JPS5846484B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPS5846484B2
JPS5846484B2 JP12119579A JP12119579A JPS5846484B2 JP S5846484 B2 JPS5846484 B2 JP S5846484B2 JP 12119579 A JP12119579 A JP 12119579A JP 12119579 A JP12119579 A JP 12119579A JP S5846484 B2 JPS5846484 B2 JP S5846484B2
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高志 氏家
利之 小沢
省志 中島
健 長沼
良仁 落合
聡 林
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    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/55Phosphorus compounds

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歯磨、局所塗布剤、知覚過敏症鈍麻剤プロフイ
ラクシスペースト、洗口剤、かみくだき錠剤、口腔用バ
ンド、キャビティーシール剤、超音波処置剤、イオン導
入用処置剤、デンタルフロス、チューインガム等として
使用される口腔用組成物に関し、特に比較的難溶性の第
1錫化合物と錫イオンを含まないフッ素化合物とフィチ
ン酸化合物とが含有され、その適用により歯質の耐酸性
を向上させることができるため、う蝕を予防することが
でき、また酸による歯牙の脱灰、う窩の形成を可及的に
防止することができるので歯垢の付着を可及的に防止し
得、それ故歯垢中の細菌が歯肉等を攻撃することを可及
的に防止し得て、これら細菌に基ずく歯周疾患の発生を
予防するのに好適で、使用感もよく、製剤化の上でも問
題の少ない口腔用組成物に関する。
従来より、第1錫化合物はこれを含む液で歯牙エナメル
質及び象牙質を処理すると第1錫イオンの作用で耐酸性
の高い歯質を与えることが知られている。
特に、フッ素イオンの共存する液、例えばフッ化第1錫
(5nF2)や塩化フッ化第1錫(SnCAF)等の溶
液で処置すると歯質耐酸性を向上させると同時にフッ素
の取込みもみられ、う蝕予防効果、う蝕進行抑制効果、
象牙質知覚過敏症鈍麻効果などのいくつかの優れた効果
を示すことも知られているrJ、c、Muhler e
t al、、J、A、D、A。
51.665.(1955))。
このため、従来より第1錫化合物の溶液を歯牙に塗布し
たり、歯磨剤に配合したりすることが行われがいるが、
第1錫化合物の溶液は保存安定性が悪く、その溶存活性
第1錫イオンが容易に失活してしまう等の問題がある。
例えば最も汎用されているフッ化第1錫の水溶液は、そ
の第1錫イオンが加水分解や空気酸化によって上述した
効果を奏しない不活性な錫化合物(不溶性の水酸化錫、
酸化錫、酸化フッ化錫、4価の錫化合物等)に容易に変
化し、溶存活性第1錫イオン量が著しく減少してしまい
、この結果う蝕予防等の効果が減少する。
特にこの傾向はフッ化第1錫の濃度が低い程、保存温度
が高い程著しい。
また、このフッ化第1錫を歯磨剤に配合した場合、歯磨
剤中の他の成分と反応して不溶性の水酸化錫、リン酸銀
等や可溶性ではあるが非常に安定なコンプレックスを形
成し易く、フリーな有効第1錫イオン量が減少する(こ
の傾向はpH6,0以上で著しい)。
更に、加水分解或いは溶存酸素によっても歯磨剤中のS
n2+がSn4+ に酸化され有効活性な溶存第1錫イ
