JPS5843586Y2 - 保温保冷用コンテナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 本考案は、給食用弁当、冷菓等の保温成るいは保冷を必
要とする主として食料品を収納して運搬するための保温
保冷用コンテナに関するものであり、その目的は、保温
性および保冷性を高めると共に、使用強度を増大させる
ことである。

従来技術 熱可塑性樹脂から成る外筐内に、この外筐よりやや小さ
くて同じく熱可塑性樹脂から戊る内渡を嵌め込むと共に
、外筐と内渡との各外周部を溶着し、両者で形成される
空間内に発泡プラスチック等から威る断熱材を充填して
成る保温保冷用コンテナに於いては、使用時の温度変化
により主として内渡が伸縮して変形されるのを防止する
必要があり、従来は内渡と外筐とをビスで連結すると共
に、内渡と外筐とで形成される空間内に外気が流入して
断熱性が低下するのを防止するため、ビスで連結するこ
とにより生ずる内渡成るいは外筐の空隙部にバッキング
を充填するという面倒なことを行っていた。

このバッキングは経年使用により剥れることがあり、こ
の場合、断熱材として吸水性を有する発泡ウレタンを用
いていると、前記空隙部を通じて発泡ウレタンが外部の
水分を吸水し、断熱性が低下する欠点があった。

考案の構成 本考案は、上記不具合に鑑みてなされたもので、その要
旨は、外筐の底板の上面成るいは内渡の底板の下面のい
ずれかに複数本の突起体を一体に突設し、この突起体の
先端部を内渡又は外筐の底板に溶着せしめることにより
、内渡と外筐とで形成される空間の気密を確実に保持し
て保温性成るいは保冷性を高めると共に、使用強度を増
大させたことであり、以下実施例を添附図面を参照にし
て詳細に説明する。

第１図乃至第３図に於いて、本考案の保温保冷用コンテ
ナは、各側板５，６の上端縁に外方に向けてほぼ水平に
フランジ７が延設された熱可塑性樹脂製の外筐１と、同
じく各側板１１，１２の上端縁に外方に向けてほぼ水平
にフランジ１３が延設され前記内渡１よりやや小さいの
と同じく熱可塑性樹脂製の内渡１０とから構成される。

外筐１の底板２の上面には、所要長さを有する複数本の
突起体３が一体に突設されていると共に、該底板２の下
面に網目状の滑り止め４がほぼ全面に亙って施されてい
る。

外筐１のフランジ７の先端部には全周に亙って挿入片８
が上方に向けて設けられており、外筐１の長手方向と直
角な方向の各フランジ７の先端部にはそれぞれ手持片９
が下方に向けて設けられている。

内渡１０のフランジ１３の先端部には全周に亙って二股
状の挟持片１４が下方に向けて設けられている。

上記構成の外筐１内に内渡１０が嵌め込まれていると共
に、外筐１のフランジ７に設けられた挿入片８が、内渡
１０のフランジ１３に設けられた二股状の挾持片１４の
間に挿入されて弾性的に挾持されており、外筐１と内渡
１０とで形成される空間内に発泡プラスチック等から成
る断熱材１５が充填されている。

又、内渡１０のフランジ１３の先端部に設けられた外方
の挟持片１４の下端部と、外筐１のフランジ７の先端部
とが全周に亙って溶着ａされて内渡１０と外筐１とで形
成される空間が密閉されている。

又、外筐１の底板２に突設された複数本の突起体３の先
端部が、内渡１０の底板１６に溶着すされて内渡１０の
底板１６と、外筐１の底板２とが互いに連結されている
。

尚、突起体３は、内渡１０の底板１６の下面に一体に突
設してもよい。

そして、内渡１０内に、給食用弁当、冷菓等の保温成る
いは保冷を必要とする主として食料品を収納すると共に
、コンテナの上部に断熱蓋１７を施蓋し、収納物を保温
成るいは保冷しつつ運搬する。

考案の効果 （１）外筐又は内渡の底板に突設された複数本の突起体
の先端部を他の底板に溶着しであると共に、外筐のフラ
ンジの先端部に設けられた挿入片を、内渡のフランジに
設けられた挟持片の間に挿入して、外側の挾持片の下端
部と外筐のフランジの先端部とを溶着しであるので、外
筐と内渡とで形成される空間が完全に密閉され、このた
めコンテナの断熱性能が向上すると同様に、外筐又は内
渡の底板に突設された複数本の突起体が補強材成るいは
変形防止材としての機能を果し、大きな温度変化を受け
る主として内渡の変形を効果的に防止できると共に、大
きな荷重を受けるコンテナの主として底板の使用強度を
増大させることができる。

（２）外筐のフランジの先端部に全周に亙って設けられ
た挿入片を、内渡のフランジに全周に亙って設けられた
挟持片の間に挿入して該挿入片を弾性的に挾持し、しか
も外側の挟持片の下端部と、外筐のフランジの先端部と
を全周に亙って溶着しであるので、内渡と外筐との結合
が強固となり、経年使用成るいは乱暴な取扱いによって
も、内渡と外筐とで形成される空間の気密が断たれるこ
とはなく、長期に亙って良好な断熱性能を維持すること
ができる。

（３）断熱材として吸水性を有する発泡ウレタンを用い
た場合でも、内渡と外筐とで形成される空間の気密が断
たれることはないので、従来の保温保冷用コンテナのよ
うに、発泡ウレタンが外部の水分を吸水して断熱性が低
下することはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る保温保冷用コンテナの斜視図、
第２図は、第１図のＸ−Ｘ線断面図、第３図は、第１図
のＹ−Ｙ線断面図である。 主要部分の符号の説明 １・・・・・・外筐、２・・・
・・・外筐の底板、３・・・・・・突起体、５，６・・
・・・・外筐の側板、７・・・・・・外筐のフランジ、
８・・・・・・挿入片、９・・・・・・手持片、１０・
・・・・・内渡、１１．１２・・・・・・内渡の側板、
１３・・・・・・内渡のフランジ、１４・・・・・・挾
持片、１５・・・・・・断熱材、１６・・・・・・内渡
の底板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各側板５，６の上端縁に外方に向けてほぼ水平にフラン
   ジ７が延設された熱可塑性樹脂製の外筐１と、同じく各
   側板１１，１２の上端縁に外方に向けてほぼ水平にフラ
   ンジ１３が延設さ、れ前記外筐１よりやや小さい熱可塑
   性樹脂製の内渡１０とから戊り、外筐１の底板２の上面
   又は内渡１０の底板１６の下面のいずれかに複数本の突
   起体３を一体に突設し、外筐１のフランジ７の先端部に
   全周に亙って挿入片８を上方に向けて設けると共に、内
   渡１０のフランジ１３の先端部に全周に亙って二股状の
   挾持片１４を下方に向けて設け、外筐１内に内渡１０を
   嵌め込んで両者で形成される空間内に断熱材１５を充填
   すると共に、外筐１のフランジ７に設けた前記挿入片８
   を、内渡１０のフランジ１３に設けた前記挟持片１４の
   間に挿入し、前記突起体３の先端部を内渡１０又は外筐
   １の底板１６，２に溶着すすると共に、内渡１０のフラ
   ンジ１３に設けた外方の挾持片１４の下端部と、外筐１
   に設けたフランジ７の先端部とを溶着ａして外筐１と内
   渡１０とで形成される空間を密閉し、外筐１における長
   手方向と直角な方向の各フランジ７の先端部にそれぞれ
   手持片９を下方に向けて設けて成る保温保冷用コンテナ
   。