JPS5843091B2 - サイケツソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、カニユーレ（挿管）のための管連結部を有
する取外し可能な一端側の閉止部材および他端側の封止
壁部を有するシリンダから成り、該シリンダの内部に該
封止壁部の中心軸孔を通って案内されるピストンを気密
に収容した形式の採血装置に関する。

第−義的には注射器として使用されるようなこの形式の
採血装置は従来から知られている。

この種の採血装置においてはピストンロッドはシリンダ
の他端部のところでは中心軸孔を具えた横壁を通って案
内され、その横壁を越えて突出ている自由端部に、ハン
ドルその他の操作部分を具えている。

この公知の採血装置を実際に使用する場合には採取した
血液をシリンダから血液検査用の別の容器たとえば遠心
分離管に、ピストンを前進させることによって移注しな
ければならないという不便がある。

採取された血液の血球はこの新たな運動によって更に余
分の機械的負荷を受けるため、溶血反応が起きる危険性
０Ｓある。

また大きな病院で多数の血液試料を取扱う時にはそれら
の試料を取違えることがあるし、このような操作自体が
非常に煩雑で、コスト上昇の要因になっている。

本発明の課題は、血液の貯蔵及び遠心分離等のその他の
処理にそのまま使用できる採血装置において、 一端に前壁と挿管（カニユーレ）用の管連結部１９を有
し、モして他端には中心軸孔を有する封止壁部５を有す
るシリンダ１と該シリンダ内を気密状態で軸方向に往復
移動案内されるピストン２１とそして取外し可能で前記
封止壁部内中心軸孔を案内されるピストンロッド３３か
らなり、該ピストンがその前端位置をとるときは、該シ
リンダの該前壁と該ピストン２１の対向面間に緩衝空間
が形成され、その空間の大きさはシリンダ１の最大内部
空間の５乃至３０φであり、該シリンダの一端にある該
封止壁部５にある中心軸孔は環状マントル部７により囲
まれそしてピストンのピストンロッドを有する側にはボ
ス部分３１を有しており、このボス部分はピストン２１
をシリンダ内で完全に後退させた時に環状マントル部分
７の開口内に気密状態で嵌合するように配置かつ寸法づ
けられ そして該ピストンがその後退位置にある時は該ピストン
２１の封止部２Ｔと、該ボス部分３１と該環状マントル
部７間の係合帯域間にある空間は排気即ち外気に連通状
態となることを特徴とする上記採血装置。

所望量の血液が採取されたらカニユーレを管連結部から
取外し、もしピストンθ５すでにシリンダの端部の固定
停止部にまだ到達していない時はピストンをその停止部
に当接するまで後退させる。

ピストンのボス部分はその時に上記中心軸孔を包囲して
いる環状マントル部分と係合し、それによって拘束され
る。

その時にピストンロッドをピストンから取外すことがで
きる。

血液試料を入れたシリンダの下端部はこの時には確実に
閉止されている。

血液試料を保蔵あるいは輸送する時には管連結部にキャ
ップをかぶせることができる。

血清を取得するために血液試料を遠心分離にかける時も
同じシリンダ内において操作を行なうことができる。

血清を採取する時には閉止部材をシリンダから取外せば
シリンダを公知の試験管あるいは遠心分離管と同様に使
用することができる。

シリンダは特に透明な合成材料製とすることが望ましい
。

ピストンの後退時にそのボス部分を固定的に保持するに
は、封止壁部の環状マントルだけでなくピストンのボス
部分も円錐状にすることが有利である。

円錐角は自己保持作用が得られるような値に選定される
。

本発明の別の有利な実施態様によれば、環状マントル部
分とピストンのボス部分とは共に円筒状を有し、それに
係止用の膨出部と溝とが形成される。

本発明の更に別の有利な実施態様によれば、シリンダの
封止壁部は大体円板状に形成されており、シリンダ側に
は円筒形の延長部分が形成されている。

シリンダはこの延長部分によって、特別の台を必要とせ
ずにテーブル上に載置することができる。

本発明の更に別の有利な実施例によれば封止壁部は半球
状に形成されている。

この場合にはシリンダはピストンロッドと閉止部材を除
去したのちは公知の試験管あるいは遠心分離管の形状に
なる。

この場合にはピストンの固定停止部は封止壁部のピスト
ンボス部分を包囲する環状肩部によって提供される。

公知の採血装置においては閉止部材を支持する前壁部ま
でピストンを前進させないことが多いのでこのことにも
留意する必要がある。

本発明の採血装置においてはピストンを前進させた状態
でピストンと管連結部を支持する閉止部材との間に、ピ
ストンロッドを完全に引出した時の採血装置の内部空所
の最大容積の５〜３０φ、好ましくは１５φの緩衝空所
が残される。

