JPS5848932Y2 - 駐輪設備における自転車保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車を安全且つ簡単・容易に保持するための
駐輪設備にかける自転車保持装置に関する。

現在、平面駐車式、二段式、循環式等種々の駐輪設備が
考案されているが、いずれの駐輪設備に訃いても固定床
または駐車台の前後に配置した前輪用係止部材と後輪用
保持部材により、それぞれ自転車前輪の側止兼ストッパ
訃よび後輪の側止を行なっているに過ぎない場合が多く
、特に多数の駐車台を機械的に移動させる循環式駐輪設
備においては、運転中の振動等により自転車が後退移動
して係止部材や保持部材から脱輪し、駐車台から落下す
る危険性がある。

また、前述循環式駐輪設備等には駐車台に特別の係止具
等を用いて車輪を固定保持するものもみられるが、利用
者が直接手をかけて係止操作をするものであるため、利
用者が急いでいる場合や混雑している場合には非常に不
便で扱い難いものである。

本考案は前述事情に鑑み、駐車台に固設した従来通りの
前輪用係止部材と後輪用保持部材（平面駐車式の場合は
必ずしも必要としない）に加えて、前輪用係止部材の若
干後方に中間部を支点に前後方向に揺動自在に断面Ｕ字
形上−向き開口且つ弧状に形成した押付部材を枢着し、
この部材は駐車台との間に張設した引張ばねにより常時
は後端を床面に衝接させて自転車前輪の進入を許容する
も、前輪通過時には前方下り方向に揺動さされ、前記ば
ね力による付勢力向を変えて係止部材との間に前輪を押
付けて、強固に前輪を固定保持し得るごとくした構造簡
単で利用者が直接手をかけることなく迅速且つ容易に扱
える、駐輪設備における自転車保持装置を提供するもの
である。

以下、図面の実施例に基き詳述する。

説明の便宜上、第１図に釦いて左・右を後・前と呼称す
る。

１は本考案装置を採用した循環式駐輪設備で、建屋２内
にネーいて上・下に配置した上部スプロケット（図示せ
ず）と下部スプロケット３間に無端鎖４を張設し、該無
端鎖４に適宜等ピンチで取着した多数のアタッチメント
プレート５先端に各々前後方向の揺れをできる限り抑え
るべく適宜ノリクションをもたせて駐車ケージ６を枢着
吊持し、適宜電動機（図示せず）の駆動により前記駐車
ケージ６を循環回動し、建屋２下部の地上入出庫口２ａ
において自転車Ｊの出入を行なうごとくしである。

前記駐車ケージ６は、駐車台γ上の前後に適宜離間して
前輪固定器具８と後輪保持部材９とを設けている。

このうち後輪保持部材９は、自転車Ｊの前・後輪Ｊ１
、Ｊ２の進入を許容する幅をもって前後方向に延びる左
右１対の棒材９ａを適宜ブラケン）９ｂにより駐車台Ｔ
に固設したものから成り、前・後輪Ｊ１．Ｊ２の進入時
の案内と自転車Ｊ駐車時における後輪Ｊ２の側止の役目
を兼ねている。

筐た、前記前輪固定器具８は、前輪Ｊ１ の側止兼用の
ストッパー０と、該ストッパより若干後方において前輪
Ｊ、の進入時の案内および進入後における前輪Ｊ１の前
方への押付を行なうための押付部材１１とから成ってい
る。

前記ストッパー０は１本の棒材を適宜屈曲させて形成し
てあり、前輪Ｊ、を受入れるに適した幅をもって左右両
脚１０ａ下端を駐車台７に固定して垂直立上り部中間か
ら前方上方に傾斜させ、前端屈曲部１０ｂに訟いて前輪
Ｊ１の前進を規制している。

前記押付部材１１は断面Ｕ字形上向き開口且つ全体を前
後方向に弧状に彎曲させて前方寄り中間部を駐車台γ上
にブラケット１２を介し枢支し、該枢支点Ｑを支点に前
後方向に沿った垂直面内で揺動自在としである。

尚、押付部材１１の前方下り方向への揺動範囲を拡大さ
せるため、前記駐車台１には適宜大きさの穴７ａを削設
しである。

１３は前記押付部材１１の一側部前方寄り上端に突設し
たピン１４と前記ブラケット１２の下部に突設したピン
１５との間に張設した引張ばねで、常時は前記両ピン１
４・１５間を結ぶ線Ｌ（第３図参照）が前記枢支点Ｑよ
り後方に若干ずれていることにより、前記押付部材１１
を後方下り方向に付勢し後端底部を駐車台１に衝接させ
て自転車Ｊの前輪Ｊ の進人を許容する。

オた、前輪Ｊ１通過時には該前輪Ｊ１による前記押付部
材１１の前方下り方向への揺動に伴なって前記第３図に
おける線りが枢支点Ｑより前方に転換移動して■！（第
４図参照）となり、これによって前記押付部材１１を前
輪Ｊ１ を前方に押付ける方向に付勢して該前輪を固
定し得るごとくしである。

