JPS5850665B2 - 耐水性を向上させたプルラン含有成形物の製法 - Google Patents

耐水性を向上させたプルラン含有成形物の製法

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JPS5850665B2
JPS5850665B2 JP1142579A JP1142579A JPS5850665B2 JP S5850665 B2 JPS5850665 B2 JP S5850665B2 JP 1142579 A JP1142579 A JP 1142579A JP 1142579 A JP1142579 A JP 1142579A JP S5850665 B2 JPS5850665 B2 JP S5850665B2
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JP
Japan
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pullulan
film
water resistance
shellac
present
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JP1142579A
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JPS55104331A (en
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彰一 大野
裕美 土屋
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プルラン含有成形物の製法に関するものであ
る。
プルランは、水に易溶性であり、可食性高分子の成形物
素材として知られている。
また、プルランは、自己支持膜を形成できる高い形戊能
を有しており、その上、優れた透明性、耐油性、ガスバ
リヤ−性、光沢性、接着性を有する成形物素材である。
ところが、プルラン含有成形物は、水中で極めて崩壊し
易すい特徴を有する反面、これが耐水性が小さいと言う
欠点となっている。
本発明は、このプルラン含有成形物の欠点を改良するも
のであり、特にプルラン含有成形物が有する透明性、光
沢性などの長所を失うことなく成形物の耐湿性、耐水性
を向上させることを目的としたプルラン含有成形物の製
法を提供するものである。
即ち、本発明はプルランを含有する成形物の製造に際し
、セラック(Shllac )を含有せしめることによ
り、プルラン含有成形物の耐湿性、耐水性が向上するこ
とを見いだし、その目的を達成したものである。
また、プルラン水溶液が他の高分子物質溶液と必ずしも
良い相溶性を示さず、例えば、ポリエチレンクリコール
、タンニン酸、ヘスベリジン溶液と混合する場合には白
濁不透明化し、その成形物の光沢かにぶる。
しかしながら、セラック溶液を使用する場合には、極め
てよい相溶性、接着性を示し、例えばプルランとセラッ
クとをブレンドまたは積層して長期間保存しても白濁す
ることなく透明であり、その成形物の光沢も良好である
ことを見いだした。
セラックとは、南洋植物に寄生するラックカイガラムシ
(Laccifer 1acca Kerr、)の分泌
するチックラックを原料とする動物性天然樹脂である。
その精製程度により外観が黄カッ色、淡黄色、半透明な
いし透明とまちまちであるが、いずれも本発明の方法に
供することができ、耐水性を向上させたプルラン含有成
形物を製造することができる。
本発明で言う成形物は、例えば粒状物、繊維、糸、棒、
ガーゼ、布、フィルム、シート、紙、被覆膜、チューブ
、カプセル、錠剤、スポンジ、積層物などの点、線、面
、立体の各種形状のものが含まれる。
また、これら成形物の成形方法としては、圧縮成形、ト
ランスファー成形、積層成形、射出成形、押出成形、吹
込成形、カレンダー底形、真空成形、その他各種物品に
対するコーティング成形など従来公知の成形方法を自由
に選択して使用することができる。
更に、本発明で言うセラックを含有せしめると言うこと
は、本発明のプルラン含有成形物が完成するまでの工程
中に粉状、粒状、懸濁状または溶液状の七ランクをプル
ランと同時に、または別々に加えることを意味し、得ら
れるプルラン含有或彫物の耐湿性、耐水性が実質的に向
上できればよく、その含有させるための手段としては、
例えば混合、混和、混捏、塗付、被覆、噴霧、浸漬、浸
透、注入などの操作を適宜選択することができる。
そして、含有させるセラックのプルランに対する配合割