オン量が減少してしまい。
フッ化第1錫配合による効果が十分に発揮されない。
この場合、香料、香味、発泡性、研磨剤及び粘結剤の加
水分解性を考えると、歯磨剤のpHをあまり低くするこ
とは好ましくない。
このような保存に伴なう有効溶存第1錫イオン量の減少
を防止するため、従来様々の技術が提案されている。
例えば、米国特許第2,946.725号、英国特許第
804,486号、同第845,611号公報には、難
溶性の第1錫化合物、例えばピロリン酸第1錫、メタリ
ン酸第1錫、酒石酸第1錫等を”reservoir”
として可溶性第1錫化合物、例えばフッ化第1錫と共に
歯磨剤中に配合することにより、この難溶性第1錫化合
物から少量の第1錫イオンを長期に亘って供給し、第1
錫イオン濃度を一定のレベルに維持する歯磨剤が開示さ
れている。
また、ある種の有機キレート剤や錯形成可能な試薬を第
1錫イオンに作用させることにより、第1錫イオンその
ものを安定化する技術が提案され、例えばリンゴ酸やク
エン酸等のカルボン酸、或いはその塩を用いたり(米国
特許第3,282,792号)、ヒドロキシエチルニト
リロジ酢酸もしくはその塩を用いたり(米国特許第3,
544,678号)アルドン酸類を用いたり(米国特許
第3,105,798)更にはメタンジホスホン酸やエ
タン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸類を用い
たり(米国特許第3,549,677号、英国特許第1
,160,640号、特公昭46−10436)等して
、第1錫イオンの保存安定性を高めることが提案されて
いる。
しかし、難溶性第1錫化合物をreservoir”と
して配合する技術は、本質的に難溶性第1錫化合物が可
溶化されているものではなく、このため特に歯磨剤系や
ゲルタイプ系、プロフィラフシスペースト系のようなか
なりの粘稠な系では溶解第1錫イオンの供給能力が必ず
しも十分高くなく、その結果溶存有効第1錫イオンの経
時的減少もかなり著しいといえる。
また、後述する実験例に示したように、エナメル質耐酸
性向上効果の面でも十分満足し得るものではない。
更に、第1錫イオンそのものにある種のキレート剤や錯
形成可能な試薬を作用させて安定化する技術は、あまり
強く第1錫イオンを安定化しすぎると第1錫イオンの歯
質との反応活性度が阻害され、第1錫イオンによる所期
の効果が十分達成されない。
また特に、第1錫化合物としてはフッ素イオンを含有す
るフッ化第1錫が従来より汎用されているが、フッ化第
1錫水溶液の田は2〜3と低い上、これをpH調整して
pHを上げる場合、上述したように水酸化錫の沈殿が生
じたり、また溶存酸素と反応して4価の錫イオンとなり
、フッ素イオンとの親和性が強まって遊離のフッ素イオ
ンを放出し難くなり、このため有効な第1錫イオンと共
に有効フッ素イオン量が減少するなどの不活性現象が生
じ易く、従ってフッ化第1錫を用いて製剤化する場合は
工場製造過程で種々の制約があり、その取扱いや口腔用
組成物に適用可能な基剤の範囲が大きく限定される場合
がある。
かつ、フッ化第1錫は特有の渋みがあって使用感を損う
場合もあり、このため味、香味を改良する必要が生じる
場合もある。
しかも、フッ化第1錫は上述したように歯質の耐酸性向
上効果を与えるものの、それ単独ではなお効果の点で必
ずしも十分であるとはいい難い。
一方、従来より第1錫化合物、フッ素化合物以外にもう
蝕抑制効果を与える種々の化合物が検討されており、例
えばフィチン酸ナトリウムやフィチン酸カルシウムを用
いてハイドロオキシアパタイトの酸への溶解性を減少さ
せることも検討されているが、その評価は一定していな
い。
また、このフィチン酸を用いた例として、フィチン酸カ
