JPS5842035B2 - ドツトプリンタ用印字ヘツド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数本のプリントワイヤを進退させることに
より、ドツトパターンをマトリックス状に印刷するドツ
トプリンタ用印字ヘッドに関するものである。

近年、端末機器としてのプリンタの需要が高まるに伴な
って、高速印字が可能で信頼性が高く、しかも汎用性の
広いドツトプリンタが広く使用されるようになり、各種
のドツトプリンタ用印字ヘッドが提案されている。

しかるに、従来提案されているドツトプリンタ用印字ヘ
ッドは、いずれも組立てないし調整がきわめて煩雑であ
るため、製造コストが嵩むという不具合があった。

このため、この種プリンタの需要の増大化に伴ない構造
が簡単で、しかも組立てないし調整が容易に行なえるド
ツトプリンタ用印字ヘッドの提案が要請されるようにな
ってきた。

本発明はこのような要請に応えるべくなされたもので、
印字ヘッドをプリントワイヤとこのプリントワイヤを保
持する円板状ばねとからなるワイヤユニットプレートと
、ヨーク、永久磁石およびマグネットコイルを有するコ
アとからなるマグネットユニットとから構成し、これら
両ユニットを結合するというきわめて簡単な構造により
、組立てないし調整容易なドツトプリンタ用印字ヘッド
を提供するものである。

以下、その構成等を図に示す実施例を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明に係るドツトプリンタ用印字へラドの縦
断面図、第２図は同じく印字ヘッドの構成を示す分解斜
視図である。

これらの図において、符号１で示すものは後述するプリ
ントワイヤの先端部を進退自在に保持するガイド孔１ａ
を有するビンガイドで、このビンガイド１はガイドフレ
ーム２のノーズ２ａの開口端部２ｂに固設されている。

３は一端が後述する円板状ばね４に固定されたプリント
ワイヤで、本実施例では８本のワイヤを使用した例を示
す。

４はばね材よりなる円板状ばねで、この円板状ばね４に
は前記各プリントワイヤ３をそれぞれ独立に保持するば
ね片４ａが設けられている。

すなわち、この円板状はね４には放射状の切欠溝４ｂに
よって分割形成され、円板の軸心側をその自由端とする
ばね片４ａが一体に設けられている。

５はこの円板状ばね４の各ばね片４ａにそれぞれ固定さ
れたアーマチュアで、本実施例ではこのアーマチュア５
によって前記プリントワイヤ３の取付けを行なっている
。

すなわち、その小径部５ａをばね片４ａに穿設された取
付孔４ｃに挿通し、しかる後この小径部５ａに穿設され
た小孔５ｂにプリントワイヤ３の保持端部を挿通し、か
しめることによってプリントワイヤ３をばね片４ａに固
定している。

６はリング状のスペーサで、このスペーサ６は前記円板
状はね４と後述するプレート７との間に介装されている
。

７は後述する有底筒状のヨーク１１と共に共通磁路を形
成するプレートで、このプレート７には前記アーマチュ
ア５が遊嵌する透孔７ａが穿設されている。

８はマグネットコイルで、コア９に被着されている。

１０はディスク状の永久磁石で、この永久磁石１０には
前記コア９の小径部９ａが挿通される透孔１０ａが穿設
されている。

１１は前記プレート７と共に共通磁路を形成する有底筒
状のヨークで、このヨーク１１の底部１１ａには前記コ
ア９の小径部９ａが挿通される取付孔１１ｂが穿設され
ている。

そして、これらの諸部材のうち、ガイドフレーム２、円
板状ばね４、スペーサ６、プレート７およびヨーク１１
の周縁部には、ねじ１２によって全体を一体に固定する
ための取付溝２Ｃ１透孔４ｄ、６ａ、７ｂおよびねじ孔
１１ｃがそれぞれ設けられている。

次に上記諸部材の組立方法について説明する。

まず、円板状はね４の各ばね片４ａにプリントワイヤ３
の端部を前述の手法またはろう付は等によって固着し、
ワイヤユニットを形成する。

一方、ヨーク１１内に永久磁石１０を装填し、これをコ
ア９によってかしめ付け、さらに各コア９にマグネット
コイル８を被着することによってマグネットユニットを
形成する。

