JPS584095Y2 - 複写機の紙送り停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複写機用の紙送り停止装置、特に焼付は後の原
図と感光紙とを分離する装置と、現像部への感光紙搬送
路上方に設けた搬送路カバーを兼ねたコピー受けとを備
えた例えば湿式ジアゾ複写機等の紙送り停止装置に関し
、特に、焼付は後の感光紙と原稿との分離がう普くゆか
ず、−諸に現像部に送シ込まれたときに、その搬送部の
カバーを開放しただけで電源スィッチを遮断し、紙送ジ
動作を停止させてその間に原稿を感光紙から分離、取出
せ型のもので、上記現像部への搬送ローラ対の一方を搬
送部カバーに取シつけ、且つカバーとそのローラ対とを
開放位置に保持するための手段を設けたものを特徴とす
るものである。

例えば湿式のジアゾ複写機に於ては、複写原紙（原図）
を感光紙と密着しそ露光した後、感光紙を原図と分離し
て現像部へ送り、現像するのであるが、この感光紙の原
図との分離は通常、紙との摩擦抵抗の大きな表面を有す
る２個の回転ディスク又は回転ローラを対向させてその
間に重ね合わされた感光紙と原紙とを通し、その際これ
ら相対向する両ローラの回転速度に差を与えておくこと
によシ感光紙のみを必ず一定距離先行させ、その先行端
を取りあげる様にして自動的に行なわれる。

しかしながらこの様な自動分離手段は紙の付着力と摩擦
力との差と言うその時々の条件に左右され易い微妙な物
理的性質の相違を利用するものであるだげに常に１００
％確実な分離が保証出来ると言うわけにはゆかない。

若し例えが何千回に一度でもこの様な自動分離の失敗が
起ったときは、原図が一諸に現像部に送られて現像液に
より汚されてしまうことになり、重要な原図の場合には
取返しがつかないことになってしまう。

従ってこの様なトラブルを避けるために湿式ジアゾ複写
機には紙送→緊急停止手段が設けられるのが普通である
が、この緊急停止のための手段として、露光後の感光紙
を現像部へ露出するための搬送路のカバー（これは装置
のコンパクト化のために一般に現像済み感光紙の取り出
し板すなわちコピー受けの役を兼ねる）を持ち上げたと
きに、このカバーにより押圧されて閉じていたマイクロ
スイッチの接点が開放されてそれによシミ源スイッチが
開かれる様に構成し、この様に持ち上げたカバーの下か
ら人手で原図だけを取り出す様にしたものが案出され、
実用されている。

しかしながら従来のこの様な緊急停止手段によっては、
このカバーの下の搬送用ローラ対に挾まれている感光紙
と原図との人手による分離（片手はカバー持上げのため
にふさがれている）は簡単ではなり、シばしばその作業
に際して感光紙に折目が付いたり、皺寄９等により現像
むらの原因となシ、昔たその取出しにも時間がかかると
言う不便があった。

本４案者はこの様な従来の装置の製造工程、製造部品に
本質的な変更を加えることなく上記の欠点を除くための
手段を種々検討の結果本考案に到達したもので、その骨
子は現像部への搬送路カバー（コピー受け）を一旦開放
したならば、人為的にこれを解止するまでその開放位置
を維持すると共にとの搬送路の搬送ローラ対の挾み作用
の解除を維持する手段を設けたことである。

これによシ、在来機の製造工程に変更を生ぜず、単に僅
かの工程を付加しただけで前述の困難のない複写機を得
ることが出来、従って商品性能の向上と共にその経済的
効果は犬である。

以下、本考案を添附の図面の参照のものに詳細に説明す
る。

本１図は本考案に従う停止装置を備えた湿式ジアゾ複写
機の１具体例を側断面図で示したもので第２及び第３図
は本考案に従う停止装置の作動の様子を現像部への搬送
路並びにそのカバーの側断面図で夫々カバー持上げ状態
及び運転時のカバー閉止状態に於て示している。

第４、及び５図は上記第２及び３図に対応する正面断面
説明図であり、第６図はこの第４．５図にあげた本考案
に従うカバー持上げ維持手段の具体例を斜視図で示すも
のである。