このようにするとピストンロッドを急いで引出した時に
も吸引される血液に作用する負圧は、上記の緩衝空所中
の空気の緩衝作用のために、血液の発泡とそれに伴う劣
化とが生じるほど大きくならない。

シリンダ上端にこのように緩衝空所を形成すると、たと
えば凝固抑止剤を充分な量大れておくためにその空所を
利用でき、吸引された血液を凝固抑止剤と直ちに接触さ
せることができる。

このような緩衝空所はピストンロッドの自由端部に停止
用の膨出部を形成することによって得られる。

ピストンロッド側のピストンの端面に１個または複数の
突起を外周面上に配分させて形成し、ピストンロッドの
端部のハンドルには１個または複数の貫通孔をやはり外
周面上に適宜配分させて形成するのθＳ特に有利である
。

これらの突起および貫通孔はピストンロッドをシリンダ
中に挿入しピストンをシリンダの他側から挿入したのち
ピストンとピストンロンドを手動工具によって相互にネ
ジ止めするために利用できる。

閉止部材のカニユーレ連結部はシリンダの中心軸線に対
して偏心させて配装し、閉止部材はシリンダの上部に係
合させてシリンダの上端にネジ止めするのθＳ特に有利
である。

閉止部材は特に次のように構成される。

即ち閉止部材にはシリンダと同軸上にカラ一部材が軸方
向に突出するように形成される。

カラ一部材は前壁部により閉止されている。

前壁部はカニユーレ連結部を有し、その外周部には半径
方向に膨出部分が形成されている。

この膨出部分を有するカラ一部分によって自動前進装置
の２つの保持又状部分の一方に採血装置を取付けること
ができる。

他方の保持又状部分はピストンロンドの端部のハンドル
の後方部分と係合させる。

また上記のカラ一部分により、自動前進装置に取付けた
採血装置を回動させることが可能になる。

それにより偏心位置のカニユーレ連結部に取付けたカニ
ユーレを最も下方の位置に、即ち血管に密着した位置に
もたらすことができる。

カニユーレ連結部は前壁部からシリンダと反対の方向に
突出している外面が円錐形に細くなっている管連結部で
あり、ジョウゴ状の連結片を有する周知のカニユーレを
取付けるために使用される。

カニユーレ連結部は前壁部分からシリンダの方向にそれ
と平行に突出している、円錐形に細くなった軸孔を有す
る管連結部として構成してもよい。

この場合には周知のカニユーレを用いるには、両側が円
錐状になっている中間要素を使用するかあるいは外面が
円錐状になっている連結プラグを有するカニユーレを使
用する必要がある。

閉止部材の外周にはネジ込みあるいはネジをゆるめて取
外しする際に便利なローレット掛は部分を設けるのりＳ
有利である。

血液試料を採取してカニユーレを除去した後にカニユー
レ連結部を閉止できるようにするための閉止キャップが
設けられている。

この閉止キャップは閉止部材上に取付けられるもので、
カニユーレ連結部を気密に封止するための対向部分を具
えている。

この対向部分は管連結部の形状に従って、円錐形の開口
あるいは突起として形成することができる。

閉止キャップ側の閉止部材の部壁部には閉止キャップと
閉止部材とを相対回動が生じないように連結するための
ボウル状の凹所が、シリンダの軸線に対し偏心させて形
成されている。

閉止キャップには対向部分として、閉止キャップを取付
ける際に上記ボウル状の凹所に係合する突起が形成され
ている。

このような閉止キャップを用いると清浄な操作θＳでき
、シリンダから閉止キャップを取外す時に操作者の指が
カニユーレ連結部中の血液に触れる心配はない。

このことは伝染性の血液を処理するときには特に重要で
ある。

閉止キャップを閉止部材上に取付けた後はこれら２つの
部材は一体となり、採取した血液と触れることなくシリ
ンダから１つのユニットとして取出すことＯ５できる。

閉止キャップをネジ止めによって連結することも、プラ
グを載置する公知の採血装置に比較した場合、操作者が
感染する危険のない清浄な採血操作という見地から、非
常に有利である。

