JPS5845774Y2 - 剪断式粉砕機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転刃と固定刃との協働作用によって、プラ
スチックランナー、ゴミ等の未粉砕物を剪断する剪断式
粉砕機に関する。

この種の粉砕機は、圧送部のスクリュウ付シャフトで投
入口より投入された未粉砕物を剪断部の剪断室へ送給し
、剪断室下部の回転刃と固定刃とで剪断しているが、剪
断室は未粉砕物を十分な量収納できるように、また粉砕
機自体の構造上の関係から比較的大きく形成されている
。

また、圧送部のシャフトは剪断室内へも突出してきてい
るが、スクリュウは剪断室の手前までしか設けられてい
ない。

このようなことにより、剪断室に供給された未粉砕物は
、回転刃の周辺で流動があるだけでその上方では余り動
くことがなく、また剪断室の土壁等に未粉砕物が付着し
てもそれを掻き落すことができない。

本考案は、このような従来の問題点に鑑み、圧送部のス
クリュウ付シャフトの剪断室内に位置する部分に攪拌部
材を設けて、剪断室内の未粉砕物の攪拌し、壁面に付着
した未粉砕物の掻き落しを可能にした剪断式粉砕機を提
供することを目的とする。

この目的を遠戚するための本考案の特徴は、剪断室下部
に回転刃と固定刃とを配置し、前記回転刃の軸型と段違
い交差するスクリュウ付シャフトの一部を剪断室上部に
配置して未粉砕物を剪断室へその外部から送給可能にし
た剪断式粉砕機において、シャフトの前記一部には回転
刃の回転軌跡に略沿う形状の外端縁を有する攪拌部材が
設けられている点にある。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。

剪断式粉砕機１は剪断室２の下部に回転刃３及び固定刃
４を有する剪断部５と、ガイドカバー６にスクリュウ７
を設けたシャフト８を貫通している圧送部９とを備えて
いる。

前記剪断部５において、１１は剪断室２を形成している
上本体、１２は下本体、１３は上本体１１と下本体１２
とを枢支する開閉支軸、１４．１５は夫々上本体１１と
下本体１２との側壁に回設されて開閉支軸１３に共に連
結された支持フレームであり、上本体１１は圧送部９と
共に開閉支軸１３を中心に回動可能である。

前記下本体１２は正面視門型で、その左右下部に１対の
移動台車１６が取付けられており、中央には粉砕物落下
孔１７が開孔されている。

この落下孔１７は剪断室２の直下に位置し、その内部に
は多数の粉砕物排出孔１８を穿設した半円弧断面形状の
粒度調整部材１９が配置されている。

２０は粒度調整部材１９を平面視四角形枠２１の上端に
取付けている取付台で、前記四角形枠２１は実質的に粉
砕物落下孔１７を形成している。

この取付台２０の後支持部２２は下本体１２の支軸２３
に枢支されたボルト２４に固定され、その前支持部２５
は２又状になっていてボルト２６に係脱自在であり、こ
のボルト２６は下本体１２の支軸２７に枢着されている
。

これによって、ボルト２６を支軸２７の廻れで回動して
前支持部２５との保合を解除すると、取付台２０は第２
図に示す仮想線位置まで回動可能である。

上下本体１１．１２は左右側にフランジ３０．３１を嵌
合しており、左右フランジ３０．３１は軸受３２．３３
を介して回転軸３４を支持しており、右フランジ３１に
は回転軸３４と直結のモータ３５が装着されている。

回転軸３４には回転刃３が装備されていて、この回転刃
３は回転軸３４に嵌合した刃取付台３６に固定ボルト３
７を介して刃先３８を固定し、この刃先３８を調整ボル
ト３９で突出量調整自在に構成されている。

この回転刃３の刀先３８は回転軸３４と平行で長く形成
されていて、その回転軌跡Ａは上記粒度調整部材１９の
内周面と微少間隔を有している。

４は回転軸３４を中心として略対称位置に配置された１
対の固定刃で、下本体１２の上面にボルト４１を介して
固定されていて、ボルト４１が貫通する孔４２は回転刃
３に対して固定刃４を進退位置調整可能にすべく長孔と
なっている。