ルシウム等のフィチン酸の2価金属塩をモノフルオロリ
ン酸塩と共に配合した口腔用組成物(英国特許第138
4375号)、更には水溶性カルシウム塩を含む相とフ
ィチン酸等の水溶性有機もしくは無機リン酸化合物、場
合によりこれに水溶性フッ素化合物を加えて得た相との
2相を別個に隔離して有する口腔用組成物(英国特許1
408922号)も提案されているが、これらも同様に
効果が広く認められるに至っていない。
本発明者らは上記事情に鑑み、第1錫化合物を用い、経
時的にもその効果の低下が少なく、効率よく第1錫イオ
ンの効果を発揮し得、かっ歯質耐酸性向上効果に優れて
いる上、使用感もよく、かつ製剤化上も有利な口腔用組
成物を得るため鋭意研究を行なった結果、フッ化第1錫
等のフッ素イオン含有の水溶性第1錫化合物を使用せず
、ピロリン酸第1錫等の比較的難溶性の第1錫化合物と
、フッ化ナトリウム等の錫イオンを含まないフッ素化合
物とにフィチン酸ナトリウム等のフィチン酸化合物を配
合することにより、難溶性第1錫化合物を適度に可溶化
する上、酸化雰囲気下で長期間保存した後においても有
効溶存第1錫イオン量の低下が少なく、かつこのフィチ
ン酸配合系で歯牙エナメル質を処置した場合、その耐酸
性向上効果が単にフッ化第1錫水溶液で処置した場合に
比べて非常に高く、かつフッ素の取り込み量も増大し、
しかもこのフィチン酸化合物の添加による効果はpl(
2〜7の広範囲において、また歯磨剤中においても十分
発揮されることを知見した。
特にフィチン酸化合物が一部が沈殿して非解離状態にあ
る難溶性第1錫化合物を含む系に添加された場合、難溶
性第1錫化合物の徐放性を促進し、難溶性第1錫化合物
を適度に可溶化すると共に、長期に亘って確実に第1錫
イオンを供給し、かつ第1錫イオンの保存安定性を高め
、従って長期に亘り有効溶存第1錫イオン量をほぼ一定
に保持することができ、しかも第1錫イオンの反応活性
力を阻害することなく、むしろ第1錫イオンの効果を種
々の制約条件下でも増長し、このように有効溶存第1錫
イオンの供給、第1錫イオンの活性維持効果を向上させ
得ると共に、フッ素イオンの効果を有効に発揮させ、フ
ィチン酸化合物の配合により、第1錫イオン、フッ素イ
オンをそれぞれ単独でもしくはこれらを単に組合せて作
用させるよりも、エナメル質耐酸性向上効果をより高く
し得ることを見い出したものである。
かつ、第1錫イオン及びフッ素イオンが含有されている
にもかかわらず、フッ化第1錫を用いた場合よりも使用
感が良く、しかも製剤化の上での制限も少なく、口腔用
組成物の製造上有利であることを知得し、本発明をなす
に至ったものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係る口腔用組成物は難溶性第1錫化合物と錫イ
オンを含まない可溶性フッ素化合物とフィチン酸化合物
を含有してなるものである。
この場合、難溶性の第1錫化合物としては、ピロリン酸
第1錫、メタリン酸第1錫、リン酸第1錫等の狭義の難
溶性第1錫化合物、酸化第1錫、シュウ酸第1錫等の狭
義の不溶性第1錫化合物の1種又は2種以上が使用し得
る。
これら難溶性の第1錫化合物は第1錫イオンの供給源で
あると共に、難溶性化合物の一部が沈殿状態にある場合
はこれが’ reservoir” として作用し、溶
存有効第1錫イオンの補充源となるものである。
その配合量は配合フッ素濃度、フィチン酸化合物配合量
等により相違するが、通常錫として全体の0.12〜1
0φ(重量φ、以下同じ)、好ましくは0.2〜10φ
、特に0.5〜3φの範囲である。
特にピロリン酸第1錫を用いる場合であれば0.2〜3
ダ、特に0.5〜3倒、メタリン酸第1錫の場合は0.
