JPS5844549B2 - コ−ナ−用緩衝包装材の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はコーナー用緩衝包装材の製造方法に関し、合
板等の板状体その他各種物品の板状コーナ一部分に被せ
るのに好適なものを簡単な方法にて提供できるようにし
ている。

従来からベニヤ板等の合板、襖等の建具材のように平ら
な板状体のコーナ一部分またはその他の部品の板状コー
ナ一部分はこれらの輸送時等に角傷みを生じ易いため、
コーナー保護の目的でコーナーに対応させる形状にした
ポール紙製の緩衝材を当てがって後、ロープ掛は等の全
体包装を行なっていた。

しかし上記ポール紙製のものは、その厚みを増し難く、
表面の摩擦抵抗も小さいので、荷役あるいは輸送中の僅
かな衝撃や振動によってもずれ易く、荷崩れし易いほか
緩衝性も不充分であった。

しかも一定形状のボール紙を折り畳み、板状体のコーナ
ーに応じるよう、その都度ホッチキス等で綴じねばなら
ず、甚だ面倒である。

その他、強度的にも弱く、破損し易い欠点があり、コー
ナー保護上充分ではなかった。

また、上記欠点を解消すべく板状コーナ一部分に対し板
厚に適した厚みのもので、面部に条溝あるいは突条を設
けた平面三角形状のコーナー用緩衝包装材を発泡ポリス
チレン等にて形成したものも提案されたが、側壁部の長
い大きな平面三角状のものを提供するにはシート成形加
工では一体成形し難いものとなる。

即ちシートを加熱軟化させ強制的に成形するので、その
結果側壁部が薄くなったり破れ易くなるゆえ側壁部の短
い小さな平面三角状のものか、または側壁部だけを成形
した後、別に成形されている上板部むよび下板部を熱融
着等にて接合して一体化させる不便なもので、一層の改
良品が要望されていた。

そこで、この発明によれば、コーナー用緩衝包装材の側
壁部を長くしても発泡シートにて一体成形を可能とする
製造方法であり、その特徴とする点は、熱可塑性樹脂の
発泡シートを熱成形させて、被包装物となる板状体等の
厚みに相当するよう内部に所要の奥行空間を形成できる
側壁相当部と上下板相当部とを有するＬ形状の単体部、
むよび上記上下板相当部の内方端と弧状をなすよう連設
されでなるＬ形の中段部からなる成形品を得た後、該成
形品の単体部と中段部どの連設位置で切れ端が外方へ弧
状に起されるようカット１．で、個々の単体部をＬ形状
コーナ・−用緩衝材として得るようにした製造方法に存
してしる。

次いで、この発明の実施態様について、図を参ＪＪ ｌ
、ながら以下に例示する。

先ず第１図の■〜Ｈの段階は製造過程における変化状態
の概要を示しでおり、素材となる■段階の熱可塑性樹脂
による発泡シート１例えば発泡ポリスチレンシートをも
って熱成形即ち二次成形を行なうもので、その成形方法
としてはプラグアシスト等による真空成形法或はプレス
成形法その他公知の熱成形方法を採用すればよい。

そしてその成形形状としては、被包装物となる板状体等
の厚みに相当するよう内部に所要幅すを有する奥行空間
を形成できる側壁相当部１２．１３と上下板相当部１４
．１５とを有し且つ一辺側１′を開放してＬ形状をなす
単体部１０を図では下方側が直角状の頂点側になるよう
に成形しているもので、しかも上記上下板相当部’１４
．１５の内方端と弧状をなすよう連設されてなるＬ形の
中段部からなる成形品Ａを得るものである〔第１図■お
よび第２図〕。

このような成形品Ａを得た後、各単体部１０毎にカット
するもので、そのカット位置としては第２図（第３図）
のように中段部２０との連設位置付近で切れ端が外方へ
弧状に起されるＣ−Ｃ位置でカットを行なうほか、余部
をＣ−Ｃとは直角のｃ’−ｃ’位置からカット除去する
。

図の場合１個の成形品Ａから３個のコーナー用緩衝包装
材ａが得られることになる〔第１図■段階〕。

上記製造にて得られたコーナー用の緩衝包装材ａとして
は、側壁部２，３と上板部４ ′ｉ、＝よび下板部５と
が一体に成形されていて、上記側壁部２゜３は横断面が
Ｌ形を呈しており、側壁部２，３およびこれらと連設さ
れている上板部４ネ・よび下板部５は被包装物となる板
状体等の厚みに相当するよう内部に所要の奥行空間を形
成できる幅を有したＬ形をなしてち・す、拡開された口
部８は上板部４むよび下板部５の開１］端６，７が上記
した中段部２０との連設位置付近からのＣ−Ｃ位置での
カントにて切れ端が外方へ弧状に起されるような位置で
カットを行なう。

特に口部８に一種の補強リブ的な効果をもたらし、この
部分ｋＭ強すべく開口端６，７はやや突出していて上下
にその端面９，９′が向くようにカット時には切れ端の
端面が外方へ向いているようなものになるのにすれば尚
更良好なカットとなる。

また実施上、側壁部２，３の横断面り形および上下板部
４，５の平面り形については何れも交差部分に丸みを有
した略直角状の形状になるように熱成形である場合を図
示している。

なむ、素材として利用する発泡ポリスチレンシート１は
その発泡倍率が約７〜２０倍程度のものが好適であり、
被包装物となる板状体等の重量が犬なるものほどシート
素材として厚みを大きくしたり上記発泡倍率を小さくし
て耐衝撃性等、強度を大きくした素材が用いられる。

