JPS5849416Y2

JPS5849416Y2 - 内燃機関用エアクリ−ナエレメント

Info

Publication number: JPS5849416Y2
Application number: JP16995678U
Authority: JP
Inventors: 靖彦中村
Original assignee: 株式会社デンソー
Priority date: 1978-12-08
Filing date: 1978-12-08
Publication date: 1983-11-11
Also published as: JPS5585557U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は例えば自動車内燃機関のキャプレタおよびイン
テークマニホールドから蒸発する燃料蒸気を吸着し、大
気への炭化水素の放出を防止するための内燃機関用エア
クリーナエレメントに関するものである。

従来はエアクリーナ、り内部に設置したエレメントを２
つ筐たはそれ以上に分割し、その１つに粒状活性炭を組
込むもの、あるいはエレメントのヒダ折りした空気清浄
用炉材のヒダの間に粒状活性炭を詰めたもの、またはエ
アクリーナの入口部やエアクリーナ内のキャブレタ取付
部の周辺部に粒状活性炭を設置したもの等が提案されて
いる。

しかし、粒状活性炭をエアクリーナに組込む場合、この
エアクリーナがキャブレタの上に直接取付けられるもの
では、エンジンの振動がエアクリーナに直接伝わり、粒
状活性炭が振動で摩耗し、微粉となってキャプレタへ吸
込まれてキャブレタの性能を損なう恐れがあった。

また、粒状活性炭をエレメントのヒダ折りした空気清浄
用済材のヒダの間に入れる場合、その粒状活性炭の保持
が複雑になること、粒状活性炭を詰めたことで通気抵抗
がかなり大きくなるとともに、その通気抵抗の調節が困
難なこと、および粒状活性炭が振動で摩耗した場合空気
清浄用済材の目詰りを促進させる等の問題があった。

そこで、本考案はリング状の空気清浄用炉材エレメント
の他に、燃料蒸気吸着用の活性炭素繊維を含有する炉材
を有したリング状の燃料蒸気吸着用エレメントを用い、
このエレメントの端面に凹凸部を交互に形成し、このエ
レメントをリング状の空気清浄用濾過エレメントの内側
または外側に配置し、燃料蒸気吸着用済材の凹部を、こ
の炉材に対する空気のバイパス部としたことにより、活
性炭素繊維を含有する燃料蒸気吸着用エレメントの採用
で粒状活性炭のごとく振動で摩耗することはなく、昔た
この燃料蒸気吸着用エレメントの端面に凹凸部を交互に
設けることで、この凹部が空気のバイパス部となり、内
燃機関が作動している時の通気抵抗を下げることができ
、しかも燃料蒸気吸着用エレメントを構成する炉材を、
その素材から経済的に作ることのできる内燃機関用エア
クリーナエレメントを提供することを目的とするもので
ある。

以下、本考案を図に示す実施例について説明する。

第１図〜第５図において、１は内燃機関、２はインテー
クマニホールド、３はキャブレタ、４はエアクリーナで
ある。

このエアクリーナ４は、ケース５、キャップ６、インレ
ット７、ケース５およびキャップ６に固着したリング状
ゴム製エレメントガスケット８，９、キャップ６に固着
したリング状ゴム製ケースガスケット１０、リング状の
空気清浄用濾過エレメント１１．およびこのエレメント
１１より高さ寸法より低いリング状の燃料蒸気吸着用エ
レメント１２等で構成されている。

上記空気清浄用濾過エレメント１１は従来から使用され
ているもので、塩化ビニール、ウレタン樹脂、鉄板等よ
りなる端板１３、多数の通気孔を有する補強部材１４お
よび不織布等のビダ加工された空気清浄用原材１５より
構成されている。

捷た、燃料蒸気吸着用エレメント１２は次の構造を有し
ている。

即ち、シート状の活性炭素繊維１００％もしくは他の繊
維を含有する炉材１６１．を第５図に示すように凹凸部
１６ａ、１６ｂが等間隔で交互に位置するようジグザグ
状に切断して帯状になし、このｐ材１６を多数の通気孔
を有する補強部材１７（金網）の回りに巻き、活性炭素
繊維を含有する炉材１６の凹凸形状に合わせて屈曲製作
したゴム、樹脂、金属より成るリング状端板１８の溝１
８ａ内に上記部材１６の凹凸部’１６ａ、１６ｂネ・よ
び補強部材１７の両端を位置決めし、これらを樹脂接着
剤１９で接着し一体化しである。

従って、この凹凸状の燃料蒸気吸着用エレメント１２を
エアクリーナ４のケース５の段部５ａとキャップ６の間
に組付けた時、このエレメント１２の凹部１６ａとケ
ース５およびキャップ６との間に内燃機関１の吸入空気
のためのバイパス部２０゜２０ａが形成される。

なお、燃料蒸気吸着用エレメント１２の炉材１６の凸部
１６ｂにおける端板１８の部分に前記ガスケット９が圧
着し気密が保持される。

オた、空気清浄用濾過エレメント１１の内側に燃料蒸気
吸着用エレメント１２が配置されるよう両者は同心的に
エアクリーナ４内に配置しである。

上記構成において、エアクリーナ４の入口管７を経て導
入された汚染空気は空気清浄用濾過エレメント１１の炉
材１５により清浄にされ、内燃機関１の燃焼室内に吸入
される。

一方、インテークマニホールド２、キャブレタ３で発生
した燃料蒸気は燃料蒸気吸着用エレメント１２のＦ材１
６に吸着保持され、この吸着保持された燃料蒸気は内燃
機関１の運転時に清浄空気に運ばれて燃料室内へ吸入さ
れる。

