JPS5850006B2 - 耐候性のある焼結軟磁性材料 - Google Patents
耐候性のある焼結軟磁性材料Info
- Publication number
- JPS5850006B2 JPS5850006B2 JP53133139A JP13313978A JPS5850006B2 JP S5850006 B2 JPS5850006 B2 JP S5850006B2 JP 53133139 A JP53133139 A JP 53133139A JP 13313978 A JP13313978 A JP 13313978A JP S5850006 B2 JPS5850006 B2 JP S5850006B2
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- JP
- Japan
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- sintered
- weather
- weight
- magnetic material
- soft magnetic
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は焼結磁性材料、より詳しく述べるならば、耐候
性のあるFe −Cr−3i 系軟磁性材料に関するも
のである。
性のあるFe −Cr−3i 系軟磁性材料に関するも
のである。
一般に知られている軟磁性材料の純鉄焼結材料あるいは
珪素鉄焼結材料は、腐食(酸化)されやすく、そのため
に防食表面処理(メッキ、黒染め等)を施こす必要があ
る。
珪素鉄焼結材料は、腐食(酸化)されやすく、そのため
に防食表面処理(メッキ、黒染め等)を施こす必要があ
る。
このような防食表面処理による不利益を巡遊するために
、耐食性焼結磁性材料としてCrを12重量%以上含有
するFe合金、例えば、Fe−17%、Cr焼結材料が
使用されている。
、耐食性焼結磁性材料としてCrを12重量%以上含有
するFe合金、例えば、Fe−17%、Cr焼結材料が
使用されている。
しかしながら、非磁性元素であるCrを多量に含むため
に、磁気的性質が良好でない。
に、磁気的性質が良好でない。
そこで、Fe−17%Cr焼結材料はどの強い耐食性を
要求されていないところで使用する耐候性磁性材料であ
るならば、Cr含有量を下げることが可能であり1.さ
らにCr量を下げることによって磁気的性質の改善が期
待される。
要求されていないところで使用する耐候性磁性材料であ
るならば、Cr含有量を下げることが可能であり1.さ
らにCr量を下げることによって磁気的性質の改善が期
待される。
しかしながら、Fe−Cr 合金状態図(鉄鋼便覧(丸
善)、付5.1−9Fe−Cr系、第1661頁参照)
によれば、12重量%Cr以下でγループ(オーステナ
イト領域)が生じる。
善)、付5.1−9Fe−Cr系、第1661頁参照)
によれば、12重量%Cr以下でγループ(オーステナ
イト領域)が生じる。
このオーステナイトはフェライトに比べて拡散係数が大
巾に小さく、焼結性が悪いために焼結密度が上がらず磁
気的性質は改善されない。
巾に小さく、焼結性が悪いために焼結密度が上がらず磁
気的性質は改善されない。
したがって、本発明の目的は、磁気的性質の改善された
12重量%以下のCrを含有する耐候性焼結磁性材料を
提供することである。
12重量%以下のCrを含有する耐候性焼結磁性材料を
提供することである。
また、本発明の目的は、高磁束密度で低保磁力の軟磁性
焼結材料を提供することである。
焼結材料を提供することである。
上述の目的が、鉄粉と、Cr−Fe合金噴霧粉と、5i
−Fe合金噴霧粉とからなる3〜12重量%のCr、1
〜3重量%のSi、残部鉄の割合の混合粉体を焼結して
形成される耐候性のある焼結軟磁性材料によって達成さ
れる。
−Fe合金噴霧粉とからなる3〜12重量%のCr、1
〜3重量%のSi、残部鉄の割合の混合粉体を焼結して
形成される耐候性のある焼結軟磁性材料によって達成さ
れる。
次に、本発明による磁性材料の組成割合及び焼結密度比
の限定理由を説明する。
の限定理由を説明する。
Crは耐食性を高めるのに有効な元素であるが3重量%
以下では良好な耐食性が得られず、また、12重量%以
上では磁気的性質、特に、磁束密度の低下が大きいので
、3〜12重量%に限定した。
以下では良好な耐食性が得られず、また、12重量%以
上では磁気的性質、特に、磁束密度の低下が大きいので
、3〜12重量%に限定した。
SiはFeに添加された場合にオーステナイト領域を減
少させ、ヒステリシス損失を減少させ、電気抵抗の増加
によって渦流損失を改善し、磁性の経年変化による劣化
を押え、さらに焼結密度を高める効果を有するが、1重
量%以下では磁気的性質及び焼結密度の改善にあまり効
果がない。
少させ、ヒステリシス損失を減少させ、電気抵抗の増加
によって渦流損失を改善し、磁性の経年変化による劣化
を押え、さらに焼結密度を高める効果を有するが、1重
量%以下では磁気的性質及び焼結密度の改善にあまり効
果がない。
一方、3重量%以上では磁束密度を低下させる。
更にSiの添加方法としては、Si粉末で添加するより
も鉄とSiの母合金粉で添加する方が焼結合金の均一性
、焼結性を良好とする。
も鉄とSiの母合金粉で添加する方が焼結合金の均一性
、焼結性を良好とする。
本発明では17%5i−Fe母合金粉を用いているがS
i量を増すためには、必然的に母合金粉量を増やさねば
ならない。