そしてこの発泡ポリスチレンシートは独立気泡で構成さ
れていて、且つ表面が内面に比して硬くしたものの場合
、表面の硬質層で衝撃を全面的に分散して受け、軟かい
内部で上記衝撃を吸収して緩衝性の一層優れたものを製
造できる。

なむ、素材の発泡シート１としては、上記発泡ポリスチ
レンシートのほか、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニルネ・よびこれらを主体とするコポリマー等
から製造された発泡シートも使用可能である。

この発明は、上記し７たごとく発泡シート１の熱成形に
て被包装物となる板状体等の厚みに相当するよう内部に
所要の奥行空間を形成できる側壁相当部と上下板相当部
とを有するＬ形状の単体部を上記上下板相当部の内方端
と弧状をなすＬ形の中段部２０で連設状態にした成形品
Ａを得た後、該成形品Ａの各単本部毎に中段部２０との
連設位置付近で切れ端が外方へ弧状に起されるＣ−Ｃ位
置でカットして個にの単体部１０をＬ形状コーナー用緩
衝材ａとして提供するものゆえ、内部を所要の空間にし
７且つ一辺側を開放してＬ形状をなす単体部即ちコーナ
ー用緩衝包装材に好適なものが至換簡単に提供できる。

特にＬ形状の単体部１０゜１０間に熱成形後にはこれと
近い外形のＬ形の中段部２０を連設しているので、直角
三角状の全面になるようなものと異なり、緩衝包装材ａ
の上板部４および下板部５となる上下板相当部１４゜１
５が平面り形状を呈することになり、これらの部分が熱
成形によって薄くなるのを防ぎ得るのみか、直角三角状
の全面を形成する場合に比べ、緩衝包装材ａとしては側
壁部２，３の長いものが容易に製造できることになる。

また中段部２０との連設位置付近で切れ端が外方へ弧状
に起されるＣＣ位置からカットするのみで上記したよう
な構造の緩衝包装材ａが簡単に得られ、拡開口部８とな
る切れ端が弧状に外方へ起されているものが至極簡単に
製造できる利便も大きい。

捷た、この発明によって製造されたコーナー用緩衝材ａ
は板状体３０の包装時に使用されるもので、これを例示
すると、その内部空間に板状体３０のコーナ一部分が挿
入されるように拡開口部８よりコーナ一部分へ嵌め込み
、第７図のように緩衝包装材ａが互に重なるように板状
体３０の多数を重ねて後、ロープ掛は等にて一括固定す
ればよく、その他被包装物が家具４０等の場合にも第８
図のように緩衝包装材ａをコーナーギャップとして当て
がえばよい。

そして倒れの使用時にも板状コーナ一部分に被せて保護
するには無駄のない好適ｉものである。

そして上板部４および下板部５の開口端６．γが上下へ
弧状に起された形状をなして拡開された口部８を形成で
き翻装置で製造時にはカットを行なうので、カント後の
緩衝包装材ａは板状コーナ一部分が内部空間へ迅速に入
れ易くなり、−巨人れると板状コーナ一部分に対しては
発泡シート製特有の弾性によって密着性がよく、輸送中
の衝撃や振動によって板状コーナ一部分から外れたり、
ずれたりすることなく良好な保護状態を維持できること
になる。

しかも緩衝性に優れるゆえ、板状コーナ一部分に対する
外部からの衝撃に対し、保護状態がきわめて良好なほか
、表面の摩擦抵抗が大きなことにより板状体等の横ずれ
を防ぎ荷崩れ防止を果すのに好都合でもある。

なお、不使用時には多くの緩衝材ａ、ａどうしを第９図
のように重ね合せれば嵩低く保管できる。

従って、この発明によれば上記特徴効果を有すると共に
外観的にも体裁良好でしかも全体的一体性が強化された
丈夫な独特の緩衝包装材を簡単な方法にて量産できるこ
とになる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施態様ち−よび製造品を例示するもの
であり、第１図Ｉ〜■は製造過程を示す正面図、第２図
は前回■段階の成形品を示す開放側から見た斜視図、第
３図は前回とは反対側から見た一部切欠斜視図、第４図
は個々にカットされた第１図■段階の最終製品の１つを
示す斜視図、第５回転よび第６図は前回ｖ−■線ち−よ
び■−ＶＩ線の断面図、第７図および第８図は製品とな
る緩衝包装材の使用状態を示す斜視図、第９図は緩衝包
装材を不使用時に重ねた状態の斜視図である。 １・・・素材となる発泡シート、Ａ・・・途中の成形品
、１０・・・単体部、１２．１３・・・側壁相当部、１
４゜１５・・・上下板相当部、２０・・・中段部、ａ・
・・緩衝包装材、２，３・・・側壁部、４，５・・・上
下板部、６゜７・・・開口端、８・・・口部、９，９′
・・・開口端面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱可塑性樹脂の発泡シートを熱成形させて、被包装
   物となる板状体等の厚みに相当するよう内部に所要の奥
   行空間を形成できる側壁相当部と上下板相当部とを有す
   るす形状の単体部、および上記上下板相当部の内方端と
   弧状鋭ケよ窺設さｈ”ＱｘるＬ形の中段部７５＝ＪＢな
   る成形品を得た後、該成形品の単体部と中段部との連設
   位置で切れ端が外方へ弧状に起さワるようにカントして
   、個々の単体部をＬ形状コテト井緩衝材として得ること
   を特徴とするコーナー用緩衝包装材の製造方法。 ２ 外方へ弧状に起された切れ端はその端面が外方に向
   いている上記特許請求の範囲第１項記載のコーナー用緩
   衝包装材の製造方法。 ３ 熱可塑性樹脂の発泡シートとして発泡ポリスチレン
   シートを用いる上記特許請求の範囲第１項又は第２項記
   載のコーナー用緩衝包装材の製造方法。