勿論、前記引張ばね１３の一端はブラケット１２に代え
て駐車台γ自体に係着してもよい。

次に前述構成の自転車保持装置の使用方法につき説明す
る。

いす、第１図のごとく空の駐車ケージ６が駐車台７上面
を入出庫口２１上レベルに合わせた状態で入出庫口２前
方の所定位置に停止しているものとする。

このとき、前記駐車ケージ６の押付部材１１は引張ばね
１３のばね力により後端底部を駐車台７に衝接させた状
態を保持している。

この状態から、使用者は入出庫口２より自転車Ｊの前輪
Ｊ１を後輪保持部材９の左右棒材９ａ、９ａ間を通過し
て押付部材１１の凹部内に嵌入通過させ、ストッパ１０
の前端屈曲部に衝接する筐で押進める。

このとき、押付部材１１は第３図の状態から前下り方向
に揺動して引張ばね１３の付勢方向を転換させるため前
輪Ｊ１はストッパ１０と押付部材１１との間に固定保持
され（第４図に示す状態）、また後輪Ｊ２は後輪保持部
材９によって保持される。

こうして、使用者は自転車Ｊの入庫を完了する。

自転車Ｊを出庫させる場合は、使用者は適宜釦操作によ
り所望駐車ケージ６を入出庫口２に呼び出し、自転車Ｊ
の後部適所を把持して真直ぐ後方に引寄せるだけでよい
。

このとき、前輪Ｊ１ の後退通過により押付部材１１は
ばね力に抗し後方下り方向に揺動するとともに引張ばね
１３の付勢方向を転換し後端を駐車台１に衝接させた状
態に保持して次の入庫に備える。

尚、第５図に示すごとく直径の小さい前輪Ｊ′１に対し
ても、押付部材１１の揺動角が大きくなるのみで、前述
大直径の場合と同様に確実に固定できる。

また、前述実施例に釦いては本考案装置を循環式駐輪設
備に採用した例について説明したが、平面駐車式や二段
式等地の駐輪設備にも適用できる。

第６図は、本考案装置を平面駐車式駐輪設備１０１）に
適用した例を示すものである。

ここでは、前輪固定器具１０８と後輪保持部材１０９を
１組としたものを複数列固定床１０１上にほぼ４５°の
斜め状態に配置するとともに、前輪固定器具１０８は一
列置きに適宜案内傾斜板１０２ａを具備した架台１０２
上に据付けて、相隣接する自転車のハンにルの干渉を防
止している。

尚、この平面駐車式駐輪設備１００に訃いては振動等が
ないため、後輪保持部材１０９を省略しても、前輪固定
器具１０８だけで自転車保持の機態は十分果し得るもの
である。

以上詳述せるごとく本考案装置によるときは、各駐車台
に設けた前輪固定器具により駐車中の自転車の前輪を前
後・左右に固定保持するごとくしたため、例えば循環式
駐輪設備に訃いて駐車ケージが循環移動中に振動しても
、自転車が脱輪して横転若しくはケージから落下すると
いう危険性は芽ったくなく、しかも前輪固定器具を構成
する押付部材は僅かな人力による自転車の前方への押入
れ筐たは後方への引戻しによって、前輪の固定器たは固
定解除を自動的に行なえるため、女子・子供にも簡単且
つ安全に操作でき、さらに押付部材は前輪の大小にかか
わらず確実に自転車を保持できる。

また、押付部材は構造簡単なため、従来の前輪係止部材
と後輪保持部材とのみを備えた既設の駐輪設備にも容易
に付設することができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図は本考案を垂直循環式駐輪設備に採用した場
合の１例を示すもので、このうち第１図は乗入部付近の
みの側面図、第２図は第１図の■部拡大斜視図、第３．
４，５図は作用説明図、第６図は別の実施例として平面
駐車式駐輪設備に採用した場合の要部側面図である。 図中、γは駐車台、８は前輪固定器具、９は後輪保持部
材、１０はストッパ、１１は押付部材、１３は引張ばね
、Ｊは自転車、Ｊｌは前輪である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 駐車台に固設した自転車前輪の側止兼ストッ
   パと、該ストッパと適宜離間せる前記駐車台上に配置し
   前輪進入方向に沿った垂直面内で揺動自在に中間部を枢
   支せる押付部材とから成る前輪固定器具を備え、前記押
   付部材は駐車台の固定部との間に張設せる引張ばねのば
   ね力により常時は後方下り方向の付勢を受けて後端を前
   記駐車台に衝接するも、前輪通過時には該前輪により前
   方下り方向に揺動されて前記引張ばねによる付勢方向を
   該揺動方向に転換するごとくしたことを特徴とする駐輪
   設備にトける自転車保持装置。
2. （２）前記押付部材は、断面Ｕ字形上向き開口且つ全体
   を前後方向に弧状に彎曲形成した実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の駐輪設備にかける自転車保持装置。