JPS584279B2

JPS584279B2 - サイセイシキネツコウカンキ

Info

Publication number: JPS584279B2
Application number: JP48132729A
Authority: JP
Inventors: 河原誠二; 三浦一夫
Original assignee: Babcock Hitachi KK
Current assignee: Mitsubishi Power Ltd
Priority date: 1973-11-28
Filing date: 1973-11-28
Publication date: 1983-01-25
Also published as: JPS5083846A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、おもに空気予熱器として使用される回転蓄熱
体を有する再生式熱交換器に関するものである。

再生式熱交換器は、通常、プロセスの一構成要素として
使用され、高温流体と低温流体の間で熱交換を行なうが
、この再生式熱交換器に流入する高温流体または低温流
体に含有された粒子、気体からの析出物、液滴等が熱交
換器中の温度分布、濃度分布などの環境条件によって回
転蓄熱体の表面に付着すると、（１）圧力損失の増大、著しい場合は流路の閉塞による
運転不能。

（２）伝熱性能の低下。

（３）付着物の性質によっては、蓄熱体の腐食などの障
害の原因となる。

たとえば、再生式熱交換器を、火力発電プラント用の空
気予熱器として使用した場合、高温流体として、ボイラ
からの燃焼ガスが流入するが、この燃焼ガスに同伴され
たダストの一部が、回転蓄熱体の表面に付着する。

第１図は従来の再生式熱交換器の１例で、回転蓄熱体１
′は、高温流体ダクト２′を流れる高温流体と接触する
期間に、熱供給を受けて昇温し、この部分が回転して、
低温流体ダクト３´を流れる低温流体と接触する期間に
、この低温流体に熱を供給して降温する。

この従来公知の再生式熱交換器では、高温流体ダクト２
´または低温流体ダクト３´内（第１図では高温流体ダ
クト２´内に配置）に配設したクリーニング媒体導管４
′から開孔したクリーニング用ノズル５′から回転蓄熱
体１′の表面に向けて、空気，蒸気などの気体状の媒体
または水などの液体状の媒体を噴射して、付着物を除去
する。

また、この他にクリーニング媒体導管４´を２本にして
、２種類の媒体を併用するもの、あるいは複数のノズル
を固定配置したもの、１個または複数のノズルの位置を
可動としたもの等がある。

しかし、前記のような従来の付着物除去手段では、以下
のような欠点があった。

（１）剥離または分解した付着物が下流側に飛散し、下
流側に設置した機器への再付着、表面の損傷の原因とな
る。

（２）付着物は、その性質によって、たとえば重油燃焼
ガスに同伴されたバナジウム分のような有価物を含む場
合および未燃カーボンのように未利用のエネリギを持っ
た場合があるが特別な装置なしで、これらを独立した系
統に取出し、有効に回収できない。

（３）付着物の性質によっては、クリーニング媒体
中に固体粒子を混合して、機械的な除去効果を増大する
場合、付着物を容易に分解する条件に合わせて、媒体の
種類と状態を選ぶ場合、媒体が高温流体または低温流体
の下流側に飛散して循環再利用できないのみならず、損
傷など下流側に設置した機器に悪影響を与える。

（４）付着物の飛散によって、下流側のガス処理装置の
性能が低下する。

とくに、集塵装置の負担が重くなる。

（５）再生式熱交換器の上流側に添加物を混入させるプ
ロセスでは、この添加物のために付着量が増大する場合
が多い。

従来の除去方法では付着物が飛散してしまい、付着物中
の添加物を回収し循環再利用するクローズドサイクルを
組みにくい、とくに、火力発電プラントにおいて、空気
予熱器として使用した再生式熱交換器の上流のガス温度
約３００〜４００℃の領域に、アンモニアを添加し、ガ
ス中の窒素酸化物を分解除去する装置を付設した場合、
空気予熱器中で、窒素酸化物分解における残余のアンモ
ニアとガス中の硫黄酸化物とが反応して硫安を主成分と
する固体を生成するが、この反応の中途で粘着性に富む
硫酸水素アンモニウムの段階を通るため、多量に回転蓄
熱体表面に付着する。

