JPS5853062B2 - 遠心分離機の回転体等に適したフエライト−オ−ステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

遠心分離機の回転体等に適したフエライト−オ−ステナイト系ステンレス鋼

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JPS5853062B2
JPS5853062B2 JP49048108A JP4810874A JPS5853062B2 JP S5853062 B2 JPS5853062 B2 JP S5853062B2 JP 49048108 A JP49048108 A JP 49048108A JP 4810874 A JP4810874 A JP 4810874A JP S5853062 B2 JPS5853062 B2 JP S5853062B2
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chromium
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steel
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stainless steel
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正国 藤倉
直弘 阿部
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は腐食性液体中で使用する高速回転体用フェライ
ト−オーステナイト系ステンレス鋼に関し、60 kg
/m4以上の0.2%耐力ならびに、SUS 316
よりも優れた耐食性、トよび優れた熱間加工性を有す
ることを特徴とするものである。
従来、食品工業あるいは船舶などに使用されている遠心
分離機の回転体には5US316゜SC814,5US
630 (17−4PH)、5US329J1.SC8
11などがそれぞれの特性に応じた用途に使用されてい
るが、近時さらに遠心分離機の高性能化が要求され、こ
れに応じて回転体に使用される材料も性能の向上が要求
されている。
しかし、従来より使用されている、たとえばSUS 3
16 に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼では
優れた耐食性を有しているが、0.2饅耐力値がせいぜ
い30 kg /mii、である。
オた高耐力(0,2係耐力値12 okg/mA )を
有している5US630(17−4PH) などの析
出硬化型ステンレス鋼では耐食性が不十分である。
さらにSUS 329 J 1は耐食性とくに耐孔食性
はかなり優れているが、0.2多耐力値がせいぜい50
kg/−である。
そこで、SUS 316と同等以上の優れた耐食性とオ
ーステナイト系ステンレス鋼の2倍以上、すなわち60
kg/mi1以上の0.2%耐力値を有する材料の開
発が望1れていた。
一方、遠心分離機の回転体の製造方法としては、たとえ
ば遠心鋳造、切削加工などのように種々の方法をとるこ
とができるが、トータルコストを考慮すると鍛造による
方法が有利であり、この方式による生産量が最も多い。
従って材料面からは優れた熱間加工性を有することが要
求される。
本発明は上記事情を考慮して、5US329J1の比較
的優れた耐食性と比較的高い02係耐力値に着目し、S
US 329 J 1 の耐食性熱間加工性3よび0.
2%耐力を向上せしめたもので、すなわち、炭素0.0
3%以下、シリコン1.0%以下、マンガン2.0φ以
下、窒素0.10%以下、ニッケル30〜7.0係、ク
ロム20.0〜30.0%、銅12〜30係、モリブデ
ン1.5〜6.0%、ポロ70.005〜0.050係
とさらにニオブ0.08〜1.2係、チタン0.05〜
0.8係、タンタル0.1〜2.0%、ジルコニウム0
.03〜0.50係、アル□ウム0.05〜1.5φの
うちいずれか1種捷たは2種以上を含有し、残余鉄釦よ
び不純物からなり、次式、 クロム当量・・(クロム%)+5.2(シリコン%)+
4.2(モリブデン%)+7.2(チタン係)+4.5
にオブ係)+13.0 (ジルコニウム%)+3.0(タンタル %)+2.0(アルミニウム係)=35 〜4〇 一ツケル当量−40(炭素係+窒素%)+3にッケル係
)+2(マンガン係)+ (銅係)−15〜27 (クロム当量)=にッケル当量)−15〜30を満足し
、フェライト相が65〜90%を占めることを特徴とす
る腐食性液体中で使用する高速回転体用フェライト−オ
ーステナイト系ステンレス鋼である。
本発明に釦いて、鋼の合金成分組成を前記に限定した理
由を以下に述べる。
(1)炭素:0.03係以下 強力なオーステナイト化元素であるが、耐食性を劣化さ
せ、熱間加工性を害するため0.03係以下が好オしい
(2)シリコン=1.0係以下 フェライト化元素で耐酸化性を増し、溶解精錬時に脱酸
性元素として作用するが、1.0%を越える多量添加は
鋼の靭延性を害する。
(3)マンガン:2.O係以下 イオウと化合してマンガン硫化物をつくり熱間脆性の発
生を防止し、溶解精錬時に脱酸性元素として作用するほ
か、オーステナイト化元素としての作用があり金属組成
相のバランス上2.0%以下の範囲で添加する。
(4)ニッケル:30〜70係 強力なオーステナイト化元素で耐食性の改善に有効であ
り、このため少なくとも3.0%以上含有せしめる必要
があるが、フェライト−オーステナイトの二相組織を得
るためにニッケル、クロム、銅、モリブデンの4成分の
バランスを考慮して上限を70%とした。
(5)クロム:20.O〜30.0係 フ工ライト化元素で、耐食性の改善のために12係以上
は必要であり、本発明鋼では二相組織を得るために、ク
ロム、ニッケル、モリブデン、銅の4成分のバランスか
ら20.0%以上含有せしめる。
しかし、前記4成分のバランスや、靭性の点から30.
