JPS58504B2 - アルミニウム軸受合金 - Google Patents

アルミニウム軸受合金

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JPS58504B2
JPS58504B2 JP269077A JP269077A JPS58504B2 JP S58504 B2 JPS58504 B2 JP S58504B2 JP 269077 A JP269077 A JP 269077A JP 269077 A JP269077 A JP 269077A JP S58504 B2 JPS58504 B2 JP S58504B2
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JP
Japan
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hardness
alloy
alloys
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temperature
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JP269077A
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English (en)
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JPS5387917A (en
Inventor
岩花啓一
松田芳美
二村憲一郎
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に高温下での硬さの低下が少なく耐疲労性
にすぐれたアルミニウム軸受合金に関するものである。
従来のアルミニウム軸受合金としては、主としてAl−
8n系合金が使用されているが、この合金を自動車エン
ジンの軸受に使用した場合、エンジンの高負荷運転が継
続したとき等に短時間で疲労破壊の起ることがあった。
これはエンジン内のオイルが高負荷連続運転時に特に高
温となり例えばオイルパン内のオイルは130℃以上に
も達するだめ、軸受はそのすべり面においてかなり高温
度になることが予想され、この結果従来のAl−8n系
合金では高温下で硬さが急激に低下し、かつ疲労強度も
低下することが原因であると考えられる。
本発明の発明者等が、高温下で硬さの高い合金をエンジ
ン軸受の形状に加工し、高油温下で動荷重疲労試験を行
なった結果、疲労強度の向上が認められたことは上記推
論を裏付けるものである。
そしてこの高温下での疲労破壊の生ずる傾向は、エンジ
ンの排気対策やエンジンの性能アップを図る近時におい
て著しい。
本発明の発明者等は、高温下での硬度の高い合金は疲労
強度が向上するという点に着目し、Al−8n系合金に
種々の添加元素を加えてその高温硬さの改良を進め、従
来のAl−8n系合金より高い高温下での硬さをもった
Al−8n系合金を開発したものである。
本発明に%るAl−8n系合金は、基本的には、重量%
で25%以下のSn (スズ)と0.1〜1.0%のC
r (クロム)および残部Al (アルミニウム)とか
ら構成したことを特徴とするもので、この組成に%るA
l−8n系合金は、従来公知のAl−8n系合金に比し
、Crを添加したことによって硬さが上昇し、特に高温
時での硬さの低下が少ないことが認められた。
また動荷重疲労試験を行なったところ、高油温下での疲
労強度の向上が確認された。
Snの含有量を重量%で25%以下に限定した理由は、
Snは潤滑を主目的として添加される元素であるが、こ
れを25%以上添加すると合金中のSn粒子がAl中に
孤立して分散できなくなり連続状態で存在し始めるため
、高温時の硬さの低下を招くからである。
特に190℃以上での軟化は甚だしいものがある。
Crはこの高温時の軟化を防ぐために添加したものであ
るが、この添加量が重量%で0.1%以下では高温硬さ
の改良は期待できず、1.0%以上添加するとCrAl
7等のAl−Cr金属間化合物が析出し過ぎ、軸受合金
としては硬くなり過ぎることから、その添加量を0.1
〜1.0%に限定したものである。
このCrの添加効果について詳述すると、CrはAl中
に固溶することによってAlの再結晶温度を上げ、この
効果はA7へのCrの添加量が0.5%前後のとき最高
となる。
再結晶温度を上げることはエンジンの軸受がさらされる
高温領域でも安定した機械的性質を維持させるために効
果があり、特に硬さについては、高温下での硬さの低下
を少なくして高温領域での軸受の軟化を防ぐことができ
、ひいては疲労強度の向上をもたらす。
また固溶限を過ぎて析出するAl−Cr は、ヴイツカ
ース硬さで320を示し、このためこの化合物が細かく
分散することは高温硬さの維持を助けるので、これが適
量分散することは良い効果を生ずる。
ここに適量の範囲は、前述のようにCrが1.0%以下
を意味し、この範囲であれば上記析出物は均一かつ微細
であって他に悪影響を与えることなく硬さの上昇が得ら
れる。
次に本発明の第二の発明は、Al−8n系合金の上記組
成に加えて、さらにCu(銅)を重量%で0.5〜2.
0%添加したものであり、高温下での硬さの低下がより
小さくなるようにしたものである。
Cuの添加量を0.5〜2.0%とした理由は、0.5
%以下では硬さの上昇は期待できず、2.0%以上添加
すると硬さは向上するがCuの増加と共に硬いCuAl
2が析出し軸受としては好ましくないからである。
またこのCuはCrと同時に添加して効果の生ずるもの
で、Cu単独では高温下での硬さの上昇の効果が期待で
きない。
すなわち、CuはAl中に添加した場合に圧延時の硬さ
の上昇が大きく、同一圧延率でも他の元素を添加したA
l材料に比し、硬さの上昇は顕著であるが、200℃近
く迄加熱すると容易に軟化し、高温硬さの維持は期待で
きない。
これに対しCrとCuを同時に添加すると、Cuの添加
効果によって圧延時に高くなった硬さが、焼鈍をしても
Crの添加効果によりあまり低下しない。
このため硬さの高いAl−8n系合金が得られ、かつこ
の硬さは高温下においても従来のこの種合金のように大
きく低下することがない。
さらに、本発明の第三の発明は、上記組成、すなわち、
重量%で5n25%以下、Cr0.1〜1.0%、Cu
O,5〜2.0%にさらにBe (ベリリウム)0.1
〜0.5%を加えて残部をA7としたものである。
Beの添加量0.1〜0.5%の限定理由は、0.1%
以下では高温時の硬さ低下の防止が期待できず、0.5
%以上は金属間化合物が析出し軸受としては好ましくな
