JPS5852740Y2 - 増幅器の制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、中継増幅器等の電源および制御回路に関す
るものである。

一般に、アンテナとテレビ受像機間に挿入される中継増
幅器いわゆるブースタに動作電力を供給する場合、高周
波信号伝送線路に動作電流を重畳することは、広く行わ
れていた。

しかし、従来中継増幅器の同調周波数または利得等を遠
方から制御するための制御信号は、別の伝送線路を使用
して伝送しなければならず、非常に不便であった。

この考案は、高周波信号伝送線路に動作電流と制御信号
を重畳させることが可能な装置を、提供することを目的
とする。

以下、第１図に示す１実施例に基いて説明する。

１は電源トランスで、その１次側には商用交流電源が接
続され、２次側の一方の端子３は接地され、他方の端子
５にはダイオード７の陽極が接続されている。

ダイオード７の陰極は、可変抵抗器９の一方の端子に接
続され、可変抵抗器９の他方の端子はダイオード１１の
陽極に接続されている。

ダイオード１１の陰極は接地されている。

また、電源トランス１の２次側の端子５には、さらにダ
イオード１３の陰極も接続されている。

ダイオード１３の陽極は可変抵抗器９の腕１５に接続点
１４で接続され、かつ、コイル１６を介して、高周波信
号伝送線路１７の出力端子１９に接続されている。

高周波信号伝送線路１７の出力端子１９には、コンデン
サ２１の一端が接続されており、コンデンサ２１の他端
より高周波信号が取出される。

高周波信号伝送線路１７の入力端子２３は、コンデンサ
２５を介して、中継増幅器２７の出力端子２６に接続さ
れ、かつ、コイル２９を介して、ダイオード３１の陰極
に接続されている。

ダイオード３１の陽極は、コンデンサ３３を介して接地
されるとともに、中継増幅器２７の電源端子３５に接続
されている。

コイル２９とダイオード３１の陰極との接続点３７には
、ダイオード３９の陽極が接続されている。

ダイオード３９の陰極は、コンデンサ４１を介して接地
されるとともに、中継増幅器２７の制御電圧入力端子４
３に接続されている。

中継増幅器２７は制御電圧入力端子４３に供給される直
流電圧の大きさに応じて、利得が変化したり、内蔵する
フィルタの同調周波数が変化したりするように構成され
ている。

このように構成された電源釦よび制御回路は、次のよう
に動作する。

電源トランス１０２次側には、第２図ａに示すような交
流電流が発生する。

この交流電流の負の半波は、第２図すに示すように、ダ
イオード°１３によって分離される。

また正の半波は、第２図Ｃに示すように、ダイオニド７
によって分離され、可変抵抗器９によって、振幅が所望
の大きさに調節される。

これら両波は、第２図ｄに示すように、ダイオード１３
の陽極と、可変抵抗器９の中間端子１５との接続点１４
で、合成され、高周波伝送線路１７の出力端子１９より
入力端子２３へ伝送される。

伝送された両波のうち、負の半波は、ダイオード３１に
よって分離されかつ、コンデンサ３３によって平滑化さ
れ、中継増幅器２７の電源入力端子に動作電流として供
給される。

また、正の半波は、ダイオード３９によって分離され、
コンデンサ４１によって平滑され、中継増幅器２７の制
御電圧入力端子４３に制御電圧として供給される。

以上のように、との考案を実施すれば、１本の高周波信
号伝送線路１７で、高周波信号、動作電源および制御信
号をきわめて簡単な回路で伝送することが可能となる。

しかも、可変抵抗器９とダイオード７．１１という簡単
な構成で利得や同調周波数を連続的に変化させることが
できる。

例えば特開昭５１−１８８８号公報には極性を変えるこ
とによって信号と動作電流とを１対の信号線路で伝送す
ることが開示されているが、この信号は情報量をパルス
時間幅に変換して伝送するものであるから、この信号を
用いて増幅器の利得等を制御しようとすると一旦パルス
の時間幅をアナログ・ディジタル変換器によってディジ
タル信号に変換した後に再びディジタル・アナログ変換
器を用いて電圧の大きさに変換しなければならず回路構
成が複雑となる。

また特公昭４３−２２４０８号公報にも１対の伝送線路
を介して動作電流と信号とを伝送する構成が示されてい
るが、これは商用交流電源の負の半波のときにサイリス
タを導通させて信号を伝送してリレーを動作させるだけ
であり、この信号を用いてできるのは増幅器の利得をあ
る値から別の値に切換えるという段階的な制御だけであ
り、到底利得を連続的に制御することはできない。

これに対し、この考案では可変抵抗器とダイオードとい
う簡単な構成で利得等を連続的に制御できる。

なお、上記の実施例では、正の半波を制御信号に、負の
半波を電源として使用したが、負の半波を制御信号に、
正の半波を電源として使用してもよい。

また上記の実施例では出力伝送線路に動作電流を重畳し
たが、入力伝送線路に重畳してもよいＯ

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の１実施例の回路図、第２図は第１図
の回路の動作を説明するための各部の波形を示す波形図
である。 ＡＣ・・・・・・商用交流電源、７，１１，９・・・・
・・制御回路、１３・・・・・・電源回路、１Ｔ・・・
・・・伝送線路、２７・・・・・・増幅器、３１・・・
・・・動作電流供給回路、３９・・・・・・制御電圧供
給回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高周波信号を伝送線路の一端に送り出すかまたは上記伝
   送線路の一端から受けると共に制御電圧の大きさに応じ
   て動作状態が変化する増幅器と、上記伝送線路の他端に
   設けられて釦り商用交流電源を半波整流して得た電圧の
   大きさを可変抵抗器によって調整して上記伝送線路の他
   端から送り出す制御回路と、上記伝送線路の他端に設け
   られており上記商用交流電源を上記制御回路とは逆極性
   で半波整流しそれを上記制御回路の半波整流電圧と合成
   して上記伝送線路の他端から送り出す電源回路と、上記
   伝送線路の一端に設けられてかり上記伝送線路を経由し
   て伝送された合成信号を上記電源回路と同一極性で半波
   整流して上記増幅器に動作電流として供給する動作電流
   供給回路と、上記伝送線路の一端に設けられており上記
   伝送線路を経由して伝送された上記合成信号を上記制御
   回路と同一極性で半波整流し上記制御電圧として上記増
   幅器に供給する制御電圧供給回路とからなる増幅器の制
   御装置。