JPS5848688A - 電気黒色ロジウムメッキ浴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、その表面に黒色を呈するロジウムメッキ被覆
を施こした黒色ロジウムメッキ品　の製造方法、および
それに使用する新規メッキ浴に関する。

従来公知のロジウムメッキ浴は種々のロジウム塩、例え
ば硫酸塩、リン酸塩によって提供されているが、これら
から得られるメッキ被覆の色はいずれも白色である。

一般にロジウムは優れた硬さ、耐摩耗性、耐食性および
接触抵抗の安定性を有するので、電気工業での電気接点
、リードフレーム等に、また装飾用品にそのメッキ被覆
が採用されている。さらに、白色以外の色を呈するロジ
ウムメッキが得られるならその実用価値は増大するので
、その開発が望まれている。

一方、従来黒色〆−ツキまだは黒色着色法として黒色ク
ロムメッキ、黒色ニッケルメッキ、炭酸銅黒染法等の方
法が用いられているが、これらの方法はいずれも光沢を
得ることが困難であり、ススを発生するものもあり、装
飾的効果の劣るものが多い。さらに、製造する場合、作
業条件に再現性がなかったり、非量産的である等の問題
があった。

このような状況であるので、装飾品業界では、黒色を呈
する金属として貴金属の出現が強く要望されていた。

本発明者は、装飾用品、特に眼鏡関係、時計関係、装身
具関係、化粧品関係、食器、専に好適なメッキ被覆を提
供するメッキ浴を開発すべく鋭意研究を行った結果、酸
性ロジウムメッキ浴において次亜燐酸塩を含有するメッ
キ浴を用いて常法によりメッキを行うと、鐘面光沢性の
黒色を呈するメッキ被覆が得られ、しかも密着性、耐食
性および硬度性に優れていることを見出し、この発見に
基づいて本発明を完成するに至った。

このメッキ被覆品は、例えばメガネフレー４、時計の側
、文字盤およびバンド、タイピン、ライター、ネックレ
ス、指輪、コーンパクトおよび口紅キャップ等に好適で
あるが、常に装飾品分野に限らず、この優れた被覆を必
要とする分野であればいずれの分野においても使用可能
であり、本発明は各種分野で広〈実施され得る。

本発明におけるメッキ浴はロジウム塩と遊離酸からなる
従来公知の酸性ロジウムメッキ浴に次亜燐酸塩の少なく
とも一種を含有せしめたものであり、これをメッキ浴に
用いてメッキ処理を施すことにより、前記の優れた被覆
を施された物品が得られる。

すなわち、ロジウム塩、遊離酸および次亜燐酸塩という
わずか三成分より成るメッキ浴で十分本発明の目的を達
成することができる。

本発明において使用するロジウム塩としてはロジウムメ
ッキにおいて常用されるロジウムの塩を採用すればよく
、例えば硫酸塩、リン酸塩およびスルファミノ酸塩等が
使用される。

ロジウム塩は従来常用の濃度すなわちα１１ｉ！μ乃至
２０　ｆ／ｌの範囲で採用すればよい。０１　ｆ／を以
下では、電着速度が著しく低下するので好ましくない。

また、２０たｔを越えるときは、高価なロジウムを無駄
に使用するだけなので好ましくないＯ 遊離酸としては、硫酸、リン酸、スルファミノ酸等の酸
性メッキ浴に常用される酸を使用すればよい。

本発明においてメッキ浴に使用する添加剤、すなわち、
次亜燐酸塩としては、アルカリ金属塩（Ｎａ、に塩等）
、アルカリ土類金属塩（Ｃａ、Ｍｇ塩等）、及びアルカ
リ土類金属を除くほかの二価金属塩（Ｃす＋’ＮＬ　Ｆ
ｅ、Ｍｎ塩等）があシ、アルカリ金属塩又はアルカリ土
類金属塩は好ましい結果を与える。

メッキ浴中での次亜燐酸塩の濃度は、ロジウム塩の濃度
に比例して適宜選択しなければならないがα５　ｆ／を
以上であることが好ましい。α５　ｆ／を以下ではメッ
キの着色効果の点で好捷しくない。

その上限は１０　？／を程度であり、１０　ｆｌ／ｌを
こえるとくもりを生ずる（光沢がなくなる）。メッキ浴
のＰＨ値は２５以下が好ましい。ＰＨ値が２．５を越え
ると、ロジウムは水酸化物となり沈澱が生じ、またクラ
ックが発生し易くなり、好ましくない。