合は、通常1 : 1000〜1000:1(乾物重量
として)の範囲内で適宜に選択される。
また、本発明のプルラン含有成形物の製造に当り、必要
に応じて可塑剤、増量剤、賦形剤、充填剤、増粘剤、接
着剤、発泡剤、難燃剤、離型剤、抗菌剤、着色剤、着香
剤、栄養物、嗜好物、生理活性物質、薬効物質、呈味物
質などの1種または2種以上のものを含有させることも
自由である。
本発明の方法によって製造されるプルラン含有成形物の
用途は、衣食住の消費材、および農林水蓄産業、鉱工業
、各種製造業の生産材などの多方面に渡り、前述の成形
物に限定されるものではない。
次に、フィルム成形物を例にして、本発明のプルラン含
有成形物の特徴を述べる。
■ 本発明によるフィルムは、プルラン単独フィルムの
場合と比較して、耐湿性、耐水性が著しく向上する。
また、セラックを含有させる量を調整することによって
、プルラン含有成形物の水中での崩壊速度を自由に調節
することができる。
■ 本発明によるフィルムは、プルラン単独フィルムの
場合と比較して、ヒートシールが容易であり、強固にシ
ールすることができる。
即チ、プルラン単独フィルムの場合には湿熱ヒートシー
ルを必要とするが、本発明によるフィルムは通常使用さ
れている乾熱ヒートシールでよい。
■ 本発明によるフィルムは、セラック単独フィルムの
場合と比較して、強靭性に優れ、柔軟性、折曲げ強度が
大幅に増大する。
■ 本発明によるフィルムは、無味、無臭、無毒であっ
て可食性である。
従って、食品、飼料、餌料、医薬品などの被覆材、包装
材、結合材などとして好適である。
■ 本発明によるフィルムは、老化を起さず、成形直後
の品質が劣化せず安定である。
アミロースフィルムやプルラン単独フィルムと比較して
湿度の変化、経時変化が少なく品質は安定している。
■ 本発明によるフィルムは、無色透明で光沢がある。
従って、必要に応じて着色したり、不透明にしたり、更
には味付け、香付けすることが自由にできる。
■ 本発明によるフィルムは、耐油性である。
従って、油脂、油性食品、油性ビタミンなどに対して大
きな耐性を有する。
■ 本発明によるフィルムは、ガスバリヤ−性、保香性
が大きく、酸素、空気、香気成分の透過性が極めて低い
従って、本発明によるフィルムで物品を被覆、包装また
は封入することにより、酸素または空気の透過をおさえ
、例えば鶏卵、果物などの生鮮食品、小魚の干物、バタ
ー、チーズ、チョコレートなどの油性食品、ハム、ソー
セージなどの加工食品などの食品、ビタミン、酸素、ホ
ルモンなどの医薬品、その他植物の種子類、金属などの
各種物品における品質の劣化を防止することができる。
また、香気成分の揮散を防止することができるので果物
、嗜好品、香料などの香気を安定に保つことができる。
■ 本発明によるフィルムは、耐塩性が太きい。
即ち、各種塩類を直接被覆または封入しても塩析、白濁
しない。
塩類全般、中でも吸湿性または潮解性の強い塩類の防湿
剤として使用することができる。
従って、この性質は漬物用調味剤などの被覆または封入
に好適である。
[相] 本発明によるフィルムは、接着性が良好である
従って、各種物品の被覆材、結合材などとして使用する
ことができる。
このように、セラックを含有させたプルラン含有成形物
は、数々の優れた特徴を有するのである。
次に、耐湿性、耐水性の向上に関する実験例について述
べる。
実験 (1)耐湿試験 大きさ18CrfLX 40cmで、厚さ0.03mv
tのプルランフィルムを0,1,5またはIOW/V%
セラックアルコール溶液中にくぐらせた後、65℃の温
風で通風乾燥して4種類の試験用フィルムを調製した。
この試験用フィルムを沸騰水から発生する水蒸気中に1
0秒間さらして、そのベタ付きの状態を観察した。
(2)耐水試験 耐湿試験に使用したと同じ試験用フィルムをJIS−K
6723に示されたダンベル状3号形試験片と同じ形
の大きさに裁断して試験片を調製した。
そして、図に示すように、この試験片1の上側を支持部
材2により固定すると共に、下側に3.59の重錘3に
よる荷重をかけて水槽4内に収容した水温16°Cの水
5中につけ、試験片の切れるまでの時間(秒)を測定し
た。
(3)透湿試験 JIS−Z 0208に記載された方法に準じて、相
対湿度90%、温度40℃の条件の基で試験を行った。
各試験の結果を第1表にまとめた。
第1表の結果から明らかなように、プルラン単独フィル
ムよりも、セラックを含有させたプルランフィルムの耐
湿性、耐水性が著しく向上する。
しかも、セラックを含有させる量によって、得られるプ
ルラン含有成形物の耐湿性、耐水性を調節し得ることが
判明した。