0%を越える添加は好1しくない。
(6)モリブデン:1.5〜6.0% 二相ステンレス鋼の耐酸性、耐孔食性は主としてニッケ
ル、クロム、モリブデンの含有量によって支配され、ま
たフェライト相を基本とした二相ステンレス鋼を得るに
は少なくとも1.5多含有せしめるが、6.0%を越え
る含有は種々の脆性を生じ易くする。
特に好渣しい範囲は2.0〜5,0多である。
(7)銅:1,2〜30φ オーステナイト化元素で、基地鉄を強化し強度を向上せ
しめるが、0.05%未満では効果が小さく、3.0%
を越えると熱間加工性を害する。
(8)ニオブ:O,OS〜1.2係、チタン:0.05
〜0.8%、タンタル:0.1〜2.0%、ジルコニウ
ム:0.03〜0.50%、アルミニウム:0.05〜
15係。
(9)ポロン:0.005〜0.050係耐食性および
熱間加工性の改善に有効であり0.005%以上添加含
有せしめるが、0.050係を越えると低融点化合物を
生じ脆化の傾向が現われるとともに鋼の清浄度を害する
(10)窒素: 0.10φ以下 強力なオーステナイト化元素であるが、多量の存在は衝
撃遷移温度特性を劣化させる傾向がある。
しかし、0.10%以下であれば実用上問題ない。
これらの元素はフェライト化元素で、鋼中の炭素、窒素
を固定するほか、結晶粒を微細化し、耐粒界腐食割れ性
、耐硫酸性などの耐食性を改善するほか、ポロンとの共
存によって熱間加工性の改善に役立つが、これらの効果
を得るためには前記範囲で1種または2種以上含有せし
める。
なお、本発明鋼にむいては、次式 クロム当量(以下Creq、で表わす)−(クロムダ)
+5.2(シリコン係)+4.2(モリブデンφ)+7
.2(チタン係)+4.5にオブ%)+13.0(ジル
コニウム係)+3.0(タンタル%)+2.0(アルミ
ニウム係) ニッケル当量(以下N1eq、で表わす)−40(炭素
% +窒素%)+3にッケル%)+2(マンガン係)+
(銅φ) で算出されるCreq、を35〜50.N1eq、を1
5〜27に限定し、しかもCreq、−Nieq、の値
を15〜30の範囲内に限定する。
これは主としてニッケル、クロム、モリブデン、鋼の4
戒分をバランスせしめて大部分がフェライト相からなる
二相組織を確保するために必要であり、また本発明鋼の
所期の性質はCreqj=”よびN1eq、が前記範囲
内にあるときに達成できるのである。
以下、本発明の特徴を実施例により詳細に説明する。
第1表に示す化学成分の供試材を1050℃×30m1
nの溶体化処理した後、基本特性として機械的性質、耐
食性(JISGO591)および熱間加工性の指標とな
る熱間破断ねん同値を調査した。
第1表に釦いて應1〜應16は本発明鋼、應17〜&2
4は比較鋼でJf6.22はSUS 329 J 1
、煮23は5US316、應24ばSUS 630であ
る。
なお、厘24(SUS630)は10510500CX
30 空冷の溶体化処理後480°CX4hr空冷の
時効処理を行なった。
得られた結果は第1表に併記するように、本発明鋼はい
ずれも60kg/in以上の0.2 %耐力値を示し、
しかもSUS 316 よりも優れた耐食性、5US3
29J1 よりも優れた熱間加工性を有している。
つぎに、第1図は溶体化処理状態にむける供試材(第1
表参照)のNi当量とCr当量との関係を示す。
本発明者は実施例釦よび比較鋼のフェライト/オーステ
ナイト量をX線法で測定し、本発明の特性を有するため
にはフェライト量が65〜90%必要である事を見出し
た。
すなわち、第1図中00内で示される数字はフェライト
量を表わしてむり、フェライト量が65%である線はC
req 、−Nieq 、= 15 、フェライト量が
90係である線はCreq 、−Nieq 、= 30
の線にほぼ存在する事を明らかにした。
さらにBC線、で表わされるCreq、が35以下では
マルテンサイトが生成して耐食性が劣化すること、さら
にEFで示されるCr当量が50以上ではσ相が生成し
て脆化したり475°脆性が顕著に表われる事も見出し
た。
また、紅のNi当量が27以上ではオーステナイト量が
多くなって耐力、強度が低下し、CDで示される。
N1eq、が15以下では強度と靭性が著しく低下する
事も確認した。
而して、第1図は前記溶体化処理状態における供試材(
第1表参照)のCr とN1eq、の関0q・ 係を示すものであるが、本発明鋼に釦いては前記強度む
よび耐食性を得るためにフェライト量が60〜90%を
占めるフェライト−オーステナイト組織とすることを必
須要件として釦り、好ましい範囲は同図の点A、B、C
,D、E、F、Aに囲1れた範囲内である。
この範囲から外れたCreq、 N1eq、を有する鋼
はたとえばフェライトあるいはオーステナイト相、オー
ステナイトフェライト−マルテンサイト相となったり、