シリンダ端部に載置したプラグを取外す際どんなに注意
しても血液の小滴がシリンダの開放端から放出され操作
者Ｏ５感染する危険性が生じる。

この危険性はとくに最新の検査設備を備えた病院におい
て多数の血液試料を採取する場合には著しく増大する。

しかしネジ連結によると血液の小滴θ５飛散するのが防
止でき、清浄な操作ｏＳ達戊される。

弾性を有する合成材料からつくられた閉止キャップの開
放縁部に内方環状突起を形成し、閉止部材にその閉止キ
ャップを取付けた時その内方環状突起が閉止部材の環状
突起と係合するようにすると、閉止キャップの脱落が防
止できる。

閉止キャップの内方環状突起の長さは、閉止キャップと
閉止部材とが適正な位置に取付けられて閉止キャップの
突起が閉止部材のボウル状の凹所に係合した時に２つの
環状突起が相互に係合するような値に選ばれる。

このように閉止部材に外方に突出する円錐形の管連結部
をカニユーレ連結部として配設する場合、回動不可能な
連結を提供する閉止キャップの突起は中空の形状とし、
ボウル状の凹所に進入する端部は閉止し、閉止キャップ
の閉止端部側にある他方の端部は開放させるのθＳ有利
である。

この突起の開口部は円錐形とし、閉止キャップを回動さ
せたのちに閉止部材と閉止キャップとが係止されること
なく管連結部が一時的に気密に閉止されるようにする。

閉止キャップの外周面もローレット掛けし、閉止部材上
に閉止キャップを載置したのちにそれらの部材が採血装
置のシリンダから容易にそのネジ止めを解除して取外せ
るようにするのが有利である。

カニユーレを受入れるための円錐形の管連結部をシリン
ダ内方に突入するように形成した閉止部材を使用する場
合、該閉止部材のカラ一部分もやはりシリンダの内部に
管連結部を越えて軸方向に突入させるとともに、そのカ
ラ一部分の前面を破断可能なはく材によって閉止するの
が有利である。

はく材によって閉ざされた空所には血液の凝固に影響す
る物質好ましくは凝固抑止剤が収容される。

カニユーレを載置すると連結管は閉止キャップの管連結
部とカラ一部分を軸方向に越えてはく材を貫通し、液状
あるいは固体の物質を採血装置のシリンダ中に供給し、
採取された血液とそれらの物質を混合させる。

閉止キャップを取外した時にこのような物質が流出する
のを防止するには、閉止キャップの前壁部の上面に設け
たはく材あるいは開放端部に設けたはく材によって管連
結部を閉止するのが有利である。

採取した血液にこのような物質が添加されるようにする
ため、これらの物質をシリンダの内部にも入れておいて
も良い。

閉止部材に外方に突出する管連結部を取付ける場合、管
連結部の開放端部も破断可能なはく材によって閉止して
おくのが有利である。

閉止部材の上面にこのような物質を収容するための凹所
を形成してもよい。

この凹所の上面は破断可能なはく材によって閉止し、下
端部は細い連通孔によって採血装置の内部空所と連通さ
せる。

この凹所の内部には遠心分離により生成する血餅と血筆
のそれぞれの比重の中間の比重をもつ固体あるいはパテ
状の分離剤を収容しておくことができる。

この凹所の下面の開口は粉末状あるいはパテ状の分離剤
がシリンダの内部空所に流入しない程度に細くする。

遠心分離時には分離剤に強い力が与えられ、分離剤が細
い開口を通ってシリンダ中に推進されるとともに、はく
材が破れる。

ピストン封止個所とピストンのボス部分と環状マントル
との接触領域との間にある空所を上述のように排気する
ことは次の理由のために重要である。

ピストンの後退時には上記空所中には空気が存在し、ピ
ストン封止個所の上方には吸引された血液試料が存在し
ている。

この時血液試料を遠心分離にかけるとピストンの封止個
所に大きな差圧が生じ、一部の血液が上記空所中に流入
することがある。

それと同時に上記空所中の空気は圧縮される。

遠心分離が終了するとピストン上の圧力負荷が除かれ、
上記空所中の圧縮された空気が膨張し、ピストン封止個
所のわずかな間隙を通って排出される。

空気の気泡は血餅領域に達し、赤血球の領域を通ってそ
の上方の血清領域の方向に放出されるため、血液試料の
検査が不可能になる。

そのため本発明においては上述の空所を一側あるいは他
側において排気するようにしである。

本発明の一実施例によれば、ピストンのボス部分と環状
マントル部分との接触領液の排気は、ピストンのボス部
分あるいは封止壁部と環状マントル部分とに形成した１
つあるいは複数の溝によって抽気される。