以下に、本発明の実施例を述べる。
実施例 1 フィルム 乾物でプルランに対し砂糖モノラウレート0.1w/w
%を含有するプルラン15 w/w%水溶液を調整し、
この調整液を60℃に加熱したクロームメッキ製金属ロ
ールに流延して、引取速度 3m/in i nで厚さ
約0.031mのプルランフィルムを製造し、このプル
ランフィルムを引続き3w/v%七ランクアルコール溶
液中にくぐらせた後、約ioo℃の熱風で乾燥させて耐
湿性、耐水性の向上したプルランフィルムを得た。
このプルランフィルムは、適度の延びを示し、製造時に
おける巻き取りも容易であった。
また、乾熱ヒートシールも容易であった。
実施例 2 シート状味付は海苔 水切りした生のアサクサノIJ100O部を、グルコー
ス 5部、グルタミン酸ソーダ 10部、イノシン酸ソ
ーダ 5部、醤油 50部、プルラン 2部、ビタミン
B1塩酸塩1部、ビタミン820.5部を含む漉き水
1000部とよく混合した後、簀で漉いてシート状とし
、これを60℃の熱風で乾燥させた。
次いで、このシートを5W/V%セラックアルコール溶
液中にくぐらせた後、再び60℃の熱風で乾燥すること
によりシート状味付は海苔を得た。
得られたシート状味付は海苔は、耐湿性、耐水性が改良
されると共に、口当り、香気ともに良好でありおにぎり
、巻きずしの巻材として好適である。
実施例 3 カプセル 60℃に加温したプルラン 30w/w%とゼラチン
3w/w%とを含有する水溶液を脱気した後、カプセル
製造用金属棒を浸漬し、直ちに引き上げて40℃の温風
で徐々に乾燥し、さらに10w/v%セラックアルコー
ル溶液中に浸漬し直ちに引き上げ、40℃の温風で徐々
に乾燥することにより、弾性が強く、変形のない、光沢
のある透明な高品質の硬質カプセルが得られた。
このカプセルは、経口薬の容器として用いられる場合に
、胃ではほとんどが分解されず、アルカリ性の腸で崩壊
し易すいところから、腸溶性のカプセルとして好適であ
る。
実施例 4 ペレット状餌料 魚粉 10kg、α化澱粉 1kg、プルラン300.
9、セラック 100g、水 1.4に9を混合し、常
法通り押し出し成形機にかけてペレット状に成形したも
のを10w/v%セラックアルコール溶液中に浸漬し、
直ちに引き上げて90℃の熱風で乾燥してペレット状餌
料を得た。
このペレット状餌料を水中に浸漬したところ、2日後に
おいても、やや膨潤が見られるものの崩壊は見られなか
った。
これに対して、セラックを含有させなかった対照のペレ
ット状餌料は、水中で1時間後には崩壊が観察された。
また、この実施例におけるペレット状餌料ば、水を汚染
する心配がないだけではなく、長時間餌料としての形状
、嗜好性を保つことができるので淡水、海水を問わず養
殖用、観賞用 甲殻類、魚介類などの餌料として好適で
ある。
実施例 5 被覆膜 プルラン 0.4 w/w%、アラビアガム 0.8w
/w%、セラック 1w/w%、ヤシ油 2w/w%、
炭酸ソーダ 0.01 w/w%を含有するアンモニア
を含有するアンモニア水溶液(pH約7.5)の乳化分
散液を、産卵後10時間以内の新鮮卵にハケ塗りし、次
いで30℃の温風で約5分間乾朦することにより卵殻表
面上に被覆膜を形成させた。
この被覆膜を設けた卵を、15〜25℃の室温で保存し
て、その可食期間を対照品の無処理卵と比較した。
その結果、被覆膜を設けた卵の保存期間は、約5〜10
倍にも延長された。
同様にして、スダチの表面に被覆膜を形成したところ、
そのスダチの瑠璃しい緑色は、対照である無処理のスダ
チと比較して約5〜10倍も維持され、その香気も高か
った。
【図面の簡単な説明】
図は、フィルムの耐水試験装置の縦断正面図を示す。 図中の符号を説明すれば、次の通りである。 1は試験片、2は支持部材、3は重錘、4は水槽、5は
水。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 プルランを含有する成形物の製造に際し、セラック
    を含有せしめることを特徴とする耐水性を向上させたプ
    ルラン含有成形物の製法。
JP1142579A 1979-02-05 1979-02-05 耐水性を向上させたプルラン含有成形物の製法 Expired JPS5850665B2 (ja)

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JPS55104331A JPS55104331A (en) 1980-08-09
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