JPS5843959Y2 - スリツトノズルヘツダ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスリットノズルヘッダーの長手方向に対して均
一な連続カーテン状の冷却液を供給する装置に関する。

一般に連続的に流れる高温鋼板等を連続カーテン状の水
流（以下スリット流と呼よ）で折中方向を均一に冷却す
るスリットノズルヘッダーとして、特開昭４８−２０７
４５号、特開昭５０−１９００８号および特開昭５３−
９９０１８号等があるが、いずれも複雑な構造であり、
ヘッダー管の寸法も大きい。

また、通常、簡易的にヘッダー管断面積を流体噴射ノズ
ル断面積より極端に大きくとり、ヘッダー管内圧力を静
圧に近い状態で流体を噴射させる方法（第１図Ａ）やヘ
ッダー管に複数個の流体供給口を配置し、流体をヘッダ
ー管内に分散させ噴射する方法（第１図Ｂ）等が用いら
れている。

前記の如き簡易的な方法では必ずしも均一なスノット流
は得られず、ヘッダー管が極端に大きくなり、供給配管
も大きくなる傾向となり、水等の流体を用いる場合荷重
も大きく設備設置上好しくないため、ヘッダー管内に内
管を設け、２重乃至３重管として、該内管にきり孔また
はスリット状の孔を設け、ヘッダー長手方向の噴射水流
を均一にしようと試みられているが、この方法では、ヘ
ッダー内管の一方向より供給される流体の流れはヘッダ
ー内管入口で速く、供給入口より遠くなるにつれて遅く
なる。

すなわち、ヘッダー内管流体供給入日付近の静圧は低く
、動圧は高く、流体が供給入口より遠くなるにつれて、
静圧は高く、動圧は低下する。

また、内管きり孔ノズル等から噴射される流体は、ヘッ
ダー内管長手方向に送られるから、流れの進行方向に向
って噴射され、その流れの方向が、ヘッダー外管に設け
られたスリットノズル内にまで影響が及び、第１図Ｃに
示す如く、スリットノズルより噴射されるスリット流に
片寄りを生じさせ、十分な均一なスリット流を得ること
ができない。

以上の如く、旧法では、均一に噴射させる方法として、
（１）複雑な整流機構を持たせる。

（２）ヘッダー管を大きくシ、静圧に近い状態にする。

（３）多重管で゛整流回数を多くするなどが用いられて
いるが、いずれもヘッダー管は大きくなり、重量も増加
し、設備上、経済上不利である。

本考案は、ヘッダー内管噴射孔に該噴射孔直径の１倍乃
至３倍程度の長さを有する複数個の直管を該ヘッダー内
管長手方向にほぼ直角に配置し、ヘッダー外管長手方向
に平行に配置したスリットノズルより、流体を均一な安
定したスリット流にして供給するもので、該ヘッダー管
を前記旧法と比較して、寸法は極力小さくシ、軽量化し
たものである。

噴射直管の長さを噴射孔直径の１〜３倍としたのは、そ
の範囲であれば、流体の軸方向流れを半径方向流れに変
換することができるからであり、好ましくは２倍程度で
ある。

以下、実施例について詳細に説明する。

第２図に示す如く、ヘッダー管は２重管とし、該ヘッダ
ー外管１長手方向に平行かつスリット状に開口したスリ
ットノズル２を設け、該ヘッダー外管の中に、複数個の
流体噴射ノズル管４を設けたヘッダー内管３を配置する
。

該ヘッダー内管３には、通常ヘッダー管において複数個
のノズルより流体を比較的均一に噴射できる条件、例え
ば、ヘッダー管内流速１に対し、流体のノズル噴射流速
を３乃至４程度を用いて、該噴射ノズル管４が複数個配
置される。

該噴射ノズル管４は、該噴射ノズル管４の直径の１倍乃
至３倍程度の長さの直管で、該ヘッダー内管３長手方向
に直角に該ヘッダー内管３の外表面より内部に向って配
置する。

こうすると内管と外管の径差を小さくすることができ、
ヘッダーをコンパクトにすることができる。

該噴射ノズル管４は、該ヘッダー内管流体供給入口５よ
り供給された流体６が該ヘッダー内管３長手方向に進行
する流れ方向を、長手方向に対して、直角な流れ７に変
え、流体を該ヘッダー内管３より該ヘッダー外管１内に
噴射させる役割を果すものである。

該ヘッダー内管３より、直角に噴射された流体７は、該
ヘッダー外管１内壁に衝突し、流れは一時乱されるが、
該ヘッダー内管３長手方向に複数個配置された該噴射ノ
ズル管４より噴射される流体の相互干渉と、流体が該ヘ
ッダー内管３と該ヘッダー外管１の間を通過し、該スリ
ットノズル２流入口に到達するまでに、流体はほぼ整流
され該スリットノズル２より、スリット流８として噴射
される。

該ヘッダー内筒３長手方向にほば゛均一に噴射された流
体の噴射分布流は、該スリットノズル２より流体は、均
一できれいな連続カーテン状のスリット流８として噴射
される。

以上記述した本考案によって鋼板冷却を実施したところ
、高温に加熱された巾広い鋼板を任意の搬送速度で搬送
しながら連続冷却する場合において、巾方向および長手
方向において、材質が均一で、歪のない形状の優れた製
品を得ることができた。

尚、本考案は、流体噴射装置として、巾広の板の連続加
熱、冷却にも、また、用いる流体は、液体だけでなく、
気体による均一噴射にも応用され得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスリットノズルヘッダーの斜視図とその
水量分布を示す線図であって、Ａは、静圧を利用したス
リットノズルヘッダーを、Ｂは、複数の供給入口を用い
たときのスリットノズルヘッダーを、Ｃは、３重管式で
ヘッダー内管と中管には、きり孔またはスリット状の孔
を配置し、スリット流を噴射するスリットノズルヘッダ
ーを示す。 第２図は、本考案のスリットノズルヘッダーの一実施例
を示し、ａは正面図、ｂは側面図、Ｃはその水量分布を
示す線図である。 １・・・・・・ヘッダー外管、２・・・・・・スリット
ノズル、３・・・・・・ヘッダー内管、４・・・・・・
噴射ノズル管、５・・・・・・流体供給口、６・・・・
・・ヘッダー内管流体流れ、７・・・・・・ヘッダー外
管への流体の流れ、８・・・・・・スリット流。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ノズルヘッダー長手方向に平行且つスリット状に開口し
   たノズルを設けたスリットノズルヘッダーにおいて、該
   ノズルヘッダー内長手方向に複数個の流体噴射孔を配置
   した内管を設け、該噴射孔に該噴射孔直径の１乃至３倍
   の長さを有する噴射直管を該内管の長手方向にほぼ直角
   に配置し、該ノズルヘッダー長手方向に対して均一な連
   続カーテン状の冷却液を供給するよう構成したことを特
   徴とするスリン１ヘノズ゛ルヘツダー