JPS5848974B2 - 引金式スイッチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は引金式スイッチに関するものである。

従来、引金式スイッチは、第１図に示すように、ケース
１に引金２がピン３に回動自在に枢着されており、この
引金２には上記ピン３から離れた位置にピン４により作
動板５が回動自在に枢着されている。

そして、上記作動板５は、引金２を圧縮バネ６の付勢力
に抗して押すことにより、上記ケース１に沿って一定ス
トローク図上右方に移動するようになっている。

一方、上記ケース１に揺動自在に設けられたシャフト７
に揺動自在に取り付けた爪８と、上記作動板５に設けた
突起９とに圧縮バネ１０を嵌装し、上記作動板５の移動
時に、上記圧縮バネ１０を介して上記シャフト７ととも
に揺動する爪８により可動接触板１１を上記作動板５と
反対方向に移動させて、固定接触片１３と１４とを可動
接触板１１に設けた可動接触片１２によりオン・オフす
るようになっている。

ところで、上記引金式スイッチは、可動板Ａが上記シャ
フト７、爪８および可動接触板１１の別部材で構成され
ており、しかも、爪８には可動接触片１２と固定接触片
１３．１４とのオン・オフ時のアークによる圧縮バネ１
０およびシャフト７の焼損を防止するため遮へい板１５
を設ける必要があり、部品点数が多く、組立作業が複雑
となる欠点があった。

また、シャフト７および爪８は揺動運動を行う一方、可
動接触板１１は直線運動を行うために、作動板５の移動
量が可動接触板１１に正確に伝達されず、スイッチ切換
えの信頼性が低いという欠点があった。

本発明は、上記欠点に鑑みてなされたもので、その目的
は、可動板の構成部品を少なくして組立作業を簡単にす
るとともに、確実にスイッチの切換えを行なうことがで
き、しかも、スイッチの切換時における耐衝撃性および
発生アークに対する耐熱性を有する信頼性の高い引金式
スイッチを提供しようとするものである。

以下、本発明を図面に示す実施例で説明する。

第２図において、２０はスイッチケース２１にピン２２
により回動自在に取り付けた引金で、その内部には、復
帰用の圧縮バネ２３を嵌装している。

２４は上記引金２０のビン２２から少し離れた位置にピ
ン２５により回動自在に連結された作動板で、所定位置
には下向きに別部材からなる突起２６が設けてある。

そして、この作動板２４は、上記引金２０が圧縮バネ２
３の付勢力に抗して押し込まれると、上記ケース２１の
上面下部に沿って一定ストローク図中右方に移動する。

２１は上記ケース２１内に嵌め込まれ、上記作動板２４
の移動に連動して揺動ずる可動板で、この可動板２７は
、第３図に示すように、揺動部材２８と、この揺動部材
２８と嵌合あるいは係合して一体に揺動ずる可動接触片
固定部材２９とからなる。

揺動部材２８は、熱可塑性の樹脂により一体成形にて構
成されており、中央部に突起３０ａを有する円弧状の底
板部３０の側部に並設した扇状側壁部３１．３２と、こ
れら側壁部３１ ．３２の頂部に外向きに設けられた支
持用の突起３１ａ，３２ａと、−ヒ記底板部３０の下部
に形成した係合用突起３３とからなる。

一方、上記可動接触片固定部材２９は、熱硬化性の樹脂
により一体成形にて構成されており、揺動部材２８の底
板部３０の円弧に対応した円弧状の固定板部３４と、こ
の固定板部３４のＦ部に設けられた円弧状の凸条部３５
．３６とからなる。

また、上記固定板部３４には上記係合用突起３３と対応
した位置に切欠き部３４ａを有するとともに、上記凸条
部３５，３６における引金２０側に切欠き３７が設けら
れている（第２図参照）。

そして、この切欠き３７より引金２０側に表裏面が連続
する町動接触片３８ ，３９が取付けてある。

そして、上記揺動部材２８の各側壁部３１．３２の各突
起３１ ａ ，３２ａは、上記ケース２１の上面におけ
る上記作動板２４の突起２６から押ポクン２０側に一定
距離隔てた位置に設けた凹所２１ａにそれぞれ揺動可能
に挿入されている。

また、上記可動接触片固定部材２９は、揺動部材２８の
係合用突起３３が切欠き３４ａに嵌め込まれ、かつ、固
定板部３４の凸条部３５，３６の間が、第２図に一点鎖
線で示すように、上記ケース２１内部の中央部に長手力
向に設けた円弧状のガイド部４０土に、揺動可能に載置
されている。

しかも、−ヒ記作動板２４の突起２６と底板部３０の突
起３０ａとには、受金４１ ．４２を介して圧縮バネ４
３が嵌装されており、揺動部材２３と可動接触片固定部
材２９は一体に常態において反時計回り方向に付勢され
ている。

４４．４５は上記ケース２１の前端部および後端部に設
けられた固定接触片で、ケース２１の中央部でその先端
部は所定間隔で対向している。

そして、上記凸条部３５，３６がそれぞれ上記固定接触
片４４．４５間に圧接状態で位置している。

上記構成においては、いま、引金２０が非操作状態にあ
るときは、作動板２４は第２図の状態にあり、突起２６
はケース２１の凹所２１ａよりも後端部に位置している
。

したがって、可動板２７は圧縮バネ４３の付勢力により
、突起３１ａ，３２ａを中心に反時計回り方向に揺動し
ていて、可動接触片３８ ．３９は固定接触片４４ ，
４５の−ヒ側に位置しており、固定接触片４４，４５は
凸条部３５，３６を挾んで非接触（オフ）状態となって
いる（第４イ図）。

