JPS5848181Y2 - トラクタフエンダにおける乗降用手摺の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トラクタのフェンダ上に取着される乗降用手
摺の構造に関する。

周知のように一般のトラクタのフェンダ上には、手摺が
取着されているが、通常、パイプで形成されて釦り、高
くつく欠点があった。

そこで、これに対処すべく一枚の板金を所望に折り曲げ
て手摺を構成したものが提案されている。

この場合の手摺は、一体板金製であるからこれに所要の
強度を持たせるには折曲げてコ型枠状となすのであり、
こうすると強くはなるが裏側に突片が突き出すためこれ
をオペレータが乗降のために握ると加工上の都合などに
因ってけがをすることが想定され、従ってこれにゴム製
のグリップを外包させてその保護をするのである。

このグリップを取付けるに当っては一般に折返し状のリ
ップを備えたものでグリップを製作し、これが内側に引
掛るようにするのであるが、この場合同リップを他の部
分と同じ〈薄肉状として釦くと乗降時の力で取外れたり
することが想定される。

一方手摺となる前ステーはその長手を真直ぐにしておく
と握り難くくなり、従ってこれをやや曲り状にしてむく
ことが考えられるのであり、しかし乍ら曲状とすると逆
にグリップがこれに密着するかどうかが問題となるもの
であって、ここにこれら問題の解決策が車重れていた処
である。

そこで、本考案は上記問題を解決するために工夫された
もので、板金製手摺にゴム製グリップを外れに＜＜、安
定に嵌着できるようにすると共に、その取付けも簡単に
行なえるようにしたものであり、その特徴とするところ
ハ、トラクタのフェンダ上に取着される乗降用手摺にお
いて、前記手摺が、下向き開放状のコ型枠とされると共
に、前後間が曲状をなすべく上向き突状に曲成された板
金材よりなり、同手摺外周の前後方向に沿って、巾方向
に溝を形成したＣ型断面のゴム製グリップを外嵌すると
共に、同グリップ底部に沿って折返し状に突設した左右
リップのうちトラクタ内側に対応するものを他部よりも
厚肉状に形成した点にある。

以下、図示する好適な実施例について説明する。

第１図から第５図に示すものは農用トラクタについての
一例であり、トラクタの機体１には前・後輪２，３を装
備し、且つ後輪３の各内側には逆り字状をなすフェンダ
４を対称的に立設すると共に、両フェンダ４間に対応し
てシート５を位置させである。

前記各後輪フェンダ４上の前寄りの位置には、前後のヒ
ス６を使って乗降用手摺つき小物入れ１７を左右対称に
取付けである。

この小物入れ７ば、一枚の板金を所望に折曲げて形成し
たものであって、その中央部には、内側端の上下に一対
の対向状受留リップ８ａ 、８ａを備え概ねＣ型箱状に
形成したケース本体８を構成し、その両リップ８ａ 、
８ａ間に開口部９を、又内部に収容空間Ｓを形成してあ
って同空間Ｓ内にタバコとかマツチその他必要な小物ａ
を入れるように構成しである。

ここで８ｂはケース本体８の土壁、８ｃは外側壁を示し
、同外側壁８０には夫夫ウィンカ−１０を取着し５であ
る。

同ウィンカ−１０は上壁８ｂに配置して充分高さをとる
ようにすることも自由である。

一方間ケース本体８の後端部には、上壁８ｂからＬ型を
なして下向きに層成された後ステー１１を突設し、この
後ステー１１が収容空間Ｓの後背壁を兼ねるように対面
するものである。

又、同ケース本体８の前端には、下向き開放状をなずコ
型長手状の手摺兼用前ステー１２を一体的にかつ前方延
出状に備え、丁度この前ステー１２は上向きに突状に反
る曲線状として形成され同ステー１２の外周囲に沿うべ
くＣ型断面のゴム製グリップ１３を外嵌しである。

回グリップ１３ば、前ステー１２の両脇に対向Ｌ、て備
えたリップ１２ａ、１２ａを夫々包み込む圭うに外側折
返しリップ１３ａと内側折返しリップ１３ｂとを一体形
成してあって、夫々内側折返し７リツプ１３ｂのものが
図示Ｗの如く外側折返しリップ１３ａとなるものの巾よ
りも大きな厚肉状に形成されて釦り、１ず内側折返しリ
ップ１３ｂを嵌めてのち、より自由な変形のできる外側
折返（７リツプ１３ａを嵌めれば容易に取付けができ、
その一方、内側折返しリップ１３ｂが強ぐ嵌着状態を維
持するから第５図示の如くオペレーターが乗降に際して
握り揚げても浮き勝ちとならず取り外れにくく安全でし
かも的確に乗降ができ、且つグリップ１３自体も傷みに
くいものとなる。

更にこのグリップ１３の外周個所には、巾方向に向く溝
１３ｃが長手方向に列状をなして形成され、この溝１３
ｃはスリップ止めとして機能すると共に該溝１３ｃが若
干弱い１固所となって曲がり易いから曲り状の前ステー
１２に添接し易く嵌着状態が安定化し且つ取付は易いも
のとなる。

また小物入れ７を手摺とウィンカ取付台とに兼用した構
成であり、部材の兼用化が図れると共に、一枚の板金で
一体に形成したものであり、従って種々機能をもつもの
を極めて安価に製作できる。

本考案は以上のように、ゴム製グリップ底部に沿って突
設された左右リップのうちトラクタ内側に対応するもの
を他部よりも厚肉状に形成しており、捷た長手方向に沿
って、巾方向の溝を形成しているため、外れにりく、安
定した取付は状態が得られ、渣たその取付けも容易であ
り、安全かつ的確に乗降することができる。

さらに、板金材を折曲形成して手摺を構威し、該手摺に
ゴム製グリップを外嵌する簡単な構成であり、安価に提
供できるという利点を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一例をトラクタ全体として示す外側
面図、第２図は第１図の要部拡大側面図、第３図は第２
図に対する内側面図、第４図は第２図ＩＶ−ＩＶ線断面
図、第５図は第２図Ｖ−■線の拡大断面図である。 １・・・・・・機体、４・・・・・・フェンダ、７・・
・・・・小物入れ、８・・・・・・ケース本体、１０・
・・・・・ウィンカ−１１・・・・・・後ステー １２
・・・・・・手摺兼用前ステー、１３・・・・・・グリ
ップ、１３ａ・・・・・・外側折返しリップ、１３ｂ・
・・・・・内側折返しリップ、１３ｃ・・・・・・溝、
Ｓ・・・・・・小物入れ収容空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクタのフェンダ上に取着される乗降用手摺において
   、前記手摺が、下向き開放状のコ型枠とされると共に、
   前後間が曲状をなすべく上向き突状に曲成された板金材
   よりなり、同手摺外周の前後方向に沿って、巾方向に溝
   を形成したＣ型断面のゴム製グリップを外嵌すると共に
   、同グリップ底部に沿って折返し状に突設した左右リッ
   プのうちトラクタ内側に対応するものを他部よりも厚内
   状に形成したことを特徴とするトラクタフェンダにおけ
   る乗降用手摺の構造。