JPS5853403Y2 - 金網柵 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は全網棚の改良に関するもので、縦横の素線から
なる溶接金網を逆Ｕ字状に屈曲することにより前後に平
行する二つの胴部を有する双胴金網を形成し、該双胴金
網を支柱間に張設したことをその特徴とするものである
。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
に、第１図乃至第４図において１，１．・・・・・・は
支柱、２，２．・・・・・・は双胴金網であって、上記
双胴金網２は、まず、一定間隔に多数配列した縦素線４
にそれらと直交する多数の横素線５を交叉当接させてそ
の当接部を電気抵抗溶接等で溶着一体化せしめることに
より網体３を形成し、次に、該網体３を逆Ｕ字状に屈曲
することにより前後に一定の間隔をおいて平行する二つ
の胴部２ａ、２ａとそれらの上端を連結する連結部２ｂ
とを有するように形成したもので、該双胴金網２を上記
支柱１，１間に配置し、取付金具６によって該支柱１，
１に連結することにより張設している。

上記取付金具６は、両端に双胴金網２の端部における縦
素線４ａに係合する素線支持部７，７を備えると共に中
央に支柱１が嵌合する湾曲状の支柱取付部８を備えた前
後一対の金具片５ａ、５ａからなり、これらの金具片５
ａ、５ａを支柱１に挟着せしめてボルト・ナツト９によ
り互いに締着固定している。

なお、上記双胴金網２と支柱１との連結には、上記取付
金具６以外の任意の手段を採用することができる。

上記実施例においては、双胴金網２の上端に胴縁や横杆
が取付けられていないが、該上端の強度が必要な場合に
は、双胴金網の連結部２ｂの横素線５間の間隔を狭くし
てそれらを密に配列したり、あるいはその線径を大径に
するなどして金網端の強度を高めることによりその部分
に胴縁等の代用をさせることができる。

勿論胴縁や横杆を取付けても構わない。

また、双胴金網２の下端は、第４図から明らかなように
二つの胴部２ａ、２ａを連結することなく開口させであ
るが、必要に応じて一方または両方の胴部２ａにおける
任意の縦素線４の下端を延長し、それを同図に鎖線で示
す如く内側に折曲して対向する縦素線または最下段の横
素線に溶接等の適宜手段で連結してもよく、あるいは中
間位置の横素線同士を素線で連結してもよく、而して金
網を補強して網面に垂直方向からの外力に対して一層強
固にすることができる。

第５図は、上記全網棚を草花や樹木等の育生兼側柵とし
て使用する場合を例示するもので、家屋の周囲等に植え
られている草花や樹木等が双胴金網２の前後に平行する
二つの胴部２ａ、２ａ間に位置するように全網棚を設置
し、草花や樹木等を雨や風等から保護すると共に犬猫や
人等の侵入によって踏みつけられるのを防ぎ、同時に樹
木等の成長に伴いその枝等を網目に絡みつかせて樹木等
と金網が一体となるようにしており、これによって、外
観上も勝れ且つ横方向からの外力に対して極めて堅牢な
垣根を構成することができる。

かかる本考案の金網柵によれば、前後に二つの胴部を備
えた双胴金網を使用したので、金網の強度を従来の二枚
ものに比べて非常に大きくすることかで゛き、しかも、
胴部上端の連結部により金網を良好な弾力性及び緩衝機
能を保持させ得るばかりでなく、金網柵の上端部に針金
の切口が現われるのを防いで人体との接触による危険性
を除去することができ、また、表裏の別がない金網柵を
簡単に構成することができるため、家屋や建造物の周囲
に設置する金網柵として適しており、双胴金網は一枚の
網体を曲げ加工することにより形成することができるの
で、その製造が極めて簡単且つ容易であると共に、その
張設作業も通常の金網柵における張設作業と何ら変わる
ことなく行うことができる等の勝れた特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す部分正面図、第２図は
その中間部を省略した要部拡大正面図、第３図は第２図
におけるＡ−Ａ断面図、第４図は双胴金網の側面図、第
５図は本考案の一使用例を示す正面図である。 １・・・・・・支柱、２・・・・・・双胴金網、３・・
・・・・網体、４・・・・・・縦素線、５・・・・・・
横素線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数配列した縦素線にそれらと直交する横素線を交叉当
   接させてその当接部を溶着一体化せしめることにより網
   体を形成し、該網体を逆Ｕ字状に屈曲せしめて前後に間
   隔をおいて平行する二つの胴部とそれらの上端を連結す
   る連結部とを有する双胴金網を形成し、適宜な間隔で地
   面に立設した支柱間に上記双胴金網を張設したことを特
   徴とする全網棚。