なお、このマグネットユニットの形成に際し、プレート
７をヨーク１１の開口端側に仮固定またはねじ等によっ
て固定しておいてもよい。

このように、２つのユニット、すなわちそれぞれ別々に
形成されたワイヤユニットとマグネットユニットとは、
スペーサ６を介して重合わされ、さらにプリントワイヤ
３の先端部をガイド孔１ａに挿通させてガイドフレーム
２をワイヤユニット上、すなわち円板状はね４に被せ、
ねじ１２によって共締め結合する。

なお、図に示す実施例では、プリントワイヤ３をＬ字状
に折曲げ形成し、この端部をアーマチュア５によってば
ね片４ａに固定する例を示したが、プリントワイヤ３を
真直なものとし、その一端をばね片４ａまたはアーマチ
ュアに直接ろう付は等によって固着する構成としてもよ
い。

また、コア９によって永久磁石１０をヨーク１１にかし
め付ける例を示したが、永久磁石１０とヨーク１１間、
あるいは永久磁石１０とコア９間を接着剤によって固定
する構造としてもよい。

さらに、本実施例においては、プリントワイヤ３および
これと対応する諸部材４ａ、５，８．９を８個使用する
例を示したが、本発明はこの数に限られるものでないこ
とはいうまでもない。

このような構成による印字ヘッドによれば、非駆動時に
おいては、永久磁石１０、ヨーク１１、プレート７、ア
ーマチュア５およびコア９によって閉磁路が形成され、
各アーマチュア５はばね片４ａの弾撥力に抗してコア９
に吸引されている。

したがって、プリントワイヤ３の先端は後退位置に位置
付けられている。

一方、マグネットコイル８に電流が流れると、前記閉磁
路による磁界を打消す磁界が発生し、アーマチュア５は
ばね片４ａの復帰習性によって復帰し、プリントワイヤ
３の先端は前進位置、すなわちビンガイド１外に突出す
る。

この状態を第１図に示す。したがって、ドツトを印刷す
べきプリントワイヤ３に対応するマグネットコイル８に
選択的に電流を流すことによリ、列上に所望のドツトパ
ターンを印刷できる。

以上説明したように本発明によれば、複数のプリントワ
イヤとこれを駆動するアーマチュアが一枚の円板状ばね
と一体となってユニット化され、またマグネットコイル
とコアとは一個のディスク状の永久磁石および有底筒状
のヨークとによって一体となってユニット化されるため
、組立てをきわめて容易に行なえると共に、部品点数が
低減できるという効果がある。

また、アーマチュアとコア間のギャップ調整も各アーマ
チュア毎に行なう必要がなく、スペーサの厚さあるいは
スペーサの介装枚数を選ぶことによってすべてのギャッ
プ調整が行なえるから、調整も簡単になるという効果も
ある。

また、ヨークの開口側にアーマチュアが遊嵌する透孔を
設けたプレートを介装したから、磁気抵抗を小さくする
ことができ、さらに永久磁石を使用しばね片の復元力で
プリントワイヤを駆動する構成としたから、プリントワ
イヤを短かくすることができ、したがってワイヤ質量が
軽減され印字速度の高速化がはかれるという効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るドツトプリンタ用印字ヘッドの一
実施例を示す縦断面図、第２図は同じくその構成を示す
分解斜祝図である。 １・・・・・・ビンガイド、２・・・・・・ガイドフレ
ーム、３・・・・・・プリントワイヤ、４・・・・・・
円板状ばね、４ａ・・・ばね片、５・・・・・・アーマ
チュア、６・・・・・・スペーサ、７・・・・・・プレ
ート、８：・・・・・マグネットコイル、９・・・・・
・コア、１０・・・・・・永久磁石、１１・・・・・・
ヨーク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 放射状の切欠溝によって形成された複数のばね片を
   一体に有する円板状ばねと、その一端が前記各ばね片に
   固定され他端がビンガイドに摺動自在に支持されたプリ
   ントワイヤと、各ばね片に突設されたアーマチュアと、
   有底筒状のヨークと、このヨーク内の底に装着された永
   久磁石と、この永久磁石上に配設されかつマグネットコ
   イルが被着されたコアと、前記各アーマチュアが遊嵌す
   る透孔が穿設された磁性材からなるプレートとを備え、
   このプレートおよび前記円板状ばねを前記ヨークの開口
   側に重ね合せ結合したことを特徴とするドツトプリンタ
   用印字ヘッド。