第１図は本考案に従う力・〈−持上げ維持手段のもう一
つの具体例を示す斜視図である。

第１図に示す湿式ジアゾ複写機に於て、感光紙２と原図
１とは密着状態でＡ部から送り込１れ、搬送ベルト３に
よシ露光部Ｂのまわシを回って送られ、その間に光源４
及び５によシ露光される。

この露光後の感光紙と原図とはＣ部に於て露光シリンダ
６から外へ次いで分離ロ一対Ｉ及び７′の間を通シ、そ
の際これらローラの周速の差によって原図及び感光紙は
先端からずれを受けて分離され、感光紙２はガイド板８
を通ってガイドローラ９のＥ部に進み、図示の様に＠の
方向へ案内される。

一方原図１は図の■の方向に送り出されて原図受１０の
上にストックされる。

若しこのとき、原図と感光紙との分離かう普く行なわれ
なかった場合には、原図も感光紙と共に＠の方向に送ら
れてガイドローラ９及び送９０−ラ１２により、コピー
受けの下方に設けられた搬送部に達してし１う。

即ち、これをその１まに放置すればガイド板１３を経て
送りローラ対１４．１５及び１６．１７の間を一諸に送
られ、現像部Ｆの下側のガイド板１８．１９の間を通シ
もう一対の送りローラ２０゜２１により現像部Ｆに達し
、原図ば現像ローラ２２．２３により現像液で汚されて
感光紙には現像液が塗布されない結果となるから、複写
機操作者がこの様な誤送を発見したときには原図が現像
部に達する以前に複写機を緊急停止させて原図を取シ除
く必要がある。

この緊急停止には、前記の組部のカバーをなすコピー受
け（コピー排出ローラ２４．２５を経て出て来た現像済
み感光紙の受は板）２６を取手２８によう持ち上げ開放
すると、その際マイクロスイッチ２１の接点の押圧が解
除されてマイクロスイッチが切られ（第２及び３図参照
）、それにより複写機の電源スィッチが遮断される様に
構成されている。

この様にして送りを停止させた後、原図の端を原図受け
１０の所の開放口から、又はカバー開放部から引き抜く
様に取出しているが、従来のものではカバー開放を手で
維持しなければならない上に送りローラの挾みが解除さ
れないために引抜きに強い力を要し、慎重に取出さなけ
れば紙破れの危険もあった。

本考案では、一旦搬送部カバー（コピー受け）を開放し
た後は人為的に解除するまでカバーの持上げを維持する
ためのカバー持上げ維持手段２９゜３０．３１を設けて
おり、これにようマイクロスイッチ２１の開放を（手を
離しても）維持出来る様にし同時に送シローラの挾持の
解除をも維持する様にした。

即ち、第４．５及び６図に示したカバー持上げ維持手段
では、送りローラ１２の後の上側ガイド板３０の左右に
一対のホールド板２９を、第６図に示す様な固定板３８
に支持した軸３製はわりに旋回可能に且つバネ手段３１
によシ直立機構を与えて設け、且つこのホールド板２９
を直立の位置に固定−またこの直立の維持を解除するた
めのホールド解除板３１を配置している。

カバーの取手２８を持上げたときに、それまでこのカバ
ーの自重によう押下げられて第５図に示した様に倒れた
状態に保持されていたホールド板２９がバネ３７により
直立し、第６図に示す様にホールトＭ除板３１に設けた
切り取り部のエツジに当って直立固定され（このときホ
ールド解除板は復帰ばね４０により第４図に示した固定
位置すなわちホールド板２９に係合してホールド板２９
を直立位置に固定する位置に復帰する力を与えられてい
るので、ホールド板２９のバネ３７による回動力と復帰
ばね４０の作用によりホールド解除板は第４図の位置ま
で押し出される）、従って若しその１１手を離してもカ
バー２６はホールド板２９の上端に支えられて持上げ状
態が維持される。