i量を増すためには、必然的に母合金粉量を増やさねば
ならない。
この母合金粉末は純鉄粉に比べてはるかに硬いため、こ
の量を増すことによって混合粉末の圧縮性、成形性が低
下する。
の量を増すことによって混合粉末の圧縮性、成形性が低
下する。
従って、3重量%以上では混合粉末の成形性を低下させ
るので、1〜3重量%に限定した。
るので、1〜3重量%に限定した。
さらに、所定の磁気特性を持たせるためには焼結密度比
〔焼結密度/真密度X100(%)〕を高めなげればな
らず、また、高密度なほど機械的強度が向上するので9
5%以上が好ましい。
〔焼結密度/真密度X100(%)〕を高めなげればな
らず、また、高密度なほど機械的強度が向上するので9
5%以上が好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例によって本発明を説明
する。
する。
所定組成割合となるように、−100メツシユの電解鉄
粉、−100メツシユの17%CrFe合金噴霧粉及び
−325メツシユの17%3i−Fe合金噴霧粉を用意
し、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛をこれら粉末に添加
し混合した。
粉、−100メツシユの17%CrFe合金噴霧粉及び
−325メツシユの17%3i−Fe合金噴霧粉を用意
し、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛をこれら粉末に添加
し混合した。
この混合粉末を金型に充填し、4 t / caのプレ
ス圧力にてリング試験片(外径45mm、内径35mm
。
ス圧力にてリング試験片(外径45mm、内径35mm
。
高さ7泪)を成形した。
さらに、比較のためにSiを含まないFe−Cr系の試
験片も同様に成形した。
験片も同様に成形した。
次に、このようにして成形した試験片を約400℃に加
熱して潤滑剤を分解蒸発させ、850℃で水素雰囲気中
仮焼結を行なった。
熱して潤滑剤を分解蒸発させ、850℃で水素雰囲気中
仮焼結を行なった。
その後に、仮焼結試験片を6 t / ctAの圧力に
て再圧縮成形し、1400℃で水素雰囲気中焼結を行な
って所定のリング試験を得た。
て再圧縮成形し、1400℃で水素雰囲気中焼結を行な
って所定のリング試験を得た。
得られたリング試験片の焼結密度比(%)を調べた結果
を第1図に示した。
を第1図に示した。
第1図中のA(01はFe−1%5i−Cr 系、B(
o)はFe−2%5i−Cr系、C噛)はFe−3%5
i−Cr系及びD(’)cはFe−Cr系(比較例)の
焼結試験片を表わしている。
o)はFe−2%5i−Cr系、C噛)はFe−3%5
i−Cr系及びD(’)cはFe−Cr系(比較例)の
焼結試験片を表わしている。
なお、これら記号は第2図及び第3図においても共通で
ある。
ある。
焼結密度比(焼結密度/真密度)は、D(FeCr系焼
結材料)を除いて本発明に係るA 、BB及びC(Fe
−81−Cr系焼結材)で95%以上を示し、Siの
添加によって焼結性が向上することがわかる。
結材料)を除いて本発明に係るA 、BB及びC(Fe
−81−Cr系焼結材)で95%以上を示し、Siの
添加によって焼結性が向上することがわかる。
次に、得られたリング試験片に巻線を行ない、最大印加
磁場100eにて直流磁気特性(磁束密度及び保磁力)
を調べその結果を第2図及び第3図に示した。
磁場100eにて直流磁気特性(磁束密度及び保磁力)
を調べその結果を第2図及び第3図に示した。
第2図から明らかなように、本発明に係るFeSi −
Cr 系焼結材料A、B、CのBIO(100eにおけ
る磁束密度)はF e−Cr系焼結材料りより高く、特
にCr量が5〜9%の範囲でSi添加の効果が大きい。
Cr 系焼結材料A、B、CのBIO(100eにおけ
る磁束密度)はF e−Cr系焼結材料りより高く、特
にCr量が5〜9%の範囲でSi添加の効果が大きい。
また、Si量が2%Bの場合に磁束密度が最も高く、S
i量を2%より多くしても少なくしても磁束密度が低下
する。
i量を2%より多くしても少なくしても磁束密度が低下
する。
一方、第3図から明らかなように、本発明に係るFe
−31−Cr系焼結材料A、B、CのHo(保磁力)は
Fe−Cr系焼結材料りよりも低く、特にCr量が5〜
9%の範囲でSi添加の効果が太きい。
−31−Cr系焼結材料A、B、CのHo(保磁力)は
Fe−Cr系焼結材料りよりも低く、特にCr量が5〜
9%の範囲でSi添加の効果が太きい。
さらに、従来のFe−17%Cr系焼結材料のBIOが
〜9.0(KG)で、Hoが〜1.5(Oe)であり、
これと比べても本発明に係るFe−8iCr系焼結材料
は高磁束密度かつ低保磁力であり、焼結軟磁性材料とし
て好ましいものである。
〜9.0(KG)で、Hoが〜1.5(Oe)であり、
これと比べても本発明に係るFe−8iCr系焼結材料
は高磁束密度かつ低保磁力であり、焼結軟磁性材料とし
て好ましいものである。
以下で焼結磁性材料の耐候性(耐食性)について説明す
る。
る。
腐食試験片の形状は5×5×550rIL)の棒状であ
り、前述したリング試験片と同じ製造条件で製作した。
り、前述したリング試験片と同じ製造条件で製作した。
なお、本発明の実施例をFe−2%5i−Cr 系焼結
材料とし、比較例をFe −Cr系焼結材料とした。
材料とし、比較例をFe −Cr系焼結材料とした。
試験片に下記2種類の腐食試験を施こし、得られた結果
を第1表に示した。
を第1表に示した。