従って、燃料蒸気が大気中へ放出されることはない。

ところで上記実施例において燃料蒸気吸着用エレメント
１２と吸入空気清浄用濾過エレメント１１とは互に別部
品で分離構造にしであるため、両エレメント１１．１２
の目詰りやエレメント１２の吸着性能劣化によるエレメ
ント１２の交換を任意に行なうことができ、よって交換
コストを低減できるし、昔た両ニレメンＮｌ、１２の製
造も別々の工程で行なうことができ、製造時の品質維持
が容易である。

昔た使用する内燃機関１の種類と必要性能に合わせてエ
レメント１１の空気清浄性能、エレメント１２の燃料蒸
気吸着性能を独立して設計できる利点もある。

また、吸着性能を大きくするためにはエレメント１２の
活性炭素繊維を含有する炉材１６は厚くなり、内燃機関
１が必要とする空気を吸入する時に通気抵抗が大きくな
り、内燃機関１の出力が低下することになるが、燃料蒸
気吸着用エレメント１２の炉材１６の両端に凹凸部１６
ａ、１６ｂを設けたことでバイパス２０．２０ａが凹部
１６ａの部分に形成されるので、空気の一部はエレメン
ト１２を通過することなくバイパス部２０．２０ａを通
過し、通気抵抗を下げることができる。

よって、バイパス部２０，２０ａの大きさく面積）を調
節することで内燃機関１の出力低下を防止できる。

本考案は上記の実施例に限定されず、以下の如く種々変
形可能である。

（１）燃料蒸気吸着用エレメント１２にかける多数の通
気孔付きの補強部材１Ｔは、炉材１６に別の繊維等を混
合して強度を向上することにより廃止しても勿論よい。

（２）内燃機関１が吸入する空気をバイパスさせるため
のバイパス部２０，２０ａを形成する炉材１６の凹部１
６ａは第６図の如く片側だけでもよい。

その場合、ｐ材１６は第７図のように切断すればよい。

（３）空気清浄用濾過エレメント１１の外側に燃料蒸気
吸着用エレメント１２を配置してもよい。

（４）エレメント１１の高さ寸法をエレメント１２
より小さくしてもよい。

（５）両エレメント１１．１２を一体化してもよい。

（６）吸着用済材１６の凹凸部１６ａ、１６ｂの形
状は矩形以外に台形状にしても勿論よい。

（７）本考案のエアクリーナはキャプレタを有する内燃
機関以外に電気式燃料噴射装置を有する内燃機関にも用
いることができる。

以上述べたように本考案においては、燃料蒸気吸着用の
活性炭素繊維を含むｐ材１６を有するリング状の燃料蒸
気吸着用エレメント１２と、内燃機関１の燃焼室内に吸
入される吸入空気清浄用の炉材１５を有するリング状の
空気清浄用済過エレメント１１とを具備したから、従来
のように燃料蒸気吸着体として粒状活性炭を用いる場合
のごとく振動によって活性炭が摩耗して、微粉塵を生じ
ることはなく、従ってキヤラクタ３に吸込壕れてキヤラ
クタ３の性能が損なわれるといった問題は全く生じない
。

渣た、本考案によれば上記炉材１６の端面に凹凸部１６
ａ、１６ｂを交互に設け、この炉材１６に到達する空気
の一部が凹部１６ａへバイパスするように上記エレメン
ト１２を上記エレメント１１の内側筐た外側に配置した
から、四部１６ａの大きさ、個数を適当に変えることに
より内燃機関１が必要とする通気抵抗に合わすことがで
き、また、凹部１６ａを設けたことによる燃料蒸気吸着
量の減少分は活性炭素繊維を含む炉材１６の厚さ、密度
を変えることで充分に補なうことができる。

また、前記の如く、燃料蒸気吸着用の炉材１６を凹凸状
に形成することで、この炉材の素材から切断して多数作
る場合、切れ端はほとんど生じず、従って経済的に材料
を使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案エレメントの一実施例を内燃機関に搭載
した状態を示す部分断面図、第２図は本考案の一実施例
における燃料蒸気吸着用エレメントを示す平面図、第３
図は第２図の斜視図、第４図は第２図のＩ−Ｉ断面図、
第５図は第３図の活性炭素繊維を含むｐ材１６を凹凸部
１６ａ、１６ｂが交互に現われるように切断する切断線
を示す図、第６図は片側だけに凹凸部１６ａ、１６ｂ
を設けた本考案の他の実施例におけるエレメント１２を
示す正面図、第７図は第６図のエレメントに使う炉材１
６の切断線を示す図である。１・・・・・・内燃機関、２・・・・・・インテークマ
ニホールド、３・・・・・・キヤラクタ、１１・・・・
・・空気清浄用済過エレメント、１２・・・・・・燃料
蒸気吸着用エレメント、１５・・・・・・空気清浄用済
材、１６・・・・・・活性炭素繊維を含む炉材、１６ａ
、１６ｂ・・・・・・凹部、凸部、２０．２０ａ・・・
・・・バイパス部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内燃機関の燃焼室へ吸入される汚染空気を清浄にする空
気清浄用済材を有したリング状の空気清浄用濾過エレメ
ントと、活性炭素繊維を含有した胛材を有し端面が交互
に凹凸状に形成されたリング状の燃料蒸気吸着用エレメ
ントとを具備し、この燃料蒸気吸着用エレメントに到達
する空気の一部がそのエレメントの凹部ヘバイパスする
ようにそのエレメントの内側昔たは外側に前記空気清浄
用濾過エレメントを配置したことを特徴とする内燃機関
用エアクリーナエレメント。