JPS5854130Y2 - 救助袋の格納投下装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、消防法施行規則等に規定する救助袋を、建
物外に投下する装置（以下格納投下装置という）におい
て折りたたみリンク機構を上昇させる駆動系に関するも
のである。

災害発生時に救助袋を投下させる装置は、建物の屋上、
又は最上階に設置し、緊急時に設置場所または途中避難
階または管理室などの指令場所の押しボタンスイッチを
押すことによって、投下装置を作動し、折りたたみリン
ク機構を上昇させ、救助袋を建物外に投下懸垂させるも
のである。

因に救助袋、格納投下装置より構成される避難装置の概
要について第１図〜第５図にもとづいて説明する。

１はこの発明による避難装置が設置される複数階層の建
物、２ａ、２ｂ、２Ｃ・・・・・・は、この建物の各階
の外壁面に形成された窓を兼ねた避難［−１，３は最上
階の避難口２ａに設けた窓、４はこの窓の下方の床面１
ａに設置固定した格納投下装置の格納箱で、第４図に示
すように上面には、左右に観音開きに回動する天蓋５を
有し、正面には、左右に分割され内方に回動して開く扉
６を備えている。

７は上記格納箱４の骨組となっている基枠、８は折りた
たみリンク構造からなり、帯時は折りたたまれて上記格
納箱４内に収納され、使用時に避難し１２ａの部分まで
上昇し、該避難口から伸びて建物外へ水平に突出する投
下懸垂装置で、その具体的構成の一例を第５図に示す。

救助袋９は、この投下懸垂装置の先端部に上端が取り付
けられ、常時は折りたたまれて、上記格納箱４内に収納
されており、使用時に投下懸垂装置８により建物外に吊
り下げられる。

１０は上記格納箱４内において基枠７に相対向するよう
に上下方向に延在して、相対向するように固定した力゛
イドレール、１１は門形に形成され、その両側垂直辺１
２が上記ガイドレールに上下方向に摺動自在に嵌合した
門状の支柱枠、１３はリンク枠と救助袋９との間に懸は
渡した角筒状の上方乗込路、１４は救助袋９の外周面に
所定間隔で取り付けられ、使用時に各階の対応避難口に
係合される途中乗込路で各乗込路は救助袋９内へ、例え
ば垂直降下式あるいは、螺旋滑走式等の降下路に連通し
ている。

１５ ａ 、１５ ｂ 、１５ Ｃ・・・・・・は、地
震または火災の時、あるいは訓練の為に避難装置を使用
する場合の始動スイッチ、１６は自動開窓である。

上記のとおり構成された避難装置において、上記支持枠
１１の上下移動を行う手段としては、格納箱４の基枠７
に支点となる滑車を固設し、支柱枠１１に動滑車を固設
してワイヤーロープを通し、そのワイヤロープを巻取プ
ーリーに巻取り巻戻すことによって行う方法である。

この考案は、上記のワイヤロープを巻取プーリーに固着
する点に改善を行ったものである。

従来のワイヤロープの固定ｊｊ法は巻取リプーリーのフ
ランジ面に設けられた複数個の穴に、該ワイヤロープを
通して固定していた。

しかし、せまい場合で硬いワイヤロープを通す等、作業
性が悪くまた、長さ調整が困難であった。

さらに穴に通した時ワイヤロープを急激に屈曲するので
、再度使用に耐え難く切損しやすいなどの欠点を有して
おり、巻取リプーリー用として軸との結合に専用のキー
を必要としていた。

この考案は、上記の欠点を改良したもので以下その一実
施例を図面にもとすいて説明する。

第６図〜９図は、支柱枠１１の上下摺動を行う駆動系を
示すもので、第６図は、格納箱４のカバーを取った側面
図、第７図は、基材７を一部断面にした格納箱４のｉＥ
面図、第８図は、巻取リプーリーの拡大図と、第９図は
、その一部断面図Ａ−Ａを表わす。

図において、１７は上記格納箱４内にモータ受台１８を
介して設置された電動機、１９は電動機１７の回転力を
巻取プーリー２２に伝える駆動軸、２０は駆動軸１９ま
たは人力によるバンドル２１の回転力を巻取プーリー２
２に伝える従動軸であって、巻取プーリー２２に固定さ
れプーリー軸として機能する。

２３は駆動軸１９ど従動軸２０が電動機１７で巻取プー
リー２２に回転力をイ云える時保合され、人力によるバ
ンドル２１による時のみ係合のはずれるワンウェイクラ
ッチ、２４．２５はチェインスプロケツ）Ａ、Ｂと、２
６はチェイン、２７は軸受である。

２８．２９は、支柱枠１１の自重を支え、巻取プーリー
２２に巻取り、巻戻しされる有用および左側のワイヤロ
ープでその一端は、基枠７に取付けられたアイ３０に係
止され、支柱枠１１に軸支された動滑車３１．基枠７に
軸支された定滑車３２を介して巻取プーリー２２の固定
ボルト３３の通し穴３４を貫通して締付ナラＩ・３５で
圧縮摩擦固定され他端を係止されている。

