JPS5845044Y2 - 木工用超仕上鉋盤における送材間隔自動設定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、材料に合せて設定した送材部材とテーブルと
の間隔が不適当で、送材部材の回転による送材にスリッ
プを生じるとき、フットスイッチを寸動させ送材部材を
少しづつ下降させ、材料の加圧力を移送中に調整して確
実な送材を可能とした木工用超仕上鉋盤における送材間
隔自動設定装置に係るもので、その一実施例を図面に付
き説明すれば下記の通りである。

図中１は機台２上に設けたテーブルで、その中央部に刃
物３を装着しである。

４はテーブル１の一側において機台２上に立設したコラ
ムで、テーブル１に対応する昇降体５を昇降自在に支持
させ、この昇降体５に可逆モータＭにより正逆に回転さ
れる送りねじ等の昇降機構６を係合させである。

７はテーブル１に対応させたベルト等の送材部材で、昇
降体５の前後に配設したローラ８，９へ無端状に張設し
、可逆モータ１０と減速機を介して連係させ、送材方向
へ回転させる（送材方向と送材方向とへ交互に回転させ
て、材料の往復送りを行う場合もある。

）Ａは昇降体５の昇降機構６に連係させたばね等のクッ
ション部材で、送材間隙りへ材料を挿入したとき緊縮し
、その反力で材料に押圧力を与えさせる。

ＦＳＷは鉋盤の作業正面等の作業者が立つ位置において
床面等に配置したフットスイッチで、踏圧時のみオンと
なり、可逆モータＭの下降回転を電磁スイッチＭＳＦの
オン作動指令させる。

ＬＳＷは送材部材７の前側に調整ナツト１１の操作によ
り昇降調整されるねじ式取付部材１２を用いて取付けた
材料の検出スイッチで、先端を後方へ丸めた作動板１３
に材料］４が接触するとオンとなり、可逆モータＭの上
昇回転用電磁スイッチＭＳＲのオン作動を指令させる。

Ｒは検出スイッチＬＳＷと直列に接続したリレーで、そ
の閉接点Ｒ−１を可逆モータＭ下降回転用回路に挿入し
、開接点の１つを上昇回転用回路に挿入し、他の１つを
後記するタイマへの給電路に挿入しである。

Ｔ１は上記リレーＲが検出スイッチＬＳＷにより起動さ
れると起動して、検出スイッチＬＳＷの検出から上昇回
転用電磁スイッチＭＳＲの作動迄に時差を与えるタイマ
ーで、その閉接点Ｔ１−１を可逆モータＭの下降回転回
路に挿入し、開接点の１つＴ１−３を上昇回転用回路に
挿入し、他の１つＴ１−２をフットスイッチＦＳＷとタ
イマーＴ１との接続路に挿入しである。

図面第４図は可逆モータＭの上昇回転回路の変形を示す
もので、上昇回転用電磁スイッチＭＳＲと並列にタイマ
Ｔ２を接続し、その閉接点Ｔ２−１をタイマーＴ１の開
接点Ｔ１−３と直列に、開接点Ｔ２−２と並列に接続し
たものである。

本考案に係る装置の一実施例は上記の様に構成されてい
るから、調整ナツト１１の操作によりねじ式の取付部材
１２を昇降させ、検出スイッチＬＳＷの作動板１３を送
材部材７の下面よりもｌたけ上昇させて、送材部材７に
よる材料の加圧量を設定した後、加工しようとする材料
の厚さよりも送材間隙Ｄ、即ち送材部材７とテーブルと
の間隔が広いときは、検出スイッチＬＳＷにおける作動
板１３の下に材料１４を入れ、フットスイッチＦＳＷを
踏めば、タイマーＴ１の閉接点Ｔ１−１及びリレーＲの
閉接点Ｒ−１を介して接続される下降用回転用電磁スイ
ッチＭＳＦがオンとなり、可逆モータＭを下降回転させ
て、昇降機構６により昇降体５を下降作動させ、送材部
材７をテーブル１に接近させて、送材間隔りを材料１４
に合せるときは、検出スイッチＬＳＷの作動板１３が材
料１４に触れるため、検出スイッチＬＳＷがオンとなり
、リレーＲへ通電するため、リレーＲの閉接点Ｒ−１が
オフとなり、可逆モータＭの下降回転スイッチＭＳＦを
オフにして、可逆モータＭを停止させるが、送材部材７
はその重量により惰性を生じて、モータＭの停止後も下
降を続けて、送材間隙を希望間隔よりも狭くした状態に
おいて止り、之に伴いリレーＲの２つの開接点Ｒ−２，
Ｒ−３がオンとなり、一方がタイマーＴ１を起動させる
と共に、他方が可逆モータＭの上昇回転スイッチＭＳＲ
の回路を閉じるが、尚この回路にはタイマーＴ１の開接
点Ｔ１−３が挿入され、この接点Ｔ１−３が開いている
ため、可逆モータＭはタイマＴ１の設定時間内は作動し
ない。