3〜2φ、シュウ酸第1錫の場合は0.3〜2φの配合
量とすることが好ましい。
なお、これら難溶性第1錫化合物はその一部が沈殿して
非解離状態にあるように配合することが好ましく、これ
により長期に亘り溶存活性第1錫イオン量をほぼ一定レ
ベルに保持することができる。
また、錫イオンを含まない可溶性フッ素化合物としては
、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化リチウム
、フッ化アンモニウム、モノフルオロリン酸ナトリウム
、モノフルオロリン酸水素ナトリウム、モノフルオロリ
ン酸カリウム、モノフルオロリン酸アンモニウム、ヘキ
サフルオロジルコン酸カリウム、ヘキサフルオロチタン
酸カリウム等の1種又は2種以上が好適に使用でき、ま
たフッ化セシウム、フッ化アルミニウム、フッ化銅、フ
ッ化鉛、フッ化銀、フッ化ニッケル、フッ化ジルコニウ
ム、フッ化銀、更にはへキシルアミンハイドロフロライ
ド、ラウリルアミンハイドロフロライド、セチルアミン
ハイドロフロライド、グリシンハイドロフロライド、リ
ジンハイドロフロライド、アラニンハイドロフロライド
等も使用し得る。
これらフッ素化合物の配合量はフッ素濃度として100
〜i o o o op巴特に500〜3000pym
とすることが好ましい。
なお、歯磨剤を製造する場合であればフッ素濃度は10
00p−とすることが好ましい。
フィチン酸化合物としては、フィチン酸、それにフィチ
ン酸の1〜6位のリン酸基の一部もしくは全部の水素原
子を所定の金属基で置換した、例えばフィチン酸ナトリ
ウム フィチン酸カリウムフィチン酸リチウム等のフィ
チン酸のアルカリ金属塩、フィチン酸アンモニウム、或
いはフィチン酸マグネシウム、フィチン酸亜鉛、フィチ
ン酸カルシウム等のフィチン酸の■価金属塩、フィチン
酸アルミニウム、フィチン、これらの複合塩などの1種
又は2種以上が使用でき、特に水溶性のものが好適であ
る。
これらフィチン酸化合物を配合することにより、難溶性
第1錫化合物からの第1錫イオンの溶出を促進し、かつ
第1錫イオンの保存安定性を増大させると共に、第1錫
イオンを活性状態に維持し、第1錫イオンの効果を十分
発揮させ、かつフッ素イオンの効果をも有効に発揮させ
、しかも第1錫イオン、フッ素イオンとの相乗作用によ
ってエナメル質耐酸性向上効果を高めることができる。
これらフィチン酸化合物の配合量は必らずしも制限はな
いが、好ましくは0.1〜20φ、より好ましくは0.
2〜10%、更に好ましくは0,5〜3多である。
本発明のその他の成分としては、口腔用組成物の種類、
その用途や剤型等に応じた公知の成分が用いられ、水に
難溶性第1錫化合物、フッ素化合物、フィチン酸化合物
を加えたものに所望の公知成分を混ぜ合わせることによ
って口腔用組成物を製造する。
即ち、本発明に係る口腔用組成物は、洗口剤(液剤、錠
剤、粉粒状剤、ペースト)、かみくだき錠剤、口腔用バ
ンド、局所用塗布剤(液剤、ペースト)、キャビティシ
ール剤、超音波処置剤、イオン導入用処置剤、プロフィ
ラフシスペースト、歯磨、デンタルフロス、知覚過敏症
鈍麻剤、チューインガム等として使用されるものである
が、例えば液状の洗口剤や局所用塗布剤等を製造する場
合は、蒸留水又はイオン交換水に難溶性第1錫化合物、
フッ素化合物、フィチン酸化合物を加えると共に、必要
に応じてサッカリン等の甘味料やハツカ油、スペアミン
ト油、アニス油等の付香剤を少量加えて製造する。
また、ペースト状の洗口剤や局所用塗布剤等を製造する
場合は、前記液状物に更にグリセリン、ソルビトール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の保
湿剤(配合量通常5〜70重量優)や、キサンタンガム
、グアガム、カラギナン、ハイドロキシエチルセルロー
ス ナトリウムカルボキシメチルセルロース等の粘結剤
(配合量通常0.3〜10重量φ)、それに少量のパラ
オキシ安息香酸エチルパラオキシ安息香酸ブチル等の防
腐剤などを加えて製造する。
更に、錠剤や粉粒状剤は、乳糖、マンニット等の賦形剤
、トウモロコシデンプン カルボキシメチルセルロース