この状態において、引金２０を圧縮バネ２３の付勢力に
抗して、ケース２１側に押し込むと、作動板２４がケー
ス２１に沿って第２図中右方に一定ストローク移動する
。

この作動板２４の移動により、突起２６力釦丁動板２７
の突起３１ａ，３２ａと３０ａを結ぶ線より右方に移動
すると、口丁動板２７は時計回り方向に付勢される。

すなわち、揺動部材２８は突起３１ａ，３２ａを中心に
、また、可動接触片固定部材２９はガイド部４０上を揺
動部材２８と一体に時計［【］ｌり方向に急激に揺動し
て、可動接触片３８ ．３９が固定接触片４４ ．４５
の間に位置し、固定接触片４４．４５はり動接触片３８
．３９を介して接触し、スイッチはオフ状態からオン状
態に切換わる（第４口図）。

この場合、可動板２７の時計回り方向の揺動時に、揺動
部材２８の突起３１ａ，３２ａに衝撃が加わり、また、
可動接触片固定部材３４の可動接触片３８ ．３９と固
定接触片４４．４５との接触時にアークが発生するとと
もに発熱する。

ところが、揺動部材２８は熱可塑性樹脂により構戒して
あり、弾性を有するために衝撃を吸収することができ破
損等を防止することができる。

また、同時に、可動接触片固定部材２９は熱硬化性樹脂
にて構威しているので、アークや熱による変形等を生じ
ることがないとともに、大容量の電流の開閉を行なうこ
とができる。

さらに、可動接触片３８，３９の固定接触片４４ ．４
５との接触時に発生するアークは、可動接触片固定部材
２９の固定板部３４の存在により圧縮バネ３６には達せ
ず、圧縮バネ３６のアークによる焼損は確実に防止され
る。

つぎに、引金２０の押圧力を解除すると、引金２０は圧
縮バネ２３の付勢力により、元の位置に復帰するととも
に、これに伴って作動板２４は元の位置に復帰する。

そして、作動板２４の突起２６が可動板２７の突起３１
ａ，３２ａと３０ａを結ぶ線よりも左方に移動すると、
可動板２７は再び反時計回り方向に揺動する。

したがって、可動接触片３８ ．３９は固定接触片４４
．４５の上側に移動して、固定接触片４４ ．４５は再
び非接触状態トなり、スイッチはオン状態からオフ状態
に切換わる（第４イ図）ことになる。

以上のように、本発明の引金式スイッチによれば、作動
板に連動して固定接触片をオン・オフする可動接触片を
有する可動板を、一端をケースに揺動可能に支持される
対向した側壁部およびこれを連結し、作動板との間に圧
縮バネを張設する底板部を有する熱可塑性樹脂からなる
揺動部材と、揺動部材の底板部の上記揺動支点反対側に
取付けられ、揺動部材の揺動により上記固定接触片をオ
ン・オフする可動接触片を有する熱可塑性樹脂からなる
可動接触片固定部材とで構成したため、従来のものに比
べて部品点数が少なく、組み立て工程を簡単化できる。

また、上記揺動部材を熱可塑性の樹脂で構成するととも
に、上記可動接触片固定部材も熱硬化性の樹脂で構成し
てあるので、スイッチの切換時に揺動部材に加わる衝撃
等を吸収でき、可動板の破損等を防止できるとともに、
可動接触片のオン・オフ時におけるアークや発熱による
可動接触片固定部材の変形および圧縮バネの焼損等を確
実に防止することができ、しかも、大容量の電流の開閉
を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の引金式スイッチの構成を示す縦断面図、
第２図は本発明の一実施例の構或を示す縦断面図、第３
図は第２図に示した可動板の拡大斜視図、第４イ図およ
び第４口図はスイッチのオン・オフ時における第２図の
ＩＶ−ＩＶ線切断図である。 ２０・・・・・・引金、２１・・・・・・ケース、２４
・・・・・・作動板、２６・・・・・・突起、２１・・
・・・・可動板、２８・・−・・・揺動部材、２９・・
・・・・可動接触片固定部材、３０・・・・・・底板部
、３１，３２・・・・・・側壁部、３１ａ，３２ａ・・
・・・・突起、３４・・・・・・固定板部、３８，３９
・・・・・・可動接触片、４３・・・・・・圧縮バネ、
４４．４５・・・・・・固定接触片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 引金操作によりケースに対して一定ストローク移動
   する作動板と、ケースに一端を揺動自在に支持され、他
   端側に可動接触片を備えた可動板と、ーヒ記作動板と可
   動板との間に張設した圧縮バネとからなり、上記引金操
   作にもとずく作動板の移動により圧縮バネを介して上記
   可動板を揺動させ、上記可動接触片で対向配置した固定
   接触片をオン・オフする引金式スイッチにおいて、上記
   可動板を、先端で上記ケースに揺動自在に支持される対
   向する側壁部およびこの側壁部を連結するとともに、上
   記圧縮バネの一端を支持する底板部とからなる熱可塑性
   樹脂製揺動部材と、上記揺動部材の底板部の上記揺動支
   点と反対側に取付けられ、揺動部材の揺動により上記対
   向する固定接触片をオン・オフする可動接触片を有する
   熱硬化性樹脂製可動接触片固定部材とで構成したことを
   特徴とする引金式スイッチ。 ２ 上記揺動部材および上記可動接触片固定部材を互い
   に嵌合して、一体化したことを特徴とする上記特許請求
   の範囲第１項に記載の引金式スイッチ。 ３ 上記揺動部材あるいは可動接触片固定部材のいずれ
   か一方側に凸部を設けるとともに他方側にこの凸部と係
   合する凹部を設ける一方、上記ケースに上記可動接触片
   固定部材を上記揺動部材の揺動する方向にガイドするガ
   イド部を設けたことを特徴とする上記特許請求の範囲第
   １項または第２項に記載の引金式スイッチ。