このように構成した場合、遠心分離操作時にピストン封
止個所が気密でなくても、上述の溝が外部に連通してい
るため、空気空所中には過圧が発生せず、赤血球が血餅
から血清中に放出されることが防止される。

上述の空所の排気をピストン封止個所自身によって行な
うこともできる。

この場合ピストン封止個所はピストンの後退により血液
を採取している間は気密になっているが、ピストン行程
の終りに固定の停止部に当接する直前に開放される。

このためにはピストンの停止部となる肩部の少し上方の
個所においてシリンダ内面に１個または複数のリブを形
成し、それらのリブによってピストンの封止唇状部がシ
リンダの内壁からもちあげられるようにすればよい。

このような構成にするとピストンをその終位置に後退さ
せた時にピストン封止個所とシリンダ内壁との間にわず
かな間隙が存在しており、ピストンのボス部分は環状マ
ントル部分と密着している。

この状態で遠心分離を行なうとわずかな量の血液θＳ空
気空所中に進入する。

それと同時に空気空所中の空気は上方に押出され、血液
中を通過して上方へと排出される。

遠心分離操作が終了した時上記の空気空所中には空気が
存在しないため、赤血球が放出空気によって血清中には
いりこむようなことはない。

どちらの排気方式を使用する場合にも、ピストンの下面
の下方に環状マントル部分を包囲する環状空所を設け、
遠心分離中にピストン封止個所を通過する血液がその環
状空所中に収容されるようにすることが望ましい。

またこの環状空所は上面が外方に向かって上り勾配をも
つように形成することが望ましい。

環状空所をこのような形状にすると、上記の第２の抽気
方式を用いた場合、遠心分離時にリブにより唇状封止個
所θ５もち上げられた時に空気が環状空所から押出され
るため、環状空所中に気泡が存在しなくなる。

ピストンのボス部分と環状マントル部分にそれぞれ溝を
形成した上記の第１の排気形式を用いた場合、遠心分離
時にピストン封止個所を通過したわずかな血液が環状空
所中に残されるため、採血装置から血液が滴下するよう
なことがなく、感染の危険性のない清浄な採血操作が可
能になる。

本発明の採血装置においては採血時のピストン封止個所
の両側の圧力差は僅かであるＱＥ、遠心分離時には遠心
力のため封止個所の両側の圧力差が増大するため、特別
の封止上の問題が生じる。

遠心分離時にピストンの唇状封止部をシリンダ壁部に密
着させるためにはピストンの上面にボウル状の凹所を形
成するのが有利である。

この凹所の直径は中空空所を包囲し自由縁部に環状の封
止突起を有するカラ一部分が弾性的に撓屈するような値
にする。

このような構成にすると遠心分離時に生成する圧力は軸
方向成分だけでなく半径方向成分も有するため、可撓性
の薄いカラ一部分がその半径方向成分力によってシリン
ダ壁部に押付けられる。

薄い弾性のカラ一部分を有する円板状基体部分はほとん
ど弾性をもたない程度に厚くするのが有利である。

このようにすると遠心分離時に発生する遠心力によって
ピストンが変形しカラ一部分の外周の封止状態が悪くな
ることが防止される。

更にこの場合には後退位置において環状マントル部分と
環状肩部とに当接するピストンの下部に上述の中空空所
が形成されるので、ピストンθＳそれらの支持面の間で
圧縮を受けないようにすることができる。

ピストンのカラ一部分の内面をその自由端部の方向に円
錐状に広がった形状にし、更にシリンダ壁部まで尖状に
延長させることが有利である。

このようにすると高圧側のカラ一部分とシリンダ壁部と
の接触個所に間隙が生じない。

次に図面を参照して本発明の詳細な説明する。

図面において同一の部材あるいは対応する部材は同一の
符号を使用し、それだれの実施例については、下付き文
字ａ”’−ｍを付して示しである。

第１図ないし第３図の実施例による採血装置は、全体と
して合成材料製であるが、シリンダ１には透明の硬質合
成材料が用いられ、ピストン２１にはそれよりやや軟質
の合成材料りＳ用いられている。