等の崩壊剤、結合剤など、公知の錠剤、粉粒状剤用成分
を用いて常法に従って製造し得、また口腔用バンドは第
1錫化合物、フィチン酸化合物、更にはフッ素化合物と
共に水に溶解もしくは水でゲル化する粘着性高分子物質
、多価アルコール、界面活性剤等の所用の成分を水に溶
解もしくは分散させ、これを凍結乾燥し、所望の形状に
裁断する等の方法で製造する。
また、歯磨の場合には、ピロリン酸カルシウム、不溶性
アルカリ金属メタリン酸塩(例えば不溶性メタリン酸ナ
トリウム)、二酸化チタン、レジン水酸化アルミニウム
、無水ケイ酸、アルミノシリケート等の研磨剤(配合量
通常20〜60重量φキサンタンガム、グアガム、カラ
ギナン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース等の粘
結剤(0,5〜5φ)、グリセリン、ソルビトール、そ
の他の多価アルコール等の保湿剤(15〜40%)。
ラウリル硫酸す) IJウムなどの水溶性アルキル硫酸
塩、その他の発泡剤(0,5〜3饅)、それに付置剤、
甘味剤、防腐剤、更にクロルヘキシジン等の有効成分な
どを使用して製造する。
なお、本発明に係る口腔用組成物のpHは2〜7であり
、特に組成物の効果を効率よく良好に発揮させることが
できる点からpH3〜6とすることが好ましい。
この場合、pHの調整はフィチン酸或いはその塩の配合
により行うようにしてもよいが、クエン酸、酒石酸、乳
酸、マロン酸、リンゴ酸、L−アスコルビン酸、酢酸、
コハク酸などの有機酸又はそのアルカリ金属塩、或いは
塩酸、リン酸等の無機酸や水酸化ナトリウム等のアルカ
リを加えて所望のpHに調整するようにしてもよい。
本発明の口腔用組成物は、その種類、剤型等に応じた通
常の方法で使用するもので、そのまま或いは水で希釈す
るなどして用いる。
本発明に係る口腔用組成物は、難溶性第1錫化合物と錫
イオンを含有しない水溶性フッ素化合物を含む系にフィ
チン酸化合物が配合されていることにより、広範囲なp
)f(2〜7)において口腔用組成物中に第1錫イオン
が適度に供給され、第1錫イオンの効果が有効に発揮さ
れると共に、フッ素イオンの効果も有効に発揮され、歯
質との反応性が増大し、その適用により歯質耐酸性が向
上し、容易には流出しない安定な形でのフッ素取り込み
量も高くなり、機械的外力や化学的外力に強い歯質(エ
ナメル質表面)が得られる。
また、難溶性第1錫化合物の一部が沈殿して非解離状態
にある場合は、口腔用組成物中の活性有効な溶存第1錫
イオンの濃度が長期に亘り保存安定な形で維持され、長
期間保存後においても第1錫イオンの効果が有効に発揮
する。
特に歯磨剤系でのpH(3〜6)で第1錫イオンの保存
安定性と高い歯質反応活性度をもたらし、更に歯磨剤、
ゲル、プロフィラフシスペーストの製剤化に対して大さ
な妨害をしないものである。
また特に、本発明の口腔用組成物はフッ化第1錫を用い
た場合に比較して使用感が非常によく、収れん味も少な
いものである。
かつ、錫イオンを含有しない可溶性フッ化物、例えばフ
ッ化ナトリウムなどはその水溶液は中性であり、水酸化
物を生成したり酸素と結合して不溶物を生成するなどの
こともなく、非常に安定であり、その取扱い性がよく、
pH調整も比較的簡単に行なわれるので、製剤化に際し
ての制限も少なく、製剤化が容易に行なわれる。
次に実験例を示して本発明の効果を具体的に説明する。
なお、下記の例において多はいずれも重量φである。
〔実験例 1〕 第1表に示すキレート化剤乃至錯形成物を用い、下記処
方の試験試料を調製した。
なお、pHは水酸化ナトリウム又は塩酸を用いて4.0
に調整した。
次に、各試料につき、その調製直後及びこれら試料を加
速試験として1気圧酸素デシケータ−中にて20℃で1
ケ月間保存した後の溶存第1錫イオン量とこれら試料で
処理した場合のエナメル質脱灰後のビッカース硬度値を
下記の方法で測定し、第1表に示す結果を得た。
第1錫イオン量の測定 第1錫イオンの定量は、遠沈分離(io、oo。
〜12,00 Or、p、m、 )にて沈殿部を除いた
上澄液について、0.05Nヨウ素溶液を用いて溶存第
1錫量を滴定した。