(1)耐湿試験−・・・・・・試験片を温度50℃、湿
度95%以上の雰囲気に48時間放置した後のさびの発
生量を調べた(さびの量−さび発生面影試験片の表面積
)。
度95%以上の雰囲気に48時間放置した後のさびの発
生量を調べた(さびの量−さび発生面影試験片の表面積
)。
(2)耐酸試験・・・・・・・−・試験片を5%塩酸水
溶液中に4時間浸漬した後の腐食減量(減少重量 1/m2・h)を調べた。
溶液中に4時間浸漬した後の腐食減量(減少重量 1/m2・h)を調べた。
第1表に示されたように本発明に係るFe5i−Cr系
焼結材料はFe−Cr 系焼結材料とほぼ同等か少し低
い耐食性がある。
焼結材料はFe−Cr 系焼結材料とほぼ同等か少し低
い耐食性がある。
これは従来の純鉄及び珪素鉄焼結材料に比べてはるかに
良好な耐食性があり、通常の大気雰囲気中であれば十分
使用可能であって防食のために表面処理する必要はない
。
良好な耐食性があり、通常の大気雰囲気中であれば十分
使用可能であって防食のために表面処理する必要はない
。
第1図は、Fe −Cr 系焼結材料及び本発明に係
るFe−8i−Cr系焼結材料の焼結密度比を示す図で
あり、第2図は、第1図の焼結材料の磁束密度(BIO
)を示す図であり、及び、第3図は、第1図の焼結材料
の保磁力(Ho)を示す図である。 AO・・・−・・Fe−1%5i−Cr系焼結材料、B
(o)−−−・Fe−2%5i−Cr 系焼結材料、α
・)−・・・−・Fe−3%5i−Cr 系焼結材料、
Dに)・・・・・・Fe−Cr系焼結材料。
るFe−8i−Cr系焼結材料の焼結密度比を示す図で
あり、第2図は、第1図の焼結材料の磁束密度(BIO
)を示す図であり、及び、第3図は、第1図の焼結材料
の保磁力(Ho)を示す図である。 AO・・・−・・Fe−1%5i−Cr系焼結材料、B
(o)−−−・Fe−2%5i−Cr 系焼結材料、α
・)−・・・−・Fe−3%5i−Cr 系焼結材料、
Dに)・・・・・・Fe−Cr系焼結材料。
Claims (1)
- 1 鉄粉と、Cr−Fe合金噴霧粉と、5iFe合金噴
霧粉とからなる3〜12重量%のCr、1〜3重量%の
Si、残部鉄の割合の混合粉体を焼結して形成されたこ
とを特徴とする耐候性のある焼結軟磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53133139A JPS5850006B2 (ja) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | 耐候性のある焼結軟磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53133139A JPS5850006B2 (ja) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | 耐候性のある焼結軟磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5561006A JPS5561006A (en) | 1980-05-08 |
JPS5850006B2 true JPS5850006B2 (ja) | 1983-11-08 |
Family
ID=15097659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53133139A Expired JPS5850006B2 (ja) | 1978-10-31 | 1978-10-31 | 耐候性のある焼結軟磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5850006B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008041979A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 気密性を有する軟磁性部材およびその製造方法 |
JP5289807B2 (ja) * | 2007-06-11 | 2013-09-11 | 日本ピストンリング株式会社 | 軟磁性鉄基焼結部材 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4915684A (ja) * | 1972-06-03 | 1974-02-12 | ||
JPS5261793A (en) * | 1975-11-17 | 1977-05-21 | Fujitsu Ltd | Ferro series magnetic sintered body |
-
1978
- 1978-10-31 JP JP53133139A patent/JPS5850006B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4915684A (ja) * | 1972-06-03 | 1974-02-12 | ||
JPS5261793A (en) * | 1975-11-17 | 1977-05-21 | Fujitsu Ltd | Ferro series magnetic sintered body |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5561006A (en) | 1980-05-08 |
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