
により軸支されているが、そのうち１の歯車たる３番車
２０だけは一方端部が上板２の突部４により軸支され、
他方端が３番車２０の突出軸２４をもって３番車２０と
異軸上にある他の歯車たる時針車５０の面上に摺接され
、かつ回転自在に支承されている。

このことは、３番車２０を時針車５０側により近接させ
た状態にて配置でき、従来の輪列に比べて小型化された
時計輪列が得られることを意味する。

したがって、輪列の小型化に依り、電池、回路ブロック
が有効に配設可能になり、組立が容易な小型時計が開発
できる。

なお、図において符号１０は４番車、３０は２番車、４
０は日ノ裏車を示している。

なお、上記実施例にあっては、３番車２０の突出軸２４
の他方端をもって時針車５０の面上に摺接されかつ回転
自在に支承されているが、３番車２０の突出端２４の摺
接は、時針車５０の面上に限ることなく日ノ裏車４０の
面上であってもよい。

さらに前記突出端２４を、日ノ裏車４０の面上に設ける
円形状に形成された断面半円状の円形溝に摺接しかつ回
転自在に支承されるようにすることができる。

このことは、前記実施例よりもさらに薄型化、小型化さ
れた時計輪列を得ることができる。

また、３番車２０の突出軸２４は、断面半円状の円形溝
に入れ込んで支承するようにしたので、輪列組立てにお
ける３番車２０の位置決めを容易にすることができる利
点がある。

なお、上記説明において、他の歯車面上に特別に軸受構
造を追加してもその効果は何ら変わることはない。

以上説明したように、本考案によれば従来のものより小
型化された時計輪列を提供でき、時計小型化の願望を果
たしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案第１実施例の要部輪列配置図。第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図。２・・・・・・上板、２０・・・・・・１の歯車たる３
番車、２４・・・・・・突出軸、４０・・・・・・他の
歯車たる日ノ裏車、５０・・・・・・他の歯車たる時針
車。

【実用新案登録請求の範囲】

（１）時計輪列を構成する少なくとも１の歯車の突出軸
の一方端が、当該歯車と異軸上にある他の歯車面上に摺
接されると共に回転自在に支承されたことを特徴とする
時計輪列の軸支構造。
（２）実用新案登録請求の範囲第１項記載の構造におい
て、他の歯車面上には突出軸の一方端が摺接する円形状
に形成された断面半円状の円形溝が設けられた時計輪列
の軸支構造。