JPS58394B2 - カミオクリソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は小型プリンタの紙送り装置に関する。

更に詳しく云えば、プリンタで２系統の印刷紙を同時あ
るいは片方のみを独立して送ることができる紙送り装置
に関する。

本発明の目的は、２系統並列に位置している印刷紙を同
時に送ることができる紙送り装置に於いて、一方は送ら
ず片方の印刷紙のみを短時間に、しかも任意量送ること
を可能にすることにある。

本発明の他の目的は、前記目的の紙送りをさせるのに、
極力簡単な構造の紙送り装置を提供することにある。

従来の紙送り装置は、１系統（１枚）の印刷紙を送るも
のがほとんどであり、希に２系統（２枚）の印刷紙を送
る装置があっても、１系統の紙送りを並列に並べである
為、構成部材が多くなり、構造が複雑であった。

しかも１系統の間欠送りしかできない為、１回の紙送り
量より長く印刷紙を送りたい場合は、１回の紙送り動作
を数回繰り返さなければならず、紙送りに要する時間が
かなりかかつてしまう。

しかも１回の紙送り量の整数倍の長さしか送ることがで
きなかった。

本発明は上述した様な欠点を除去したもので、以下に詳
しく説明する。

第１図はプリンタ及びその紙送り装置の概略を示す図で
あり、その構造は左右にフレーム５及び６を有し、その
内側に印字ドラム１、印刷紙７及び８を送るための第１
の紙送りローラ９及び第２の紙送りローラ１０、紙送り
ローラ９及び１０に印刷紙７及び８を押し付けるための
第１の紙押えローラ１１及び第２の紙押えローラ１２、
及びハンマーなどの印字機構（図示されていない）など
が細密に詰め込まれており、更にフレーム６の外側には
動力源であるモータ３、フレーム５及び６の外側には紙
送りローラ軸３４に係合した紙送り型車１３、及び２系
統の印刷紙７及び８を同時に間欠送りする為の第１の駆
動機構２、片方の印刷紙８を任意量早送りする為の第２
の駆動機構４を有する。

紙送りローラ９及び１０は同軸上に並列に２個並んでお
り、並列に配置された２枚の印刷紙７及び８を同時に送
ることと、片方の印刷紙８を早送りすることの両動作が
できる軸の構造になっている。

まず並列の２枚の印刷紙７及び８を同時に送る場合につ
いて説明する。

第２図は第１図で示したフレーム５の外側の駆動機構２
の図であり、印字ドラム歯車１７は印字ドラム軸３３に
一体的に取り付いて回転している。

紙送りの動作は紙送り開始の指示（電気的信号）によっ
て始まるが、その指示が紙送りプランジャー２２に入る
とラックレバー１９が吸引され、ラック部分が印字ドラ
ム歯車１７と噛み合い、その回転によって紙送りレバ一
体（紙送りレバー２０、ラックレバー１９、紙送り爪１
８）が押し下げられ、紙送り爪１８が紙送り型車１３の
次の歯に噛み合う。

ラックレバー１９が印字ドラム歯車１７から外れると、
紙送りバネ２１によって紙送りレバ一体が元の位置に戻
るが、その時に紙送り爪１８が紙送り型車１３に噛み合
ったまま、紙送り型車１３を回転させる。

紙送り型車１３は紙送り軸２３と一体になっており、紙
送り型車１３が回転することにより紙送り軸２３も回転
する。

第３図は紙送り装置の断面図である。

第２図の機構によって紙送り軸２３が１ピッチ分回転す
ると、紙送り軸２３にネジ２６によって一体的に取り付
けられている紙送りローラ９が回転し、紙押えローラ１
１によって紙送りローラ９に押し付けられている印刷紙
７が送られる。

又、紙送り軸２３と紙送りローラ１０との間にはワンウ
ェイクラッチ２５が取り付けられており、前述の如く紙
送り軸２３、及び紙送りローラ９が回転すると、ワンウ
ェイクラッチ２５がロックする方向に働き、紙送りロー
ラ１０も同時に回転し、２枚の印刷紙７及び８が同時に
送られる。

次に片方の印刷紙８のみを早送りする場合について説明
する。

第４図は、第１図に於ける片方の印刷紙８を任意量早送
りする為の駆動機構４を示した図であるが、まず早送り
の信号（電気的信号が起動プランジャー２７に入ると、
それと一体になっている起動レバー２９を回転させ、起
動レバー２９の先端に引っ掛っている起動レバーピン３
１から起動レバー２９が外れる。

起動レバーピン３１は早送りレバー２４に一体的に取り
付けられており、起動レバー２９から外れると、早送り
バネ３２によって、紙送り軸２３を中心として回転する
。

早送りレバー２４の先端には早送り歯車１５が取り付け
てあり、紙送りローラ１０に一体的に取り付けられた早
送り歯車１６と常に噛み合っており、早送り歯車１４は
印字ドラム軸３３に一体的に取り付けられており、回転
している。

早送りレバー２４が紙送り軸２３を中心として回転する
と、早送り歯車１５が早送り歯車１４に噛み合い、その
回転が早送り歯車１５、早送り歯車１６へと伝わり、紙
送りローラ１０を回転させ、紙押えローラ１２によって
紙送りローラ１０に押え付けられている印刷紙８を送る
。

