JPS5852351Y2 - 内燃機関の排気ガス還流制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関の排気ガス還流制御装置に関するも
のである。

排気ガスの一部を吸気系に還流することにより燃焼を緩
慢にし燃焼最高温度を低く抑えて、窒素酸化物の発生を
抑制することができる。

しかしこのような排気ガス還流（ＥＧＲと称す）は、燃
焼効率を低下させるので出力の低下、燃費の悪化運転性
の低下等の不都合を伴う。

一方、窒素酸化物は、全運転領域で多量に発生するので
はなく、加速時に多く発生する。

そこで、加速時等、窒素酸化物が多量に発生する運転状
態に合わせてＥＧＲ量を増大するようにしたＥＧＲ制御
装置が設けられるに至っており、この種の先行技術例と
しては、特公昭４７−３４０５１号公報に記載のものが
ある。

寸た、排気ガス還流路の途中に冷却手段を設けて排気ガ
スを冷却して還流するようにした米国特許３２３７６１
５号公報に記載のＥＧＲ制御装置も知られている。

ところで、ミッションの低求段時において機関が高速回
転になると排気ガス温度が異常に高くなるが、このよう
に排気ガス温度が高い状態の時にＥＧＲが行われると、
ＥＧＲ量伴う不完全燃焼による未燃成分が大量に排気系
に流出し、それらが排気系に設けられた熱反応器等の排
気浄化装置内で異常燃焼し、排気浄化装置を過熱させ、
火災発生等の危険を生ずることがある。

ＥＧＲを作動させない場合においても、濃混合気を機関
に供給するチョーク弁作動時においては排気ガス中に未
燃成分が多量に発生することから、上記火災等の危険が
あり、このような火災発生の傾向は、特に排気系に２次
空気を供給して未燃成分を酸化処理する排気浄化装置を
備える場合に顕著である。

なお、チョーク弁作動時には２次空気の供給を遮断する
ようにして排気系内ＫＬ−ける火災の発生を防止した関
連先行技術として、実公昭４７−２０９９６号公報に記
載のものがあるが、このものはＥＧＲ作動作動釦ける上
記火災の防止をすることができない。

本考案は、このような事実によりなされたもので、運転
状態に応じてＥＧＲ量及び２次空気の供給を制御し、出
力の低下、燃費および運転性の悪下を伴うことなく、窒
素酸化物の発生を抑制し、特に変速機の低速段での高速
回転時にはＥＧＲ量を減少させ、排気系にかける排気浄
化装置の過熱を防止することのできる装置を提供するも
のである。

以下図面を参照して説明する。

図に釦いて符号１はエンジン、２は吸入ポート、３は排
気ポート４は排気管、５はサーマルリアクタのような排
気浄化装置で、排気ポート３にはＥＧＲバイブロが連結
し、該パイプはＥＧＲバルブ７を経て吸入通路８に連結
されている。

ＥＧＲパルプ７は弁体１０を作動させるダイヤフラム１
１と、該ダイヤフラムを扁位させて弁を閉じるスプリン
グ１２と、ダイヤ、フラムで仕切られた負圧室１３とよ
りなり、該負圧室は、負圧管１４とストロットルバルプ
１７が全閉状態の時上流側に位置し、ある開度に開いた
時以降下流側に位置する場合に設けられた開口１９と連
なる通路を介して吸入通路８に連通している。

又負圧管１４は枝管１４ａにより電磁弁１８絞り３６を
介して大気２０に連通し得るようになってかり、該電磁
弁１８の電磁コイル２１はイグニションスイッチ２２を
介して電池２３に接続されている。

更に電磁コイル２１の回路には３不の並列スイッチ回路
２４が接続されている。

該並列スイッチ回路は第１車速スイツチ２５よりなる回
路と、第２車速スイツチ２６とミッションスイッチ２７
とよりなる回路と、チョークスイッチ２８よりなる回路
とで構成されている。

第１車速スイツチ２５は所定車速、例えば４５に／Ｈ以
上になると閉じ、第２車速スイツチ２６は、例えば３５
に／Ｈ以上になると閉じるようになっている。

オペ□ツションスイッチ２７は、１速卦よび２速に入れ
た時に閉じるように構成されている。

一方、排気ポート３には２次空気供給通路３０が連通し
、該２次空気供給通路はチェックパルプ３１エアカツト
弁３２およびエアフィルタ３３を介して大気に連通し、
排気通路内の排気脈動に依って２次空気を排気ポート内
に吸入するようになっている。

エアカット弁３２は軸３４により枢着された弁板３５を
有し、該弁板はチョークスイッチ２８と連動するように
し、チョークスイッチを閉じると弁板が通路を閉じるよ
うになっている。