強度不足、シグマ相が析出するため本発明の所期の目的
を達成することができなくなる。
曾た、第2図に(Creq、 −Nieq、 )の値
に対する0、2%耐力値の変化を示すが、本発明鋼にち
−いて、(Creq、−Nieq、 )の値を増加せ
しめると耐力の向上が認められ、(Creq、−Nie
q、 )の値が15以上で0.2%耐力値が60 k
g/m4以上になる。
このためには本発明では(Creq。N1eq、 )
の値を15以上にすることが必須要件である。
なむ、(Creq、 −Nieq、)の値が30を越え
るとフェライト単相となり、靭延性が劣化する。
以上のように本発明鋼では実施例、特に第1図むよび第
2図にあきらかなように所期の目的を達成するためにC
req 、= 35〜50 、 N1eq、= 15〜
27とし、しかも(Creq、−Nieq、 )の値
を15〜30とすることを必須要件としているのである
さらに、本発明鋼にむいて、モリブデンは前記の(Cr
eq、−Nieq、 )の値を増加させる要因であるほ
か、基地鉄を強化して0.2%耐力を向上せしめる。
第3図はこのことを示し、0.2%耐力値60 kg
/mA以上を得るためにはモリブデンを1.5係以上含
有せしめる必要がある。
銅は基地鉄を強化し0.2%耐力を向上する作用があり
、これが前記の作用を上1わるため総合的には0.2%
耐力を向上せしめる。
つぎに第4図は本発明鋼の熱間加工性に対するボロン含
有量の影響を示したものであるが、第4図にあきらかな
ようにボロン含有量の増加と共に熱間加工性が向上する
以上の説明であきらかなように、本発明鋼は各合金成分
の添加範囲むよびCreq 、 +N ieq 、なら
びに(Creq 、−Nieq 、 )の値を限定する
ことにより、60 kg/m4以上の0.2%耐力値、
5US316よりも優れた耐食性むよび5US329J
1よりも優れた熱間加工性を有して耘り、例えば遠心分
離機の回転体のほか化学機械その他腐食性液体中で使用
する高速回転体に適したフェライト−オーステナイト系
ステンレス鋼として有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明鋼に釦けるクロム当量とニッケル当量の
関係を示す図、第2図は本発明鋼に釦ける(クロム当量
−ニッケル当量)の値に対する0、2%耐力値の関係を
示す図、第3図は本発明鋼にむけるモリブデン含有量と
0.2φ耐力値の関係を示す図、第4図は本発明鋼にあ
・けるボロン含有量と熱間加工性の関係を示す図である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭素0.03%以下、シリコン1.0φ以下、マン
    ガン20係以下、窒素0.10%以下、ニッケル3.0
    〜7.0%、クロム20.0〜30.0係、銅1.2〜
    3.0%、モリブデン1.5〜6.0]、ポロ70.0
    05〜0.050係とさらにニオブ0.08〜1.2%
    、チタン0.05〜0.8%、タンタル0.1〜2.0
    係、ジルコニウム0.03〜0.50係、アルミニウム
    0.05〜1.5係のうちいずれか1種捷たは2種以上
    を含有し、残余鉄むよび不純物からなり、次式、 クロム−a量−(クロム%)+5.2(シリコン係)+
    42(モリブデン係)−1−7,2(チタンφ)+4.
    5にオブ多) −1−13,0(ジルコニウム% )+
    3.0 (タンタル係)+2.0(アルミニウム係) 35〜50 ニッケル当量−40(炭素係+窒素係)+3にッケル%
    )+2(マンガン%) +(銅係)−15〜27 (クロム当t)−にニッケル当量)−15〜0 を満足し、フェライト相が65〜90係を占めることを
    特徴とするフェライト−オーステナイト系ステンレス鋼
JP49048108A 1974-04-28 1974-04-28 遠心分離機の回転体等に適したフエライト−オ−ステナイト系ステンレス鋼 Expired JPS5853062B2 (ja)

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JPS50140315A JPS50140315A (ja) 1975-11-11
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WO2011142423A1 (ja) 2010-05-13 2011-11-17 三菱重工業株式会社 回転機械部品用素材の製造方法及び回転機械部品の製造方法、回転機械部品用素材、回転機械部品並びに遠心圧縮機

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