いからである。
Beの添加効果は高温下での硬さの維持にあられれる。
すなわち、Beによる圧延時の硬さの上昇効果、加熱に
よるAlの軟化防止効果は、CuやCrはど顕著ではな
いが、Beの添加によって高温時における硬さの低下は
ゆるやかになり、したがって高温下での硬さをより高く
維持できる効果を生ずる。
またBeは溶解時にはAlやSn、Cr、Zrの酸化を
少なくして鋳造性を改善できる効果も有する。
次に、実施例によって本発明を説明する。
次表は、本発明に%るAl−8n系軸受合金の(1)か
ら(6)迄と、従来の同種合金(7)、(8)、(9)
の化学成分値を示すものである。
合金(1)から(6広は、ガス炉においてAd地金を溶
解し、次にAl−Cr母合金やAl−Cu母合金、Al
−Be母合金を目的成分に応じて溶解し最後にSnを添
加したのち脱ガス処理をし、湯温7200Cで金型に鋳
造を行なったもので、その後圧延と焼鈍(350℃)を
繰り返して試料を作り高温硬さの測定を行なった。
次にこの試料をさらに圧延し、その後これらの合金と鉄
板とを圧接してバイメタル材とし、これを平面軸受に加
工して動荷重疲労試験を行なった。
また合金(7)、(8)、(9)は、比較の便宜のため
の従来の組成の合金を上記合金と同一の製造法で作製し
て試料とし、同一の試験を行なった。
第1図は、上記合金(1)ないしく9)の高温下での硬
さをヴイツカース硬度で測定した結果を示すものである
同図において合金(6)のグラフは合金(2)のグラフ
とほぼ一致する結果であったので、一本のグラフで代表
させである。
これらのグラフから明らかなように、本発明に係る合金
(1)ないしく6)は従来の合金(8)、(9)に比し
てすべての温度領域において硬度が高く、また従来の合
金(7)との比較では、合金(7)の方が低温度領域に
おいて硬度の高い場合も存するが、合金(7)は温度の
上昇と共に急激にその硬度が低下するのに対し、本発明
の合金(1)ないしく6)は温度上昇に伴う硬度低下の
程度がゆるやかであり、したがって温度の変化に伴う軸
受状態の変化を少なくできるという効果がある。
次に、SnおよびCrの他にCuを1%加えた合金(3
)、およびこれにさらにBeを0,3%加えた合金(4
)は、全温度領域において特に硬度の高いことが認めら
れ、かつ合金(7)に比して温度上昇に伴う硬度低下が
少なく特に温度200℃においても高い硬度を維持して
いる。
これはCrやBeを添加したことによる効果である。
第2図は、本発明の合金(2)、(4)と従来の合金(
8)について動荷重軸受疲労試験を行なった結果を示す
この試験は、軸回転数3000r、p、、m、軸材とし
て555C焼入れ材を使用し一定油温の強制潤滑下にお
いて油温を異ならせて耐疲労面圧を測定したものである
このグラフから明らかなように合金(2)、(4)、(
8)とも温度が高い程耐疲労面圧が低下するが、本発明
に係る合金(2)、(4)は耐疲労面圧の低下の程度が
従来の合金(8)程大きくなく、かつ合金(2)、(4
)と(8)は低温側の側疲労面圧での差はそれ程大きく
ないが、高温側の耐疲労面圧は合金(2)、(4)が合
金(8)を凌駕していることが明瞭に認められる。
なお、Al中には通常の精錬技術ではどうしても避けら
れない不純物が含まれることは勿論である。
以上の通り本発明に係るアルミニウム軸受合金は、特に
高温下での硬さの低下が少なく、かつ耐疲労強度に優れ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るAl軸受合金と従来の同種軸受
合金との温度変化に伴う硬度変化の様子をプロットした
グラフ、第2図は、同じく耐疲労面圧の変化の様子をプ
ロットしたグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%でスズ25%以下、クロム0.1〜1.0%
    および残部がアルミニウムからなるアルミニウム軸受合
    金。 2 重量%でスズ25%以下、クロム0.1〜1.0%
    、銅0.5〜2.0%および残部がアルミニウムからな
    るアルミニウム軸受合金。 3 重量%でスズ25%以下、クロム0.1〜1.0%
    銅0.5〜2.0% 、ベリリウム0.1〜0.5%
    および残部がアルミニウムからなるアルミニウム軸受合
    金。
JP269077A 1977-01-13 1977-01-13 アルミニウム軸受合金 Expired JPS58504B2 (ja)

Priority Applications (2)

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JP269077A JPS58504B2 (ja) 1977-01-13 1977-01-13 アルミニウム軸受合金
US05/867,316 US4153756A (en) 1977-01-13 1978-01-06 Aluminum-base bearing alloy and composite

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JP269077A JPS58504B2 (ja) 1977-01-13 1977-01-13 アルミニウム軸受合金

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JPS5387917A JPS5387917A (en) 1978-08-02
JPS58504B2 true JPS58504B2 (ja) 1983-01-06

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JPS5818985B2 (ja) * 1979-11-01 1983-04-15 大豊工業株式会社 Al−Sn系軸受合金
DE3000772C2 (de) * 1980-01-10 1993-05-27 Taiho Kogyo Co., Ltd., Toyota, Aichi Zinnhaltige Aluminium-Lagerlegierung
DE3000774C2 (de) * 1980-01-10 1993-04-29 Taiho Kogyo Co., Ltd., Toyota, Aichi Zinnhaltige Aluminium-Lagerlegierung

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JPS5387917A (en) 1978-08-02

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