シリンダ１の後端部は平たんな形状の封止壁部５により
閉止されているが、その後方には更に環状延長部分３が
一体に形成されている。

封止壁部５はピストンロッド３３を通過させるための中
心開口部と、その中心開口部を包囲している環状マント
ル部分７とを具えている。

環状マントル部分７はシリンダ１の内部の方に拡がった
円錐形状を有する。

ピストン２１はシリンダ１中に気密に移動可能に案内さ
れる。

ピストン２１は円板状基体部分２３と該円板状基体部分
２３に形成した薄い弾性カラ一部分２５とを有し、カラ
一部分２５の上縁部には封止用の膨出部２７が形成され
ている。

円板状基体部分２３の、カラ一部分２５とは反対側の側
面には、ピストンロッド３３の端部にあるネジ付ピン３
５と係合するためのネジ孔を形成したボス部分３１が一
体に形成されている。

ボス部分３１は円錐形の外面をもち、ピストン２１を後
退させた時に環状マントル部分７の円錐形の開口部中に
嵌合する。

ボス部分３１の円錐角は環状マントル部分子中にボス部
分７を嵌合させた時にボス部分７がその個所に自己拘束
されるような値に選ばれている。

シリンダ１から外部に突出ているピストンロッド３３の
後端部は膨大部３７となっており、その膨大部３７に続
いてハンドル３９が設けられている。

膨大部３７はピストンロッド３３を前進させた時にスト
ッパとなるものである。

ピストンロッド３３はそれを前進させた状態において、
ピストンロッド３３の後退時のシリンダ１の内部空所の
容積の最大値の１５優に等しい緩衝空所ＯＳピストン２
１の前刃に形成されるような長さを有する。

円板状基体部分２３の上方のところにある、ピストン２
１のカラ一部分２５の内部には、２個の突条２９が半径
方向に延長するように形成されている。

これらの突条２９はハンドル３９の２個の貫通孔４１と
協同して、他の側から挿入されるピストン２１をピスト
ンロッド３３に機械的にネジ止めできるようになってい
る。

封止壁部５と環状マントル部分７とは排気溝４７を具え
ている（第３図も参照）。

シリンダ１の前端部はサジ止め式の閉止部材１１により
閉止されている。

閉止部材１１の外面には閉止部材１１をネジ込んだりネ
ジをゆるめて取外したりするのに便利なように、ローレ
ット掛は部分１３が形成されている。

閉止部材１１はカラ一部分１５と、カラ一部分１５に続
いていて半径方向に突出した部分１７を有する前壁部と
を具えている。

この前壁部にはカニユーレの連結部材を差込むためのカ
ニユーレ連結部となる円錐形の管連結部１９が、シリン
ダ１の軸線に対して偏心させて形成されている。

ピストンロッド３３をボス部分３１に連結するのは、ネ
ジ止めによらずに、第４図に示すように掛止め式として
もよい。

シリンダ１中に案内されるピストン２１ａは、円板状基
体部分２３ａと、膨出部２７ａを有する薄いカラ一部分
２５ａと、ピストンロッド３３ａの膨大部分４３ａを受
入れるための凹部を有する円錐形のボス部分３１ａとを
具えている。

ピストン２１ａは弾性を有する合成材料からつくられて
いるのでピストンロッド３３ａの膨大部分４３ａはボス
部分３１ａに容易に掛止めることりＳできる。

第５図に示した実施例においてはシリンダ１の封止壁部
５ｂは円筒形のマントル部分７ｂを具えており、この円
筒形マントル部分Ｉｂ中にピストン２１ｂの円筒形のボ
ス部分３ ｌ ｂ ＋１）ｉ収容されるようになってい
る。

円筒形マントル部分７ｂにはピストン２１ｂθＳ封止壁
部５ｂにより限定される後方終端位置にある時にボス部
分３１ｂの外周壁部の環状膨出部４９ｂと係合する環状
溝５０ｂが形成されている。

カラ一部分２５ｂとシリンダ１ｂとの開の環状空所の通
気は、円板状基体部分２３ｂの下面に沿って半径方向内
方に延長し次いでボス部分３１ｂの外周面に沿って軸方
向下方に延長している１Ｉ９ｂと、円筒状マントル部分
７ｂに形成した別の溝４７ｂとによって行なわれる。

溝９ｂ 、４７ｂは図示の後退位置においてボス部分３
１ ｂ Ｏｉそれを包囲している円筒形マントル部分７
ｂより若干小さな長さをもつようにしたことによって、
相互に連通した状態に保たれている。

