JPS5849410Y2 - 内燃機関のエアクリ−ナエレメント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば自動車内燃機関のキヤラクタおよびイン
テークマニホールドから蒸発する燃料蒸気を吸着し、大
気への炭化水素の放出を防止するための内燃機関用エア
クリーナエレメントに関するものである。

従来はエアクリーナケースの内部に設置したエレメント
を２つまたはそれ以上に分割し、その１つに粒状活性炭
を組込むもの、あるいはエレメントのヒダ折りした空気
清浄用Ｐ材のヒダの間に粒状活性炭を詰めたもの、エア
クリーナの入口部やエアクリーナ内のキヤラクタ取付部
の周辺部に粒状活性炭を設置したもの等が提案されてい
る。

しかし、粒状活性炭をエアクリーナに組込む場合、キヤ
ラクタの上に直接取付けられるエアクリーナではエンジ
ンの振動が直接伝わり、粒状活性炭が振動で摩耗し、微
粉となってキヤラクタへ吸込まれて、キヤラクタの性能
を損なう恐れがあった。

また粒状活性炭をエレメントの空気清浄用部材でヒダ折
りしたヒダの間に入れる場合、その粒状活性炭の保持が
複雑になること、筐た粒状活性炭を詰めるのに手間がか
かること、粒状活性炭を詰めたことで通気抵抗がかなり
大きくなるとともにその通気抵抗の調節が困難なこと、
および粒状活性炭が振動で摩耗した場合空気清浄用ｒ材
の目詰りを促進させる等の問題があった。

そこで、本考案は吸入空気清浄用沢過エレメントの他に
、活性炭素繊維を含有する帯状部材を多数の通気孔付き
の補強部材に巻回固定して構成した燃料蒸気吸着用沢過
エレメントを備えることにより、燃料蒸気吸着用沢過エ
レメントは活性炭素繊維で構成してあって粒状活性炭の
ごとく振動で摩耗することはなり、シかもこの燃料蒸気
吸着用沢過エレメントの通気抵抗が大きい場合は、その
帯状Ｐ材を補強部材に巻回する時、隙間を設けて巻回る
ことによって極めて簡単に通気抵抗を下げることができ
る内燃機関用エアクリーナエレメントを提供することを
目的とするものである。

以下、本考案を図に示す実施例について説明する。

第１図〜第５図にかいて、１は内燃機関、２はインテー
クマニホールド、３はキヤラクタ、４はエアクリーナで
ある。

このエアクリーナ４は、ケース５．キャップ６、インレ
ットＩ、エレメントガスケット８，９．ケースガスケッ
ト１０．吸入空気清浄用沢過エレメント１１．および燃
料蒸気吸着用濾過エレメント１２等で構成されている。

上記吸入空気清浄用沢過エレメント１１は従来から使用
されているもので、塩化ビニル、ウレタン樹脂、鉄板等
よりなる端板１３．多数の通気孔１４ａを有する補強部
材１４．不織布等の部材１５より構成されている。

また、燃料蒸気吸着用１過エレメント１２ば、帯状の活
性炭素繊維製部材１８を多数の通気孔１７ａを有する金
網製補強部材１７に螺旋状に巻回し、この補強部材１７
と部材１８とを接着剤２０にて接着、一体化することで
構成しである。

なお、帯状のｒ材１８は多数の通気孔１７ａを有する補
強部材１７に巻回しであるが、その巻回部に間隙１９を
形成しである。

そして、エアクリーナ４のケース５内には、吸入空気清
浄用沢過エレメント１１の下流に燃料蒸気吸着用濾過エ
レメント１２が位置するごとく、両ｐ過ニレメンＮｌ、
１２を同心的に配置しである。

ところで、上記燃料蒸気吸着用１過エレメント１２の部
材１８を構成する活性炭素繊維は、例えば、次のように
して製造する。

即ち、レーヨン等の合成繊維、パルプ等の天然繊維を蒸
し焼きにして炭化し、この炭化したものを部分的に酸化
して繊維状の活性炭とし、これをほぐして例えばパルプ
に抄き合せて活性炭素繊維を含む部材１８を作る。

上記構成において、エアクリーナ４の入口管Ｉを経て導
入された汚染空気は吸入空気清浄用ｐ過エレメント１１
のｒ材１５により清浄にされ、内燃機関１の燃焼室内に
吸入される。

一方、インテークマニホールド２、キャプレタ３で発生
した燃料蒸気は燃料蒸気吸着用１過エレメント１２のＦ
材１８に吸着保持されこの吸着保持された燃料蒸気は内
燃機関１の運転時に清浄空気に運ばれて燃焼室内へ吸入
される。

従って、燃料蒸気が大気中へ放出されることはない。

ところで、上記実施例においては、燃料蒸気吸着用１過
エレメント１２と吸入空気清浄用沢過エレメント１１と
は互いに別部品で分離構造にしであるため、両ニレメン
Ｎｌ、１２の目詰りゃ、エレメント１２の吸着性能劣化
によるエレメント交換を任意に行なうことができ、よっ
て交換コストを低減できるし、ｌた、両エレメント１１
．１２の製造も別々の工程で行なうことができ、製造時
の品質維持が容易である。