しかし、タイマーＴ１がタイムアツプすると、開接点Ｔ
１−３が閉じるため、上昇回転用電磁スイッチＭＳＲが
オンとなり、可逆モータＭを上昇回転させ、之に伴い送
材部材７は昇降機構６により上昇され、惰性により余分
に降下された部分だけ上昇され、挟まり過ぎた送材間隙
りが希望値に修正されたとき、材料１４が検出スイッチ
ＬＳＷの作動板１３から離れ、検出スイッチＬＳＷをオ
フにするため、可逆モータＭは停止するもので、このと
き送材部材７には惰性が伴なわないため、送材間隔りは
希望値に正確に設定される。

従って、この状態において送材間隙へ材料１４を供給す
れば、送材部材７は図面第２図に示す加圧量だけクッシ
ョン部材Ａを緊縮させて上昇し、クッション部材Ａの反
力により材料１４に圧接されて、送材方向へ回転され、
材料１４を移送するが、材料１４に与えられる押圧力が
不足するときは、材料１４はスリップして送り速度のむ
らや材料の停止を生ずるから、この状態となるときは、
フットスイッチＦＳＷを４動的に踏めば、可逆モータＭ
が僅かづつ回転し、昇降機構６により送材部材７を４動
させて、送材間隔りを僅かづつ狭め、材料１４の押圧力
を増大してスリップのない送材が行われる様にするもの
である。

又、加工しようとする材料１４よりも送材間隔りが狭い
ときは、材料１４を供給するとその先端が検出スイッチ
ＬＳＷの作動板１３に触れ、スイッチＬＳＷをオンにす
るため、リレーＲが作動し、その２つの開接点Ｒ２，Ｒ
３がオンとなり、その一方がタイマーＴ１を起動させ、
タイマーＴ１がタイムアツプした後に、上昇回転用マグ
ネットスイッチＭＳＲをオンさせるため、可逆モータＭ
は上昇回転し、昇降機構６により送材部材７を上昇させ
、検出スイッチＬＳＷの作動板１３が材料１４から離れ
たとき、検出スイッチＬＳＷがオフとなり、上昇回転回
路を遮断して、可逆モータＭを停止させるもので、この
ときは送材部材７の動きに惰性が伴わないため、送材部
材７は検出スイッチＬＳＷの作動板１３に対し、加圧量
を保持した状態において確実に停止するから、この状態
において送材部材７を回転すれば送材が行われる。

しかし、材料１４の加圧力が不足するときは、上記の様
に送材部材７がスリップして送材不良となるから、この
場合はフットスイッチＦＳＷを寸動的に踏込めば、可逆
モータＭが僅かづつ回転して送材部材７を寸動させ、送
材中にスリップしなくなる迄送材部材７の押圧力を増加
させて、確実な送材を行わせることが出来るものである
。

又この装置は、可逆モータＭの上昇回転回路を図面第４
図に示す機成とするときは、検出スイッチＬＳＷに材料
が接触すると、リレーＲが作動してタイマーＴ１を起動
させるから、その開接点Ｔ１−３はタイマーＴ１のタイ
ムアツプに伴い可逆モータＭの上昇回転用電磁スイッチ
ＭＳＲがオンし、可逆モータＭを上昇回転させると共に
、タイマーＴ２を起動させ、その開接点Ｔ２−２を閉じ
てタイマーＴ１がタイムアツプしてもモータＭへの給電
を続け、タイマーＴ２がタイムアツプしたとき、その閉
接点Ｔ２−１を開き、上昇回転用電磁スイッチＭＳＲを
オフにし、送材部材７を材料に対して、加圧量を保持し
た状態に停止させるもので、この場合、タイマーＴ２の
設定時間を加減すれば、検出スイッチＬＳＷを定位置に
おいても、送材部材７の加圧量を調整出来るから、この
タイマーＴ２を遠隔位置において加圧量調整を遠隔操作
により行うことが出来るものである。