この時、ワンウェイクラッチ２５は回転する方向に働い
て、紙送りローラ１０の回転は紙送り軸２３には伝わら
ず印刷紙７は送られない。

又、早送りを停止させる場合は、まず停止信号を出すと
、その信号が停止プランジャー２８に入り、このプラン
ジャー２８が吸引することによって紙送り軸２３と一体
的に取り付けられている早送りレバー２４が回転し、早
送りレバー２４の先端に取り付いている早送り歯車１５
が早送り歯車１４から外れて紙送りが停止する。

この動作と同時に早送りレバー２４に取り付いている起
動レバーピン３１が元の位置に戻り、起動レバー２９も
起動レバーバネ３０によって元の位置に戻る為、起動レ
バーピン３１と起動レバー２９が噛み合って、最初の状
態に保持される。

この早送りは１行ずつの間欠送りに比べて、１行毎に印
刷紙が停止している時間が省略できる為、著しく紙送り
の時間を短縮することができ、しかも紙送り開始信号か
ら停止信号までの時間を変えることにより、任意量の紙
送りが簡単にできる。

又、早送りの機構を２つの信号（早送りの開始信号と停
止信号）でそれぞれ別のプランジャーでの動作にした事
は次の様な理由による。

従来の１つのプランジャー、１回の通電で行なう場合、
早送り信号の通電時間が非常に長くなってしまい、その
為回路設計が複雑かつ容量大となり、非常にコストの高
い回路となってしまう欠点があり、１つのプランジャー
、２回（早送りの開始と停止）の通電で行なう場合、早
送りしている間のロック機構が必要であり、しかも早送
りする状態にあるか否かの検出機構が必要となり、非常
に複雑かつコストの高い機構になる欠点がある。

本発明はこの様な欠点を除去したものであり、回路設計
上も機構設計上も非常に簡単で、しかも低コストにする
ことが可能である。

本発明の紙送り装置では、従来の１系統（１枚の印刷紙
のみを送る）の紙送り装置を使い、それに早送りの為の
機構を付加することにより、簡単な構造で並列２系統の
紙送りをすることが可能になった。

しかも、片方の印刷紙は従来の方式よりも紙送りスピー
ドが著しく高速になり、しかも必要な紙送り量を設定し
て送ることができる為、紙のムダが無くなる利点がある
。

以上の如く第１図から第４図までは本発明の一実施例を
示したものであり、１行間欠送りの駆動機構には、この
方法以外にも、プランジャーによるステップ送りでも良
く、更に他の構成でも可能であり、請求範囲を限定する
ものではない。

本発明による紙送り装置は、上記の様な利点を有し、金
銭登録機などに使用されるプリンターの紙送り装置とし
て非常に有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図はプリンターの概略図であり、１は印字ドラム、
２は１行間欠送りの為の紙送り駆動機構３はモータ代動
力源）、４は早送りの為の紙送り駆動機構、５及び６は
フレーム、７及び８は印刷紙、９は紙送りローラ、１０
は早送りも可能な紙送りローラ、１１及び１２は紙押え
ローラ、１３は紙送り型車、１４，１５及び１６は早送
り歯車、３３は印字ドラム軸、３４は紙送りローラ軸で
ある。 第２図は、１行間欠送りの為の紙送り駆動機構図であり
、１７は印字ドラム歯車、１８は紙送り爪、１８はラッ
クレバー、２０は紙送リレバー、２１は紙送りバネ、２
２は紙送りプランジャー、２３は紙送り軸である。 第３図は紙送り装置の軸方向の断面図であり、２４は早
送りレバー、２５はワンウェイクラッチ、２６はネジで
ある。 第４図は早送りの為の紙送り駆動機構図であり、２７方
向の断面図であり、２４は早送りレバー、２５はワンウ
ェイクラッチ、２６はネジである。 図は早送りの為の紙送り駆動機構図であり、２７は起動
プランジャー、２８は停止プランジャー、２９は起動レ
バー、３０は起動レバーバネ、３１は起動レバーピン、
３２は早送りバネである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １２系統並列に位置している印刷紙を送る紙送り装置に
   おいて、紙送りローラ軸と、該紙送りローラ軸に固定さ
   れた第１の紙送りローラと、前記紙送りローラ軸にワン
   ウェイクラッチを介して取付けられた第２の紙送りロー
   ラと、前記第１の紙送りローラ、第２の紙送りローラに
   それぞれ印刷紙を押しつける第１の紙押えローラ、第２
   の紙押えローラと、前記紙送り軸を駆動する第１の紙送
   り駆動部と、前記第２の紙送りローラを駆動する第２の
   紙送り駆動部とからなり、前記第１の紙送り駆動部によ
   り前記紙送り軸が回転する時には前記ワンウェイクラッ
   チがロックする如く、前記第２の紙送りローラが回転す
   る時には前記ワンウェイクラッチがフリーになる如く、
   前記ワンウェイクラッチを配置したことを特徴とする紙
   送り装置。