第６図に示した閉止部材１１ｃはキャップ状であり、シ
リンダ１ｃの端部の雄ネジ部分５３ｃにネジ止めされる
雌ネジ部分５１ｃを具えている。

閉止部材１１ｃにはカラ一部分１５Ｃが軸方向に突出す
るように形成されており、カラ一部分１５ｃは前壁部５
７Ｃによって閉止されている。

前壁部５７Ｃの外周面には膨出部分１７ ｃ ０３力ラ
一部分１５ｃを越えて半径方向に突出するように形成さ
れている。

カラ一部分１５ｃはその内側延長部分５５ｃによってシ
リンダ１Ｃの内部に突入している。

閉止部材１１ｃの前壁部５７ｃにはボウル形の円錐形凹
所６０ ｃ ＯＳシリンダ１Ｃの軸線に対し偏心させて
形成されている。

円錐形の外面を有するカニユーレ連結用の管連結部１９
ｃはやはりシリンダ１ｃの軸線に対し偏心して前壁部１
５ｃから突出するように形成されている。

管連結部１９ｃの外端部は破断可能なはく材５９Ｃによ
って閉止されている。

閉止部材１１Ｃにかぶせられる閉止キャップ６１Ｃは円
筒形マントル部分６３ｃと封止壁部６９ｃとを有し、封
止壁部６９Ｃには閉止キャップ６１Ｃのマントル部分６
３Ｃより長さの小さな円錐形軸孔７３ｃを有する管状突
起７１ ＣＱｉ内方に延長するように形成されている。

閉止キャップ６１ｃのマントル部分６３ｃには持運び易
くするためのローレット掛は部分６７Ｃと内方環状突起
６５ＣとθＳ形成されている。

閉止キャップ６１ｃの前壁部６９ｃには円錐状の内面お
よび外面を有する突起７７ ＣＱｉ閉止キャツ７’６１
ｃの内部に突入しマントル部分６３ｃの下方縁部まで延
長するように形成されている。

突起７７ｃは閉止キャップ６１ｃを閉止部材１１Ｃ上に
載置した時に円錐形凹所６０Ｃ中に係合するような形状
および大きさを有する。

そのため閉止部材１１Ｃと閉止キャップ６１ｃとは偏心
位置に形成した２つの突起７１ｃ、７７ｃによって相対
回動しないように、また内方環状突起６５Ｃによって軸
方向に、相互に対して結合される。

突起７７ｃの軸孔７９ｃは円錐形であり、環状突起６５
ｃを膨出部分１７Ｃと軸方向に掛止めするまでは閉止キ
ャップ１１Ｃを回動させることによって管連結部１９ｃ
を閉止することができる。

閉止キャップ６１ｃは切欠６０ｃに封止壁部６９Ｃの突
起７７ ＣＯｉ嵌合することによって閉止部材１１ｃに
対して相対回動じないように固定される。

第７図および第８図に示した実施例においては管連結部
１９ｄとボウル状の凹所６０ｄのほかに、粉末状あるい
はパテ状の作用物質を収容するための別の凹所８１ｄが
封止壁部５７ｄに形成されている。

凹所８１ｄの上部は破断可能なはく材８７ｄによって閉
止されている。

また凹所８１ｄのジョウゴ状の底壁の最深個所には狭い
貫通孔８５ｄが形成されている。

第９図に示した採血装置の自動前進装置は公知のもので
あるため概略的に図示されているに過ぎないが、前方保
持又状部分１０７ｇと、レリーズボタン１０５ｇと、ハ
ウジング９９ｇの外部に引出すことのできる後方保持又
状部分１０３ｇを有するピストン１０１ｇとを具えてい
る。

前方保持又状部分１０７ｇは膨出部分１７ｃの後方のと
ころで閉止部材１１ｇのカラ一部分を保持し、後方保持
又状部分１０３ｇはハンドル３９ｇの前方においてピス
トンロッド１０１ｇの膨大端部と係合している。

従ってカニユーレ８９ｇを取付けた閉止部材を装着した
シリンダ１ｇは自動前進装置のハウジング９９ｇに強固
に連結される。

レリーズボタン１０５ｇをレリーズしたのちはピストン
１０１ｇは後方保持又状部分１０３ｇを介してハンドル
３９ｇを、更にはピストンロッドとピストンとを徐々に
後退させる。