この固定刃４は回転刃３と平行で略同−長さであり、回
転刃３と協動してプラスチックのランナー、成形不良品
又はゴミ等の未粉砕物を剪断する。

圧送部９において、ガイドカバー６は上本体１１の後壁
に取付けられており、それを貫通するスクリュウ付シャ
フト８は後端がガイドカバー６にフランジ４５及び軸受
４６を介して支持され、前部は剪断室２の上部を貫通し
、且つ上本体１１の前壁にフランジ４７及び軸受４８を
介して支持され、前端にはスプロケット４９が設けられ
ている。

５０は上本体１１上に設けられたギャードモータで、ス
プロケット５１及びこれとスプロケット４９とに掛けら
れたチェーン５２を介してシャフト８を駆動する。

このシャフト８は回転軸３４に対して段違い交差してい
る。

ガイドカバー６はスクリュウ７を包囲しており、上方向
に開放された未粉砕物投入口５４と、剪断室２に開放さ
れた連通口５５とを有し、投入口５４と連通口５５との
間は、その上壁６ａ及び左右側壁６ｂ、６Ｃが連通口５
５側に先細りとなったトンネル部５６が形成されている
。

スクリュウ７は前記ガイドカバー６の投入口５４に対応
する位置では大ピツチＬで形成され、トンネル部５６に
対応する位置では小ピツチｌで形成されている。

前記スクンリウ７は連通口５５まで螺線状となっており
、剪断室２内ではシャフト８の軸線と平行になっている
。

この平行部分５７には攪拌部材５８がボルト５９を介し
て固定されており、またシャフト８には平行部分５７と
対称位置にブラケツ）６０が溶着され、これにも攪拌部
材６１がボルト固定されている。

各攪拌部材５８．６１はその外端縁５８ａ、６１ａの形
状が回転刃３に近接したときにその回転軌跡Ａに略沿う
ものであり、しかも外端縁５８ａ、６１ａの回転軌跡Ｂ
は第３図から明らかなように、剪断室２の左右側面及び
上面等に近接している。

従って、剪断室２内に送給されて溜る未粉砕物は、回転
刃３によって剪断されるまで攪拌部材５８．６１によっ
て攪拌され、圧縮されたり、長沢物は折られたりする。

また、攪拌部材５８．６１は剪断室２の左右側面及び上
面等に未粉砕物が付着するとこれを掻き落すことができ
、更に、攪拌部材５８．６１はその回動途中、例えば水
平状態において、回転刃３によって未粉砕物が飛散して
も、これを飛散途中で止める働きを生じることもある。

尚、攪拌部材５８．６１はどちらか一方でも良く、また
平行部分５７を設けずに攪拌部材５８をシャフト８に直
接溶着しても良い。

以上詳述した本考案によれば、スクリュウ付シャフトの
剪断室内に位置する部分に攪拌部材を設け、この攪拌部
材の外端縁を回転刃の回転軌跡に略沿う形状に形成して
いるので、剪断室内に入った未粉砕物を剪断するまでの
間、攪拌するので、未粉砕物を圧縮したり折ったりする
ことができ、回転刃での剪断をより容易にし、また、剪
断室の内面に付着する未粉砕物を掻き落したりすること
ができ、更に回転刃による未粉砕物の飛散を阻止する一
部材ともなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示しており、第１図は平面図、
第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図は一部
断面正面図である。 １・・・・・・剪断式粉砕機、２・・・・・・剪断室、
３・・・・・・回転刃、４・・・・・・固定刃、５・・
・・・・剪断部、６・・・・・・ガイドカバー７・・・
・・・スクリュウ、８・・・・・・シャフト、９・・・
・・・圧送部、５７・・・・・・平行部分、５８，６１
・・・・・・攪拌部材、８ａ、６１ａ・・・・・・外端
縁、Ａ・・・・・・回転刃回転軌跡、Ｂ・・・・・・外
端縁回転軌跡。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 剪断室下部に回転刃と固定刃とを配置し、前記回転刃の
   軸線と段違い交差するスクリュウ付シャフトの一部を剪
   断室上部に配置して未粉砕物を剪断室へその外部から送
   給可能にした剪断式粉砕機において、シャフトの前記一
   部には回転刃の回転軌跡に略沿う形状の外端縁を有する
   攪拌部材が設けられていることを特徴とする剪断式粉砕
   機。