また固定ボルト３３は、従動軸２０および巻取プーリー
２２の同位置に設けられた通し穴３６ 、３７を通して
従動軸２０と巻取プーリー２２を係合している。

次に、上記構成について操作と改良された駆動系の動作
について説明する。

地震、又は火災の発生により、あるいはＩｌｌ練のため
にこの避難装置を使用する場合には、始動スイッチ１５
ａ 、１５ ｂ 、１５ Ｃ・・・・・・のいずれか
を操作する。

すると、自動開窓１６が動作して格納箱４を設置した個
所の窓３を開放する。

窓の開放により、駆動系は次のように作動する。

まず電動機１７が起動し、チェインスプロケツ１−Ａ２
４、チェインスプロケツ） Ｂ ２５、ローラチェイン
２６を介して駆動軸１９が回動しそれと同時にワンウェ
イクラッチ２３は、巻取方向のみ係合されている為、従
動軸２０が回動し、巻取ブーＩＪ−２２は固定ボルト３
３により従動軸２０と係合され、さらに固定ボルト３３
の締付ナツト３５により石側および充用ワイヤロープ２
８，２９が、巻取プーリー２２に固定ポル１〜の通し穴
３４を通して圧縮摩擦固定されているため巻取ブー リ
ー２２が回動すると有用および左側ｒフイヤロープ２８
、２９は巻取プーリー２２に巻取られ支柱枠１１は上
昇する。

また、手動バンドル２１のみにて人力操作した場合、ワ
ンウェイクラッチ２３はスリップし、従動軸２０の回動
力は駆動軸１９に伝動せず、電動機１７には影響を与え
ず巻取プーリー２２が、有用および充用ワイヤロープ２
８ 、２９を巻取り、支柱枠１１は上昇する。

支柱枠１１の−Ｌ昇が完了すると駆動系の動作は完了す
る。

この後は、投下懸垂装置８の作動に移り支柱枠１１の上
昇の完了と同時に救助袋９が送り出されると、折りたた
んだ状態の投下懸垂装置８の先端部に救助袋９が接続し
であるので、救助袋の荷重が折りたたみ式の投下懸垂装
置８を引き出力となり、投下懸垂装置８を一気に引き出
し救助袋９を懸垂する。

そして、各途中乗込路１４をそれぞれの避難口２ａ、２
ｂ、２Ｃ・・・・・・から、たぐり寄せて避難［］に固
定することにより、使用可能な状態となりそこで避難し
ようとする人は、避難［１から途中乗込路を経て救助袋
内に入り込み避難することになる。

以−七のように、この考案によれば有用および左側ワイ
ヤロープ２８，２９を固定ボルト３５で巻取プーリー２
２に圧縮摩擦固定している為、締付ナツト３１を緩めれ
ば有用および左側ワイヤロープ２８．２９の長さ調整か
゛瞬時にでき、また、有用および左側ワイヤロープを急
激に屈曲していないので再度調整使用に耐え切損する恐
れがなく、併せて固定ポル）・３３にて巻取ブー リー
２２と従動軸２０を係合しているので、一般に用いられ
るキーなどの結合材を必要とせず、極めて有効で簡便な
避難装置用の駆動装置を構成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は避難装置の概要を示すもので、第１図
はその概念図、第２図は格納箱の外被を取り除いた状態
で救助袋の格納状態を示す正面図、第３図は同様の側面
図、第４図は格納蓋の天蓋および正面扉の開放動作を示
す斜視図、第５図は投下懸垂装置の展張状態を示す側面
図、第６図〜第９図はこの考案の駆動機構を示すもので
、第６図は格納箱の外被を取り除いた状態の側面図、第
７図は基枠７を１部断面にした格納箱の正面図、第８図
は駆動機構の巻取プーリーを表わす部分拡大図、第９図
は第８図Ａ−Ａ矢視断面図である。 図において、１は建物、７は基枠、８は投下懸垂装置、
９は避難袋、１０は力゛゛イドレール１１は支柱枠、２
０は従動軸、２２は巻取プーリー、２８，２９は有用お
よび゛左側ワイヤローブ、３３は固定ポル川〜、３４は
固定ボルトの通し穴、３５は締付ナツト、３６は従動軸
の通し穴、３７は巻取プーリーの通し穴で゛ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 救助袋の格納箱、その格納箱の内部に設けられた力゛゛
   イドレールそのガイドレールに沿って上下移動可能な支
   柱枠、その支柱枠の上下移動を行う手段として、格納箱
   の基枠に支点となる滑車を固設し、支柱枠に動滑車を固
   設してワイヤロープを通し、そのワイヤロープを巻取プ
   ーリーに巻取り、巻戻すことにより−Ｌ下移動させるよ
   う構成した装置において、上記巻取プーリーとこれに挿
   通したプーリー軸と共通の貫通穴を設け、その穴に締付
   ナツトを有する貫通ボルトを挿通して巻取ブーノーとプ
   ーリー軸とを係合すると共に、ボルト頭座面に隣接して
   穿設した通し穴にワイヤロープの端部を挿通し、ワイヤ
   ロープを巻取プーリーに圧縮摩擦固定したことを特徴と
   する救助袋の格納投下装置。