浴温げ２０〜４５℃であり、４５℃をこえるとカプリが
生ずるので好ましくない。なお電流密度は常用の範囲（
例えば０５〜５Ａ／ｄｍ’程度）でｉい。

５　Ａ／ｄｒｒ？をこえるときは、メッキ浴中でのガス
発生が激しく、また色調が悪化するので好ましくない。

上記の添加剤は、必須の成分であるが、他に光沢剤とし
て非イオン界面活性剤（０１〜１０ｍｆ／を程度）を加
えることもある。例えばエーテル型の非イオン界面活性
剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル等がある。こ
れらは、一般的には光沢剤として用いられているもので
あるが、本発明においては更に、色調の均一性、ビレ（
微少クラック）、カプリ（部分的曇り）の防止等に効果
がある。

メッキされた被覆物の色はメッキ厚みに関係し、メッキ
厚みが薄い場合゛には青味を帯び、厚付けすると黒色メ
ッキが得られる。αｏ５μ以下のメッキ厚みにおいて青
色被覆が得られ０１μ以上の厚みになると黒色被覆とな
る。その中間の厚さの場合青味がかった黒色となる。さ
らに、厚くした場合、例えば５μ程度のメッキ厚でもな
お黒色を呈する。

メッキ被覆が黒色を呈するが青色を呈するかはメッキ操
作におけるロジウム塩濃度、添加剤濃度、浴温、電流密
度、メッキ時間等のメッキ条件によっても影響を受ける
ので・、上記諸因子を考慮し、簡単な予備メッキを行う
ことにょシそのメッキ浴の操作条件を把握しておき、被
覆物の色の選択は上記諸因子のうち主として、メッキ時
間を変化させることによって決めることが好ましい。

メッキするときの陰極および陽極はロジウムメッキとし
て従来採用されているものを採用できる。

例えば陰極として金属性表面を有する黄銅、洋白、ステ
ンレススチール等なら何でもより（但し鉄、アルミニウ
ム、亜鉛は直接には不可）下地メッキとして例えばニッ
ケル、パラジウム−ニッケル、金被覆を施したものでも
よい。またこれらの下地被覆を有する非金属を用いるこ
とも轟然可能である。陽極は、例えば白金電極あるいは
白金被覆ないし白金−ロジウム被覆を施したチタン電極
等の不溶性電極であればよい。

その他、メッキ方法については慣用の諸手段を適宜適用
することができ、る。但し、本発明によれば、ロジウム
塩、遊離酸および次亜燐酸塩という三成分より成るメッ
キ浴で、特に各種添加剤をさらに使用することなく、メ
ッキ処理して得られる製品は、その表面が鏡面光沢を有
し、黒色を呈し、しかも密着性、耐食性に優れ、従来の
ロジウムメッキ製品と同等の硬度を有している。

さらに、本発明で得られる黒色ロジウムメッキ品をすで
に、本出願人により出願されている特願昭５６−４５５
２２号に開示の通り、陽極電解に付することにより、そ
の耐摩耗性を改善でき、従来の白色ロジウムメッキ品と
同等の耐摩耗性を得ることができる。

陽極電解の詳細は上掲の出願に記載されており、ここで
は詳述は略するが、電解質として、さらにポリエチレン
イミンを１〜１００　ｍｔ／ｌ用いることにより、良好
な耐摩耗性を備えた黒色ロジウムメッキ品を得ることが
出来る。

陽極電解の一般的条件として、強酸、強アルカリ等のメ
ッキ被覆ないし下地を腐蝕するおそれのある電解質を用
いないこと、陰極として不溶性のものを用いることがあ
る。浴温は例えば３０〜６０℃電解質濃度１〜１００　
ｆ／を程度、電流密度α１〜２０Ａ／ｄ−程度の条件に
おいて、処理時間＆−６０分で陽極電解処理可能である
。電解質の例とじては、クエン酸、グルタミン酸、酢酸
等の有機酸（又はその塩）、燐酸、ホウ酸、青酸、ケイ
酸等の無機酸（又はその塩）、その他メチルアルコール
、エチレングリコール、ベンジルアミン、ＥＤＴＡ、ポ
リアクリルアミド、サソカリンノーダ、ポリエチレンイ
ミン等がある。

従って、本発明は産業上極めて有用である。

以下、実施例により本発明の詳細な説明する。

実施例り 硫酸ロジウム（ロジウム：　ａ　ｔ７ｔ　）　、次亜燐
酸ナトリウム（１ｔ／ｌ　）および硫酸（遊離１０　ｙ
／ｌ）を混合して得られるメッキ浴に白金メッキしたチ
タン板を陽極とし、黄銅板を陰極として配置し、浴温２
５℃、電流密度８　Ａ／ｄｒｒ？の条件下に１０分間黄
銅板に電気メッキを行った。