ビッカース硬度値の測定 前記試料中に人エナメル質を30’Cにて3分間浸漬し
た後、歯刷子により縦横釜10回、計20回水洗ブラッ
シングし、その後流水下にて1o分間水洗を行なった(
温度20℃)。
水洗後、処置した歯を脱灰液(0,1M酢酸緩衝液、p
H4,5)に浸漬して20℃で2時間静置脱灰し、脱灰
後の工噂*ナメル質表面の硬度をビッカース硬度計を用
いて測定し、その測定値により試料のエナメル質耐酸性
向上効果を評価した。
即ち、ビッカース硬度値の高い程、エナメル質に対する
耐酸性被膜形成能が高く、耐酸性を向上させる効果が高
いものである。
なお、酸脱灰を受けない人エナメル質のビッカース硬度
は350〜370である。
第1表の結果から明らかなように、難溶性であるピロリ
ン酸第1錫をある程度可溶化し得る化合物としては、フ
ィチン酸5ナトリウム、クエン酸、シュウ酸、安息香酸
、EDTA−2Naがあることが認められた。
しかし、クエン酸、シュウ酸、安息香酸、BDTA−2
Naを用いた場合の耐酸性向上効果は低く、従って耐酸
性被膜形成能が必ずしも溶存第1錫イオン量に対応して
いるものではないことが知見され、ただフィチン酸化合
物(この場合はフィチン酸5ナトリウム)を用いた場合
にのみ、難溶性第1錫化合物を可溶化し、歯質反応性有
効第1錫イオンを供給して、歯質の耐酸性を向上させる
特別な作用を与えるものであることが認められた。
なお、比較のため、10%フィチン酸5ナトリウム水溶
液(pH2,8)、1%ピロリン酸第1錫、及び1.0
%フッ化第1錫水溶液(pH2,8)を用いて上記と同
様にして人エナメル質を処理し、脱灰後のビッカース硬
度を測定した結果は、いずれも硬度値が低く、効果の認
められないものであった。
また、水にフッ化第1錫0.4%とピロリン酸第1錫1
.0饅を加えた系を用いて同様にビッカース硬度を測定
した場合は約100であった。
また、第1表に示したフィチン酸5ナトリウム以外のキ
レート化剤錯形成物質について、その配合量を約0.2
〜2.0優として同様の実験を行なったが、いずれもフ
ィチン酸化合物を越える有効性は示さなかった。
の試験試料(なお、田は塩酸又は水酸化ナトリウムを用
いて4.0に調整した。
)を調製し、溶存第1錫イオン量と、これら試料で歯を
処理した場合のエナメル質脱灰後のビッカース硬度値及
びフッ素取り込み量を下記の方法で測定し、第2表に示
す結果を得た。
また、ピロリン酸第1錫の代りにシュウ酸第1錫を用い
て同様の実験を行なった。
その結果を第3表に示す。
フッ素取り込み量の測定 牛肉エナメル質を前記試料中に30℃にて3分間浸漬し
た後、縦、横10回ずつブラッシングを行ない、蒸留水
中に約1時間浸漬、水洗し、次いで最表層2〜3μmを
削り取り、取り込まれたフッ素量をイオン電極で測定し
た。
なお、ビッカース硬度値の測定に際しては、エナメル質
として牛肉エナメル質を用いた以外は実験例1と同様の
方法を採用した。
なお、前記試料を1ケ月保存しても殆んど変化がみられ
なかった。
の試験試料(なお、pHは塩酸又は水酸化す) IJウ
ムにより第4表に示す通り調整した。
)を用い、実験例2と同様にして生歯エナメル質を処理
し、*脱灰した後のエナメル質表面のビッカース硬度を
測定した。
結果を第4表に示す。米の試験試料(pHは塩酸又は水
酸化ナトリウムを用いて3.0に調製)を用い、実験例
2と同様にして生歯エナメル質を処置した場合のエナメ
ル質脱灰後のビッカース硬度及びフッ素取り込み量を測
定し、第5表、第6表に示す結果を得た。
第5,6表の結果から、フッ素イオンが全く含有してい
ない場合は歯質耐酸性向上効果が悪いのに対し、フッ素
イオンを共存させることにより歯質耐酸性を十分に向上
させることができ、またフッ素イオン濃度が低くとも、
フィチン酸塩が含有していることによってフッ素のアッ
プテーク量が増大するものであることが知見された。
(実施例 5〕 第7表に示す処方の練歯磨A6i〜3を製造した。
次に、前記歯磨/F6.1〜3につき、5cheffe
’の方法により嗜好テストを行なった。
なお、パネルは延べ90人とあった。
その結果を第8表に示す。第8表の結果より、本発明に
よる口腔用組成物は収れん性及び全体としての嗜好性が