第１０図に示した閉止部材１１ｈにおいてはシリンダ１
ａ中に突入しているカラ一部分５５ｈの下面は破断可能
なはく材１０８ｈによって閉止されている。

またカニユーレの管接続部１９ｈの円筒形軸孔１０４ｈ
も破断可能なはく材１０６ｈによって閉止されている。

これらのはく材１０８ｈ。１０６ｈはカニユーレの円錐
形のプラグを差込む時に破られ、それらのはく材１０８
ｈ、１０６ｈによって閉止されていた空所中に封入され
た血液検査に必要な作用物質θ５シリンダ１ｈの内部に
吸引される。

第１１図の実施例においては閉止部材１１ｉのカラ一部
分５５ｉの下面は破断可能なはく材１０８１により閉止
されており、カニユーレのための管接続部１９ｉの内端
部も同様に破断可能なはく材１０６ｉによって閉止され
ている。

第１１図に示した閉止キャップ６１ｉの開放側の縁部に
は閉止部材１１ｉの膨出部分１７ｉに係合する内方環状
突起６５１ｔ）ｉ形成されている。

閉止キャップ６１ｉの封止壁部６９ｉにはカニユーレの
ための管接続部１９ｉを閉止するための円錐形突起７１
ｉと、閉に部材１１ｉのボウル状凹所６０ｉに係合する
ための別の突起７７ｉとが形成されている。

第１２図にはジョウゴ形の連結要素８９ｅを有する通常
のカニユーレ９１ｅを第１０図に示す閉止部材１１ｈ上
に取付けるための、両側に円錐形状部分９５ｅ、９７ｅ
を有する中間要素９３ｅが示されている。

第１３図には円錐形状部分９７ｆを有する連結要素８９
ｆを取付けたカニユーレ９１ｆが示されている。

第１４図の実施例において、シリンダ１ｋに続いて設け
られた半球状の封止壁部５ｋにはピストン２３にの円板
状基体部分２３にのための環状肩部１０９にとなる内方
膨出部分θＳ形成されている。

ピストン２１には自由端部の方に尖状となっていてそこ
に気密唇状部を形成する薄い弾性カラ一部分２５ｋを更
に具えている。

環状肩部１０９ｋには２個の直径上に対向する半径方向
ｌ１１０にθＳカラ一部分２５にとシリンダ１にの間の
環状空所を抽気するために形成されている。

該環状空所は半径方向溝１０ｋによって内部空所１１１
にと連結している。

ピストン２３にのボス部分３１には円錐状の外面を有し
、やはり円錐形の軸孔を有する現状マントル部分７にと
係合する。

環状マントル部分７ｋにはその長さ方向に延長する抽気
溝９ｋが形成されており、環状空所１１１には該抽気溝
９ｋによって外気と連通される。

ピストンロッド３３にはボス部分３１にの対応のネジ孔
にネジ止めされるネジ付ピン３５ｋを下端部に具えてい
る。

第１６図および第１７図に示した実施例においてはシリ
ンダ１１は環状延長部分３１を有する円板状の封止壁部
５１を有し、第１４図と第１５図に示した実施例と同様
に、環状マントル部分７１に係合するボス部分３１１の
円錐面のところに排気溝９１θＳ形威されている。

シリンダ１１の壁部には上面が環状肩部１０９１となる
内方膨出部分が形成されている。

環状肩部１０９１も環状溝１Ｍによって環状空所１１１
１と連結している。

第１８図の実施例においてもシリンダ１ｍに続いて半球
状の封止壁部５ｍが設けられている。

この実施例においてはピストン２３ｍのカラ一部分２５
ｍとシリンダ１ｍとの間の環状空所の排気は、カラ一部
分２５ｍの気密唇状部２７ｍの個所において行なわれる
。

この実施例においても半球状の封止壁部５ｍには、ピス
トン２３ｍの円板状基体部分がその上に載置される肩部
１０９ｍとなる内方膨出部分が形成されている。

肩部１０９ｍは半径方向溝１０ｍによって環状空所１１
１の方に排気される。

肩部１０９ｍの上方にあるシリンダ１ｍの壁部にはリブ
１１５ｒｒｌ（内方に突出するように形成されている。

リブ１１５ｍはピストン２３ｍを後退させた時に肩部１
０９ｍに到達する少し前に膨出部’１７ｍ１）Ｓリブ１
１５ｍ上に乗上げ、それにより少しもちあげられて抽気
が行なわれるような長さを有する。

