JPS5854617B2 - ホットスプレ−装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は塗料を加熱し、且その加熱空気をもってスプレ
ーする如くしてなるホットスプレー装置に関するもので
ある。

従来、用いられている塗料加温による所謂ホットスプレ
ー装置として、塗料の粘度低下による微粒化向上、溶剤
添加量の減少をはかることが知られており、また近時は
吹付けに加熱空気を用いることによって塗料粒子を加熱
し上記効果をあげるとともに、塗料の飛散を減少させて
塗着効率の増加をはかり、更に加熱空気による乾燥促進
及び塗面の平滑性を促進する効果をはかったホットエア
ースプレー塗装が採用されて来た。

しかし、この場合にあっての塗料加温手段は、例えば塗
料通路外側にヒーターを単に巻着したり、また加熱空気
を通した場合は危険性や放熱効率の減少を防ぐため断熱
材で覆う必要があり、このため取扱い性、価格等の点に
おいて問題があった。

本発明は上記実情に鑑みなされたもので、即ち本発明の
特徴は、塗料の加温を吹付けに使用する加熱空気によっ
て行なうことで加温の効率化をはかり、且加熱空気管の
外側に塗料を通し、両者の熱交換によって塗料を加温す
ることにある。

又、他の特徴は加温された塗料を加熱空気で吹付けるこ
とに対して、前記の塗料加温用の加熱空気をそのま＼利
用できることであり、水系塗料、高粘度塗料等の吹付は
塗装や、乾燥促進をはかる塗装に極めて都合よく、その
結果塗装作業の効率化が図れることにある。

以下、本発明を実施例の図面について説明すれば次の通
りである。

第１図は加温ホースとなる塗料加温装置部を示すもので
あり、１は内パイプ２の周囲に外パイプ３を同芯的に配
した二重ホース１′を呈す加温ホース本体で、この内パ
イプ２と外パイプ３の両端を、中央に加熱空気通路４を
配し周囲に塗料通路５を配してなる二重のジヨイント６
に夫々接続してなり、該ジヨイント６の中央外端に加熱
空気通路４に直結となる接続口４′を突設し、塗料用接
続口５′は前記接続口４′に平行となるよう鉤折り突設
してなる。

この場合、加温ホース本体１はホース使用となるため、
曲り易い可撓性部材をもって構成することは勿論のこと
特に内パイプ２は、外周面が塗料通路５面を呈すため、
耐溶剤及び耐熱性のある樹脂（例えば四弗化樹脂等）が
使用される。

いまこの加温ホース本体１とジヨイント６にて構成され
た塗料加温装置部１Ａの使用に際しては、第２図、第３
図に示す如きに、塗料加温ホース本体１の一端にスプレ
ーガン１を接続し、他端にエアーヒーター８と塗料タン
ク９とを夫々並列的に接続しスプレー装置１０とするも
のである。

これらの接続された機器は従来公知のものであり、また
１１は圧力調整弁、１２は減圧弁、１３は温度制御器を
示している。

また第３図の場合、加温塗料タンク９′は、塗料を加熱
するため内部に加温空気管１４を配置し、工γ−ヒータ
ー８で加熱された空気は加温塗料タンク９′内の塗料を
加温した後、加温ホース本体１よりなる塗料加温装置部
１Ａを通ってスプレーガン７に送られる。

いまこの作用を説明すると、スプレーガン７へ送られる
塗料は、加温ホース本体１内を流れる間に、この塗料通
路５の中央部を流れる加熱空気によって加温され、スプ
レーガン１より噴出される。

しかもこの加熱空気は、塗料を加温した後そのまま吹付
は空気として塗料の霧化を行ない、所謂ホットエアース
プレーを行なうことが出来るものである。

また塗料を加温する場合、長時間加温した状態にしてお
くと塗料によっては変質してしまうものであり、このよ
うなときは、吹付は直前に加温することが最も望ましく
、従って第２図の如き構成となる。

第３図は、このような変質もしくは塗料タンク中にある
時から加温しても良い塗料に用い、加熱空気をより有効
に使用し得るものである。

上述の様に本発明は塗料加温手段を二重ホースとなる加
温ホースをもって、この内側を流れる加熱空気で放熱し
、外側を流れる塗料を加温する如くしたため、従来に比
べ極めて効率の良い熱利用が出来、塗料加温による粘度
低下で溶剤量を減少でき、また加熱空気の吹付けにより
、溶剤蒸発を促進するため、特に水系塗料や高粘度塗料
の吹付塗装に適し、従来に比べ厚膜の塗装ができるもの
である。

更に、飛散粒子を減少し、塗着効率の増加が図れ、加熱
空気による乾燥促進も良好となる。

しかもこのようにホースによって行なう場合、外側の塗
料温度はホットスプレーに必要な温度（約５０〜６０℃
）に上がる程度で、高熱による危険を除き得、延いては
断熱材の省略にもつながり、より一層取扱いが便利とな
る効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は要部を示
す断面図、第２図、第３図は使用状態の側面図である。 １・・・・・・加温ホース本体、２・・・・・・同内パ
イプ、３・・・・・・同外パイプ、４・・・・・・加熱
空気通路、５・・・・・・塗料通路、６・・・・・・ジ
ヨイント、１Ａ・・・・・・塗料加温装置部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加温塗料を吹付けるホットスプレー装置において、
   スプレーガンへ連通ずる塗料通路の少なくとも一部分に
   、該塗料通路の内部に配する加熱空気通路を設けた部分
   を備え塗料加温装置部としてなることを特徴としたホッ
   トスプレー装置。 ２ 塗料加温装置部を、二重ホースとし、内側を加熱空
   気用ホースとし、外側を塗料用ホースとしてなる特許請
   求の範囲第１項記載のホットスプレー装置。