従来の空気予熱器ではこれに対処して付着物を除去し回
収するための特別な方策はとられていない。

本発明の目的は、前記のような従来の再生式熱交換器の
欠点を補い、熱交換器自体の円滑な運転の確保、他機器
への悪影響の防止、回転蓄熱体表面への付着物の効果的
な除去と除去物の有効な処理、利用を可能にする手段を
提供するにある。

要するに本発明は高温流体ダクトの高温流体と低温流体
ダクトの低温流体を回転蓄熱体に導き、回転蓄熱体を介
して両流体が熱交換するものにおいて、前記高温流体ダ
クトと低温流体ダクトとの間にクリーニング媒体の供給
ダクトと排出ダクトを設け、この供給ダクト内にクリー
ニング媒体の噴射管を配置したことを特徴とする再生式
熱交換器を提案するものである。

以下、本発明の１実施例を図面によって説明する。

第２図において回転蓄熱体１は、高温流体ダクト２を流
れる高温流体と接触する期間に、熱供給を受けて昇温し
、この部分が回転して、低温流体ダクト３を流れる低温
流体と接触する期間に、この低温流体に熱を供給して降
温する点は、従来の再生式熱交換器と同様である。

クリーニング媒体の噴射管４に開孔した噴射ノズル５か
ら、前記回転蓄熱体１の表面に向けて、クリーニング用
媒体を噴射するが、クリーニング媒体の噴射管４は高温
流体ダクト２、低温流体ダクト３と独立なクリーニング
媒体の供給ダクト６内に配設される。

クリーニング媒体の噴射管４は、その管軸に平行な方向
に可動とし、これから開孔したクリーニング用ノズル５
からの噴流は、回転蓄熱体１の周辺部から中心付近まで
、広範囲にわたって吹きつけられる。

回転蓄熱体１の周速度より十分大きな速度で噴出された
クリーニング媒体と、剥離または分解した付着物は、高
温流体ダクト２、低温流体ダクト３から独立したクリー
ニング媒体の排出ダクト７に集められ、排出される。

この様に排出ダクト７へクリーニング媒体と付着物を回
収することができるためクリーニング媒体の種類を気体
，液体または固体粒子を含む気体など広範囲に選択する
ことができると共に強力な除去効果を得ることができる
。

とくに、回転蓄熱体１に流入する高温流体がアンモニア
および硫黄酸化物を含んでいる場合は回転蓄熱体１の環
境条件下で、その表面上に硫酸アンモニウムを含む固体
を付着するが、クリーニング系統はとくに有効に動作し
、噴射管４の噴射ノズル５から温度３００℃以上の高温
気体を噴射することによって硫酸アンモニウムを分解し
、除去することができる。

本発明によれば、以下のような効果を奏することができ
る。

（１）効果的な付着物の除去ができるので、圧力損失の
増大を防止し、回転蓄熱体の閉塞による運転不能を未然
に防止できる。

（２）清浄な伝熱面を維持することにより、必要な伝熱
性能を維持できる。

（３）付着物の下流への飛散を防止し、下流側機器の保
護と負担軽減ができる。

（４）付着物中の有価物および付着物のもつエネルギの
有効な回収が容易になる。

とくに、プロセスとしての必要上、本熱交換器上流で添
加された、たとえばアンモニアのような物質を回収して
、ふたたびプロセスに戻すクローズドサイクルの採用が
容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の再生式熱交換器を示すもので、第１図
ａは平面図、第１図ｂは第１図ａに示すＡ−Ａ線の側断
面図、第２図は本発明による再生式熱交換器を示すもの
で、第２図ａは平面図、第２図ｂは第２図ａに示すＢ−
Ｂ線の側断面図、第２図ｃは第２図ａに示すＣ−Ｃ線の
側断面図である。１・・・回転蓄熱体、２・・・高温流体ダクト、３・・
・低温流体ダクト、４・・・噴射管、５・・・噴射ノズ
ル、６・・・供給ダクト、７・・・排出ダクト。

Claims

【特許請求の範囲】

１高温流体ダクトの高温流体と低温流体ダクトの低温
流体を回転蓄熱体に導き、回転蓄熱体を介して両流体が
熱交換するものにおいて、前記高温流体ダクトと低温流
体ダクトとの間に独立したクリーニング媒体の供給ダク
トと排出ダクトを設け、この供給ダクト内に３００℃以
上のガスを吹き込む噴射管を配置したことを特徴とする
再生式熱交換器。