ピストン２３ｍの円板状基体部分は内方から外方に広が
った円錐状の下面を有しているため、環状空所１１１ｍ
中に残留した気泡は環状空所１１１中にとどまることな
く、外周方向に移動して強制的に半径方向溝１０ｍを経
て、開放された気密唇状部２７ｍから、その上方にある
シリンダ１ｍ内部の空所の方に到達する。

この実施例においては円錐形のボス部分３１ｍは環状マ
ントル部分７ｍに密着している。

ピストンロッド、３３ｍの端部にはボス部分３１ｍの対
応のネジ孔にネジ止めされるネジ付ピン３５ｍ＊ｉ設け
られている。

合成材料製のピストン２１ｍのボス部分３１ｍの円錐形
の外面がネジ止め行程の方向に不均等に収縮することに
よって劣化するのを防ぐために、ネジ孔を具えたボウル
状の内側を円錐形マントル部分を支持する外側部分から
可及的に隔てるための環状空所が形成されており、それ
によって確実な封止作用が得られるようになっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による採血装置の一実施例の、一部は断
面により表わした側面窯、第２図は第１図の■−■線に
沿って切断した断面図、第３図は第１図の■−■線に沿
って切断した断面図、第４図はピストンロッドを異なっ
た形態で固定した第１図の実施例によるピストンの詳細
図、第５図は円筒形ボス部分をピストンに形成した本発
明の別の実施例のピストン後端部の詳細図、第６図は更
に別の実施例の特に閉止部材および閉止キャップを示す
詳細図、第７図は更に別の実施例を示す第６図と同様の
詳細図、第８図は第７図の■−■線に沿って切断した断
面図、第９図は本発明による採血装置を自動前進装置に
取付けた状態を示す側面図、第１０図は更に別の実施例
の前端部の詳細図、第１１図は第１０図の実施例におい
て閉止キャップを取付けた状態を示す詳細図、第１２図
は中間要素を取付けた通常の構造のカニユーレの一部は
断面によって表わした側面図、第１３図は別の実施例に
よるカニユーレを示す側面図、第１４図は丸形の後端部
を有する更に別の実施例を示す詳細図、第１５図は第１
４図のｘｖ−ｘｖ線に沿って切断した断面図、第１６図
は円板状の封止壁部と環状延長部分とを具えた更に別の
実施例を示す第１４図と同様の詳細図、第１７図は第１
６図のＸ■−Ｘ■線に沿い切断した断面図、第１８図は
第１４図の実施例とは異なった抽気方式を用いた更に別
の実施例の後端部の詳細図、第１９図は第１８図のＸＩ
Ｘ−ＸＩ線に沿い切断した部分的断面図である。 １・・・・・・シリンダ、５・・・・・・封止壁部、７
・・・・・・環状マントル部分、１１・・・・・・閉止
部材、１９・・・・・・管連結部、２１・・・・・・ピ
ストン、２７・・・・・・ピストン封上個所、３１・・
・・・・ボス部分、８９・・・・・・カニユーレ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 血液の貯蔵及び遠心分離等のその他の処理にそのま
   ま使用できる採血装置において、 一端に前壁と挿管（カニユーレ）用の管連結部１９を有
   し、モして他端には中心軸孔を有する封止壁部５を有す
   るシリンダ１と該シリンダ内を気密状態で軸方向に往復
   移動案内されるピストン２１とそして取外し可能で前記
   封止壁部内中心軸孔を案内されるピストン田ンド３３か
   らなり、該ピストンがその前端位置をとるときは、該シ
   リンダの該前壁と該ピストン２１の対向面間に緩衝空間
   が形成され、その空間の大きさはシリンダ１の最大内部
   空間の５乃の至３０咎であり、該シリンダの一端にある
   該封止壁部５にある中心軸孔は環状マントル部７により
   囲まれそしてピストンのピストンロッドを有する側には
   ボス部分３１を有しており、このボス部分はピストン２
   １をシリンダ内で完全に後退させた時に環状マントル部
   分７の開口内に気密状態で嵌合するように配置かつ寸法
   づけられ そして該ピストンがその後退位置にある時は該ピストン
   ２１の封止部２７と、該ボス部分３１と該環状マントル
   部７間の係合帯域間にある空間は排気即ち外気に連通状
   態となることを特徴とする上記採血装置。