得られた析着物は鏡面光沢を有し黒色を呈していた。厚
みは０３μであシ、密着性は良好であった。

また、上記浴組成において、通電時間のみを変化させて
その他同−条件下にメッキして０１〜１μの厚さのメッ
キ被覆を得た。いずれも鏡面光沢を有する黒色であり、
密着性は良好であった。

得られた黄銅板について、キャラテスト法およびアンモ
ニア雰囲気曝気法により耐食性を試験し・たところ、腐
食は全くなく、優れた耐食性を示した。その硬度は、白
色ロジウムメッキで得られる被覆と比較し、同程度であ
った。

壷７ンモ＝ア雰囲気曝気法：比重α９６のアンモニア水
をデシケータ底に入れ、試料を２０℃のアンモニア雰囲
気で２４時間曝気して試料表面の変色、７クレを観察し
た。

実施例２ 次亜燐酸塩として次亜燐酸コバルト（１９／ｌ　）を用
いたメッキ浴により、その他実施例１の第１のメッキ例
と同様にメッキ処理を施し、厚さ０５μの黒色メッキ被
覆を得た。この黒色ロジウムメッキは鏡面光沢を有し、
密着性、耐食性とも良好であった。

実施例ａ 次亜燐酸塩として次亜燐酸ニッケル（１ｆ／ｌ　）を含
有するメッキ浴によりその他実施例２と同様にメッキ処
理を行い同様な結果を得た。

実施例九 実施例１の第１メッキ例で得た黒色ロジウムメッキ品を
以下の条件において、陽極電解処理に付した。

処理条件：電解質　クエン酸ンーダ　１００　ｆ／を浴
温度　２５℃、浴電圧　１〜５Ｖ 電流　α０２〜α５Ａ、処理時間１〜１０分その結果得
られた、試料について耐摩耗性を未処理のもの及び白色
ロジウムメッキ品と共に測定しその結果を第１表に示す
。

第１表 実施例４　　　　　０　　　　良　　４０５実施例５　
　　　　　　α２　　　　良　　３７３処理前の黒色　
　　　　Ｌ５　　　　　不良　　１２５Ｒｈメツキ板 実施例５ ポリエチレンイミン（２０ｒｎｔ／ｌ）を電解質とし電
圧２．？８Ｖ、電流α００４．α０２Ａ／ｄｍ’にて１
０〜２０分間その他は実施例４と同様にして、同一の試
料によシ陽極電解処理を行い、得られた試料について、
耐摩耗性の測定を行いその結果を第１表に示す。耐摩耗
性のいちソるしい向上と共に光沢性がさらに増したこと
が判る。

なお、耐摩耗性の測定は、１０ｄの試料板に６００ｆの
荷重をかけ、牛の裏皮上で１０ａｎのストローク１往復
／秒の速度の往復運動によシ、摩耗量を測定することに
よシ行った。

光沢度ＦｉＪＩＳＺ　８７４１−１９７８光沢度測定方
法に規定される鏡面光沢度測定方法に基づいて、日本重
色工業（イ）製の色差計（ＮＤ−５型）を用いて測定し
た。

以上の通シ、本発明によれば耐摩耗性に優れ、さらに光
沢性の良好なロジウムメッキ品が得られる。

手続補正書（自発） 昭和５７年４月−５日 特許庁長官　島田要衝　殿 １、事件の表示 ゛昭和ｐ６年　特許　　１第１４５５６３　　号２、発
明の名称 黒色ロジウムメッキ品の製造方法及びメッキ浴３、　補
正をする者 事件との関係　　特許出願人 日本新金属化工株式会社 ４、代理人 金 ５、　補正命令の日付　　　　自発　　　。

６、　補正により増加する発明の数　　なし７、補正の
対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 ８、補正の内容　　別紙の通り ｌｌ１１ｍ書の発明の詳細な説明の欄を次のように補正
する。

明細書簡８頁１４行目〜１７行目、［陽極ｗｐｓの一般
的条件として００１１．用いる仁とがある−を削除する
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）酸性ロジウムメッキ浴を用いたロジウムメッキ品の
   製造方法において、常用の酸性ロジウムメッキ浴に添加
   剤として次亜燐酸塩を含有することを特徴とする黒色ロ
   ジウムメッキ品の製造方法。 ２）酸性ロジウムメッキ浴において、該メッキ浴に添加
   剤として、次亜燐酸塩を含有することを−徴とする黒色
   ロジウムメッキ浴。