高度に有意であり、フッ化第1錫本来の収れん性を大巾
に低下させることが知見された。
また、フィチン酸塩の存在が収れん性の改善に寄与して
いることも認められた。
以下、実施例を示す。
なお、多はいずれも重最多である。
また、田は必要に応じて塩酸又は水酸化ナトリウムによ
り所望のpHに調整した。
(実施例 1〜4〕 実施例13〜15の洗口剤は実施例5と同様にして製造
した。
以上の成分を常法に従って錠剤化する。
これは使用時に100dの水に加λて30〜60秒洗口
以上の成分を常法に従って錠剤化する。
これは使用時に199m71!の水に加えて30〜60
秒洗ロ※する。
以上の成分を常法に従って錠剤化する。
〔実施例 19〜21〕 口腔用バンド 上記の成分を水に溶解して100.9の液状物をつくり
、これを凍結乾燥して水分を全て除去し、フィルム状に
形成して口腔用バンドを作成した。
このバンドは、その使用に当り歯牙に貼付スルもので、
これにより唾液水分を吸収して粘着性を帯び、歯牙に密
着する。
(実施例 22〜26〕 局所塗布剤(液剤) 水に他の各成分を加えることにより製造した。
実施例27,28の局所塗布剤は実施例22と同様にし
て製造した。
水50部に第1錫化合物、フッ素化合物、フィチン酸5
ナトリウムを溶解したものと水50部に残り各成分を配
分したものを混合して製造した。
実施例36,37の局所塗布剤は実施例29と同様にし
て製造した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 難溶性第1錫化合物と、錫イオンを含まない可溶性
    フッ素化合物と、フィチン酸化合物とを含有してなるこ
    とを特徴とする口腔用組成物。 2 難溶性第1錫化合物の一部が沈殿した状態にある特
    許請求の範囲第1項記載の口腔用組成物。 3 難溶性第1錫化合物がピロリン酸第1錫、メタリン
    酸第1錫、酸化第1錫、シュウ酸第1錫及びリン酸第1
    錫からなる群より選ばれるものである特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の口腔用組成物。 4 難溶性第1錫化合物の配合量が錫として全体0.1
    2〜10重量俤で重量特許請求の範囲第1項、第2項又
    は第3項記載の口腔用組成物。 5 可溶性フッ素化合物がフッ化ナトリウム、フッ化カ
    リウム、フッ化リチウム、フッ化アンモニウム、モノフ
    ルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸水素ナト
    リウム、モノフルオロリン酸カリウム、モノフルオロリ
    ン酸アンモニウム、ヘキサフルオロチタン酸カリウム及
    びヘキサフルオロジルコン酸カリウムからなる群より選
    ばれるものである特許請求の範囲第1項乃至第4項いず
    れか記載の口腔用組成物。 6 可溶性フッ素化合物の配合量がフッ素イオン濃度と
    して100〜i o o o oppmである特許請求
    の範囲第1項乃至第5項いずれか記載の口腔用組成物。 7 フィチン酸化合物がフィチン酸、フィチン酸ナトリ
    ウム、フィチン酸カリウム、フィチン酸リチウム、フィ
    チン酸アンモニウム、フィチン酸マグネシウム、フィチ
    ン酸亜鉛、フィチン酸カルシウム、フィチン酸アルミニ
    ウム、フィチン、及びこれらの複合塩から選ばれるもの
    である特許請求の範囲第1項乃至第6項いずれか記載の
    口腔用組成物。 8 フィチン酸化合物の配合量が全体の0.1〜20重
    量φである特許請求の範囲第1項乃至第7項いずれか記
    載の口腔用組成物。 9 フィチン酸化合物の配合量が全体の0.2〜10重
    量φである特許請求の範囲第8項記載の口腔用組成物。 10 pHが2〜7である特許請求の範囲第1項乃至第
    9項いずれか記載の口腔用組成物。 11 pHが3〜6である特許請求の範囲第10項記
    載の口腔用組成物。
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