次に本装置の作動を説明する、始動后チョークを引くと
チョークスイッチ２８が閉じ電磁弁１８のコイル２１は
励磁し負圧通路１４を絞り３６を介して大気に連通ずる
と共にチョークスイッチ２８と連動して動くエアカット
弁３２が閉じ、排気系に供給される２次空気を遮断する
。

従ってＥＧＲバルブの負圧室１３に与えられる吸入負圧
が減少し、ＥＧＲバルブ開度が小さく、ＥＧＲ量が少く
なるため燃焼が良好になう暖機を早めることが出来る。

又この時は空燃比の濃い燃料が燃焼室に供給され、その
ため未燃成分を多く含んだ排気ガス排気系に送られるが
、２次空気が供給されないので異常酸化を防止出来る。

暖機が完了してチョークを戻すとチョークスイッチ２８
が開き、電磁コイル２１が消磁し、負圧通路と大気との
連通を遮断し、吸入負圧が大気とリークすることなく負
圧室１３に作用し得るようになると同時にチョークスイ
ッチと連動して開閉するエアカット弁が開き２次空気を
排気系に供給する。

これらの作動で、ダイヤフラム１１が大きく偏位してパ
ルプを大きく開きＥＧＲ量を多く吸入路に供給してＮＯ
ｘの発生を抑制し、更にＮＯｘ以外の排気有害成分を排
気系に設けられた排気浄化装置５で２次空気と酸化させ
て浄化を計った。

ミッションが１速又は２速で、３５に／Ｈ以上になると
ミッションスイッチ２７と第２車速スイツチ２６とが閉
じ、電磁コイル２１が励磁し、前記のように、電磁弁１
８は負圧通路１４を絞り３６を介して大気２０に連通ず
る。

従って、負圧室１３へ作用する負圧が減少し、ＥＧＲ量
が少くなる。

このように、低速段で高速走行になると、ＥＧＲ量が少
くなるので、燃焼が完全に行われ、排気系へ排出する未
燃成分が少くなり、排気系での排気浄化装置の過熱が防
止される。

ミッションの１速又は２速以外の時でも、４５に／Ｈ以
上になると第１車速スイツチ２５が閉じ、電磁コイル２
１が励磁して負圧通路１４の負圧を大気へリークし負圧
を減少させてＥＧＲ量を少くし、燃費、出力、運転性の
悪化を防止する。

以上で明かなように、本考案によれば、運転状態に応じ
てＥＧＲ量を制御し、燃費釦よび運転性の悪化、出力の
低下を防止できるばかりでなく、不完全燃焼による未燃
成分が大量に排気系にもたらされる状況下ではＥＧＲを
行なわず、できるだけ、エンジンの燃焼状態を良好にし
て、排気浄化装置内での異常燃焼をさせることができる
。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示す概略図である。 １・・・・・・エンジン、２・・・・・・吸入ポート、
３・・・・・・排気ポート、４・・・・・・排気管、５
・・・・・・排気浄化装置、６・・・・・・ＥＧＲパイ
プ、７・・・・・・ＥＧＲバルブ、８・・・・・・吸入
通路、１０・・・・・・弁体、１１・・・・・・ダイヤ
フラム、１２・・・・・・スプリング、１３・・・・・
・負圧室、１４・・・・・・負圧管、１４ａ・・・・・
・枝管、１７・・・・・・スロットルバルブ、１８・・
・・・・電磁弁、１９・・・・・・開口、２０・・・・
・・大気、２１・・・・・・電磁コイル、２２・・・・
・・イグニションスイッチ、２３・・・・・・電池、２
４・・・・・・並列スイッチ回路、２５・・・・・・第
１車速スイツチ、２６・・・・・−第２ 車速スイッチ
、２７・・・・・・ミッションスイッチ、２８・・・・
・・チョークスイッチ、３０・・・・・・２次空気供給
通路、３１・・・・・・チェックバルブ、３２・・・・
・・エアカット弁、３３・・・・・・エアフィルタ、３
４・・・・・・軸、３５・・・・・・弁板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 気化器チョーク弁の開閉に連動して開閉するチョークス
   イッチと、第１車速スイツチと、互いに直列接続されて
   いるトランスミッションスイッチ釦よび第２車速スイツ
   チとを互いに並列配置して並列回路を構成すると共に、
   これらスイッチの開閉によって作動される電磁弁は、上
   記並列回路からの電気信号をうける時、排気ガス還流、
   弁を閉じるように負モ作動装置に督ける負圧を制御する
   構成であり、上記第１車速スイツチは、第１の所定車速
   以上で閉じ、上記第２車速スイツチは第１の所定速度よ
   り低い第２０車速以上で閉じ、上記ミッションスイッチ
   は、変速制御で低速走行のための低速段にて、閉じるよ
   うに構成されていることを特徴とする内燃機関の排気ガ
   ス還流制御装置。