また、使用する内燃機関１の種類に応じてエレメント１
１の空気清浄性能、エレメント１２の燃料蒸気吸着性能
を独立して設計できる利点もある。

また、燃料蒸気吸着用１過エレメント１２は活性炭素繊
維を含有する帯状の部材１８を補強部材１７の回りに巻
き付け、その両端を端板１６に接着剤２０で固定したも
のであるため、その構造は簡単であり、かつ通気抵抗が
高すぎる場合は帯状の部材１８を補強部材１７の回りに
巻き付ける時、隙間１９を設ければ良いので、通気抵抗
の低減および調節が容易に行なえる。

本考案は上記の実施例に限定されず、以下のごとく種々
変形可能である。

１ 燃料蒸気吸着用１過エレメント１２の部材１８の部
分の構造としては、第６図のごとく活性炭素繊維製フェ
ルト状部材１８を通気性のある織布寸たは不織布２１で
包んで０部を接着した構造でもよく、あるいは第７図の
ごとく断面円形状部材１８に通気性の織布または不織布
２１を螺旋状に巻付は固定した構造でもよい。

このように織布または不織布２１でＰ材１８を包むこと
によって、この部材１８の強度不足を補強することがで
きる。

２ Ｐ材１８の巻回部の隙間１９を確実に保持するため
、通気性を有する部材がｒ材１８と補強部材１７との間
に挾１れるようにしてもよい。

３ Ｐ材１８を１本ずつ補強部材１７に巻付けてもよい
。

４ 吸入空気清浄用濾過エレメント１１はヒダ折り加工
して断面菊花状にしなくてもよく、そのＰ材１．５の厚
みを厚くしてプレート状にしてもよい。

５ 吸入空気清浄用沢過エレメント１１の部材１５と燃
料蒸１着用ｐ過エレメント１２の部材１８とを一つの端
板に接着し、両エレメント１１．１２を一体化してもよ
い。

６ 本考案のエアクリーナエレメントはキャプレタ３を
有する自動車内燃機関以外に電気式燃料噴射装置を有す
る自動車内燃機関に用いることもでき、またオートバイ
用内燃機関、農業発動機用内燃機関にも用いることがで
きる。

以上述べたように本考案においては、燃料蒸気吸着用の
活性炭素繊維を含む部材１８を有する燃料蒸気吸着用ｐ
過エレメント１２と、内燃機関１の燃焼室内に吸入され
る吸入空気清浄用の部材１５を有する吸入空気清浄用沢
過エレメント１１とを具備したから、従来のように燃料
蒸気吸着体として粒状活性炭を用いる場合のごとく振動
によって活性炭が摩耗して微粉塵を生じることはなく、
従って例えばキャプレタ３に吸込１れてキャブレタ３の
性能が損なわれるといった問題は全く生じない。

筐た、本考案によれば、上記ｐ材１８を帯状になし、か
つこの帯状Ｐ材１８を多数の通気孔１７ａを有する補強
部材１７に巻回固定することにより上記１過エレメント
１２を構成したから、帯状１材１８の太さ、巻回回数を
変えることで燃料蒸気の吸着量の設定が容易にでき、し
かも巻回時に帯状１材１８に間隙１９を形成することで
ｒ材１８の通気抵抗を容易に調節できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案エレメントの一実施例を内燃機関に塔載
した状態を示す部分断面図、第２図は本考案エレメント
の一実施例を示す部分断面図、第３図は第２図の吸入空
気清浄用ｐ過エレメントを示す部分断面図、第４図は第
２図の燃料蒸気吸着用沢過エレメントを示す断面図、第
５図は第４図の非断面状態を示す正面図、第６図および
第７図は本考案における燃料蒸気吸着用沢過エレメント
の１材部分の変形例を示す斜視図である。 １・・・・・・内燃機関、１１・・・・・・吸入空気清
浄用ｐ過エレメント、１２・・・・・・燃料蒸Ｗ着用ｒ
過エレメント、１５，１８・・・・・・１材、１７・・
・・・・補強部材、１７ａ・・・・・・通気孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 内燃機関の燃焼室へ吸入される吸入空気清浄用部材
   を有する吸入空気清浄用沢過エレメントと、燃料蒸気吸
   着用の活性炭素繊維を含む部材を有する燃料蒸気吸着用
   ｒ過エレメントとを有し、この燃料蒸気吸着用沢過エレ
   メントは、その前記部材を帯状に形成して多数の通気孔
   を有する補強部材に隙間を有するように巻回固定した構
   造になっていることを特徴とする内燃機関のエアクリー
   ナエレメント。 ２ 前記両濾過エレメントは互いに別部品で分離した構
   造になっていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲１記載のエアクリーナニレメン ト。