これによって、第５図に示した様に、カバー（兼コピー
受け）２６によシ抑圧されて閉じらレテイタマイクロス
イッチ２７、並びに駆動ローラ１４及び１６（これは図
示の様にその軸３２が本体の側板３３ 、３３’ に
軸受３４，３４’ を介して支持されておシ、一端に
設けたスプロケット３５と駆動チェーン３６により駆動
される）上に押し付けている従動側送りローラ１５及び
１７が第４図に示す位置に持ち上げられてマイクロスイ
ッチ２１が切れ、それにより送り動作が停止されたまま
に保持される。

この様にカバー（コピー受は兼用）２６を持ち上げてお
き、分離解除つ筐み１１を矢印方向に引いて送シローラ
１２をガイドローラ９から引き離せば原図は遊離状態と
なるから簡単に抜き出すことが出来る。

カバー２６を再び閉じて紙送り動作を再開するには、前
記の如く突出したホールド解除板の端を押し込んで第５
図に示す様にホールド板２９を倒してやればカバーの自
重により閉止が達成される。

第７図に斜視図で示したものは上記の本考案に従うカバ
ー持上げ維持手段のもう一つの具体例であシ、この図の
ものは、カバーの取手２８を持上げたときにバネ手段又
は自重によって垂直の姿勢を取る様に、カバー２６の両
端に設けた支持板４１に、止めネジ４３の１わりに旋回
可能に取りつけたホールド板４２を用い、このホールド
板に設けた支持固定用突起を上側ガイド板の上面に支持
させて持ち上げ状態を維持する。

このホールド板を旋回して横向きに寝せればカバーを閉
じることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に従う停止装置を備えた湿式ジアゾ複写
機の具体例を側面断面図で示したもので、第２及び３図
は本考案に従う停止装置の作動の様子を現像部への搬送
部分の側面断面図で夫々搬送部カバー兼用コピー受けの
持上げ状態及びその運転時の閉止状態に於て示し、第４
及び第５図は上記第２及び３図に対応する正面断面図で
あり、第６図は第４，５図にあげた本考案に従うカバー
持上げ維持手段を斜視図で説明するものであり、そして
第７図はこの持上げ維持手段のもう一つの例を斜視図で
説明するものである。 １・・・・・・原図、２・・・・・・感光紙、Ｂ・・・
・・・露光部、Ｉ。 ７′ ・・・・・・分離用ローラ、９・・・・・・ガイ
トローラ、１０・・・・・・原図受け、１２・・・・
・・送りローラ、１３・・・・・・ガイド板、１４．１
５及び１６．１７・・・・・・送りローラ、１８．１９
・・・・・・ガイ ド板、２６・・・・・・コピー受け
、Ｆ・・・・・・現像部、２２，２３・・・・・・現像
ローラ、２１・・・・・・マイクロスイッチ、２８・・
・・・・取手、２９・・・・・・ホールド板、３０・・
・・・・上側ガイド板、３１・・・・・・ホールド解除
板、３７・・・・・・バネ手段、４０・・・・・・復帰
ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 焼付は後の原図と感光紙を分離する装置と、現像部への
   感光紙搬送路上に設けた感光紙搬送路カバーを兼ねたコ
   ピー受けとを備え原図と感光紙の不分離時に前記コピー
   受けを解放位置に移動することにより感光紙の搬送動作
   を停止させる様にした複写機に於て、前記コピー受けの
   開放時に開放を維持させるカバー持上げ維持手段が設け
   られておシ、該カバー持上げ維持手段がカバー開放位置
   とカバー閉位置との間を回動可能に支持されたホールド
   板と、該ホールド板に開放位置への回動習性を与えるバ
   ネ手段と、前記ホールド板に係合する固定位置と係合を
   解除する解除位置との間を移動可能に支持されたホール
   ド解除板と、ホールド解除板に固定位置への移動習性を
   与えるばねとを有し、前記コピー受けの解放位置への移
   動により前記ホールド板は起立しホールド解除板との係
   合によりその位置に保持されコピー受けをカバー解放位
   置に支持することと、前記ホールド解除板の解除位置へ
   の移動により前記ホールド板が押し動かされ、同時にコ
   ピー受けの自重の作用によりホールド板がカバー閉位置
   に移動されることとを特徴とする紙送り停止装置。