最近の木工用超仕上鉋盤は、送材間隔の自動設置を採用
するものが多くなったが、この種のものは何れも送材部
材の昇降用可逆モータの下降回転を行わせるフットスイ
ッチとして自己保持形のものを用いたから、予め送材間
隔を設定して、この間隙へ材料を供給し材料を移送する
場合、送材部材の加圧量が不適当でスリップを生じた場
合、フットスイッチを瞬間的に踏んでも自己保持回路が
働き、モータへの給電を続行するため、モータが下降回
転して材料の圧潰、或は機械の破損を生じさせる迄送材
部材を下降させるため、スリップを生じるときは送材を
止めて送材間隙を開き、材料を一旦取出した後、検出ス
イッチの移動により加圧量を増し、再び送材間隙の設定
をしなおさなければならないから、操作上に不便で、作
業能率が上らない欠点があった。

然るに本考案に係る装置は、送材部材の昇降用可逆モー
タの上昇回転回路にフットスイッチとリレー及びタイマ
ーの閉接点を挿入して、可逆モータがフットスイッチを
踏むときだけ下降回転回路が閉じる様にしたものである
から、送材間隔へ材料を供給した場合、その押圧力が不
適当でスリップを生じるときは、フットスイッチを寸動
的に踏むと、その瞬間だけモータへ給電が行われモータ
を回転させて送材部材を寸動させるから、材料の移送中
に送材部材の押圧力を徐々に補充して材料をスリップさ
せることなく確実に移送する様にすることが出来るから
、操作上に甚だ便利で作業能率も上るものである。

又この装置は、可逆モータを上昇回転させる検出スイッ
チに直列にタイマを接続し、このタイマーにより材料検
出からモータの上昇回転する迄に一定の時差を与えであ
るから、送材間隔を設定して送材を開始したとき、材料
が跳ねて作動板に当っても、モータが回転して送材部材
を動かし、送材間隙を妄りに変化させることがない便利
をも有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る装置の一実施例を示すもので、第１
図はこの装置を施した木工用超仕上鉋盤の正面図。 第２図は検出スイッチとその昇降機構を示す拡大図。 第３図は装置の配線図。第４図は配線図の一部変形例を
示すものである。 尚図中 １はテーブル、３は刃物、７は送材部材、１０
は駆動機構、６は昇降機構、Ｍは可逆モータ、ＦＳＷは
フットスイッチ、ＬＳＷは検出スイッチ、Ｒはリレー、
Ｔ１．Ｔ２はタイマーである。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）刃物を装着したテーブルの上方に、駆動機構によ
   り回転されて送材を行う送材部材を昇降自在に対設し、
   この送材部材の昇降機構に可逆モータを連係させて、送
   材部材とテーブルとの間隔を材料に合せて自動調整する
   木工用超仕上鉋盤において、操作者の立つ床面等に踏圧
   時のみオンとなり、上記可逆モータを下降回転させるフ
   ットスイッチを設け、送材部材の前側には検出子が材料
   に接触するとオンとなり、可逆モータを上昇回転させる
   検出スイッチを設け、この検出スイッチにそのオンによ
   り作動しタイマーを起動させるリレーを直列に接ぎ、該
   リレーと上記タイマーとの閉接点を可逆モータの下降回
   転回路に、開接点を可逆モータの上昇回転回路に挿入す
   ることにより、検出スイッチのオフにより可逆モータの
   上昇回転を停止して送材間隔を設定し、設定された送材
   間隔が不適当な場合は、テーブルと送材部材との間に材
   料を挾んで移送中でもフットペタルを寸動させると之に
   応じて可逆モータが下降回転し、送材部材を下降させて
   材料の挟圧力を強める様に間隔修正させることを特徴と
   した木工用超仕上鉋盤における送材間隔自動設定装置。
2. （２）実用新案登録請求範囲第１項における可逆モータ
   の上昇回路に挿入したリレー接点の代りに上昇時間を設
   定するタイマーの接点を挿入し、このタイマーにより加
   圧量調整を可能としたことを特徴とする木工用超仕上鉋
   盤における送材間隔自動設定装置。